【御池岳】河倉峠から真ノ谷への古道を探るも途中断念。亀尾の急坂を山上台地へ


- GPS
- 05:55
- 距離
- 12.3km
- 登り
- 1,094m
- 下り
- 1,086m
コースタイム
- 山行
- 5:37
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 5:54
天候 | 曇り 時々 晴れ テーブルランドではガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※バイオトイレは冬季閉鎖中(3/19まで) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○小又谷駐車場〜ノタノ坂〜土倉岳は、よく整備された一般登山道(鉄塔巡視路) ○土倉岳から尾根を手前へ戻った地点(河倉峠?)〜亀尾は、超バリルート(谷を幾つもトラバースして渡る)につき危険。(古道・旧杣道は見つからず) ○亀尾(東ボタンブチまで)は、かなり急峻なバリ尾根 ○東ボタンブチ〜御池岳テーブルランドは何処でも歩ける(ただし濃霧時は注意) ○下山路のT字尾根ルートは近年よく整備されている ○登山道から左へ逸れて御池林道へと下った尾根はバリエーション、ラストはかなりの激下り |
その他周辺情報 | 道の駅 奥永源寺渓流の里 https://www.michi-no-eki.jp/stations/views/19423 |
写真
感想
かつて藤原町山口から近江の君ヶ畑へと、藤原・御池の山塊を越える杣道があったとのことだ。杣道としての役割を終えた後も登山道として使われていたのだが、やがて荒廃し廃道となったようである。
その一部が土倉岳の南側直下の河倉峠から御池岳のテーブルランドの南斜面を通り真ノ谷へと繋がる道として通っていたらしい。
とある珍しい草花が咲くとのことをヤマレコユーザーyjinさんに教えていただいたのをきっかけに、この古道の存在も知ってとても気になっていた。一度探りに行ってみたいと思っていたのだが、情報が少ない。ヤマレコではhigasaさんが2018年4月に辿られた記録があった。
今回、このhigasaさんの軌跡を頼りに古道探しに出かけてみた。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1431389.html
結果はレコの通り。ほぼ全く道らしき道は見い出せなかった。河倉峠と思われる場所から少し斜面を下り、あとはトラバース気味に真ノ谷方向へと徐々に高度を下げて行きたいのだが、幾つもの谷を横切らなくてはならない。そういう道があったのだろうが、長い年月の間に崩れ荒廃していったものと思われる。
傾斜のキツい谷のトラバースはかなりの危険を伴った。慎重に下り、時に登り返し、体力を消耗していく。時間もどんどん経過してゆく。
実は御池岳のテーブルランドを亀の甲羅に見立てた時に、ちょうど尻尾の位置になる尾根がある。「亀尾」という名がついている。
道なき道を進んできて、真ノ谷までの中間地点あたりが亀尾と交わる場所だ。
ここで古道探しは断念し、亀尾の急峻の尾根をテーブルランドへと上がることにした。
亀尾は来春の花の時期に訪れる予定だったので良い下見になった。
東ボタンブチに這い上がると藤原岳が綺麗に眺められた。しかし御池山上の台地は霧に包まれている。ほぼ視界がゼロに近い状態でテーブルランドを周回してもあまり魅力は無いのだが、せっかくなので御池山頂を目指す。
週末の人気の御池岳の山頂にはたくさんのハイカーさん達が、ちょうどランチ休憩をされていた。直ぐに山頂を辞する。
ボタンブチ方向へ進むと、聞き覚えのあるかしましい黄色い声が聞こえてくる。朝にノタノ坂への上り坂で追い抜き際に少しお話しをした姫路からお越しの女性ハイカーさんお二人に再会したのだ。再び暫くお話すると、お花が好きだと仰るので花談義にも花が咲く。
仲良しのお二人はとても楽しそうだ。ガスの中でも山を満喫されていた。素晴らしい。
まるでこの近くの鈴ヶ岳に咲く福寿草のような明るく華やかなお二人だった。
消化不良ぎみの古道探しの続きはまたいずれチャレンジしよう。もう少し下調べが必要だと感じた今回だった。
ご参考
http://www.yabukogi.net/viewtopic.php?t=3715
コメント
この記録に関連する登山ルート
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またまたマニアックな山歩きをされてきたんですね。
東ボタンブチへのルートは、きつい上りだったでしょ。真ノ谷からの登り返しよりきつかったのでは?
