藤原岳〜御池岳 【滋賀県民による滋賀県民のための滋賀県内だけで周回する鈴鹿】
- GPS
- 31:00
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 1,759m
- 下り
- 1,755m
コースタイム
8:30出発〜ノタノ坂〜茨川・ヒキノ分岐〜茨川10:00〜茶屋川遡上〜西尾根取付き11:00〜藤原岳P14:00〜天狗岩〜白瀬峠より真の谷方面へ下る〜真の谷幕営地〜「飲む食う寝る」
【10月13日】
7:30出発〜テーブルランド〜奥の平〜ボタンブチ〜御池岳P〜T字尾根近辺をうろつく5:30テント設営し寝る
【10月14日】
6:00下山〜8:00下山完了
天候 | 10/12〜10/14 概ね晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
(所要時間は休憩に要した時間を差引しています) ・御池林道駐車地〜ノタノ坂〜茨川(約1時間)・・・倒木等あるも深刻な被害は無し、とても歩き易く快適です。 ・茨川〜藤原岳西尾根取付き(約40分)・・・茶屋川の川岸は新たに崩落した箇所もいくつかあり、落石、崩土の危険もあり川の中央を意識して歩きました。 ・藤原岳西尾根ルート(取付〜P約2時間15分)・・・前半30分までが薄い踏み跡、急傾斜、薮漕ぎ、ルートファインディング、等が若干要求されます。 地面は柔らかな土質で雨中、雨後は滑りやすく危険です。基本的に尾根芯を外さなければ辿りつきます。テープも所々にあり見つけるたびに安心しました(先人たちの努力に感謝!)。行程の1/3を過ぎると快適な尾根道です。 先週abeyさんからアドバイスいただいたように最後、山頂直下での登りは地図では左方向への巻道を指していますが出来る限りのところまで直登してから巻いた方が良いと思います。(あくまで私見ですが巻道が安全とは限らないです。) ・藤原岳〜白瀬峠〜御池岳・・・危険箇所はありませんでした。快適な尾根ルートです。 ・真の谷、テーブルランド・・・真の谷は崩落、倒木、落石等あり全体的に荒れていて以前の美しい渓谷美を感じることができませんでした。水量も少なめ。 ・T字尾根・・・取付きには大きな道標がありますが、なぜか右へと逸れてしまい気が付くと目前直下にゴロ谷が迫って来たのに気が付いた時はさすがに鳥肌が立ち血の気が引きました。知らぬ間にかなりの距離を下っておりトラバースを繰返しT字尾根に戻りしばらく放心してしまいました。「T字尾根、ゴロ谷」は私にとって鬼門なのでしょうか? 17時近くでまだP967付近で。P918に着いた時は既にヘッデン無しでは歩けない状態台風の影響で登山道も荒れており、急遽、幕営をすることに非常食の缶詰とご飯を食べてウイスキーを煽ったらバタンキューでした。(実は以前からP918付近のフカフカの落ち葉の上で眠りたいという願望があり、これ幸いにもう一泊延長してしまいました) 翌朝夜明けを待って下山、予想したとおりT字尾根への植林帯は台風の影響で荒れ放題でかなり歩きにくい状態、昨夜無理してヘッデン下山していたらどうなっていたかわかりません。休日に一日余裕があったことが味方してくれました。 |
写真
感想
先々週歩いた茶屋川の道、川沿いの取付きや「蛇谷」「善右ェ門谷」等の支谷を経て、あるいは茨川の廃村跡から三重県へ越える山道が存在することを知りました。
中でも藤原岳Pから西へ延びる山深い尾根道は興味深く何処までも山が続いているようで時間をかけてじっくりと歩こうと計画しました。
地図を見て驚いたのは「藤原岳」も県境線上の山であり半分以上は滋賀県に属していることでした。滋賀県民で「藤原岳」について一定以上の知識がある人はどれくらいいるでしょう?おそらくかなり限定された人数だと思います。
