岡山市サウスヴィレッジ〜陣山〜九十九山 大寒波に負けぬ動植物
- GPS
- 04:33
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 440m
- 下り
- 434m
コースタイム
- 山行
- 3:25
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 4:33
歩行距離9.5km、歩行時間3時間30分、歩行数16,300歩、消費カロリー2,300Kcal
天候 | 晴れ時々曇りたまに小雪ちらつき |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。 西光庵の墓地のコンクリート道(<写真22>周辺)はてすりがありますが、急です。濡れているときの下りは要注意かもしれません。 陣山の竹林(<写真24>周辺)は、一部倒竹がありますが、間をぬって歩けます。放置しているとそのうち竹が密になり通れなくなりそうですが、しばらくは大丈夫でしょう。 茅の輪山⁉<写真32>からの下りは、法面のどこでも下りられるわけではないので要注意です。尾根上を下ると、最後は細道になりカーブの中心地点より東側の金網で補強された階段状の石垣からすんなり下りられました。GPSを持った連れは西寄りに進み過ぎ、カーブの中心地点より西側のほうの金網で補強された階段状の石垣のわずかに西に下りました。 西光庵<写真19>から陣山頂上<写真26,27>を経て慶昌庵<写真29>東の舗装道路に出るまでは、西光庵の墓地のコンクリート道(<写真22>周辺)が急で濡れていると滑りやすそうですが、それ以外は問題ありません。 疫神社<写真20>の先(南南西)に土道が続いていますが、今回は引き返し西光庵<写真19>の北側の道に入りました。墓地の側のコンクリートの細道は急で、手すりがありますが、下が濡れていると下りは怖いかもしれません。 標高40mを過ぎると、落ち葉道になりました。最初は地形図の破線の道どおりで、思ったよりも広く整備されていました。 標高70m辺りの北に延びる尾根上に迫川(はざかわ)城跡がありますが、特に特徴のない平坦地でスルーしてしまいました。ここを南下してもう1本南の破線の道に出合う辺り(東から道が延びていたかは未確認)からは、ササがまばらでたまに赤いビニールテープがありました。途中から微妙に地形図の破線の道から逸れてしまいましたが、歩きやすく特に問題はありませんでした。標高150m近くで振り返ると、北東に延びる尾根も歩けそうでした。 標高165m辺りからは竹林で、ヤブコギはありませんが、まるでスラロームをするかのごとく、竹をかわしながらジグザグに進む箇所もありました。ここは放置していると、そのうち通れなくなりそうなので要注意です。 標高190m辺りで右折、西に進路を変えましたが、東に道が延びているかどうかは確認できませんでした。ここからはまた木の間道で、南北に延びる稜線に出合うとササがまばらに生えていました。 下山は陣山から北に延びる尾根を歩きました。しばらくササがまばらに生えていました。 標高185m辺りからは、溝状に掘れた部分の左右にカチカチの土塁状の部分が平行に延びて続きます。どこでも歩け、ヤブコギはありません。 標高115m辺りで道は南西にカーブしますが、尾根上を直進もできそうでした。ここからは地形図の破線の道どおりでよかったようです。一部、逸れてしまいましたが、大丈夫でした。 最後は適当に植林帯を抜け標高30mで細道に出合い、すぐに舗装道路に出ました。 慶昌庵<写真29>から九十九(つくも)山頂上<写真31>を経て舗装道路に下りるまでは、法面のどこでも下りられるわけではないので要注意です。 慶昌庵<写真29>を過ぎ標高55m辺りの墓地の西端には赤いビニールテープがあり、そこからはなんとなく道らしくなっており、木の間を進みます。標高100m辺りはいつも前方が少しヤブらしくなるのですが、今回は大丈夫でした。相変わらず急斜面で落ち葉が積もって滑りやすく、木を掴みながら登りました。頂上直下はササの間の細道です。 九十九山頂上<写真31>からは西方面に延びる尾根を歩きました。いつも南寄りに行き過ぎて軌道修正するのですが、今回は南に行き過ぎないように下り始めると、すぐに踏み跡が見つかりました。急下りはすぐに終わるので、こちらを下ったほうが安全です。 茅の輪山⁉<写真32>からは北北東尾根を下りました。木の間がなんとなく道らしくなっており、普通に歩けます。標高110m辺りには倒木などがあり、かわしながら歩きましたが、それ以外はどこでも適当に歩けそうでした。 標高100m近くで突然、建物跡<写真33〜36>が出てきました。そのままこの尾根を下っていくと途中にまた低い石垣がありましたが、こちらは新しそうでした。最後は細道があり、金網で補強された階段状の石垣を下りて舗装道路のカーブ中心部よりも東側に出てきました。連れは西寄りに逸れてしまい、舗装道路のカーブ中心部よりも西側の金網で補強された階段状の石垣近くに下りましたが、ヤブコギはなくどこでも歩けたそうです。なお、ログはGPSを持った連れのものです。 |
