【奥秩父縦走】雁坂峠〜雲取山
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- GPS
- 24:00
- 距離
- 43.2km
- 登り
- 3,474m
- 下り
- 3,490m
コースタイム
- 山行
- 3:02
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 3:15
- 山行
- 6:27
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 7:06
- 山行
- 6:37
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 8:31
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 4:46
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
塩山駅より8:30西沢渓谷行きバス乗車、道の駅みとみで下車 この日は全員座れるように同時刻発の臨時便が出ていた *道の駅みとみはバス停ではないが自由乗降区間の為、申告すれば下車可能。というか近付くと運転手が下車する人いないかわざわざ聞いていた 【帰り】 三峰神社から西武秩父駅行きバス乗車。終点下車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪なし 飛龍のバリルートのみ、前日?に降った雪がうっすら残っていた |
写真
感想
前からやってみたった奥秩父縦走。ただ大弛小屋から甲武信ヶ岳間の残雪が気になったり、気温の低さに対応できなそうなので、今回は雁坂峠〜雲取山を歩くことにした
3泊4日でパッキングは最終的に14.3kg。収まらないかと思ったけどなんとか収まった。4日間着っぱなしにすれば着替え減らせるんだろうけど。食べ物はこれ以上減らすわけにもいかないし。大きいザックがほしい…
4日分をつらつら書いてるので長文です
【1日目】
塩山駅から西沢渓谷行きのバスにのり、道の駅みとみで下車。さすが道の駅、トイレは広いしゴミ箱あるし、自販機あるしお土産たくさんあるし、ソフトクリームとか誘惑も多い。出発前なのに危うく目的を忘れるところだった。
途中の橋まではひたすら舗装路。橋からはようやく登山道へ。基本的に沢の横をずっとトラバースしていく道。前日雨だったからか、渡渉する時少し戸惑うところがいくつかあった。あと道を見失いやすいところもちらほら。よく見渡すとピンクテープが見えたりするから落ち着いていれば問題ないかと。
沢から離れて登り始め、空が近くなったと感じて振り返ると、折り重なる尾根の向こうに甲府盆地、そして曇ってるけど富士山も。ここまで大した展望がなかったので元気出た。どんどんよくなる大展望を楽しみながら頑張るとついに雁坂峠到着!峠とは思えない広々とした場所で、金峰山や北奥千丈岳、奥秩父の稜線、乾徳山黒金山に甲府盆地。まさに最高の眺めだった。
到着から少し下ると雁坂小屋。受付を済ませて手早く設営した。雁坂小屋までは山梨で、峠から小屋側は埼玉らしい。登りは全然寒くなかったけど、峠から下り始めると一気に気温下がって、手がかじかむくらいだった。小さな雹?がたまにぱらつくような感じだったので予定にはなかったけどカップヌードルを食べてしまった。お腹が満たされたらちょっと寒いので寝袋にくるまってお昼寝。3時くらいに太陽が出てきたので外に出てコーヒータイム。雲って太陽が隠れるとまるで真冬でめっちゃ寒いけど、太陽出てると日差しが暑い。改めてこの時期は気温差が激しいなと思った。かと思うと笠取山方面から雷音がするし、賑やかな天気。
【2日目】
今日は将監小屋へ向かう。昨日雁坂小屋の人から聞いたところによると、GWからそれぞれの小屋が営業始め、2週間前まで稜線に膝上くらいまであった雪もなくなり、ようやく縦走する人が増えてくるそう。行く前に将監小屋付近とか情報が少なかったのはそういう理由か。将監小屋は相変わらずテント泊だけだけど、冬季閉鎖ってなってたトイレは使えるそう。今回の縦走の懸念材料が一つ減って良かった