鈴鹿全体に言えることですが山脈の東面(三重県側)は賑やかで整備された表玄関、麓の人里や市街地が近く鉄道まであり「陽の世界」、西面(滋賀県側)はなだらかに深く山麓が広がっており人里から離れ文明の発達とは逆に忘れ去られた寂寥感溢れる「陰の世界」です。そして今まで何度となく書いてきましたが私が鈴鹿に惹かれる一番の理由がそこにあります。自動車文明が発達する前までは多くの人々が山に入り近江と伊勢の間を往来したり炭を焼き運んだりとたくさんの近江の人々が鈴鹿の山に入りもっと賑やかだったと聞きます。しかし鉱山の歴史が終わるのを最後に近江の人々は鈴鹿に行かなくなりました。そして誰からの記憶からも忘れ去られ山中の廃村や遺構に残された一升瓶や茶碗のかけらなどが「かつてはここも・・・。」と語っています。また歴史的にも注目度が低かったせいか鈴鹿の歴史を研究している文献も少なく歴史学者よりも民間の普通の人々が鈴鹿の歴史に興味を持ち実際に足を運ばれ独学や地元の方々から話を聞き自費で出版されている文献の方が圧倒的に多いのも特徴の一つです。鈴鹿は庶民の歴史が詰まっておりそれに興味を持って研究しているのもとりわけマイナーな庶民だということです。
そしてやはりマイナーを自負する私も遅ればせながら興味を持って勉強中の「庶民山登り」なのです。だからとりわけ人けのない鈴鹿北部を好んで歩くのです。
前置きが長くなりましたが・・・と言うことです! 一度歩いてみてください、大貝戸からの藤原岳とは全く違うことを感じます。本当に同じ山なのか?不思議です。
【ルートについて】
林道駐車場から概ね3時間半〜4時間ぐらいで登頂出来るのではないでしょうか、西尾根へ取付いた直後が一番ハードだと思います。尾根芯を目指して這い上がり尾根を忠実に辿って下さい。テープやリボンもあります。土質が柔らかく雨中雨後は滑りやすいので気をつけて下さい。おそらく夏場は山ヒルだらけですので5月〜9月の入山は避けた方がいいでしょう。
2泊3日どっぷりと鈴鹿に漬かってきました。他の登山者にもほとんど出逢わず少し不安でしたが、それ以上に秋が深まって行く鈴鹿は最高でした、あ〜楽しかった。
コメント
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これから秋が深まり、寒さが厳しくなってきます。
特に一人登山時、ほどほどに。
※私もほどほどに・・・ですかね?
10月27日(日)、ecopasoさんと綿向山〜イハイガ岳〜雨乞岳〜(時間の余裕があれば、イブネ・クラシ・御在所岳)〜武平峠の日帰り登山を予定しています。車2台で・・・。
お忙しいyuconさんですが、その日都合が合えば行きましょう。
ゴロ谷は鬼門でしょう。
今回はフル装備且つ日程の余裕があったからセーフ
でしたが
ちょっとドキッとしましたわ〜〜
“yucon立入禁止!”の看板を取り付けに行きましょう(^o^)/
3日間とも,晴天で山日和でしたね。初日は,ちょっと風が強かったですが…。私も,初日に天狗堂から,御池岳や藤原岳を眺めていました
T字尾根からの下りは,やはり,注意が必要なようですね。ご無事でなによりです
藤原岳の西尾根と真ノ谷・・・
ちゃんと歩きたいと思いながら、ハードルの高いルートになっています。
もうしばらく鈴鹿と付き合ったら、また歩いてみようかと思います。
yuconさんのように自由自在に・・・とはまずいきませんが
ほどほどですよ(笑)
一旦登ると降りるのが面倒になりましてウダウダしているうちに日が暮れました。
T字尾根のフカフカ落ち葉の上で眠りたい願望がありましてちょっと確信犯ですがもう一泊延長してしまいました 。
以後気をつけます 。
ryujiさんコメントありがとうございます。
一旦山に入ると出るのが面倒になりますね、ふらふらしていると目の前がゴロ谷でさすがにビビりました。行くぞっと意識して谷へ降りるのと、気が付けば崖っぷちと言うのとでは全然違います。ほんまに怖かったです。慌てて上がろうとすると斜面が滑る滑る、蟻地獄のようでした 。そんなに私が「美味そう」なんですかねぇ。
でもP918でのフカフカの落葉の上は快眠できました 。
超短いコメントありがとうございます。
プロフィールの写真を拝見すると かなりスリムに若返られたように見えますが・・・(スミマセン 元々若いですよね )
土曜日にお会いするのがとっても楽しみです。
ご希望でしたら立入禁止区域もご案内しますので登攀具もご持参下さい
当日はわざわざご挨拶に来ていただきありがとうございました。好天に恵まれお互いに良い山行を満喫できたことと思います。
ようやく御池岳の登山ルートはほぼ全部踏破できましたがまだまだ未知のエリアが多く存在し興味の尽きない山域です 。