テーブルマウンテンの東エリアは静かで好きな場所ですが、東ボタンブチあたりから藤原岳を見ており
ましたなら、きつく切れ落ちていく斜面が見えていたかと。
色々と情報を得た際にカシミール3Dの地形図に登山ルートなどを追記するのですが、今見てみると
奥ヶ谷出合から河倉峠へ上がるルートがあったようですが「旧ルート荒廃難路」って書いてルートは
削除しちゃってました。
T字尾根からの下山もP815経由のルートで下りられたんですね。P815まではいい感じの尾根道かと
想像しますが、正規ルートでもあの急勾配だから相当キツイ下りだったんでしょうね。
お疲れさまでした。
さすが良くご存知ですね。東ボタンブチへの尾根があることを知っておられましたか!
テーブルランドを亀の甲に例えたときに尻尾に当たる箇所なので「亀尾」と呼ぶらしいです。ものすごい急登でしたから中々上がれませんでした。まさに亀足になる尾根道。仰るように東側の真ノ谷からの直登よりもキツい坂でした。
古道については秋口にその存在を知ったのですが、廃道になって久しく、先人のベテラン登山者でも探しにくい道を、私なんぞが見つけ当てるなんて矢張り難しかったです。
次回チャンスあれば、逆に真ノ谷から遡って辿ってみたら意外と見えてくるのではなかろうかと考えています。
超メジャーな山なのに、帰路も含めてマニアックなルート取りをしましたら、普通の人にはあんまり関心を惹かないのでしょうねぇ、拍手が少ししか付きません😓
すごい、ロマンですね!
藤原山口から君ヶ畑に向けて道が通っていたとは知らなかった(*'▽'*)
山口から真の谷までは今でも冬季に歩くルートがありますが、けっこうな標高差になるのでわざわざ越えるかというと微妙ですよね🤔
真の谷からテーブルランドへの直登は相当な傾斜になるので、そこで標高を上げてトラバース気味に歩くのも大変そう
歴史ミステリーですね
こうやって徐々に存在が消えていく歴史があるかと思うとなんだか淋しい感じがしますね🥲
おもしろい楽しみ方を教えて頂いた感じです、ありがとうございます(o^^o)
いにしえの人々の暮らしに思いを馳せながら古道を辿るのってロマンチックですよね。
今回の旧道はきこりだけが歩くような険しい杣道ですのでね、使われなくなるとその形跡が無くなるのも早いんでしょうね。
higasaさんの軌跡やヤブコギネットさんの情報を見ながら探してみましたが、私には全く道らしきものを見つける事が出来ませんでした。更にもう少し勉強してから再チャレンジしてみようかと思っています。
ところで真ノ谷からテーブルランドへ直登するのはhatto'sさんの真骨頂ですよね!しかし亀尾はご存知無かったのでは?
なかなか根性の要るスペシャルな急坂でしたのでね、是非とも登ってみて欲しいです😁
この日何度かすれ違って、お花のお話を交わした者です(^^)/
とてもいい写真ですね💕
この前の週末に霧氷を楽しめたと聞いて、姫路から行ったのですが…
またお邪魔したいと思います!
なんとヤマレコのアカウントをお持ちだったのですね!
この日、山中で何度もお目にかかることができたご縁を嬉しく思います。
朝のノタノ坂の手前では明るく楽しげな大きな話し声に圧倒されました。お邪魔していまいそうなので追い抜くのを躊躇いましたが、お二人のあまりの陽気さについつい声をかけてしまいました。
テーブルランドでの再会は実は期待しておりました。ペース的に山上台地の何処かで遭遇するだろうと。愉快な声が聞こえてきて、遠くからでもすぐにお二人だと分かりましたよ。
それにしてもホントに仲良しさんですね!
