用竹から雨降山〜初戸〜藤尾〜笛吹峠〜浅間峠
- GPS
- 11:33
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 1,963m
- 下り
- 1,980m
コースタイム
天候 | 晴れ 気温上がるも湿度低く、稜線を渡る風が心地よかった |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険な場所はない 藤尾から笛吹峠に上がるルートはあまり歩かれていないが踏跡は明瞭 傾斜は緩やかで日寄橋から丸山に上がるルートよりも楽に上がれるようだ。 浅間峠から棡原に下る登山道は木材伐採作業が行われており、ブルドーザー道で寸断されている。 下りはブルドーザー道に沿って下れば問題ないが、登りに使う場合は一部紛らわしい分岐点がいくつかあり、その都度小さく浅間峠を示す標識が置かれているのでこれに従うこと。 |
写真
感想
5月6月の山歩きの大雑把な計画を作ってみたが、まず5月は寄居〜朝霧高原の線繋ぎに注力することに重点を置き、6月は東北や上越の残雪の山歩きを楽しもうと考えている。
連休の疲れもまだ取れない中だけど、10日は早速線繋ぎの山歩き。
2月に歩いた権現山と笹尾根をつなぐのが目的のため、上野原の用竹から雨降山にのぼり、2月に歩いた和見分岐まで足を延ばし、玄房尾根でいったん県道上野原丹波山線まで下り、再び笹尾根に登り返すという普通だとありえないルート設定になった。
貧脚の我が家にすればかなりのロングコースとなり、早めのスタートを切るために10日は1時半に起床、2時に自宅を発って中央道を飛ばし、3時過ぎに登山口の上野原市用竹に到着した。
上野原から飯尾にかけての県道沿いには登山のための駐車場の記録がほとんどない。
たまたまヤマレコの記事で用竹バス停そばの県道旧道に車を止めて周回というレコがあったので、これを参考に用竹をスタートに選んだ。
現地に行ってみると、確かに用竹のバス停手前の県道の脇にU字のカーブを描いた旧道が残っており、車を止めても迷惑になる可能性はない。むしろあまりにも人目につかない場所だけに、車上荒らしに合うのではないか?という懸念が頭をよぎるような場所だ。
3時40分過ぎにヘッデンをつけて登山開始。
墓村へ向かう車道をあがり、民家の脇から登山道に入る。
尾根に上がるまではきつい登りもあるが、尾根に出れば緩やかなだら上げが延々と続く。
途中南側が開けた場所が一か所あり丹沢主峰群が一望できるが、ほかはずっと樹林の中を進む。
登りは緩やかだが、睡眠不足の嫁さんのピッチが全く上がらず登山口から標準タイムを超える1時間45分でようやくチェックポイントの二本杉に到着。
周辺は杉の植林で一本の杉の大木はすぐにわかったが、もう一本は見当たらない。
植林と照葉樹林が交互に繰り返す中さらに緩やかな登降を繰り返すとアンテナの建つ雨降山。
とにかく緩やかな登りの連続で用竹から800メートル以上登ってきたという感覚はない。
山頂は樹林に囲まれ展望はないが、南側の一角が開け辛うじて扇山の先に富士山が望める。
これが今日唯一の富士山となった。
初戸に下る玄房尾根は雨降山山頂から分かれるが、今日の目的はあくまでも線繋ぎ。
地図ではスミレが『5月上旬が見頃』と書かれているものの実際にはまだちらほらしか咲いていないスミレの丘を越え和見分岐まで往復。
これで2月1日の山行と線がつながる。
雨降山から初戸集落までは玄房尾根で標高740メートルを下るが、地図を見る限りけっこうな急降下かと思ったが、実際には緩やかなジグザグが切られた下りとなる。
尾根は檜の植林が大半だが時折照葉樹も混じり新緑が陽に輝く。下るにつれ登り返す笹尾根がどんどん高くなりげんなりする。
鶴川を渡り小さな集落を抜けると初戸のバス停がある県道上野原丹波山線へ。
当初笹尾根への登り返しはいったん上野原方面に下って日寄橋から丸山に登るルートを予定していたが、初戸集落で出会った地元のおじさんに、藤尾から笛吹峠に登るほうが楽だと教えていただいた。
