イグルー講習・北八ヶ岳
- GPS
- 02:39
- 距離
- 4.0km
- 登り
- 22m
- 下り
- 492m
コースタイム
- 山行
- 1:29
- 休憩
- 0:16
- 合計
- 1:45
- 山行
- 0:56
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 0:57
2日目は手書き
天候 | 一日目晴れ 二日目晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
感想
昨年コロナで延期、今年もぎりぎりでようやくカモのみなさんの講習が実現しました。1月始めと先週もたくさん積もったので、北八でもできるかな〜と思ったけど、やはりまだ少し不十分でした。難しい条件での講習会になってしまいましたが、技術磨きにはいいかもしれません。
イグルーの屋根に不可欠な長ボソブロックを切れるかるかた層が、60〜100センチの新雪の下に60センチほどあり、この鉱脈を探し当てるのが鍵となりました。場所によっては新雪の下がいきなり笹薮というところもあり。わずか数メートル違いで条件が変わります。
また、足元だけから切り出し続けるほどかるかた層が厚くないため、ドームの外側からブロックを切り出す必要があり、そのため一人一個作りの場合は出入りのために最後まで出入り口の梁を渡せない。そのため天井が片側から塞ぎ、最後に門の左右に柱を立ててその上にシャッターを下ろすように上から梁を並べる新構造が流行った。一人で作るときはこれですね。
初日にブロック切り出しに専念した二人は、二日目の各自イグルーのときに、やはりいちばん上手にやることができた。イグルー作りの決め手は、やはり良いブロックを切り出す技だ。
来週か再来週の山行から早速実践したいという頼もしきメンバーに自信を持ってもらって満足です。いくつか作れば、もう40分は射程内だと思います。イグルー記録楽しみにしています。
おいしいごはんありがとうございました。アヒージョ最高です。
冬のアクティビティとして目下雪山登山をたくさんしたいと思っている中、イグルー講習に参加。
雪洞泊っていうのは聞いたことがあったけど、イグルー泊はあまり聞いたことがないけど、面白そうだなあと。
1日目は米山名人のデモンストレーションの後、とりあえず作ってみましょう!自分たちが泊まるためのイグルー建設をグループで行って
2日目は個々でイグルーを作るという実習
講習会場として、五竜岳方面か、八ヶ岳かってことだったけど、八ヶ岳に行くことに久しぶりの八ヶ岳も雪のあるシーズンに来たのは初めてで、とてもわくわく。しかし雪は意外と少なめなようで、あと2週間後ぐらいシーズンかもとのことでした。
大事なのは、適切な雪質の層を探し出す能力と上手に雪のブロックを切り出すこと。
新雪はふわふわなのでイグルーには向かない。
重くて密度の高い層があれば大きくブロックを切り出して、基礎に使いやすい。ドーム状になる部分は積雪から少し経って変質した軽くて硬い層があると早い。細長く切り出せるとさらに良い。
いい層が豊富にある場所なら、自分の足元からブロックをどんどん切り出して積んでいける。足元だけでなく雪壁からも切り出せば、広さも確保できるうえに、ブロックを運ぶ労力もない。
いつもいい層がある場所でできるわけではないけど、じゃっかん初心者にはきびしめの条件の場所だったのかもしれない。しかし、あまり条件がよくない雪でどうにかイグルーを建設できるか試すいい機会だったともいえる。
あまり丁寧じゃない適当な積み方でも(自分で壊したりして、何度か崩壊したけど笑)なんとか形になるものであった。
穴だらけだから仕上げにもっと隙間をふさげばオッケーじゃないかしら?
