熊野古道:小辺路、三浦峠(五百瀬ー三浦口ー三浦峠ー西中ー十津川温泉)【奈良県】
- GPS
- 07:39
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 1,205m
- 下り
- 1,421m
コースタイム
- 山行
- 8:21
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 10:04
仝淺汗ゾ学校跡〜ホテル昴
五百瀬小学校跡 640 ― 三浦口BS 649 ― 吊り橋 651 ― 塞がれた民家 659 ― 吉村家跡 713 ― 三十丁の水 744/746 ― 残雪 757 ― 三浦峠 818/830 ― 古矢倉跡 845 ― 出店跡 901 ― 今西集落展望点 916 ― 五輪の塔 920 ― 西中コース中間点 924 ― 矢倉観音堂 945/955 ― 矢倉の民家 1001 ― 西中登山口 1005 ― 舗装路から山道へ 1007 ― 山道から舗装路へ・迂回路指示(上部) 1011 ― 西中大谷橋BS・迂回路指示(下部)1020 ― 本来の小辺路入口 1023 ― 西中BS先の水場 1027/昼食/1043 ― 川合神社 1100/1103 ― 重里の休憩所 1122 ― 串崎の整備地 1200 ― ホテル昴 1214
▲曠謄諍紊砲堂浩瑤抜嵜
ホテル昴 1313 ― 西川トンネル 1319 ― 柳本吊り橋 1323 ― 山道へ 1327 ― 果無登山口 1330 ― 柳本橋 1335 ― 蕨尾BS 1338 ― 十津川温泉BS 1348
そ縦点邁浩 1449 =<村営バス>= 五百瀬 1634(3分遅れ)
ジ淺汗BS 1634 ― 五百瀬小学校跡 1637
● 行動時間 5:34+0:35+0:03=6:12
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
(和歌山市内=五百瀬) 五百瀬―三浦口―三浦峠―西中―ホテル昴―十津川温泉BC (十津川温泉=<村営バス>=五百瀬) (五百瀬=和歌山市内) ●登山口へのアクセス ○五百瀬、三浦口 ・国道168号「川津」にて西方向へ曲がると県道733号。これをひたすら走ると約8kmで「三浦口」さらに続けて「五百瀬」。五百瀬にある旧五百瀬小学校は小辺路ハイカー向け駐車場とされている。ただし、駐車可能範囲が特に示されていないので、駐車可能台数はよくわからない。駐車無料 ・三浦口では対岸の三浦へと渡る吊り橋があるので、それを目指すと小辺路三浦峠への入口はすぐに見つかる ・ちなみに、五百瀬のさらに奥には伯母子岳登山口もある ・県道733号は、斜面災害により三浦口手前で仮設道路となっている ○西中 ・国道425号の「西中大谷橋」バス停手前約150mに小辺路入口がある。現在は、バス停側から小辺路に入って100mほどのところに崩落があるようで迂回路が指定されている。迂回路はバス停付近から分岐する「林道奥大谷線」で、道なりに進んでいくと、小辺路と交わるのですぐにわかる ・その林道をさらに道なりに進むと、西中の登山口に着く。登山口前の膨らみに駐車している人も見かけたが、公道かあるいは目の前にある民家の土地のようなので好ましいことではなかろう ○十津川温泉、柳本の果無登山口 ・果無登山口から本宮方面へは入口が明瞭。西中・三浦峠方面へは、同登山口の道を挟んだ向かい側にある小径へと進むと、柳本吊り橋へと通じている ・柳本吊り橋は今月末までは掛け替え工事のため通行止め。しかしホテル昴側には明確な通行止め標示はなく、橋を渡ってから通行止めに出くわした。あとで写真をしげしげ見ると、ホテル昴側にも「迂回路」の図解は掲示されていた。工期は本年3月末までとなっていた (いずれの記述も2022.3現在) |
コース状況/ 危険箇所等 |