御池岳は素晴らしい山で大好きです。メジャーコース以外にも幾つも魅力的なルートがあります。今はちょっと雪により接近が困難になってそうですけど…そのうちまた私も訪れたいと思います。
そうそう、山上でお話しした通り、同じ山域の鈴ヶ岳の福寿草は圧巻ですよ!ぜひその時季が来たら観にいらしてくださいね。
またお逢いできる事を願っております。
河倉峠の杣道を歩く記録に目が留まり書かせていただきました。
この道は私が18の時にはじめて真ノ谷側から歩きました。
あの頃の御池岳は笹ブッシュがとにかく酷くて土倉岳を目指すとなると今みたいにテーブルランドを経由して歩くことが困難でした。
また、ノタノ坂経由からの稜線は植林が盛んにおこなわれていて、今でこそ大きくなった桧もあの頃は伐採されて植林中ということもあって山も荒れて歩きにくい道でしたので、この河倉峠の杣道が意外にも三重県側から土倉岳を目指すには私の中では一番アプローチがしやすかったように感じていました。
でも、当時ですら道は不明瞭になりつつあり真ノ谷から亀尾まではわかりにくかったと記憶しています。
しかしあの頃はまだ登山として歩く人はある程度いたようで、テープがしっかりとありそれほど難易度も高いものではなかったです。
皮肉にもササが枯れて御池岳から容易に土倉岳に行けるようになったことや、
植林が大きくなってノタノ坂からも土倉岳、御池岳への定番ルートになったことで
最後に残された登山道としてのこの道の役割も終わってしまったのではないかと思います。
私の隣に住んでいらっしゃる女性が藤原町の坂本のご出身で、父親が炭焼きをしていたとのことで、
真ノ谷から河倉峠あたりまで良く入っていて、子供の頃はついていったという話を教えていただき
懐かしくなって数年前に私もこの道を歩きました。
登山ブームが続き、若い人たちがたくさん山に入るようになって喜ばしいことですが、
その中でこうして消えていく道が鈴鹿の山にはたくさんあって、それを知る人達からのお話もまた
聞けなくなってきていることが残念だなと思います。
今の時代にこの道に興味を持っていただき歩いてみていただいたことがついつい嬉しくなりコメントさせていただきました。
長々と申し訳ございませんでした。
はじめまして、こんばんは。
ご丁寧なコメントをいただき、また杣道についての沢山の情報を教えてくださり有難うございます。とても嬉しく思いました。
昨夜すぐにでも御礼の返信をさせて頂くべきところを、仕事が年末の繁忙期で連日の遅い帰宅のため、返信が遅れてしまったことをお許しください。
またhigasa様の山行記録を無断でレコに貼り付けてしまい失礼いたしました。
この古道の存在については、とある珍しい花が咲く場所の件でヤマレコ仲間のハイカーさんとコメントのやり取りを交わしている中で知って興味を持ったのですが、まぁ行ってみたら其れ也に道は分かるだろうと勝手に安易に想像しておりました。
ヤマレコマップさえあれば先人の足跡を便利に辿らせてもらえますので、今回検索して見つけたhigasaさんの軌跡のとおり、河倉峠からなぞっていけばいいかなぁなんて・・・
しかしなんのなんの、荒廃して消失してしまったのか、私の目には道らしきものは見出せなく、ただただ危険な谷のトラバースを強いられ、私なんぞが足を踏み入れるべきでは無かったと感じました。
でもご教示いただいたようなこの道の歴史や古来の人々の暮らしに思いを馳せ、以前は笹に覆われていたと仰る御池岳の姿を思い浮かべてみたりしますと、ますます興味は絶えません。
今回やり残した真ノ谷〜亀尾の間の宿題は、いずれ近いうちに挑戦したいと思っておりますが、こちらは更に難しそうですね。
この件でhお知り合いになれたご縁に感謝いたしますと共に、もしまたこの道を歩いてみようなんて気分になられましたら、厚かましいですが是非ご一緒させていただきたく…今後とも宜しくお願いいたします。
本当にありがとうございました。
鈴鹿の道のほとんどは炭焼きや木地師の人たちが原型を作った道なので、その人たちに思いを馳せながら歩くと鈴鹿の山の見方が深くなってくるんですよね。それが楽しくて私も鈴鹿の山歩きが好きで好きでたまりません。
私なんぞでよければまた花が綺麗に咲くころにご一緒させていただければ嬉しい限りです。
今後ともよろしくお願いします。
過去のレコを拝見していますと、higasaさんが鈴鹿がお好きだと仰ることが伝わってきます。お写真も綺麗ですね!
私は鈴鹿にはまだまだ疎いのです。是非ぜひ色々と教えていただきながら、一緒に山歩き出来ることを楽しみにしております♪
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