黒部ダムから下の廊下・水平歩道で欅平・祖母谷温泉
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- GPS
- 15:54
- 距離
- 46.4km
- 登り
- 8,587m
- 下り
- 9,454m
コースタイム
6:45黒部ダム7:00 8:02内蔵助谷出合8:11 10:15黒部別山沢10:25 10:50白竜峡 11:50十字峡12:25
13:05半月峡 13:17 S字峡 13:40東谷吊橋 14:00仙人谷ダム14:15
15:30 阿曽原温泉小屋(幕営)
2日目(CT=5h50m)
8:33阿曽原温泉小屋 10:05(休憩)10:15 10:19折尾ノ大滝10:23 11:12大太鼓
11:25志合谷トンネル 11:50(休憩)12:00 13:00欅平上部13:10 14:00欅平駅14:21
15:05祖母谷温泉小屋(幕営)
3日目(CT=0h40m)
7:51祖母谷温泉 8:25欅平駅
天候 | 10月12日(晴のち雨、前線通過の影響) 10月13日(晴) 10月14日(晴) |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
(都内)新宿→信濃大町(前夜発ムーンライト信州 30分遅れ00:24発 信濃大町05:08着) 乗車券4,620円+指定席510円(JR窓口売り切れのためヤフオクで1,200円で入手) 信濃大町→扇沢 バス(5:30発6:10着)1,330円 扇沢→黒部ダム(関電トロリーバス 6:30発6:45着)1,500円+荷物料200円(50L超または10kg超) ・信濃大町駅構内では、室堂までのアルペンルート・セット切符を売ってる行列がありますが、 我々は、駅前ロータリーにある、扇沢までのバス切符売り場へ。結果的にはこれが吉。 ここもすでに行列が出来てましたが始発に定員ぎりぎりで乗れました。 もう少し遅いと、次発に回されます。 ・扇沢到着時、連休ということで、すでにアルペンルート切符売り場には長蛇の列が出来てました。 【帰路】12,570円 欅平→宇奈月(黒部峡谷トロッコ電車 9:16始発 次発 10:01) 1,660円 (臨時便8:55発はリラックス車両のみの運行) 宇奈月温泉駅→新魚津(富山地方鉄道11:02発 11:43着)900円 JR魚津→越後湯沢(1時間50分:特急はくたか) 越後湯沢→東京駅(1時間20分:上越新幹線Maxとき) 乗車券6,200円+特急料金3,810円 ・トロッコ列車は全て定員制なので、時刻指定で予約購入要(当日)。 ネット・電話で事前予約も可能なようです。 →http://www.kurotetu.co.jp/ticket/yoyaku/ 行楽シーズンの午前11時台頃からはとても混雑するようです。 ちょっとしたアトラクションなので、晴天なら是非オープン車両を。ただし寒いので防寒はしっかりと。 ・欅平駅お土産売り場は9時頃にオープンです(カレンダー、トランプ、酒、食品など豊富な黒部関連グッズ)。 軽食とドリンクの売店は8時ごろから営業しているようです。 ・富山地方鉄道の宇奈月温泉駅はトロッコ宇奈月駅を出て右手に温泉街を5分程歩く。 (最後部車両にザック置き場?があります。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポスト:扇沢 【コース状況】 雪渓の通過の有無や気象条件によっても違ってくるとは思いますが、 全体を通して、よく整備されていて、個人的には写真で見るよりも 怖さは感じませんでした。 ただ、万一落ちたらただでは済まない個所が連続しますので、 足の運びは慎重に歩く必要はあるかと思います。 (koodoo) 写真にもありますが、十字峡展望台のロープが劣化してます。 【ヘルメットについて】 私自身は今回、天井に頭を一度ぶつけたぐらいでしたが、 急峻な谷合いの道が延々続くので、落石の危険を考えると ヘルメットはできれば被った方が安心です。 天井に頭をぶつけるのは注意していれば防げますが、 落石は避けられない場合もありますから。 (koodoo) 【阿曾原温泉小屋】テント一人500円・入浴500円 水道・水洗トイレ完備 http://azohara.niikawa.com/ 【祖母谷温泉小屋】テント一人500円・入浴500円 水道・水洗トイレ完備。 