ここからは、雪上泊の体験を徒然に。。。
また、今シーズンから雪山デビューしたものの雪上テント泊すらまだ経験していない中、いきなりのイグルー泊になった。
なので、雪上泊での初なことばかりでこれが普通なのかなんなのかよくわからないけどひとまず若干寒さを感じたものの着れるものを全部着てホッカイロの世話にもなったけど寝れたし、何とかなるものだ。ザックから何から何まで自分のマットの下に敷いて寝るので、ちゃんと荷物が整理されていないと大変なことになる。実際大変なことになっていた。。。
寝袋はモンベルの#3しか持っていないので、R値の高いエアーマットを用意していたのだけどなんか萎むなあと思ったらなんと1cmぐらいの切れ目ができていて空気が抜けていた。。。飲みながら、付属の修理キットで直してことなきを得たのですが、この寒い中でエアマット穴開いちゃったとか、死ねるレベルですね。かと言って、セルのマットはやっぱり寒いような気もするし。。。寝袋をいいのを買う余裕は今のところないかなあ。。。。色々バランスでしょうか?自分がまだ寒さ平気な方なのかとかよくわからないのでした。もっと経験しないとわからなそう。
入門者じゃなくてもほとんどの人が初めてだった雪上宴会
本当ならイグルー内で宴会するんでしょうけど、人数が多かったためこんなことに。着れるものを全部着て、ホッカイロの助けがあってもやっぱり寒くて、宴会で酒より暖。こんなにも早くあったかいものを食べたいと思うとは。担いで行ったビールは持ち帰り家で飲みました。お皿に残ったシチューが冷えてあっという間に凍るほど。
夕飯の食担だったので、あったかいものを、お腹に溜まるツマミをと作ったのが、ホタルイカと餅ときのこのアヒージョ。なかなか好評だったみたい。本当はホタルイカではなくて砂肝の予定だったけど、前日買い出しに行ったら、なんと品切れ。そんなことあるんだと驚いたと共に、私の普段のつまみの定番なので、ちょうど売っててよかったよホタルイカさんありがとう。山で食べるお餅は良い!アヒージョに入れるのも美味しいしお腹に溜まって良い。普段ならパン屋さんのパリッとしたバケットを用意するけど、寒いので固いパンは辛いのでヤマザキのソフトなフランスパンが良い。
一緒に食担だったパイセンのシチューも美味しかったなあ。寒いとOD缶の能力がこんなに低下するとは。。。というほど火力がなくて大変だった。。というわけで、早々に宴会は終了になったのでした。
寝る時イグルーの入り口は雪のブロックなどで閉じるのだけど、トイレに行きたくなってしまい、それによって体が寒さを感じてしまい、なかなか落ち着かず。結局意を決して、入口を突き破っていくことに。そのあと、入り口を埋めることはできなかったので、そのまま寝ることになるという。。。というわけで、イグルー内にトイレコーナーを作れるといいのだなあと思ったのでした。実際二日目パイセンが作っていて、これは良いなあと思ったのでした。トイレに行ってすっきり眠ったのでした。やっぱりちゃんと寝る前にトイレ行くべし。
壁に接してしまうとやっぱり寒いなあと。なので、夕飯中ずっと震えていたパイセンを真ん中にしたので、そこにくっついて寝ていた。
当然のように持ってきた水分も凍っていた。寝袋に入れないとだったわ。
朝は寒くてダラダラ寝坊気味で過ごす。美味しいとり雑炊がイグルーにデリバリーされてきてありがたかった。あったまった。
寒いと思考が鈍るというか、止まり気味になる気がした。色々なことが面倒で億劫で、そういう人は凍えてしまうのかもしれないのだけど、そんな中でちゃんとするのは慣れが必要だし、色々もっとシンプルにしないと私には無理みたいだなあと思った。
米山名人が作ったイグルーで名人とパイセンと3人で眠ることになったのですが、少し飲みながらイグルーで米山さんから色々話を聞けて楽しかったです。すごく観察力があり、穏やかさと優しさを感じるのでした。そして自然に寄り添うそんな山遊びをしているんだろうなあと。
週末だけ雪山に入るという感じだと悪天候だと中止の選択になるけど、5日以上山に入るような長期の山行の場合悪天候なタイミングは必ずやってくるわけでそんな時イグルーで停滞はテントで停滞するよりすごく優位になるそうだ。夏の山ですら5日の山行なんて経験がない私が雪山で5日の山行をする日が来るのかって感じだけど、そんな山行ができたら面白そうだなあ。
イグルーの講習した場所に行くのにスキー部隊と徒歩部隊。スキーの浮力はすごいなあ。。。徒歩部隊は笹の上に積もった雪の踏み抜きにはまりまくりであった。
まだ講習後、イグルーの予定はないけどイグルー泊で雪山行きたい。
名人をはじめパイセン同期みなさんありがとうございました。
昨年は未開催に終わったイグルー講習へ。
自然を使って自然を凌ぐスタイルや合理的な考えが良いと思い参加。
昨年の説明や動画を見て基本の作り方は理解していたが実際に作ってみると予想以上に難しかった。
3人用を作った際には内部で積む担当をさせてもらったが何度も崩落して心折れた…
ようやく完成したイグルーに入ってみると確かに暖かい!