その他周辺情報 | 「岡山市サウスヴィレッジ」<写真03〜05,51〜53>では、農産物の購入やいちご狩りなどの収穫体験(一部、要予約)ができます。いちご狩りは現在いちご不足のため、すでに予約中の方以外はしばらく中止だそうです。レストランは1月7日より「Salon do the RonRon」と店名を変えリニューアルオープン予定です。農産物直売所ロードサイドマーケットは年中無休、それ以外は基本、火曜と奇数月の第2水曜日が定休です。年末年始はカラオケなど一部の施設のみ休業です。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
サブザック
ザックカバー
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(地図アプリ使用)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
|
---|
感想
【大寒波襲来でも楽しめるコース】
前日の気象予報では「25日(土)から28日(火)頃にかけて冬型の気圧配置が強まり、今シーズンこれまでで最も強い寒気が流れ込むでしょう。太平洋側にも雪雲が流れ込み、所々で積雪となるでしょう。」とアナウンスされました。そこで心情的にも体感的にも寒さをブロックしてくれるコースを選びました。
心情的というのは寒さを忘れさせてくれるシーンが見られるということです。
3週間前にこの地を訪問したときに、たくさんの野鳥が飛来しているのを確認していました。野鳥を観察していると心が温まり、その間は寒さを忘れられます(*^^*)今回も、期待を裏切らない野鳥たちが我々の前で陽気なパフォーマンスを披露してくれました。
体感的というのは、寒波がくると気温以上に強風で体感温度が下がります。野鳥のように羽毛を体にまとっていれば大丈夫なのでしょうが、人間の場合、風速が 1m/s増加するごとに体感温度は 1℃低くなります。
ならば、「強風を防ぐことができるコースを歩こう」ということで、常に森林の中を歩く、陣山および九十九(つくも)山を選びました。動画のBGMは、平地はほぼ強い風の音のみでしたが、山中で撮ったキノコなどの動画はとても静かで笑えました。やはり、山の中を歩いている時のほうが岡山市サウスヴィレッジおよびその周辺を歩いている時より暖かく感じました。
【野鳥たちが元気にお出迎え】
出発点は3週間前と同じ「岡山市サウスヴィレッジ」です。自動車から降りた瞬間、寒いというよりも痛い冷たさが襲ってきました(+o+)靴紐を結ぶのすら困難となっていた手には防寒用手袋を装着し、上着のボタンはすべてとめ、襟を立てて帽子で頭をガード、万全の防寒体制で臨みました。
岡山市サウスヴィレッジに来ていた客の9割以上はロードサイドマーケット(屋内施設)にいました。屋外におられたのは散歩も含め運動中の方々だけでした。
一方、野鳥たちは人がいないことをいいことに、サウスヴィレッジや灘崎総合公園の池、広場、木々、さらには歩道にまで大群でやってきて、元気に動き回っていました。さすがに強風にあおられるのは避けたかったらしく、ジベタリアン率はかなり高めでしたが(*^^*)その一部を写真や動画で紹介しています。ゴールではプールで水を飲むシーンまで見られました。
【コース取りがいくつも考えられる陣山&九十九山】
陣山はJR迫川(はざかわ)駅近くの東北東尾根からアプローチしました。地形図上には破線でいくつか道が示されています。最初は地形図の破線の道どおりで、思ったよりも広く整備されていました。
標高70m辺りの北に延びる尾根上に迫川(はざかわ)城跡がありますが、特に特徴のない平坦地でスルーしてしまいました。ここを南下してもう1本南の破線の道に出合う辺り(東から道が延びていたかは未確認)からは、ササがまばらでたまに赤いビニールテープがありました。途中から微妙に地形図の破線の道から逸れてしまいましたが、歩きやすく特に問題はありませんでした。標高150m近くで振り返ると、北東に延びる尾根も歩けそうでした。
標高165m辺りからは竹林で、ヤブコギはありませんが、まるでスラロームをするかのごとく、竹をかわしながらジグザグに進む箇所もありました。ここは放置していると、そのうち通れなくなりそうなので要注意です。
標高190m辺りで右折、西に進路を変えましたが、東に道が延びているかどうかは確認できませんでした。
頂上も含め展望スポットはほとんどありませんが、強風をブロックしてくれるので、平地よりは体感温度は高いです。
下山は陣山から北に延びる尾根を歩きました。標高185m辺りからは、溝状に掘れた部分の左右にかちかちの土塁状の部分が平行に延びて続きます。どこでも歩け、ヤブコギはありません。
標高115m辺りで道は南西にカーブしますが、尾根上を直進もできそうでした。ここからは地形図の破線の道どおりでよかったようです。一部、逸れてしまいましたが、大丈夫でした。
最後は適当に植林帯を抜け標高30mで細道に出合い、すぐに舗装道路に出ました。
九十九(つくも)山は前々回、前回と同様、慶昌庵<写真29>から登りました。
2021年2月7日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2906215.html
