杣添尾根往復で赤岳と横岳
- GPS
- 08:25
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,522m
- 下り
- 1,511m
コースタイム
- 山行
- 6:11
- 休憩
- 2:11
- 合計
- 8:22
天候 | 晴れ後曇り 無風・微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・杣添尾根は歩き易く道標等も完備。標高が2300メートルを超えると登山道上ウニ残雪が残るところもあり、早朝は雪が硬かったが、帰りの時点では緩んでいた。滑り止めは持参せず。 ・三叉峰から赤岳までも良く歩かれているが、一部は落石注意。三叉峰から南にしばらくあるくとツクモグサが各所で咲いていた。 |
写真
感想
別荘地内の駐車場には3:20頃に到着。日の出が早い時期とは言えまだ真っ暗。狭小スペースの駐車場なのでこの時間でも駐車枠は満車で、既に路駐が発生していた。さすがに人気の山の人気の季節だけあって、日の出より1時間前に到着でも駐車場所は確保できなかった。夜も寝ないでクルマを運転してきたけど想定内。暗闇でライトを点けて準備して3:54に行動開始。まだ暗いので2人ともヘッドライトを点灯。最初は別荘地内を突っ切る登山道歩き。傾斜が緩いのでウォームアップにちょうど良い。20分ほど歩いて貯水池が出てきたところにトイレがあり有り難く利用させてもらう。ペーパーも設置してあった。ここまで林道が通じているのでクルマで入れるととても楽なのだが。歩き出しの気温は3℃と寒かったのでジャケットを羽織っていたが、ここまで歩いたら体は十分暖まったので、ジャケットは脱いでグローブも夏用の涼しいものに換装した。夏装備に切り替えて行動再開。
ここから先は尾根道が稜線まで続く。樹林帯で展望もないのでひたすら登るしかない。登っていると朝日が昇ってきたが、樹林の中なのでモルゲンロートとはならなかった。標高が2300メートルを超えると残雪が見えるようになり、じきに登山道上にも残雪が出てきた。今日は2人とも滑り止めを持参しておらず、雪があったら慎重に通過するしかない。低温なので雪質は少し硬かったが、無事にやり過ごす。6時ちょうどに展望台に到着。空は青空で、これから目指す赤岳や、遠くに富士山が見えた。天気は予報どおり良い。風もないので展望デッキに座って大休止とする。休憩後行動再開するが、この先は新しく切り開いた道と見えて、樹木の枝が各所で張り出していて歩きにくい。以前は違ったルートだったが諸般の事情で新しく作ったのだろう。傾斜もきついし、慎重に転げ落ちないように進む。稜線の三叉峰には6;41に到着。3時間かからず、昨年同時期とほぼ同じペースだった。少し遅れてZさん到着。ほぼ不眠で来ているので大変なはずだが、何とかここまで標高差1000メートルほどを登ってきた。さすが。ここで休憩しても良かったが、お目当てのツクモグサが見たくて、ろくに休まずに赤岳方向へ進む。そしてお待ちかねお目当てのツクモグサが目に入るようになる。これが見たくて夜通し運転してきたし、ほぼ不眠でここまできたのだ。昨年同時期と比べると数は少し少なく感じたし、咲いているものが少なかったが、それでも今年も見られたことに安堵。先に進みつつ、写真を撮りつつ進む。産毛というか、細い毛が着いていて、何とも独特な高山植物だと思う。見ていて飽きない。ツクモグサ以外にもオヤマノエンドウなども咲いていたが、やはりこの時期の主役はツクモグサだと思う。崖などに咲いていることが多く、落っこちたりカメラを落としたりしないよう注意して写真に収める。
ツクモグサの群落が過ぎると赤岳へ向けて岩場が続く。アップダウンもあるので、Zさんにどうするか尋ねると、とりあえず小屋まで行くという。岩場は相変わらず滑り易かったり落石注意だったが、距離も短いし標高差もそれほどではないので無事にこなす。帰りも同じ道なのが億劫だがそれは致し方ない。赤岳展望荘には7:32に到着。Zさんはここで保温に努めて休憩するという。赤岳は行かないようだが、寝ずの山行なので体調優先なのは致し方ない。荷物を少し軽くしてZさんに託し、赤岳の山頂を目指す。この登りも相変わらずだが、朝早い時間のせいか、登りも下りも人の数が少なく比較的自分のペースで登ることができた。8時ちょうどに赤岳山頂到着。晴れていて、眺めはとても良かった。3つのアルプスや富士山がよく見えた。赤岳はいつ来ても人が多い印象があるのだが、今回は比較的少なくて、写真を自由に撮ることができた。携帯もばっちり使えたので、Zさんに登頂の連絡もする。持参した麦茶を一口飲んだら下山開始。長時間Zさんを待たせる訳にはいかない。