隙間風はあるものの快適さは感じた。
夕食は外で。
すぐさまダウンやカイロなど装備しまくったがやはり寒かった笑
Europaさんとkzmixさんのお手製シチューとアヒージョはめちゃくちゃ美味かった!
特にアヒージョに餅は斬新かつ美味かった。今度真似しよう。
夕食は寒すぎて早々に解散、その後は自分のイグルー内でダラダラとしたが、秘密基地のような雰囲気も相まってとても楽しい夜となった。
寝つきは問題なかったが夜中から足先が冷えて睡眠の質はイマイチ。
当然だが壁に接してしまうとその部分が冷える。
イグルーサイズがもう少し長ければきっと快適に寝られただろう…
朝食はtakatakasunさんの雑炊。
これまた美味かった。
自分も食担ではあったが全く何もせずすみません。
荷物の整理が済み次第、各自で1人用のイグルーを作る。
昨日の崩落により自信を根こそぎ無くしていたが、1人用ならなんとか作れるだろうと思い、雪が多く溜まっていそうな場所にて製作開始。
しかし作り出すと疑問部分も多く、結局yoneyamaさんにアドバイスを頂きようやく完成。
細長い棺桶型にしたが思ったより快適そうでもう一泊したくなった笑
1個目でなんとなく掴んだと思い、2個目はタイムトライアルとして製作。
結果、トイレにも小さいレベルに1時間以上かかった…
土台の大きさや細長いブロックの組み方で迷いすぎたか…
でも絶望しかなかった昨日とは異なり作れる自信はついた。
軽硬の雪というのも分かるようになった。
あとは適地の見極めと製作時の丁寧でなくても良い工程の見極め。
せっかくこんな貴重な機会を頂いたので今回だけに止めず積極的に実践していきたい。
それにしても、toneyamaさんの山行への姿勢はなんというか凄かった。
我々は「〇〇をするために〇〇を準備する」という流れが多いが、yoneyamaさんは「今あるもので〇〇をやる」と常々考えてきたのだろうなと感じた。
現在の装備の方が優れているということは当然多いと思うが、自分はそれに頼りすぎてそもそも道具がなきゃできないようになっているような気がする。
いい道具を使うことはもちろんいいことだが、道具に使われてるようでは全然ダメだなぁ
イグルーの作り方だけでなく、山行に対する姿勢や考え方についても学んだ講習となった。
本当にありがとうございました!
・とにかく早めに内側に出していくこと
・30×30×50のブロックは多くても下2段まで
・積雪量次第だが2段目から長めにして内側に出して行っても良い
・上段は軽さが重要。折れない程度に細長く軽量化させ内側へ攻める
・いかに下段に重みをかけずに天井を塞ぎ切るかの勝負
・雪の摩擦で止める感じ。雪を擦ると摩擦は低下する
・時間が経てば圧着して丈夫になる
・左右が塞がってる場合に雪を切り出すには手前およひ上に向かって広く台形型に切る
・プローブで積雪量や雪の硬い層を探すのは有効そう
・共装が無ければ180cmマット持っても40Lで行ける。エアマットにすれば共装もある程度持てそう
・雪訓で学んだ、シュラフを防水スタッフバッグに適当に詰めるのはかなり有効
イグルーとの出会いは2019年。私の山スキーの師匠が「イグルーで泊まってみたい」と言い出し、そのときはメンバーからの「テントにしましょ」の一言で一蹴。2020年、北海道に行ったものの猛吹雪で山に入れず、「イグルー作ってみる?」の一言で、前日にネットでみた知識だけで札幌市内の公園で作るも、天井閉まらずに撃沈。そこで興味を持ったyoshikitoが2021年に講習会を企画してくれたもののコロナで実現せず。2022年、やっと念願のイグルー講習、になった。