男女別の露天風呂入浴は24時間可能。露天風呂にシャンプー・ボディーソープ有り。 小屋の上流に祖母谷地獄があり、源泉と川の水をミックスし、お手製の露天風呂を作ることができるらしいです。 ※祖母谷温泉で小さな羽虫に数か所刺されました。 蚊ぐらいの大きさで、存在は認識してましたが、刺された自覚はなく、 翌日に痒くなって気づきました。 ブヨほどには腫れませんが、痒みは3-4日しつこく続きました。 【下山後】 ・欅平に無料足湯あり。 ・魚津駅を出て右手に観光案内所があります。 (魚津での食事)日曜・祝日は休みの店が多いので、寿司屋「小政」はお勧めです。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
ガイド地図 「鹿島槍・五竜」または「剣・立山」
コンパス
笛
筆記具
ライター
ナイフ
保険証
飲料
ティッシュ
タオル
携帯電話
雨具
防寒着
スパッツ
手袋
ビニール袋
替え衣類
入浴道具
シュラフ
ザックカバー
食器
水筒
時計
非常食 個人行動食2日分含む
ヘルメット koodoo有り、zun無し
|
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共同装備 |
テント x1 VL-42
テントマット x2 銀マット
ランタン x2 LEDの
コンロ x2
ガスカートリッジ x2 250缶
コッヘル(鍋)セット x2
ファーストエイドキット
医薬品
ラジオ x1
飯盒 x1
共同食糧 朝2、夕2食分、コーヒー、茶も
カラビナ x3
スリング x4
プラティパス x2
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感想
日本屈指の峡谷美、ダイナミック&スリリング+癒しの野天温泉2泊付き!
などと煽り文句を並べるまでもなく、
自然と文明のせめぎ合い、その景観に圧倒され、
阿曽原と祖母谷の温泉には、ココロの底までふやかされ、
キャンプサイトで食べる食事も、トロッコで揺られて飲む酒も、
富山湾の魚も全て美味し!の大満足の山旅でした。
東京から決して近い距離ではないので、せっかく行くなら2泊でゆっくり、
としたのが正解だったかな。
初日、寒冷前線通過の影響で悪天になりましたが、
雨も寒さも予想以上でした。
この時期のウェアリングは難しいですね。
パッキングも含めて最悪を想定した
準備をする必要があるなあと改めて認識しました。
以下余談----------------------------------------------
「実録・仁義なきサプライズ合戦」
サプライズ(英:Surprise)とは驚き、不意打ちの意味である。
日本では、他者を驚かせた後に喜ばせる計画やそれを実行することの意味でも使われる。
(Wikipediaより)
今回、私は黒部下の廊下と水平歩道を歩くにあたり、
同行のZun氏を喜ばせようとひそかに計画を練った。
その1:初日テン場でのイタリアンな食事(パスタ&ガーリックトースト)の予定に合わせ、
サプライズで白ワインとおつまみのオリーブの実を提供。
その2:2日目テン場で疲労回復のため、サプライズでフレッシュなオレンジを提供。
対して、Zun氏が私に用意してくれたサプライズは次のようなものだった。
その1:下ノ廊下、断崖絶壁の桟道で、私の目の前で、あたかも足を滑らせ転倒したようにみせかける。
(その際、咄嗟に壁側の番線にしがみつき、すんでのところで事なきを得たように演じる)
その2:初日テン場にて、長風呂の挙句、のぼせと悪酔いで絶不調なったようにみせかける。
(その際、真実味を出すため、メシも食わずに先に寝てしまう)
その3:財布の中の札が濡れないよう、宝くじのビニール袋を利用するという用意周到さを
見せておいて、その反面、シュラフやダウンジャケットを濡らすことを恐れない、
豪放磊落さとのギャップを演出。
私の、つまらない常識に囚われた感覚では真似のできない
斬新かつスケールの大きいサプライズの連続で、さすがです。
Zunさんには参りました〜(笑)。
でも、次回からはこんなサプライズは用意してこなくていいからね!
