安達太良山 奥岳登山口から往復(くろがね小屋経由)
- GPS
- 04:18
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 873m
- 下り
- 861m
コースタイム
天候 | 疾風曇天 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山頂の溶岩ドーム、手足を使って登る岩場・鎖場(短い)あり。 |
その他周辺情報 | 下山後、奥つちゆ温泉に宿泊。温泉熱い! |
写真
感想
東北遠征2日目。くろがね小屋経由で登り、ロープウェイで下る計画。宿を出るのが遅かったので、昼からのスタート。平日にもかかわらず、駐車場は所々に空きがある程度で、ほぼ埋まっている。車から降りると、目の前をつむじ風が通り過ぎていった。登山口では風が強く木々は揺れ、ロープウェイも止まっている。体感で風速10m程度の疾風。山の上では相当な風が吹いているんだろう。何年か前の12月、岳温泉に泊まったが、ものすごい強風だった。宿の方が、安達太良山から吹き下りる風だとおっしゃっていた。安達太良山を「山」と認識したのは、この時が初めてだった。それまでは、安達太良山は智恵子抄の枕詞的な存在でしかなかったし、安達太良山がどこにあるのかも知らなかった。今回、東北遠征を計画する中で、紅葉の名所であることを知り、本日を迎えた。
歩を進み始めてすぐ、登山道は木々に覆われ、登山口で強かった風は収まった。今回は、旧道ではなく馬車道を選択。道幅があって下ってくる方ともストレスなく対向できる。下り時に1区間だけ旧道を歩いたが、整備され勾配の緩やかな馬車道の方が断然歩きやすい。
勢至平の辺りで樹高が低くなり風を受けるようになった。でもまだ弱い。勢至平分岐を過ぎると、チラホラ紅葉が目立ってきた。中にはずっと眺めていたくなるような色鮮やかな木もあり、この時点で結構満足していた。さらに歩を進め、くろがね小屋の手前辺りがこの日一番のきれいどころ。さっきまでは、木々の「個別演技」だったが、谷を挟んだ向かいの斜面全体が色づく「集団演技」。シンプルな表現だが、本当にきれいだった。今までで見た中で、一番きれいな紅葉だった。その上の岩山も見事。来てよかったとしみじみ思う。この後のさらなる絶景を期待しながら、くろがね小屋前のベンチで昼休憩。
くろがね小屋を過ぎると、岩場のゴツゴツした山道らしい急登となる。対向できないほどの狭い道では、下りてくる方と譲り合いながら先へ進む。紅葉はイマイチ。もう終わったのかこれからなのかもよくわからないうちに、灌木帯に入る。ゴツゴツとした岩が火山っぽく、地元大阪の山では見られない景観に魅了された。
山頂までの標高差100m程の所に差しかかる。仰角があり、数字以上に高く感じる。若かりし頃、何を思ったか、羊蹄山に登ろうとした。登山口まで行ったものの、頂上が見え、そのあまりの高さに戦意喪失し引き返したことを思い出し笑う。あの頃と比べ、体力ではかなわないが、精神面では勝っているぞと悦に入る。
程なく溶岩ドームに到着。風速は、登山口より1ランク強い程度。歩くのもままならない強風をイメージしていたが拍子抜けした。でも強いことに変わりはない。山頂はガスで眺望もなく、撮影だけしてさっさと下りた。他の登山者も同じ。溶岩ドーム下の分岐でロープウェイ駅方向に歩を進めて、ふと思い直す。以前、岳温泉の宿の方が言っていた安達太良山から吹き下りる強い風のことを考えた。ロープウェイは動いているのか、風を防ぐ樹林帯はあるのか。さっき歩いてきた道で帰る方が無難ではないか。もう一回、くろがね小屋近くの紅葉も見られるし。葛藤する自分に言い聞かし、ルートを変更した。
くろがね小屋を過ぎてあの紅葉どころに差し掛かった時、一瞬ではあるが、弱いながら日が差した。再び日が差すのを待った。でも1〜2分。待ちきれず歩を進めた。もう少し待っていれば、日を浴びて鮮やかに発色した紅葉が見られたのだろうか。
馬車道を下っていると、遠目にロープウェイが動いているのが見えた。ロープウェイに乗りたかっただけに残念だった。登山口まで下りてくると、あれほど吹いていた風は止んだ。ほんの4時間で、こうも変わるのか。
明日の栗駒山へ続く・・・
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