朝起きたらフライシート夜露で濡れてるかなと思ったら、なんと霜が下りてた。ハイドレはホース内が凍りつき、6時の時点でマイナス2℃。道理で夜寒くて寝られなかったわけだ…
動いてないと足先まで感覚なくなるくらい寒いので、早々と片付けして出発。雁坂峠からの稜線を歩きたかったので、一旦峠まで登り返す。昨日とは変わって雲一つない青空!破風山や国師ヶ岳はくっきり見えるし、まだ雪のある南アルプスもよく見える。峠からの稜線は大菩薩みたいに開放感満天で、歩いてるだけで幸せな気持ちになれた。水晶山を過ぎたくらいに赤岳も見えたし。途中で古礼山に寄り道。ここは素晴らしい眺めだった。左手には大菩薩、真ん中には富士山、右は南アルプスがずらっと並び、見てくださいと言わんばかりの大劇場。山頂だけでなく他からも絶景が続くから、なかなか前に進めなかった。
広々として気持ちいい雁峠に下りたら少し登り返して笠取山直下に。ここからもまだまだ長いので、笠取小屋でトイレ休憩して笠取山へ。この笠取山、垂直にまっすぐに続く登山道がなかなかの圧迫感。谷川の縦走路を彷彿とさせて、登る前に思わず笑ってしまった。無心に登っていくと、どんどん後ろに広がる絶景。山頂直下はかなりの急斜面、そこを頑張ると山頂到着。そこは百名山の山頂らしく、確かに眺めは抜群だった。そこから少し進むとひっそり佇む標高点の山頂。
唐松尾山までは結構遠かった。黒塊山を過ぎるとようやく見えてくるけど、アップダウンあり、山頂直下も急で、ここまで歩いてきた身には応えた。将監峠から少し下りて、本日の宿泊場所到着。小屋番はちゃんといるし、トイレもやってる。1時過ぎに着いた時には、半分以上埋まってた。場所柄人気なのか、空いてるところを探す方が大変。
日差しが出ると暑いけど、曇ってるとやっぱり寒い。雁坂小屋よりは標高低いけど夜の気温はどうなるか…
と思ってたら乾燥室?を暖を取る場所として開放してくれた。ありがたい…
周囲を見渡すとダウンパンツも履いてる人多くて、やっぱりそうだよなぁと思った。下を持ってこなかったのは失敗
【3日目】
雲取山荘へ。1日で三峰は行けなくもないけど、久しぶりのテント泊縦走で疲労が大きいと思っていたので、雲取泊まりにしてゆっくり下りようと思っていた。それに将監小屋から飛龍と雲取を越えるだけでも結構疲れるだろうし、1,2日目もそれなりに登ってるし。
前日小屋で暖を取っていたら仲良くなった人たちが同じ雲取泊まりだそうで、途中から一緒に向かうことに。大ダルからは山頂への直登ルートを取った。前から気になっていたので、仲良く道連れにさせていただいた。斜面はシャクナゲがたくさんあって、最近降ったのか雪がうっすら。咲いてる時期だったら凄い光景だと思う。踏み跡は思っていたほど多くないけど落ち着いて見渡すと踏み跡があったりするし、迷ったらヤマレコの踏み跡を見ていけば進むことができた。逆に言えばヤマレコないと、どこを登っていけばいいのか迷ったと思う。飛龍山山頂からの眺めは完全に奥多摩エリア。甲府盆地や南アルプス、国師ヶ岳や乾徳山、両神山など今まで見ていた山が見えなくなってちょっと寂しい。でも三頭山や御前山など奥多摩三山に川苔山、雲取山などおなじみの山が見えて、帰ってきたんだなーとなぜか落ち着いた。
飛龍から下りてからはそれほどアップダウンもなく順調に進む。三条ダルミでひと休みしてからいよいよ雲取山の急登へ。日帰りで登る分には平気だけど、数日歩いてきた末のこの登りは応えた。しかも結構暑かったので予想以上に体力を消耗して、ヘロヘロになりながらなんとか登頂。普段は山頂からの写真たくさん撮るけどこの時はそんな余裕もなく、すぐに雲取山荘へ向かう。ようやく辿り着いた雲取山荘はこどもの日バージョンで、入り口に鯉のぼりがあった。先に行ってもらってた人たちとテント場で合流し手早くテントを張って、おやつにしたりそれぞれのおたく訪問したりしてのんびり過ごす。自分の知らないもの使ってたり、それいいなーってものを知ったり、いろんな話を聞けるので、おたく訪問楽しいんだよね。さすが東京なのかたまたまこの日だからなのか、夕方になっても全く寒くなかった。雁坂や将監小屋は日が傾くとすでに寒かったのに。夕飯食べますかってタイミングで、もう一人将監小屋で仲良くなった人と合流して、ごはんタイム。登山で来たのにキャンプしてるようなのんびりした時間を過ごした。途中少し寒かったけど暗くなって解散してからテントに入ったら全く寒くなくて、しばらく星空を眺めて余韻に浸る。