2021年は講習自体は中止になったものの、2回トライはしていた。1回目は土樽PA付近の空き地。何個か作って最初に作った1つは完璧にできたものの、それ以外は撃沈。2回目は会津駒ケ岳の稜線で、宿泊本番。こちらは完璧に閉まったものの、夜中22時に天井崩落するというマンガみたいな結末に。どうにもイグルー泊が完璧には上手くいかず、今度こそコツを掴みたい!とかなり楽しみにしていた。
当日、先生とロープウェイで合流。山頂駅に着くと・・・なんか雪が少ない。スキー場の発表ではもうちょっと積雪がありそうだったのに。スキーで歩いても笹が埋まり切ってないところでズボッと落ちる状態。登山チームの3人は歩くだけで相当大変そうだった。こんなコンディションで作れる場所があるのか?と内心心配になっていたものの、さすが先生は適地を探し出してくださった。
当初は3つをつなげる予定が、あまり積雪深がなく、それぞれ独立した3つを建てることに。最初は先生の見本。大型のブロックがキレイに切り出されるのを見て、おお〜っとなる。でも穴を掘って広げていくのではなく、積み上げだけで天井を塞ぐのはいかにも大変そう。完成前に「みんなも作り始めてみよう」ということに。我々の班は先生と大体同じくらいの大きさで作り始めた・・・はずが、大きすぎたらしい。あともう少しでふさがる!というところで、床が落ちたり、壁が崩れたり、天井が落ちたり。何回失敗したんだろう?雪切りだし班の私は、ひたすら金の鉱脈を探して切り続ける・・・気が付いたら、飲まず食わずで15時近く。これは一から作ったほうが早いのでは?と弱気になる生徒を先生は「この大きさならできる!」と励まし続けてくださった。その声を信じて作業を続け、気が付くと全員が協力して仕上げに入り(ちなみに別班はとっくに完成してた)、私が気が付かないうちに天井がふさがっていた。何とかなるものだなぁ・・・
疲れ切った体に、暖かいシチューとアヒージョ、酒が体に染みました。食担の皆様、本当にありがとう!!
二日目はあまりの寒さに8時ごろまで全員身動き取れず(笑)、実際に作成開始したのは10時前くらい?私は実戦を考慮して、2人用のイグルーを作成。みんなが作成し始めてるのを見て、どこが適地そうか品定め。と、なんとなく吹き溜まっていそうな箇所があったので、プローブを刺しながら移動していると、表面から60cmくらいに固い層、地面まで2m、笹の穴がある感触は無し、という良さげな場所が見つかった。
ちょうどやってきた先生に2人用のイグルーとしておススメされたのは、1m×1.5mくらいの穴を掘り進める方法。ありがたいことに雪が沢山積もっていて、ほとんど上に積み上げる必要はなく、雪も足元で切ったものをそのまま使え、気が付くと天井が塞げる状態になってくれたので、そのまま長い梁をかけて出来上がり。・・・は良いものの、完全にイグルーに閉じ込められて、脱出できなくなって焦る。意外と脱出口を後から作るのは大変だ。。
一個目が上手くいったので、トイレ棟を増設にかかる。最初はあまりに小さく作り過ぎて作業しにくくて大変だったけど、母屋とつなげてからはブロック切り出しもやり易くなり、意外と簡単に増設はできた。これで寒い外にトイレに行かなくても良くなる(笑)
作成がひと段落したあとは、各自で作成したイグルーの見学。本当にいろんなパターンがあり、工夫して作成しているのが面白いし、いざというときの対応パターンがいろいろ見れたのは実戦に役に立つと思う。
念願のイグルー講習、実際に自分で積み上げをすることもできて(これまで切り出し係しかやってなかった)、実際に自分で何とかできるという自信がついたのが何よりの収穫だった。実際にこの技術を役立てるのが一番の先生への恩返しだと思うので、ぜひこの冬は積極的に技術を使う機会を作りたい。yoneyama先生、ありがとうございました!そして企画してくれたyoshikito、ありがとう!