【個人的備忘録】
食事(担当:koodoo)
1日目
昼(各自行動食):おにぎり×3、チーズ蒸しパン
夜(koodooのみ):オニオンスライスサラダ、ガーリックトースト、スープ
2日目
朝:ミネストローネスープパスタ、
昼:(各自行動食):ミニアンパン×4
夜:うちなーポークと玉葱の炒め、パスタ(ペペロンチーノ、ミートソース)、
ガーリックトースト、スープ
3日目
朝:マルタイラーメン、乾燥野菜(具)
ガス消費量(koodooのみ):約110g
パッキング重量:約17kg
今回、koodooさんの発案に乗るような形で参加しました。
神戸から帰って、その週末だったので、新しいザックを買う暇もありません。
押し入れの奥の古ザックを出して、これでなんとかなるだろうと。
ルートのアドバイスなどは、事前にkoodooさんから受けましたが、
人間死ぬ気になれば、何でも出来るだろうと。。。
(別に死ぬ気もないですが・・)
事前に自身で最低限の情報も集めたりしましたが、
天候含め、すべては行ってみないと分からない。
いつもの見切り発車です。
なんつったって、毎日秘境の温泉付きです。
これは、乗らない手はないでしょう。
ルート的に、高度感や足場などは想定内でしたが、
天気予報の土曜日怪しい天気というのは、たかをくくってました。
途中から、まじ雨じゃん。
ザックはカバー。レインスーツを着て、本格雨仕様です。
カメラも濡れ、途中から初めて見る画面。「レンズエラー!」で使用できず。
気分的にも雨で萎えます。独り言が増えます。ぶつくさぶつくさ。。。
こんな状況でも気は抜けません。
狭い道などはOKですが、
濡れたはしごを降りる時の己の慎重さ!
慎重すぎるくらいで、列をつまらせてしまいました。
だんだん慣れて来て、すたこら行けるようになりましたが、
その安心感が出た時も、ケアフル!ケアフル!と、自身に言い聞かせてました。
18キロの行程を終え、やっと阿曽原温泉に付いた時は、へとへとでした。
テン場も連休でハンパなく混んでます。
「ここ張っていいですか?」と、なんとか狭い場所にテントを張る。
あとからやって来た人たちは、温泉に降りてゆく道の横にテントを張ります。
こんな混雑久しぶりっす。
やっと一息ついて、koodooさんがサプライズに持って来た白ワインをコップ1杯いただく。
空きっ腹だったのか、胃がぎゅっと絞られた感じがする。
17時になったので、夢の露天風呂へ。
「ギョギョギョ!」
風呂はぎゅーぎゅーの芋洗い状態。外の人間も含め3、40人ほど。
サウナのような隧道で着替え、皆素っ裸の野人状態。
あ〜〜でも、気持ちいいぃ〜〜〜。
風呂は1時間置きに男女入れ替えなのだが、
もう帰る17時55分位に一人の男性が。。。
「もう、男は終わりだよ。女の人来ちゃうよ。」と、言われても、
「うぇっ。そーすっか?でも、ちょっとザブッて入るくらいっすから。ちーっす。」
みたいな。。。確信犯。
案の定、帰り際にどんどん女性とすれ違う。
あの野郎。。。。
しかし、なんか体調悪いわ。寒気がする。
下戸が、空きっ腹にアルコール流し込んだのが悪かったのか、
テントの中で悶絶!
