八ヶ岳 横岳 大同心稜 → 大同心ルンゼ → 横岳稜線
- GPS
- --:--
- 距離
- 29.6km
- 登り
- 2,689m
- 下り
- 2,689m
コースタイム
−17:00行者小屋−19:00美濃戸口下山
天候 | ※写真は後日アップします。 晴れのち雪 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス | 車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
横岳に大同心と小同心という岩があるのはご存知かと思います。今回は、この大同心から赤岳鉱泉に向かって伸びている尾根(大同心稜)を詰め上げ、大同心を回り込むようにして、大同心の裏側にあるルンゼ(大同心ルンゼ)を上がって稜線に向かいました。 赤岳鉱泉から硫黄岳に向かう登山道に入ると、最初、いくつかの沢を横切ります。この2本目(だったと思う)が大同心沢で、途中大同心大滝などを経て(アイスクライミングのルートです)上部では大同心ルンゼになります。 登山道から大同心沢に入ってしばらく進むと、大同心稜の取り付き(尾根末端)が左に現れます。あまり大きな尾根ではないですが、ここは各種クライミングの登下降路になっていて踏み後があるので、尾根の真ん中を登ります。やがて大同心に突き当たります。大同心の岩壁の真下を大同心基部といいます。大同心のクライミングルートを登る場合は、ここから取り付きますが、今回はやさしいルートどりをするので、大同心の岩壁に沿って基部を右方向に回り込むと、大同心の岩の裏側に出ます。ここには溝(ルンゼ)が走っており、これを大同心ルンゼといいます。大同心ルンゼを詰め上げると大同心の上に出ます。そこから登山道がある横岳の稜線までは、斜度のある斜面があるだけなので、適宜登れば稜線に到達できます。 赤岳鉱泉から先はほとんどラッセル、平均すると股くらいの深さ 大同心稜、大同心ルンゼは一応バリエーションルートなので、ロープの扱い・クライミングできる方が対象です。 |
写真
感想
12月に入ってからというもの、毎週八ヶ岳でアイスの特訓をしており、ジョウゴ沢と裏同心ルンゼに始まり、アイスキャンディ、
大同心沢大滝、南沢大滝、摩利支天大滝と訪れた。
そして八ヶ岳連続4週となる今回は、年末山行の練習ということで、久しぶりにアイスではない雪山ということになった。
さて、ルートであるが、メンバーの時間が取れないということで、手軽に日帰りできて、そこそこ歩き応えがあり、
ロープを使うシーンがあるだろうということで、大同心稜→大同心ルンゼ→横岳稜線を行くことになった。
2日前から南岸低気圧が通過し、その後冬型が決まっていたので、積雪はそこそこあるだろうと予想して、ラッセル覚悟でスタートする。
赤岳鉱泉までの北沢コースは通いなれた道。トレースがはっきりしており、何も問題はない。
週を追うごとに確実に積雪は増えている。
鉱泉から硫黄岳への登山道を踏み出そうとすると、なんとここからトレースがない。
もちろん、登山道沿いにうっすらとあるのだが、その上には新雪が乗っている。
すぐに大同心沢に入ると、ここからは股ラッセルになった。
大同心稜に取り付くと、大体膝から股くらいのラッセル。最初は順調に進んでいたが、何だか自分の調子が出ず、少しスロー気味になってしまう。
大同心基部に程近い岩場は、支点となるハンガーボルトがまだ露出していたが、ロープを使わず通過。
ワンポイントだけクライミングっぽいところがあるのだけれど、左足を左のほうに置き、雪を掘り出せば左手のホールドが出てくるので、簡単に越えられる。
さて、大同心基部に到達して1本入れる。
大同心稜は、今年の12月1日に裏同心ルンゼでアイスクライミングした下降路に使ったので自分にとって既知であったが、この先は足を踏み入れたことがない。
大同心の岩を右に回りこむように進むと、すぐに切り立った斜面をトラバースする場面に出くわす。
足場が細いバンド状の上に積ったもろそうな雪の上をトラバースする部分なので、練習を兼ねてロープを出す。
そのバンドを過ぎると、正面に突き当たるルンゼを左に進む。岩交じりの急斜面をラッセルして進む。
やがて突き当たる3mほどの低い壁を右に巻いて、小さな涸滝状を上がると、もう稜線が見えた。
その後は登りやすいところを拾って、ラッセルしながら進む。深いところは胸近くまであり、軽い雪とはいえ苦労する。
そのまま見えたスカイラインを目指すと、そこは横岳付近の縦走路だった。13時半到着。
ああ抜けた。あとは1時間くらいで地蔵尾根分岐だ、と思って登山道を進む。
ところが、ここからが大変だった。
連休の一般登山道だ。トレースくらいあるだろうとおもったが、全くない。
しかも、風が弱いせいで、最近降った雪が全く飛ばされずに積っている様子。
ちょっとしたピークの影などの吹き溜まりには、腰上から胸くらいは当たり前の積雪があり、ラッセルに難儀する。
部分的だがオーバーヘッドもあったのには驚いた。
3人で回し、なんとか16時に地蔵尾根分岐に着く。なんと地蔵尾根もトレースがない。
と思って急いで降りていくと、尾根上部でガイドPと思われる8人組みとすれ違った。今夜は展望荘泊まりらしい。
その後はトレースがしっかりした尾根を駆け下りる。
16時半に行者小屋到着。南沢大滝から赤岳鉱泉へ戻る途中のMさんに偶然出会い、少し会話をした後、急いで下る。
途中、ヘッデンを点けて、19時頃ようやく美濃戸口に戻った。
まさかあんなに雪があるとは思わなかった。駐車場には車がたくさん停まっていた。
みんな赤岳方面、文三郎尾根の往復だけだったのだろうか。
年末の五竜山行の練習らしく、猛烈なラッセルをできたのは良かったけれど、とにかく疲れた。
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