【備忘録】
・二日目の個人作成時の反省点。最初に積み始めたブロックは小さすぎ。内側からブロックを切り出す場合、脱出可能なタイミングで一旦外に出て脱出口を作る準備をするべき。完全にふさいでから脱出口を作るのは作業スペースも狭くて難儀する。トイレは意外と大きめに作らないとダメ。理由は二つで、一つは単純に小さすぎるとスペースが狭くなってしまって作業がしにくい。二つ目は、居住棟からトイレに移動するときに、トイレスペースに顔が近づくので気分がよろしくない。1mくらいは必要か?楕円形でも良いと思う。居住スペースも、最初長方形の形で作り始めてちょうど良かった。居住スペースは四角、足を伸ばす部分だけ削るのが合理的。短辺が短いと、梁を渡すのが圧倒的に楽。
・大イグルーが形になるまでの時間、1:20。トイレ増設0:50。40分で出来るようになるには、まだ時短が必要。
・内部供給式で大きなブロックを作成するコツ。まず真ん中にシャベルの幅で1筋の穴を掘ってしまう。そこから横に切り出すと大きく切り出すのが楽。横から切り出すときは、使えない1Fの層を使って60度に切り込みを入れて三角柱を外してしまうと切り出しやすい。ある程度大きなブロックで壁を作ったあとは、天井を塞ぐブロックは四角にすることにこだわる必要はなさそう。ブロックを作るときは台形に。建材を無駄にしまいと四角く切ると、結局外れなくて無駄にする。
・最初の壁を作るとき、十分な奥行きが取れないときは、壁の厚さが広くなるような向きにブロックを置いてしまえば、内傾もさせやすい。天井を塞ぐとき、十分硬い雪であれば思ったよりもグラグラしてても乗っかってくれる。やはり建材の質が命か。
・二つをつなげる場合、建材として使えない部分を早めに掘って連結させてしまうと、ブロック切り出しがしやすくなり楽。居住スペースを広げる前につなげてしまえば、居住スペースの建材の余りも使える(思えば極上の建材を捨ててしまっていて勿体なかった)。
・前に作ったときも1Fだと柔らかすぎ、Pだと建材として最適、という感覚を持っていたが、今回で確信。1F より柔らかいものは捨ててしまうのが吉。
・どうやって遠くから適地を探すか聞いたところ、立木がどれくらい埋まっているかを見ているとのこと。なるほど。
・何故会津駒ケ岳の天井が崩れたか?について。先生曰く、「ガソリンストーブで暖まろうとしたのがまずかったのでは」とのこと。ただ、夜中に再度塞いでから翌日見ると隙間だらけになってたので、やはり気温のせいも大きかったのかなぁ。
カモ入会前は、泊まりでの雪山は小屋泊のみ。テント泊はカモに入って3回(内2回は雪訓)。そして今回は、入会前から興味のあったイグルー泊講習会に参加。去年はコロナの緊急事態宣言で中止となったが、今年は行けて良かった。講師をしていただいた米山さんは、とてもフレンドリーで冒険好きで気さくな方でした。ありがとうございました。
●初めてのイグルー体験メモ
【作り方のコツ】
・土台となる2段くらいまでは、大きい四角いブロックを切り出して積む。3-4段目からら、大きめ長めのブロックで、内側に入れるように積んでいく。天井は、長め、薄めのブロックを使って徐々に塞いでいくようにすると、崩れることなく安定して積み上げられるよう。
・イグルー内で下に掘り下げて行ける場合は、下に空間を作れるので、あまり高くブロックを積み上げなくてもよい。上がイグルー、下が雪洞のような感じになる。
・下の方のしまった雪は、斜め上からスノーソーを入れると、菱形にはなるけれど、上の雪をどかさなくても、ブロックを切り出せる。
【感想】
・しまった雪の塊は重かった。切り出して持ち上げ、積み上げるのは結構体力を消耗する。
・イグルー建設適地を探すのもなかなか難しい。雪が少ないときは、雪が吹き溜まってこんもりしているところが良いとのことだが、岩が見えているようなところがダメなのはわかりやすいが、笹藪の上は下がスカスカなうえ、笹が邪魔して下へ深く雪を切り出して行くことができない。
・作ってるイグルーの下を掘り下げて中から雪ブロックが切り出せないと、外から供給しなければならなくなる。複数人なら、内外で手分けして受け渡しができるが、一人で作る場合はそうもいかないので、適地探しは重要だ。入口の梁をいつどう作るかも、一人と複数人では違ってくる。tartletさんが、プローブをさして、雪下の硬さや深さを探り、適地を探していたのはとても有効だと思った。プローブには雪崩に埋まった人を見つける以外の使い道があると知る。
・イグルーは平らな場所でも作れるが、イグルーでも雪洞のように斜面を利用した方が作りやすいと思った。
