日光白根山 西面3ルンゼ マイナーだけど入門者にオススメなバリエーションルート

2014年03月16日(日) [日帰り]

• GPS: --:--
• 距離: 5.9km
• 登り: 866m
• 下り: 873m

コースタイム

8:51丸沼高原スキー場ロープウェー山頂駅-9:32七色平-10:11西面ルンゼ取り付き-11:29 3ルンゼ入口-12:12日光白根山山頂-12:41昼休み-13:02西面ルンゼの切れ目-13:48丸沼高原スキー場ロープウェー山頂駅

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車 ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

無料駐車場とトイレ有り。センターハウス正面の駐車場のみ有料（500円）

コース状況／危険箇所等

登山道は圧雪されたトレースが有り歩きやすい。登山道を外れ樹林帯の中を西面ルンゼへアプローチするが通常トレースが無い為ワカンかスノーシューが必要。西面ルンゼから3ルンゼ内はクラストしており所々モナカ雪状。ルンゼ上部でのミスは200m以上滑落する可能性があり要注意。

写真

3/17 18:41

丸沼高原スキー場ロープウェー山頂駅から日光白根山。真ん中の凸が山頂。山頂と左の凸の間へ突き上げる西面3ルンゼを登ります。

3/17 18:42

新兵器登場。西面ルンゼ取り付きまではラッセルなので今まではワカンを使っていたけど、ついにスノーシュー買うたった！

3/17 18:42

スノーシュー履いてみたけど登山道の雪はガッチリ締まっていてスノーシュー不要。

3/17 18:41

登山道を外れて西面ルンゼ取り付きへ向かう。やはり雪が締まっていてワカンでも良かった気がする…。

3/17 18:41

西面ルンゼに入りました。スノーシュー、ストックからアイゼン、アックス、メットとハーネスに装備変更します。

3/17 18:46

氷雪に軋むアイゼン、アックスのリズムに歌うガチャ、吹き上げる風に舞い上がる粉雪。存在するのは山と自分だけ。冬山はイイ。

3/17 18:46

旧登山道が通っていた（らしい）西面ルンゼの切れ目。降りに使います

3/17 18:46

3ルンゼ入り口です。雪はクラストしておりルートのコンディションは良好です。

3/17 18:46

3ルンゼ内部。緩めですがフラットフットは厳しい程度の傾斜で基本はアイゼンの前爪を蹴り込んで登ります。

3/17 18:46

挑戦的なライン取りをすれば�卦蕁欅未僚蠅睛�るけど、楽な所を選べば�教蘢�度のグレードです。

3/17 18:50

3ルンゼ途中くらいから見下ろし。ルンゼ内は強風が吹き上げ鼻水が舞い上がる。

3/17 18:49

青空が開けてきた。そろそろ3ルンゼを抜けます。この辺も捻くれたライン取りをすると地味に難しくなります。

3/17 18:50

3ルンゼ抜け口あたりから見下ろし。なかなかの達成感です。

3/17 18:50

3ルンゼを抜けて、向かって右側の雪稜に乗れば山頂が視界に入ります。

3/17 18:50

雪稜に乗った所。上州武尊、谷川岳、至仏山、燧ケ岳が見えます。

3/17 18:52

山頂〜！コーヒーとパンで昼休憩します。

3/17 18:52

五色沼と東稜。東稜は無積雪期は何度が登っているけど冬期は一昨年敗退。その内リベンジしたい。

3/17 18:52

降りは旧登山道ルートを使います。たまたま旧登山道をピストンするパーティがいたのでトレースが有りラッキーだった。

3/17 18:52

西面ルンゼの切れ目から西面ルンゼ内を下降。奥に3ルンゼの入り口が見えます。

3/17 18:52

丸沼スキー場ロープウェー山頂駅に下山。二荒山神社に無事到着の御礼をします。

3/17 19:14

オレンジが西面3ルンゼ、グリーンが降りに使った旧登山道です。

3/17 18:53

今日の道具。アックスはシングルでも登れるけど適当な支点が無いので安全を考えたらダブルがお勧め。行き詰まったときに自力で戻れるだけの最低限のロープとガチャ。本来が落石の巣なのでメット推奨です。

3/21 18:58

（2014/3/21 旧登山道のラインに誤りがあったので修正の上、追加しました）オレンジが西面3ルンゼ、グリーンが降りに使った旧登山道です。

撮影機器：

DMC-FT25 Panasonic

感想

yamamossan

数年前に初めて登った日光白根山 西面3ルンゼ。
それから毎年この時期の恒例化していたけれど、去年は雪が溶けてしまい登路が繋がらず
登れませんでした。

そんな訳で2年ぶりにソロで登る3ルンゼ、�教薜幣紊瞭颪靴気鰐気い發里痢∋劃困忙蠅�
ルートの合理性や集中力の継続を要求される緊張感は自分にとってアルパイン
クライミングの原点となるルートです。降りは旧登山ルートを使いました。