ちなみにこの日はみどりの日。三峰神社に着くバスは渋滞で全く動かず、乗客は3キロ前で降ろされたらしい。三峰神社だけなのかこの時は全く分からなかったけど、あとで調べたら御岳山のケーブルカーも1時間待ちとか高尾もそうだし、各地で相当な混雑な混雑だったみたい。
【4日目】
連日寒さとかで寝られなくて、寒さは和らいでたけどこの日もそれほど眠れず。2時半くらいからテントの中でダラダラ過ごす。でもテントは結露が全くなくドライで、最終日に乾いた状態でしまえて良かった。
5時過ぎに出発。ここから先は通ったことないので楽しみなルート。奥秩父縦走路の埼玉側はどこも鬱蒼とした森林だけど、雲取からのルートもまさにそんな感じだった。静かな雰囲気で、熟成された渋さを感じる。そういえば鴨沢ルートはほぼアップダウンないけど、それより少し疲れるくらいかなと思ったら、全然そんなことなかった。芋の木ドッケ始め巻道はたくさんあるけど、それなりに登らないといけないところばかりで、結構きつかった。荒廃した白岩小屋裏手からの山並みは、久しぶりに見た絶景で、みんなでしばし佇む。歩いてきた稜線が見えたり、気になる山々が見えたり、いつまでも見ていたい光景だった。三峰神社間近のところで、奥宮への寄り道を提案され行ってみることに。この頃にはなんと電波が入り、四日ぶりの文明に触れて嬉しくなった。完全な登山道とは言えすでに三峰神社境内だからか、普段着の人もちらほら。奥宮からは雲取山から飛龍へ伸びる稜線、長沢背稜、三峰へ下りてくる稜線が眺められこちらも絶景。重い荷物背負ってはるばるここまで来たんだなと感じて、なんだか感慨深かった。ここまで来たらあとは着いたも同然。駐車場とか車が見えると、ずっと山にいたので不思議な気持ちになった。奥秩父主脈を分割して雁坂峠から歩いてきたわけだけど、それでも達成感はすごかった。金峰山から雲取山だったら、着いたら泣いていたかもしれない。心配していたバスも時間通りに来て、座れるかの心配もなく安心して駅へ向かった。下山中はひたすら温泉に入って全身スッキリしたくてしょうがなかったので、駅に着いたら祭りの湯へ。めっちゃさっぱりしたらごはんだけど、駅前のお土産屋はそうだし他も行列できてたり大混雑。なんとかホルモン屋に滑り込みごはんにありつく。豚味噌とごはんにしたけど、下山後の焼き肉は最高なと思った。身はさっぱりお腹も満たされて、ようやく帰宅。
今回久しぶりのテント泊縦走で、ザックも14キロ、途中の山小屋の状況もわからない中でのスタートで、いろいろ不安があった。途中グランドシートをなくしたり、想定以上の寒さで夜耐えられなかったり、読みの甘さとか注意不足があったけど、とにかく楽しかった。どこまでも続く稜線と山並みに大興奮したり、静かに夕焼け空を眺めて泣けてきたり、汗だくで急登を登ったり、たくさんの山を越えて、とにかく山を全力で楽しんだ。全部テント泊は初めてだったけど、山に深く浸れたと思う。あとは、思わぬ出会いもあったり。小屋泊だとどこ行くんですかとかでちょっと話したりはよくあるけど、テント泊でなぜか数人が集まり、一緒に過ごして、下山した後も続くってなかなかないかも。一人で黙々と登るのは好きだけど、一緒に登って絶景で感動したり、ザックの重さで足が重かったり、ごはん食べながら夕暮れ時を過ごしたりっていう時間を共有できるのも好きだなぁ。今回は一人の楽しさも誰かと登る楽しさもあり、雨にも降られずガスって何も見えなくなることもなく、贅沢な山行だった。今度は金峰山〜雁坂峠を歩きたいな。
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