○五百瀬〜三浦口 ・県道733号歩き。県道はいわゆる1.5車線の道だが、クルマは殆どやってこない ○三浦口〜三浦集落〜三浦峠 ・ずっと急登が続く。枝道には「熊野古道ではありません」標示があるため、道迷いの心配は少ない ・ほとんど杉木立の中を進む ○三浦峠〜矢倉〜西中大谷橋BS ・登りとは異なり、緩やかな坂道。700m台のかつて集落や棚田があったような辺りはあまり昇降のない平坦な道 ○西中大谷橋BS〜ホテル昴〜柳本吊り橋 ・ホテル昴までは国道425号を歩く。国道とは名ばかりの1.5車線の道。クルマ通りも殆どない ・熊野古道小辺路トレールは、ホテル昴の手前で旧道へと分岐し、西川トンネルを抜け、その右前方で柳本吊り橋へと続く ○柳本吊り橋〜果無登山口 ・一部だけが舗装路。殆どは山道 ・果無登山口では、果無集落へと続く道の道向かいに顔を出す ○果無登山口〜十津川温泉 ・ずっと車道歩き。途中からは国道168号を歩く。主要な国道だが、センターラインの描けないくらいの道幅もあり、クルマには十分に注意を要する ・十津川温泉バスセンターには、奈良交通バスも村営バスも発着する。待合スペースもあるし、そばには村営の駐車場もある (いずれの記述も2022.3現在) |
その他周辺情報 | ●買う、食べる ・五百瀬、三浦口あるいは西中には飲食店もコンビニも見当たらない ・最終の店がどこになるかをよく確認の上、事前手配されたい ・十津川温泉には飲食店はそれなりにあるようだ ●日帰り温泉 ・十津川温泉には宿屋多数。多くの宿で日帰り入浴できるようだ。今回は「ホテル昴」で入湯。大人800円、駐車場あり (2022.2現在) |
写真
感想
春めいてきた。コロナのまん延防止も明け、いよいよ昨年終盤に諦めた小辺路最深部を目指す。今回は三浦口から十津川温泉のルートを村営バスも絡めて実行。
バス時刻からの逆算で7時前には五百瀬の小学校跡を出発する。三浦口までは生きた気配の殆どしない県道を下っていく。ひょっこり顔を出された地元の方が「山(=伯母子岳)越えてきたの?」と聞かれたが、五百瀬からである旨を話す。
三浦口では先ほど車で通った迂回路を見送りちょっと進むと三浦峠方面への入口があった。下っていき、吊り橋で対岸の三浦集落側へと進む。三浦は今や殆どの家屋が閉鎖されているようだ。BSアンテナもある、閉めたにしても最近ではないかと思われる最後の家を過ぎ、いよいよ杉木立の急坂へ。
しばらくで巨大な異形の木々が現れる。かつての吉村家の防風林ということらしい。しかも三浦集落はこの辺りまで広がっていたようだ。
そこからも登り続け、標高800m付近からはやや勾配も緩むが、ほとんど休む間もなく峠に到着する。峠では、小辺路は林道と交差する。交わる辺りにはトイレや立派なあずまやもある。そのあずまやで一息入れる。暫くすると、林道を一台のバイクが上がってきた。ライダーはトイレへと向かう。山でライダーと会話するのも雰囲気違いに感じることもあり、そそくさと再出発する。
峠から西中への道は、先ほどとは全く異なる緩やかな勾配が続く。周辺の樹相も杉ではなく中層の広葉樹なども見られる。途中には、怖い伝承を持つ古矢倉跡や棚田だった出店跡といったかつての人の暮らしを偲ばせる跡地を横目に進む。人の暮らしがあった一帯は殆ど標高も下がらなかったが、それらを抜けると再び一様な下り坂になった。
やがて矢倉観音堂が現れる。その前で休憩。観音堂には3体の仏様。よく手入れもされているようで、色艶もいい。手を合わせてお参りした。
観音堂からはすぐに矢倉集落。ここも先ほど同様に小辺路に面したところでは閉鎖した家屋が並んでいる。しかし登山口まで下ると、一軒の生きたおうちがあり、ちょうど畑を耕していらっしゃる姿も見えた。クルマの寄りつけるところでしか暮らしにくいということか。
車道と短絡の山道を継いで国道に向かう。再度車道に出たところで迂回路の指示が目に入る。古道の入口付近で崩壊があるようだ。仕方がないので、迂回路指示に従い車道を降りる。ほどなく国道とは思えない国道425号に合流。ちょうど合流点の右手に「西中大谷橋」のバス停がある。
