宰相ヶ岳と羽束山の変則周回
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- GPS
- 02:10
- 距離
- 2.2km
- 登り
- 334m
- 下り
- 321m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
宰相が岳の登りに使ったルートは山慣れした人の同伴を要す。 |
その他周辺情報 | 三田市街に多数の店舗。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
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感想
左膝の故障で過去三週にわたってショートコースに甘んじてきたが、まだ治りきっていない。膝を曲げると突っ張った感じがして、軽いながら痛みが残っている。というわけで、今週も再びショートコースである。わざわざ登りにいくのもなー、という気がして未踏のままとなっている小山が、まだまだたくさんあるので、行き先探しには苦労しない。先週登った有馬富士の東に、やはりとんがり帽子の形をした山がある。羽束山だ。北摂の山に登ると、たいていその特異な山容を眺めることができるちょっと気になる山ではある。今日はこの羽束山がターゲットだ。羽束山だけというのも物足りないから、その隣の三等三角点峰、宰相ヶ岳という、ちょっと偉そうな名前の、でもやはり小ぶりのこの山にも登って周回するというプランだ。
香下寺の駐車場に車を置かせてもらい、駐車場の東端から一段上の寺の敷地に上がって、そこからまっすぐ登る山道に入る。この上に溜池があるはずで、その池の南側(下側)の堤の上を池の西端に向かうつもりだった。ところが池の横まで上がってみると、金属柵ががっちりと張り巡らされていて、堤には乗れないのである。しかし、再び出発点に戻ってさらに大回りをして予定コースを目指すのも億劫というものだ。ええい、このまま行ってしまえ。宰相ヶ岳の山頂近くに突き上げる小尾根を拾って登ってみよう。ということで、構わず進む。この道は宰相ヶ岳と羽束山の間の最低鞍部を越えて木器集落へと抜けるもので、しっかりと踏まれている。途中には真新しい「←香下寺 羽束山→」の指導標が木に括られてもいる。しかし谷筋なので日が差し込まず、薄暗いし、眺望も一切ないので、登って楽しい道とはお世辞にも言えない。少し登ると左手の窪の対岸に石組みの炭焼き場跡がある。この辺りが狙った小尾根の末端付近の筈だが、周囲の地形はのっぺり斜面で、尾根型は識別不能である。構わず炭焼き場の左手辺りから取り付いて、歩きやすいところを拾って上を目指す。
この小尾根を歩いた好事家が過去にいたことは確かだが、今や人跡は全くない。しかし、シカの食害の結果か、下生えはほとんどないので、灌木の枯れ枝を払いつつ、どんどん登る。間もなく大きな岩盤が眼前に現れ、この小尾根が平凡な山の背ではないことを予感させる。岩盤を上り後ろを振り向けば、南側に三田の平和な山村の風景が眼下に広がっている。伸びやかな眺めにしばし歩を休める。そして再び登り始める。予感通り、大小の岩場が次々と現れて飽きさせない。周囲は灌木林で終始明るい雰囲気の中、急登をこなして高度を上げていく。やがて頭上に一段と明るい稜線が見えてくる。いよいよ予定の尾根道に乗ることになる。稜線上にはしっかりした道があり、標識もついている。そしてすぐに宰相ヶ岳の山頂に達する。
宰相ヶ岳は三等三角点峰で、測量のためであろう、北側が伐採されて、展望が大きく開ける。真正面には大船山が座している。ワイドな眺望を楽しんだ後、羽束山への尾根道を急降下する。傾斜が緩むとそこは最低鞍部で、今日、登り始めに辿った木器への道が交差している。最低鞍部から登り返すが、さほどの労力は要せずに羽束山山頂の一角に達する。ここは広々と平らで、寺の祠が建っている。境内の中央には銀杏の大木があり、黄色く色づいた扇形の葉がはらはらと舞っていた。境内の対面は小高く盛り上がって、どうやらここが最高点らしい。鐘楼の横から登ってみると、そこには「羽束山」の山名板が取り付けてあった。この山頂の反対側には神社があって、そこから長い平坦部が南側に伸びている。この突端まで行ってみると、がっちりした金属製のガードが埋設されていて「危険につき立ち入り禁止」とある。この先は大きな岩盤となっている。どうやら下山路に気づかず過ごしてしまったようだ。しかし戻るのも面倒だし、この岩盤を越えて尾根上を進むことができるようなので、そのまま岩盤を下ることにする。岩盤下にははっきりした道型があり、それを辿って下ってゆくと、再び岩場となる。これ以降、幾度となく岩場が登場するが、いずれも難なく下ることができる。この尾根からも豊かな眺望が開けており、なんだか得した気分だ。変化を楽しみつつひとしきり下ると、目前に幅広の道が現れる。これが当初予定していた一般ルートの参道だ。この着いた地点はちょうど六丁峠で、丸い金属標識の後ろである。登る場合はこれを目印にすればよい。ここから道は尾根を離れてジグザグに下る石段となる。一気に下れば、香下寺の駐車場が見えてくる。我々が出発したときには我々の他には一台しか止まっていなかったのに、今は10台近くの車がそこにある。
今日は、楽ちんな一般ルートで周回するリハビリ遊山の筈だったのだが、ふたを開けてみれば上りもくだりも結局バリエーションルートに終始し、はからずもトレーニング登山となり、大いに楽しませてもらった。昼飯は三田旧市街の「大衆すしセンターこやま」でランチの「すしセット(10貫)」、1200円也。これはこれで充実の秋山ハイクとなった。
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