2021年12月5日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3815022.html
墓地のコンクリートの階段を上っていると、3週間前にはなかったホンドタヌキのため糞<写真23>がありました。いつの間にここで用を足すようになったのかわかりませんが、墓地のお供え物には、タヌちゃん御用達の品があるのかもしれません(*^^*)
標高55m辺りの墓地の西端には赤いビニールテープがあり、そこからはなんとなく道らしくなっており、木の間を進みます。相変わらず急斜面で落ち葉が積もって滑りやすく、木を掴みながら登りましたが、ふくらはぎがつりそうになりました(-_-;)
頂上周辺は丸山城跡で曲輪(くるわ)があり、展望は効きませんが、開けて平らなのでゆっくり休憩できます。
頂上からは西方面に延びる尾根を歩きました。いつも南寄りに行き過ぎて軌道修正するのですが、今回は南に行き過ぎないように下り始めると、すぐに踏み跡が見つかりました。急下りはすぐに終わるので、こちらを下ったほうが安全です。
今回は茅の輪山⁉<写真32>から初めて北北東尾根を下りました。木の間がなんとなく道らしくなっており、普通に歩けます。標高110m辺りには倒木などがあり、かわしながら歩きましたが、それ以外はどこでも適当に歩けそうでした。
標高100m近くで突然、建物跡<写真33〜36>が出てきました。古い瓦が散乱し、石段もあります。神社があったのかもしれませんが、資料がまったくなく、謎のままです。そのままこの尾根を下っていくと途中にまた低い石垣がありましたが、こちらは新しそうでした。
最後は細道があり、金網で補強された階段状の石垣を下りて舗装道路のカーブ中心部よりも東側に出てきました。連れは西寄りに逸れてしまい、舗装道路のカーブ中心部よりも西側の金網で補強された階段状の石垣近くに下りましたが、ヤブコギはなくどこでも歩けたそうです。なお、今回のログは連れが持っていたGPSのほうを載せています。
九十九山を歩いているときは、風が吹いていることをすっかり忘れており、寒さを感じることもほとんどありませんでした。しかし、干拓地(平野部)を歩くと、昼にもかかわらず、再び寒さが襲ってきました。陣山や九十九山のような森林に覆われている山は「西高東低」の気圧配置になった際の今後の山選びのヒントになりました。
【謎の多い陣山&九十九山の史跡】
陣山は名前から想像がつくとおり、常山合戦の際、毛利方が陣を張ったといわれています。
西光庵<写真19>の北側の道から登り始めると、標高70m辺りの北に延びる尾根上に迫川(はざかわ)城跡があります。岡山県古代吉備文化財センターの「岡山県中世城館跡総合調査報告書」や岡山県の埋蔵文化財地図にも記載されていますが、斜面を利用して平坦地を造成していること以外は不明なようです。確かに、特に特徴のない平坦地でスルーしてしまいました。常山合戦の際、毛利方が布陣したのはここなのでしょうか。
陣山頂上周辺は城跡ではないようですが、平坦で開けており常山が見えるので、布陣してもよさそうなロケーションです。
九十九(つくも)山の頂上周辺は丸山城跡で曲輪(くるわ)があります。ここも遺構が見られるものの、詳細は不明です。頂上からは西方面に延びる尾根の標高155m辺りに幅1m程の平らな部分が南北に延びており、これが丸山城跡の腰曲輪のような気がします。
九十九山にはもう1か所、ミステリーゾーンがありました。
茅の輪山⁉<写真32>から北北東に延びる尾根の標高100m近くには、石段や瓦など<写真33〜36>が遺っています。1.5m四方くらいの基礎と思しき遺構などからすると、神社跡のような気がします。麓の別浦海(わだつみ)神社<写真39〜46>にはやけに大きな境内社があるので、ここから遷座、合祀されたのかもしれません。社紋の入った瓦が見つからなかったので断定はできませんが、九十九山の名前の由来と関係があるような気もします。
九十九山の西、先週登った岡山市と倉敷市の境界にある蟻峰山(ぎほうざん)の北西には、紀州・熊野権現が一時的に遷座されていた日本第一熊野神社があります。
2021年12月19日https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3850390.html
新熊野三山と称し、熊野詣が盛んになると、本宮と同様に周辺に末社である王子権現社が多数建立されました。これらを九十九(くじゅうく)王子といいます。九十九(つくも)山の名前もここからきているのだとすれば、あの謎の建物跡<写真33〜36>は王子権現社で、拝殿が老朽化したのを機に別浦海(わだつみ)神社<写真39〜46>境内に遷座されたのかもしれません。
地元の方は親切なので、お会いできればいろいろと教えてくださるでしょう。次回の訪問が楽しみになってきました(^^♪
今年の山行はこれが最後かもしれません。自粛でほぼ舗装道路歩きが続いたこともありましたが、どこに行っても動植物観察や史跡見学が楽しめ、ハズレだと思ったことはありませんでした。我々の前に現れてくれた動植物や史跡の数々に感謝したいと思います。今年もありがとうございました(*^^*)
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する