その晩は、なにも食えなかった。水分補給だけして、なんとか寝た。
やれやれな1日だった。
翌日晴天!
気分もいい。
改めて高度感に感心する。昨日より谷への落差は勝る。
白馬や唐松は、その後の話だと今年初冠雪だったらしい。
言われている通り、欅平への最後の下りは疲れる〜〜。
疲れを引きずって、祖母谷温泉へ。
緩やかな登りです。それがこたえる。
ここは男女別になっているので、ゆっくり入れます。
時間的にも少し余裕があるし、昨日の濡れものを乾かします。
この日の夕食。
昨日食わんかった分を取り戻す。
タマネギとミートの焼き物。バターフランスパン。フライパンで焼きます。
ミートソースとペペロンチーノのスパゲティー。皆うまかった。
ぐっすり寝て、
4時前に起き、露天風呂へ。
満天の星空。人工衛星が緩やかな軌道で通り過ぎてゆく。
今までの疲れが吹っ飛びます。
さあ、お別れです。でも、ここまで来て、すぐ東京帰るって、もったいないね。
トロッコ列車は、去年の京都の嵐山以来です。
らくちんらくちん。絶景!ガタゴトガタゴト。
隣では、また一杯やってるし。。。
富山地方鉄道の、のんび〜りした田舎感もたまらない。
スリルあり、温泉まったりあり、のどかな風景があり。
かなりの満足感です。
長い雑文お読みになってくださり、ありがとうございました。
(追記)
・気のゆるみから、雨を想定してのパーケージングが甘かった。
ザックカバーをしても、中のシュラフ、ダウンジャケットなどがびしょびしょに。
小分けのビニール・パッケージングを。
・暗いトンネルもわずかな明かりを頼りに行きましたが、志合谷のトンネルだけはヘッドランプ必須です。
・かぶり物が嫌なので、ノーヘルですが、気をつけて。
(上記koodooさんの私への記述は冗談ですから♪)
・あたりまえですが、全行程、悪ふざけ、過剰なハシゃぎよう等厳禁です。
☆「高熱隧道」吉村昭:(戦前の、仙人谷ダム工事に伴う壮絶な隧道工事の様子が描かれています。良書!)
koodoo さま
zun さま
行ってきましたねぇ〜秘境。
早く完成させてね
こんばんは。遅くなりましたが、一通りアップできました。
行ってきましたよ、秘境
なんか酒ばっかり飲んでたような気がします
追伸:お膝、ご自愛くださいね
苦節4日間。無事記録完成いたしました。
ありがとうございました。
秘境黒部。いい響きですねえ。。。
ホント昔は秘境だったんでしょうね。
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なお昨夜、京都のお友達より、うれしいコメントをいただきました。
(未公開写真含む)
イヤー、勉強になります。
楽しく読ませていただきました。良質の漫談を読んでいるようで、特に写真のコメントで爆笑しました。有り難うございました。 初期キノコ会員
伊豆の自然派パン屋さん(初期キノコ会員)から
フェイスブックでZun氏の写ってる写真にコメント頂きましたヨ。
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黒部の雄大な自然に圧倒されつつ
写真のどこかにZun氏の姿を無意識に探してしまう。。。
廃道の暗がりにしばし腰をおろし一服。
雨空からの弱い陽光がその顔を照らすが
表情までは伺い知れない。
今彼の心に去来するものは何か。
その黒部の峡谷の如き深淵に
煙草と珈琲の白い帯が絡み合っては消えてゆく。。。
下の廊下の写真を拝見しました。人間が通れるのってのが、正直な感想です。ビックリです。(笑)お疲れ様でした
たま02さん、はじめまして。
写真だと人間がアリンコみたいになった感覚ですね、スケールがデカすぎて。
実際は意外と歩きやすかったりします。
tama02 さん。はじめまして。
来年、剣岳がんばってください。応援してます。
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