登山道からほんの僅か外れただけでも別世界が広がっているのがこの山の魅力であり私が通い続けている理由の一つでもあります。当日は何処をご案内しようか思い悩んでいる所ですが、何とか楽しんでいただけるよう努力いたしますのでお楽しみに〜
縦横無尽とはかけ離れておりますが・・・。
私の場合は右徃左徃、錯綜迷走だと思います 。
ただ道を外れることへの恐怖を良い意味で克服出来たかなと思います。無用な恐怖感は無用な焦燥になり本来の判断力を奪い取ります。かといって慢心油断は禁物です、そのへんの塩梅がまだまだなので今回のような一夜延長になったりします、反省です。でも計画どうりきちんとすることが全て良い事とは思えません 。
そもそも自然なんて時刻表どうりに物事が進むはずがないですもの・・・。
yosshyです。
今だ県内ではテン泊デビューできていなく
以前真の谷でテン泊を計画したことがあるのですが
地図で確認するとあまりにも寂しいところで
私にはとても単独テン泊などできそうな場所じゃ
無いです。
鈴鹿をこよなく愛するyuconさんは
母に抱かれて眠るようなものなのでしょうか。
秘訣など有りましたら教えてください。
yosshyさん コメントありがとうございます!
最近はメジャー山岳へ精力的に出掛けておられるようですね、レコを楽しく拝見しております 。
さてテン泊の件ですが、私は初めて山で夜を過ごしたのが遭難してのゴロ谷での野宿でした(しかも6泊連続)屋根もなければテントもシュラフもマットも枕もありませんでした。山ヒルや蜘蛛やムカデが蠢く湿っぽいごつごつした地面にレジ袋2枚を敷いてザックを枕に眠りました。電気は一切無く日が暮れると10冦イ譴深分の掌すら見えない暗闇でした。ある晩は虫に刺されまくり、ある晩は一晩中雷雨に打たれ続けました。ムカデにわき腹を刺され身体には蛆がわき・・・。最初は毎晩夜が来るのが怖かったけど後半はそんなことはどうでもよくなりました。
6泊7日の究極の原始的な夜を過ごした私にとってテント、マット、シュラフなんて快適過ぎて贅沢過ぎて・・
・・・というような体験をすると何処でも布団も枕も無しで平気で眠る事ができます 。
結構病みつきですよ〜 、
藤原岳の半分以上は滋賀県に属している。
思えば当たり前のことなのかもしれませんが、
自分にとっても何となく三重県の山のイメージでした。
静かな山中を歩き、時代に取り残された過去の痕跡を発見する。
嬉しかったり、寂しかったり…
人によって、状況によって、様々な山歩きがあると思いますが、
どんな形であれ、こだわりのある山歩きには魅力を感じます。
この場合、単独でないと味わえない醍醐味なのかもしれませんね。
自分の場合、本来ならとても印象に残るであろう場所であっても、
辺りに誰ひとりいない状況でないと、素直な感動を得られない…
みたいなことがよくあります。
人目を気にし過ぎなのか、単なる天邪鬼なのか…。
コアなルートは自分にはまだ無理ですが、
鈴鹿の山、そろそろ少しずつ通ってみたいと思っています。
最後に…
タイトルのセンスが凄いですね!インパクト大でした
yuconさん、遅めのコメ失礼します。
おっしゃる通り、滋賀県側から眺めるとなんか別の感じが
するんですね。山深い印象です。
T字尾根を下りで使うと右に行ってしまうとゆうのは
気がかりでなりません。
迷わないようにテープでも付けておいてください。
滑落とか注意してくださいね。
タイトルから、ルート図見てみますと少し三重県側に越境
されてますね。
hiroCさん ありがとうございます。
大貝戸駐車場や休憩所、登山口のすぐ近くまで鉄道が走っており春の花の時期は元より一年を通して多くの登山者が入山し道標も充実し迷うことがない良く整備された登山道・・・、藤原岳東面(三重県側)は登山口から数メートルの所に人里があり賑やかです。
反対に西面(滋賀県側)は登山口から一番近い集落の君ヶ畑まで1時間以上を要し歩いても滅多に人に出合うことも無く、登山道は僅かな踏み跡があるのみで携帯の電波すら届きませんし電気自体がありません。しかし道端に転がっている酒瓶や茶碗のかけらを見るとかつては多くの人々がこの道を行き来していたことが容易に想像できます。