【その他】
・大きなイグルーは屋根を作るのが難しくなるので、作れる大きさからして2-3人パーティー向き。今回は9人だったので、1日目はイグルーを3つ作って3人ずつ寝た。
・イグルーの中で9人全員囲んでの宴会はできないので、夕飯宴会はなんと外で雪のテーブルを囲んで開始。流石に寒くて、まずは皆「乾杯」より「暖」だった。しかし、ガス缶が全部POWER GASだったので、火力が弱くなり(やはりULTRA GAS必要だ)、料理が出来上がるのに時間がかかった。料理ができて食べても、暖を感じるのはほんの一瞬。アヒージョもシチュー鍋も熱燗も、火から外すとみるみる冷めて行く。。というか、凍りついて行く。やはりのんびりとはくつろげず、イグルーに退散となった。
・イグルーは、隙間がたくさんあって塞がれてはいないが、やはり外にいるよりはだいぶ過ごしやすい。
・夕飯時にあまりにぶるぶる震えている私を見て、イグルーでは真ん中に寝させていただいた(小さい頃から寒がり&冷え性なので、冬に遭難したら真っ先に死ぬタイプ)。今までの経験から、寒さ対策をいろいろしたこともありますが、おかげさまで、初めて頭から足先まで温かくして寝ることができました。ありがとうございました。
【まとめ】
●適切な建設場所を選定し、良質な鉱脈を見つけられること、それを無駄なく切り出し、積み上げられる体力と技術、適切なイグルーの設計と工程(広さ、高さ、形、入口の場所やどの時点で入り口の梁をつくるか)、などなど、総合的な力が必要だとわかりました。もう少し練習しないとです。
●イグルーのメリットは、テントを持たなくて良いということは明確だか、もっと深い意味は、雪山に長期に(1Wとか)入れる、悪天に強い、と言うことだと、米山さんの話を聞いて理解した。
長期では、天候が悪い日もあることを前提としなければならないが、天気が悪くなってきたら、その場でイグルー泊できる、ベースにしたテントに戻らなくてもよい(先へと進んで行ける)、積雪で潰れたり、積もった雪からテントを掘り起こす必要もない、などのメリットがあると聞いた(積雪すると、イグルーは隙間が埋まってかえって良いらしい)。
今後実際に雪山に長期で行くかどうかは別にしても、雪山の楽しみ方の選択肢が広がったことは間違いない。以前からずっと思っていたことだが、手付かずの自然の中に身を置き、本当の自然を楽しむこととは、いったいいかなることなのか?天気の良い日の1-2泊だけでは、わからないもの、見えてこないものが、やはりあるのだろう、といろいろ考えさせられた講習会でした。
-----
yoshikitoさん、企画からいろいろとお世話になりました。takatakasunさん、運転、朝食(とり雑炊、生姜が効いてて美味しかった)、ありがとうございました。アヒージョも美味しかった。カモ3年目で初めましての方もおり、ご一緒いただいた皆様、ありがとうごさいました。今年も宜しくお願いします。
イグルスキー米山さんを講師に招いてのイグルー講習に参加させていただく。
イグルーは作るのも泊まるのも初めて。楽しみ。不安と期待と。
北八ヶ岳は1.5m程度の積雪。思ってたより雪は少なめ、表層は新雪サラサラで、下の層も柔らかめ。そんなに締まってない。大丈夫なのか?
まずは米山さんのお手本。雪質、雪の深さを確認しながら作るコツを解説していただく。今回は雪深が浅めなので深く掘り下げるのではなく、雪ブロックを積み上げる形式。雪材の切り出しと積み方がポイントか。難しそうだな。
見本の後はいざ本番。4人一組で2つ作ることに。後から思えば最初に穴を大きく掘り過ぎたのがハードルを上げた要因。なかなか屋根は塞がらないし、積み上げることで重くなり過ぎて何度も崩落させてしまう。
1回目に土台を踏み抜いて崩落させてしまってごめんなさいっ💦
でも、何度も試行錯誤することで雪材の切り出しやブロックの積み方のコツをある程度掴めたかな。崩落する度に徒労感が募りしんどかったけど、なんとか完成。ホントにお疲れ様でした。
この後は冬なのに外で宴会開始⁉️まじか。日没までは景色も良かったけど、日が暮れるとやっぱり寒い。この日のメニュー、アヒージョとクリームシチューをいただく。下拵えもしっかりやってくれている。どっちも美味しかったし、体温まりました。Europaさん、kzmixさんご馳走様でした。お酒も進みましたね。
その後、3つのイグルーに分かれてミニ宴会の後就寝。事前に聞いていたより寒かったけど、風は十分防げるし、音も静かでちゃんと防寒してれば快適。
2日目はいよいよ個人でイグルー作成。