合流点から十津川温泉に向けて国道を進む。まずは小辺路コースとの分岐点が現れる。迂回路指示がなければここに出たはずだ。こちら側も入口が閉鎖され迂回路の指示が出ている。
国道425号を歩き十津川温泉を目指す。国道とはいえ、センターラインのない1.5車線の道だ。交通量もほとんどない。ほどなく西中バス停、その先に水場がある。水場にはベンチもあり、道路端で昼食にする。
ベンチの脇には竹筒に花も活けられており、風情がある。クルマ通りもないので穏やかだ。
その後は、ひたすら国道を進む。国道とはいえか細い道、クルマも滅多に来ない。川沿いのハイキング気分で歩いていく。一定間隔で集落が現れる。最初の玉垣内集落には川合神社もある。神社の由来が書かれており、それを見ると川合という地名はそもそもはもっと上流にあり、神社もそこから遷座したものとのことであった。
永井を過ぎ、重里へ。ここには無料休憩所もある。今日はすれ違う人もないくらいで、休憩所にも人影もない。重里はこの辺りの中心集落であるだけに、郵便局もあるようだ。もともとは小学校もあったようだが、統廃合により今や建物や門柱が残るばかりだ。さらに進むと串崎。蛇行していた西川が残した三日月状の廃川敷が特徴の珍しい地形がある。そこには廃川敷を利用した土地整備が進められている。大きなグラウンドでも造るのであろうか、かさ上げされた広大な土地が広がっている。
片谷橋を過ぎると、ついにホテル昴が見えてくる。山中には希な立派な設備のようだ。表に回り、ホテルに立ち寄る。まだゴールに着いてはいないが、ここで温泉に入り休憩して行こうと思う。
温泉は12時から日帰り入浴を受け付けており、到着時は開かれて程なくであったため、先客は2人だけであった。
いい湯につかった後、軽食を食べて再び小辺路コースへ。旧道の西川トンネルをくぐり、西川の縁に出る。トンネル出口の右手にある柳本吊り橋へ。工事中だが、特に通行に関する断り書きもないのでそのまま渡る。ところが渡ったところに「通行止め」標示。さらにその先には迂回路指示。それによると、吊り橋掛け替え工事のため3月末まで通行止めとある。やってしまったようだが、トンネル側には標記はなかったじゃないかと後ろめたく写真を確認する。よくよく見ると、吊り橋の入口左には迂回路と思しき掲示が出ていたようだ。「通行止め」合図ではなかったものの、よく見れば気づいたのかもしれない。まことに面目ないことだ。
コースは一旦舗装路になるがすぐに階段で分かれ右手斜面を登っていく。登ったところに「果無登山口」。今日はここまで。次回はここからとなる。
果無登山口からは、国道168号を目指して下降し、国道で十津川温泉バスセンターを目指す。先ほどの425号よりは道幅があるようだが、クルマ通りも多く、注意を要する。途中、「蕨尾バス停」を過ぎる。次回の登山口へはここから歩くことになるであろう。さらに進むと、いよいよ温泉旅館なども現れ温泉地らしくなってくる。やがて、最後の鉄橋を渡りバスセンターに到着。
小休憩の後、バスを使って五百瀬へと戻る。
村営バスは、たった一人のお客を乗せて出発。広い十津川村の各枝谷を回っていくため、まっすぐ行けば30〜40分で着くであろう五百瀬へ1時間40分あまり走って到着。途中での乗降は全くなかった。
バス移動自体は、普段のクルマからでは見ることのできない渓谷美を堪能できる上に、うたた寝もできてなんとも優雅な午後のひとときであった。
五百瀬バス停から旧小学校へと歩いて、今日の行程は終了。行程にバスを組み込むのは旅行行程としても楽しい。
熊野古道の”日帰り踏破”には、あと何度かはJRの電車も含め、何度かこのような交通機関との組み合わせを組まなければならない。また別の楽しみがあるのではないかと期待してしまう。
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