この滋賀県側の陰鬱さや奥深さを好んで歩いています 。
タイトルについては 特に滋賀県外の方を排斥しているのではなく鈴鹿山脈の半分は滋賀県だということを知っていてもらいたい・・・ただそれだけです。
鈴鹿の山を登られる時はぜひ滋賀県側から入山して下さい 。
県境より30m以内は可とするルールになっておりますのでラインアウトではありません 土俵の徳俵ではなく柔道の場外のような曖昧さを適用しております(私がルールブックです(笑))。
しかしゴロ谷へのコースアウトはいけませんね、リボンはつけてもつけても剥がされて行きます。今回ノタノ坂の入口に剥がされたテープが大量に毛糸玉のように丸めて捨てられていました。茨川への道も2週間前は過剰なほどテープがありましたが随分と間引きされていました 。
山道のテープ、目印については賛否両論ありどちらを支持するか迷うところです。でも吸込まれるようにゴロ谷へ逸れて行きましたね 以後気をつけます。
10/24までにもう一回遭難してたらこれ以上ないネタの提供だったのですが、残念
冗談はさておきゴロ谷への吸い込まれ方、魔物でもいるのかと思いますよね。本来の目的地を目指して下っていくと気がつけばゴロ谷、という感じです
来年の夏は沢装備で御池橋からゴロ谷源流を目指しませんか?途中まで行きましたがなかなかオドロオドロしい沢で・・・大滝は巻いても直登でもOKですよ
いやはや…!どうしてもそこに引き寄せられます、時間も気が付けば2時間ぐらい進んでいてビックリしました。鮭の遡上と同じで故郷へ産卵に帰るみたいなものですなぁ
滝の落ち口から見ても鬱蒼としてますね、源流へ詰めて登っても暗い雰囲気は変わりません。
本日Iさんから連絡をいただきまして台風の影響で24日から延期になるそうです。もう日が無いと思って必死に原稿を書いてましたが刑の執行が延びまして「ホッ」としました。
30〜45分ぐらいの持ち時間を独りで喋ってくれとのことですが結構難しいですよね、60〜70人の参加者になるということで今更ながら後悔しており、当日着て行く衣装まで悩んでおります(やはり、発見当時の格好か?)
1〜2週間の延期になりそうですが早く済んで欲しいような、欲しくないような・・・
当日はゴロ谷から生中継しようかなぁ・・・
何も準備しなくても大丈夫じゃないですか?
生の講演は当日の正に今聴衆が聴きたそうな話にアドリブで持って行けるのが醍醐味なんです。面白いネタを3つくらい用意しておけばOKでしょう、多分時間足りなくなりますよ
台風の影響を懸念して延期が検討されましたが当初の予定通り24日に開催だそうですσ(^_^; ヤバい!! 非常にヤバい!!
あ~、大後悔です。
はじめまして。では、ないのですが。
お会いしたのは今日が初めてでしたが、スーツ姿もなかなかでしたよ〜
質疑で捜索費用を聞いたのは私ですが、有難う御座いました。
今回の山行報告なんかも拝見すると御池岳のプロフェッショナルになってしまいましたね。今度、連れて行ってください。
今、書きながら上のコメントを拝見しますと今日のベーシックの事が書いてあったんですね、なんの事かと思えば
今度、どこかで講演する機会があったら、いきなり質疑応答から始めてもOKだと思います。
あらためて、生還されて良かったですね。おめでとうございます。
ご家族を大事に…(人の事言えないのですが )ご家族の話をされたんで…
せっかくご質問いただいたのに時間が無くて申し訳なかったです。プライベートメッセージに回答して送信しますのでご参考にしていただければと思います。
以前「山に登らないほうが・・・」とコメントをいただいたので覚えてます(笑) 妻に「こんなこと書く奴がおる!」て言ったら「その人の言う通りや!」と一蹴されました(笑・泣)。そのあとプロフィールを拝見すると住所も実名も公開しておられて「エライ気合の入ったお兄さんやなぁ」と感心しました。(先程見たら非公開になっていましたが)
私もネット内の方々で叩かれまくった経験がありますが一貫して全部スルーしています(結構しんどいですが)。
やはり人間“気合い”です。
今後ともよろしくお願いいたします。
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