丸沼高原スキー場のロープウェーを利用してロープウェー山頂駅へ。登山道を外れると
ワカン使用のラッセルとなるのが今までの恒例だったので、ここで買ったばかりの
スノーシューを履きました。しかし歩き出してみると踏み固められたトレースがバッチリ
有ってスノーシュー意味なし…。
まあ、初めて使う道具の練習ということでそのまま歩きます。

登山者のトレースを辿り七色平を過ぎて程なく標高2140mで東へトレースを外れます。
2年前の記憶ではここからは膝上〜腰のラッセルになったのですが、今日は雪が
締まっていて非常に歩きやすい。これはワカンでも全然楽勝だったんじゃないかと
思いますが、気にしないことにして樹林帯をジグザグに歩き高度を稼ぎます。

樹林帯を抜け標高2230mで西面ルンゼの取り付きとなります。立ち上がる雪面に
荒々しい岩壁が青空をバックに聳える様が素晴らしく、登攀意欲が掻き立てられます。
ここでスノーシュー、ストックからアイゼン、アックス、メット、ハーネスに
装備変更します。また、ロープはすぐ取り出せるよう雨蓋に移します。
3ルンゼ内では下から強風が吹き上がってきます。また日陰の部分になるので体感温度が
低くなる事を念頭に衣類を調節します。

ここからは急な西面ルンゼ内を3ルンゼに向かって登ります。
クラストした雪面にアイゼンの軋む音。アックスの確かな手応え。一定のリズムを刻んで
少しづつ確実に高度を上げてゆく。無心で登っていると徐々に自分の存在が山との
一体感に包まれて行く。山友との賑やかで豊かな時間も素晴らしいが、
単独ならではの静謐で純粋なこの時間を自分は愛している。

高度が上がるにつれて足元には西面ルンゼの急斜面が、取り付きまで遮るもの無く
続いている。すごい急という訳でも無いが、クラストした雪面の状況と相まって
滑落すればかなりの距離を落下することになり気が抜けません。

標高2370mで3ルンゼの入り口に入ります。ここからは岩とコンクリートされたザレも
混ざってきます。雪の量にもよりますがクラストした雪を上手くを選べばアックス、
アイゼン共に信頼できる効き具合を確保できます。3ルンゼ内の斜度はフラットフットが
キツイ程度には立っているのでアイゼンを蹴りこんで登ります。
ふくらはぎがキツくて休む時や写真を撮る場合はセルフビレイします。岩の部分は溶岩質で
ハーケンが入りそうなリスは見当たらず基本的にはアックスにセルフを取ります。
3ルンゼ上部では左側に向かって雪が続いている部分があります。これに引き込まれると
北西稜に乗り上げてしまい3ルンゼ完登とは成らないので、やや右側に向かう感覚で
ラインを取ります。ルンゼが広がったところで山頂と北西稜のコルに登り詰め3ルンゼを
抜けます。南側の雪稜を登ると山頂が視界に入ります。
山頂で昼飯休憩。男体山や中禅寺湖の眺め、至仏山、燧ケ岳、上州武尊や谷川岳の山々、
素晴らしい景色に癒されてから下山です。

下山は旧登山道を使います。最初は丸沼スキー場方面の登山道を下り、標高2510mの
落石通行止めの看板の所で登山道を外れ北西方向へザレた斜面を下ります。暫く下ると
西面ルンゼの切れ目から西面ルンゼ内に入ります。適当に下って登りの時の自分の
トレースに合流し登山道まで下ります。登山道を丸沼高原スキー場の
ロープウェー山頂駅へ。二荒山神社に無事到着のお礼をして装備を解く。

ロープウェー山頂駅から見上げる白根山。もう3回目になるっけ？西面ルンゼを見上げて
あそこを登ったと思うとやっぱり嬉しい。気持ちの良い達成感を感じながら
ロープウェーで下山します。駐車場に着いた頃には天候が急変し大雪に。
ギリギリで天候にも恵まれて幸運でした。

初めて3ルンゼを登ってから数年。八ヶ岳や那須、秩父で初級のバリエーションルートを
いくつか登りましたがそれらに比較しても見劣りしない良いルートです。
日光白根山のバリエーションはあまり入る人が居ないので人も少なく、
メジャーなルートとは一味違う山を楽しめると思います。

コメント

yuki8888

もっさんかよｗｗｗ
３ルンゼの記事があるから見てたら東稜何度も登ってるとあって「誰だ　そんな物好き」はと思ったら　もっさんかよｗｗｗｗ　ウチら以外で誰かいたのかと思いましたわ

yamamossan

Re: もっさんかよｗｗｗ
ヤマレコ結構見ているのに貢献度はゼロのままじゃ申し訳ないかなと思ってね、書いてみたのよ。行くべ行くべと言いつつ、なかなかタイミングが合わんのぉ。来月の休み出たら教えてな〜。