赤岳から下り始めてすぐにトレッキングブーツに異変を感じる。右足からカポカポ音が聞こえ、何かと思ってみると靴底が剥がれかかっていた。思わず「うお」っと声が出そうだった。良く聞く話だが、まさか自分の身にも起こるとは。このブーツは購入して6年超、使用日数は60日弱だったが、寿命を迎えてしまったようだ。気が動転するも傾斜の急な落石注意の斜面ではどうすることもできないので、取りあえず斜面を下りきってしまうことに。心配になって左足も見ると、こちらも剥離までは至っていなかったものの、既に剥がれかかっていた。この状態で何とか下山しなければならないようだ。慎重に下りつつ、Zさんが待っている展望荘に至る。Zさんもびっくり。自分の持っているエマージェンシーキットからダクトテープを取り出し両足の靴底が完全に剥離しないよう応急処置した。とは言えただの粘着テープなので、登山口までは到底持つまい。余計な負荷をかけないように下山が必要だが、この後は岩場の登り返しもあるし、尾根の下りは急だし、どうなるかは未知数。取りあえず処置が終わったら行動再開。恐る恐る歩く。
帰りも本来なら展望を楽しみつつなのだが、今日に限っては足下が心配で仕方なかった。天気も雲が湧いてきて、東側は真っ白になってしまった。早朝のすっきり晴れた状態がうそのようだった。岩場を過ぎると再度朝見たツクモグサエリアに至る。ここはやはり足を止めて見入ってしまう。他では見ることがまれな植物だし、シーズン的にももう終わりなので、次に見るのは来シーズンだろう。崖を通過して三叉峰に至る。山小屋で貼ったテープはここまで役目を果たしたが、左足側も本格的に壊れてきた。本来なら一目散に尾根を下山するべきだろうが、ガスが湧いているものの雨の心配はなさそうなので、横岳まで行くことに。Zさんは相変わらず体調優先なので、三叉峰の岩場付近で休憩。この先横岳までもツクモグサが見られるし、それが目当てだったが、今回は外れだった。咲いてはいたものの数は少なく、これなら下山でも良かったかな、と思ってしまった。9:32に横岳到着。写真数枚で来た道を戻る。硫黄岳まで縦走したいが、別の機会に来るとしよう。慎重に歩いて三叉峰に戻る。展望荘で貼り付けたダクトテープはもうダメになっていたので、岩場に腰掛けて下山分のテープを再度貼り付ける。
下山を開始すると、続々と登りの登山者とすれ違うように。小屋泊まりかもしれないし、目当てはツクモグサかもしれない。自分達はとにかく慎重且つ速やかに、足下注意で下る。展望台までは急傾斜が続くので特に慎重に降りる。早朝は比較的硬かった残雪も、下りの時間は既に緩んでいて特に問題なかった。とはいえZさんは雪で滑って一度尻餅をついていた。下り始めはガスの中というか、雲が出ていたのだが、標高が下がると雲が消えたのか雲の下に出たのか、樹林越しに景色が見えるようになってきた。下山とは言え雲があったほうが涼しいので助かったが、標高が下がるに連れ暑さを感じるようになってきた。樹林帯に入っても急傾斜が続く。貼り付けたダクトテープは、どういう訳か左側だけ剥がれやすくて、下りの後半はやはり音がカパカパしていたが、もう面倒になってそのままで歩いていた。右側は特に剥がれなかったので、歩き方のせいか、それとも左のほうの状態が特に良くなかったのかもしれない。貯水池のトイレに至り、ここまでくればほぼ安全圏と感じた。まだ20分ほどの歩きが残っているが、靴底の完全剥離は免れそうだった。比較的平坦な道を歩き、12:06に駐車場に到着。右側のテープは最後まで剥がれずもってくれたし、両足とも靴底は爪先のほうは剥がれずに済んだ。下山後に後片付けをしつつ靴底をまじまじと見る。爪先側が剥がれなかった理由はよく分からないが、完全に剥がれたら色々と面倒だっただろうと思う。代わりのブーツが欲しいところだが、夏のボーナス次第だろうか。
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