西尾根から天狗岳、そして夏沢峠。八ヶ岳がつながりました。
- GPS
- 32:00
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 1,225m
- 下り
- 1,207m
コースタイム
2日目 6:43根石山荘―7:09夏沢峠―7:41根石山荘7:52―8:00根石岳―8:27東天狗岳―9:23中山峠―9:29黒百合ヒュッテ9:44―10:29渋の湯・唐沢鉱泉分岐―11:47唐沢鉱泉
天候 | 1日目 晴れのち曇り 2日目 晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
唐沢鉱泉前に西尾根登山口があります。しゃくなげ橋を渡ると登山道となります。稜線までは森の中をジグザグに登ります。根っこが這い廻り、石があったり、シモバシラが立ったりしていますが、全体的には緩やかな登りで特に問題はありません。稜線に登りつくと木漏れ日さす中、尾根を真っすぐに登ります。第1展望台・第2展望台でひと休み。第2展望台からどんどん下ります。鞍部から西天狗を目指しての登りが始まります。樹高が低くなり、ハイマツが現れ始めると景色は一変。岩の重なる斜面を、岩に描かれた○印を頼りに、岩を掴んで登ります。ガスが出始め風が強まります。西天狗の山頂に登りつきますが、広い山頂は風を遮ぎるものは無く、早々に東天狗に向かいます。ガスの中、○印に従って下り、鞍部から登り返して東天狗に到着です。ここも長居は無用。鎖の掛った急坂を下るとだだっ広い尾根、茅野側から吹きあがってくる強風、吹き飛ばされないように下ります。根石岳の登りでは風は弱まりますが、頂上からは再び強風に煽られて下ります。ガスの中にぼ〜っと根石山荘が見え、ホッ。 翌日、空身で夏沢峠へ向かいます。箕冠山の登りから風は遮られ、快適な登り・下りです。夏沢峠からもと来た道を引き返し根石山荘に戻ります。山荘でデポしておいたザックを背負い出発。強風ですが、昨日程ではありません。東天狗岳の狭い頂上は一杯の人です。早々に下りにかかります。大岩ゴロゴロ。手頃な岩を見定めて伝います。以前冬に、黒百合ヒュッテから東天狗に登ったことがありますが、雪を蹴散らして気持ちよく下りました。それに比べれば、何と下り難いこと。中山峠から黒百合ヒュッテに着き、ひと休み。 黒百合ヒュッテからは、岩を伝って谷を下ります。真新しい木道が出来ていて、暫くは岩下りから解放されます。再び岩を伝って下り、渋温泉と唐沢鉱泉の分岐に降り立ち、ひと休み。分岐からは北八つの苔むした静かな森の中、ゆっくり楽しみながら歩きます。唐沢鉱泉まで気持ちの良い道が続いています。 |
予約できる山小屋 |
黒百合ヒュッテ
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写真
感想
わたしの八ヶ岳地図には、辿った道が赤線でなぞられていますが、東天狗と夏沢峠の区間が切れています。今回、これをつなぎに行きました。3週間前、突発性難聴にかかり、薬を山ほど飲んでどうやら完治したようです。この間、山はお休みし、3週間ぶりの山登りです。
3週間前、鳳凰小屋でお会いした寝屋川の男性が云った言葉、「わたしは根石山荘が好きです」に誘われて、一泊二日で登ることにしました。明るくなってからゆっくり自宅を発ち、唐沢鉱泉から西尾根を登ります。11月という中途半端な時期、八ヶ岳はどんなんだろう、良く判りませんので一応アイゼン、ツエルトも持参です。シモバシラは立っていますが、凍ったようなところはありません。第1展望台からの眺めは、これぞ展望台です。北は蓼科山から南は編笠まで、八ヶ岳全山が一望できます。茅野方面を見下ろすと、おそらくはカラマツでしょう、黄金色に輝く森が広がっています。上空は青空、一筋の飛行機雲が真っ直ぐに伸びています。第2展望台あたりからは雲行きがあやしくなってきます。大岩重なる頂上直下の斜面、岩を掴んで這い上がります。西天狗、ガスに覆われ目の前の東天狗さえ見えません。東天狗、強風です。長居は無用、東天狗を下ります。茅野側から巻き上がる強風で身体がふらつきます。根石岳を越え、今晩の宿泊地である根石山荘に着きました。
屋根の上に石が並べられ、強風で飛ばされてしまいそうな、これぞ山小屋と云う雰囲気を漂わせている古ぼけた建物。その横に、3年前に新築したという頑丈な宿泊棟があります。受付、食事は古い建物で、寝場所は新館で。2階に案内されると、すでにお二人の女性が灯油ヒーターにあたっておられます。大部屋の東側には、布団が7つ並んで敷いてあります。西側には大きなテーブルが二つと、椅子。なんとテレビまであります。夕食の5時半までビールとブランデーを飲みながら過ごします。テレビではオールブラックスとジャパンの実況中継。始めっから勝てるとは思っていませんが、何とか一つトライを決めてほしいと思って見ています。ブザーが響いて最後、ジャパンの攻撃、「やった!トライ」と思いきや、サイドラインを割っていてノーサイド。結果は54対6、でもジャパン、少しづつではありますが確実に強くなっています。
今晩の泊り客は6人。わたしより先に到着した女性2人は、わたしより5歳年上のお姉さん。横浜からおみえです。次なるは50歳前後と思われる単独行の男性。千葉からおみえです。そして東京からおみえの若い女性二人組。お姉さんはお二人とも百名山を達成し、海外の山も沢山登られているとの事です。「今年の夏は、黒戸尾根から甲斐駒に登った」と。お二人から元気を分けて頂き、わたしも今しばらくはやれそうな気がして来ました。夕食時にも山の話で盛り上がり、夕食後は日本シリーズ第7戦、楽天が勝てば日本一という試合。岩手出身という小屋番のお兄さんも加わってテレビ観戦。消灯後、外ではピューピュー、ザーザー、ビュービュー、二重のガラス窓がガタガタ響き、明日は一体どうなることやら。
わたしの目的は八ヶ岳をつなぐこと。翌朝、空身で夏沢峠まで往復し、目的を達成しました。デポしておいたザックを背負い、根石山荘を出発。根石山荘は、オーレン小屋と黒百合ヒュッテに挟まれたマイナーな小屋ですが、新しい宿泊棟、泊り客の少なさ、食事の良さ、小屋番のお兄さん2人はさっぱりしていてマル、お勧めの小屋です。強風に揺られながら東天狗に戻り、中山峠を廻って黒百合ヒュッテへ。北八つの苔むした森をじっくり味わいながらゆっくり下山しました。
汗を流した唐沢鉱泉、いい湯でした。食堂で頂いた山菜うどん、たっぷりの山菜が入っていて満腹になりました。ここで生ビールといきたいところですが、ぐっと我慢。
八ヶ岳、北の大河原峠から南の編笠まで、これで一応全部つながり満足満足。
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