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Yamareco

記録ID: 3571606
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
東北

展望には恵まれずとも人と花の出会いに恵まれた荒海山

2021年09月25日(土) [日帰り]
情報量の目安: B
都道府県 福島県 栃木県
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:37
距離
10.5km
登り
1,060m
下り
1,048m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:11
休憩
1:22
合計
7:33
距離 10.5km 登り 1,060m 下り 1,067m
7:55
175
10:50
12:12
196
天候 曇り時々雨
過去天気図(気象庁) 2021年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
道は明瞭、渡渉は難しくない。稜線は東側は切れ落ちているところがあるが、樹木で見えないので注意が必要。踏み外さなければ大丈夫
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
アケボノソウ 見つかりました
アケボノソウ 見つかりました
オタカラコウ
シャク?
シロヨメナ
ダイモンジソウ
ブナの気持ちいい道
ブナの気持ちいい道
荒海山の山頂
藪の中の南陵小屋
藪の中の南陵小屋

感想

 一等三角点で展望の良い山として荒海山は紹介されている。ここは20年ほど前に登ったが、そのころのことはすっかり忘れている。地味な山の印象だけがありまた登ってみることにした。ネットで調べると何年か前に土砂災害があったようで今年の5月からやっと正式の登れるようになったらしい。林道は砂利道なのでまあそれほど人はいなさそうと思ったが、着いてみると割と広い駐車場で先客の車が5台ほどある。それなりに人気があるらしい。
 さあ行ってみよう。今日のコースは渡渉が多く濡れても平気な靴がいいというようなことが書かれていたので、ならばと久しぶりに渓流シューズで歩いてみることにした。結果的には普通の登山靴でも問題なかったが。最初は林道歩きである。ここは昔八総鉱山があり道は広い。ただ自然林が続いており気持ちがいい。そこを歩いていくと1時間程で取りつき尾根の末端に来る。ここで土砂崩れがあったようで谷が広くなっている。ここの土砂崩れの影響でしばらくは入山できなかったのだろう。
広い谷の中で最初の休憩。ここに来るまでは空がどんよりしており、今にも雨が降りそうだったが、このころには青空も見えてきた。涼しくて歩きやすいし、今日は秋の一日を気分よく歩けそう。そんな思いでいたのだが。
 急登を難なく超えて尾根に乗るとあとはひたすら尾根通しで歩くだけ。気分の良いブナ林もあり当初はご機嫌だったのだがすぐに天気が悪くなってきた。雨がぽつりぽつり。そしてなんだが寒くなってきた。あまり冷えるのも嫌なので雨具を着ることにする。夏のカッパは避けたいがこのぐらいの気温だと合羽もそれほど苦にはならない。道は明瞭で何の問題もないがよく見ると尾根の東側は結構切れ落ちている。樹木で目隠しして良く見えないが、うっかり踏み外すと大変そう。転ばないように注意して進む。緩やかな道は最後の登頂を前にして急坂になる。そこをゆっくり登っていくと頂上直前の藪の中に小屋を見つける。藪を分けて進んでみると南陵小屋とある。中を覗いてみると床が抜けているところもあり迂闊に入ると危ないが、天井と壁はしっかりしており雨風はしのげそうだ。それを確認して登頂。周りは樹木もなく、ぐるっと周囲の見渡せる頂上のようだ。ただこの日の展望はゼロ。そして三角点はここから東へ200mほど行ったところにあるがその道は藪となっている。展望も期待できないのにわざわざ三角点を踏む必要もなく、今日の終着点はこことしてランチとする。ここはガスはあるものの風はないので、ここでも良かったがどうせなら、雨風をしのげる先ほどの小屋が落ち着けそう。そう思って小屋に戻る。扉を開けると2畳ほど広さがあるが、下手に入ると床板を踏み抜くので出入口辺りに腰を下ろす。これでも十分に雨風は避けられる。こうしてランチをしていれば万が一にも晴れるかもしれないと期待してゆっくり食事。そしてコーヒなどを楽しむ。でも一向に晴れない。
 しょうがない、帰るか。荷物をまとめもう一度頂上に戻りやはり展望のないことを確認してから、下山にかかると、すぐに一人の登山者と遭遇する。ずいぶん話好きな登山者でしばらく立ち話。長野から来たというのでなぜかと思ったらここは300名山だという。百名山はあらかた終わったので今は300名山に挑戦中とのこと。すぐそばの七が岳も3百名山でこのあたりの山をまとめて登っているとか。話が尽きない中、再度一緒に登頂し帰路は同行することになった。話は勢いあちこちの山に及ぶ。北海道や九州などもすべて車中泊をしながら回ってまわってきたとのこと。それって自分が今後のプランとして考えている登山方法だ。そこには色々ノウハウが合ったりする。自分も質問しながら話していけば帰路はあっという間である。ただ最後の林道歩きでふと気づけば道のそばにアケボノソウがあった。今回見られるといいなと思っていた花。鈴鹿であれば咲いている場所も知っているので見ることは可能だがこの地域では場所が分からず今年は難しいかなと思っていただけに出合えてうれしい。咲いている花の周囲を見渡してもどうやら花はこの一株だけ。よくも見つかったものだ。何枚も写真に納める。この花に出会えて今日の山の印象が俄然よくなる。
 展望には恵まれなかったが、人との山情報の交換、そしてお目当ての花に出合えて、結果的にはいい山歩きとなった。
余談
前回登ったのは調べてみると98年11月だった。この時夢の湯に入ったのだが入浴料500円で今回も同じく500円だった。20年以上たっても金額が変わらぬとはびっくりです。

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