前日掴んだコツと反省を活かし作成開始。やっぱり雪が柔らかい。表層の柔らかい新雪を書き出し、大きくなり過ぎないように大まかな設計図を描く。雪ブロックを積む枠部分を残してブロックを切り出す。新雪をどけた下の層は柔らかめだけど、1段目のブロックには使えるので大きめに切り出す。その下の層はよく締まっていて長く薄めに切り出せるので重宝する。でも、その下はすぐに笹藪が出てきて雪質が弱く割れやすい。積雪深が浅いと難しい。
上部は狭めに掘って、中を横に掘り広げる。外見は小さいけど、横に掘り広げることで中はそこそこ広く快適。雪材も良く積むのも楽チンで、予想より早く上手くできたかな。
完全と思ったけど、米山さんに入口が高く開き過ぎてるとの指摘を受け、入口両脇に階段状にブロックを積み、そこに横長の雪材を渡してシャッター状に閉じて、今度こそ完全。達成感。疲れたー。
と思ってたら、もう一個作れとのお達しが。マジかっ😅
ヘロヘロだったけど、もう一個の作成に着手。今度は趣向を変えて長方形の棺桶型を設計、製造。良い雪材が切り出せればこっちの方がお手軽に作れるので、ビバーク用にはいいかも。こちらも入上部は狭く、中を横に掘り広げることで見た目より広く快適。
疲れたけど、楽しかった。色々勉強になりました。ありがとうございました😊
yoneyamaさんにお願いして、イグルー講習をしていただきました。
事の始まりは確か2020年春、コロナ第1波で外にも行かずに自宅で山行記録を漁っていたときだと思う。無雪期は沢登りなので、面白そうな記録を探して。ヤマレコでは自分にとって面白い記録を挙げてくれる方が何人かいるが、その一つがAACH(北大山岳部OB)の記録だ。所謂ガイド本に掲載されていない遡行記録が多い。北海道だから聞き馴染みのない地名が多いのかと思っていたが、北アルプスでも知らない沢の記録が多数。そこから辿っていってyoneyamaさんのプロフィールにたどり着いた。本を書きました。とあったので、執筆された「冒険登山のすすめ」を購入して読んでみることに。薄い本ですぐに読み終わるが、大変面白い。最低限の道具で自由を求めた登山が提唱されていて、すごいと思った。
本書内でも記述があるが、ハイキング、スポートクライミング、近所の山、アルパイン、沢登り、雪稜などどれも山登りだ。その中に優劣はないが、自分が楽しいと感じるのは何かというのは考えてみると面白い。山岳会と言った山馬鹿集団の中に入ると、山登りの中にもジャンルがあり、志向があるのが分かってくるが、自分にとっては自由であることだと思う。沢とスキーが好きだが、これらは上手くなると自由に山を動きまわることができる。地形図に自分で引いたラインで登る山行に憧れる。春先であれば山菜の群生地、夏なら岩魚の楽園、秋は奥壁とキノコ、冬はシークレットパウダーエリアを探しに行く、自由な山行ができればどれだけ良いだろう。「冒険登山のすすめ」の中に、冬はイグルーです。と書かれている。以前に北海道でネット知識で作ってみたことがあるが、当時は全く上手くできずただの遊びだなという印象だった。本を読むとイグルーは積雪期での可能性を大きく広げてくれる技術であることは間違いないことが分かった。イグルーへの興味が増し、またyoneyamaさん自身に興味があったこともあり、連絡してみると快諾してくださり、今回のイグルー講習を実施する運びとなった。丁寧に教えていただきイグルー作成のコツ・難しさを学ぶことができた。これで自分の憧れる自由な登山に一歩近づくことができた。限界の山行に導入するにはまだ不安であるが、何度かやってみて習得することができれば活動の幅が一気に広がりそうだ。米山さんはもちろん、他の参加者からの刺激もあり大変良い週末になりました。ありがとうございました。
作り方のコツについては、他のみなが詳細に記載してくれているのでイグルー初心者として注意点を。慣れない内は、基本に忠実であるべきだと思った。まずサイズは小さすぎても(寝られない)、大きすぎても(天井閉まらない)ても行けない。yoneyamaさんのHPのとおりだが、のこぎりのサイズとの兼ね合いで、1ブロック(30x30x50)の3x4〜5の150cm円サイズを意識する。ブロックが折れないようにしっかりと切り込みを入れて、丁寧に摘出すること。-2段目から取れるカルカタ雪は貴重&重要なので無駄にしない。やはりイグルースキーHPが分かりやすい。
https://igloosky.com/
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する