このルートは山と高原の地図の『奥多摩』には載っておらず、『高尾・陣馬』では赤線で描かれているがタイム表記がない。おじさん曰く歩く人は少ないけど迷う道じゃないとのこと。
おじさん藤尾まで車に乗せてあげるといってくれおもわず「お願いします」と喉まで出かかったが、線繋ぎという至上命題のため泣く泣くお断り。
大型ダンプやコンクリート車が行き交う中、県道を20分ほどで藤尾のバス停。
ここから車道を登り標高600メートル付近の最後の民家の脇から登山道に入る。
藤尾集落は標高500〜600メートル付近に民家が点在するまるで天空集落。
振り返れば権現山の丸い山頂、西には端正な奈良倉山が見える。
笛吹峠まではおじさんが言ったように植林の中の緩やかな登りが続く。
歩く人は少ないようで地面は柔らかく、小枝や落ち葉が積もっているが踏跡は明瞭だ。
決してハードな登りではないが、用竹から800メートル強上がり、740メートル下った後の登り返しで途中から全く足が上がらなくなり、朝一は睡眠不足で不調ながら、時間とともに回復してきた嫁に離されるようになる。
地図には標準タイムがないが、たぶん藤尾から笛吹峠まで1時間40分くらいが妥当と思われるコースを2時間以上かけて何とか稜線に到着。
ずっと続いた植林の登りから、照葉樹林の笹尾根に飛び出すと新緑がまぶしかった。
ここで35分食事休憩ののち、浅間峠へと向かう。
もはや厳しい登りはないが、標準タイムで歩くのが精いっぱい。
でも新緑の緑がキラキラ輝き、稜線を渡る風が心地よい。
時折、ハイカーやトレランが行き交うだけの静かな山歩きの中、笛吹峠から約2時間で浅間峠へ。
ここにはもう何度も上がっているが、冬枯れの時期が大半で新緑の時期に見る峠の夫婦杉は全く違った雰囲気だ。
三頭山と高尾山のほぼ中間点ということで10人近いハイカーやランナーが休んでおり、静かな笹尾根の中ではにぎやかな場所となっていた。
小休止ののち棡原へと下るが、浅間峠から山梨側へ下るのは初めて。
植林の中のやや荒れ気味な道を下るとすぐに林業用のブルドーザー道に飛び出す。
登山道はブル道で寸断されておりここはブル道を下るのが無難。
しっかりした登山道よりも、地面の柔らかいブル道のほうが膝への負担が少なく、下る分にはむしろこちらの方が歩きいい。
沢に下るとしっかりとした林道となり、一下りで県道の新山王橋バス停に飛び出す。
私が持っている2011年度版の山と高原の地図ではこのバス停は『棡原中学校入口』となっているが、今は『新山王橋』に代わっている。
バスの時間を見ると上野原行は15時6分。時計を見たら15時6分。まさにぴったりの到着。
そばの工事の人に聞くとまだバスは来ていないとのこと。
ここから用竹までは距離にして1キロ超の車道歩きだが、今日はすでに十分歩いてきたし、線もつながっているのでここはわずかでもバスに乗ることにする。
やってきたバスはハイカー中心に座席が8割ほど埋まっている感じ。
用竹で降りると、皆さんなんでここで降りるの??といった顔でちょっときょとんとしていた。
バス停から旧道に戻るとBMWは荒らされることもなく無事でほっとする。
ただ日当たりがいい場所に止めてしまったので、車内の気温は30度を超えていた。
最初にも書いたが、今日のコースは線繋ぎという目的がなければまず歩かないルート。
ヤマレコを始めて、ピークハントとは別に線繋ぎという新しい楽しみができたからこその山歩きだが、頂上を極めるだけが登山じゃないという新しい価値観を得ることができたのはヤマレコを始めた最大の収穫だと思う。
終始眺望が効かない山歩きだったけど、照葉樹の明るい新緑と稜線を吹き抜ける5月の薫風は、山頂から見る360度の大パノラマといった感動とは全く別の充実感と満足感をもたらしてくれた。
そしてこれで本栖湖から三頭山および臼杵山までの線がつながった。
あとは三頭山〜御前山、大ダワ〜奥多摩駅を歩けば本栖湖から奥多摩駅がつながることになる。
ここは今月中に何とかつないでみたいと考えている。
下山後は上野原に戻り高速で渋滞にも合わずに帰宅し、翌日に登山に備えて8時に床に就いた。
ところが2時に目覚ましを合わせていたのだが、やはり疲れのせいか寝過ごしてしまい、目が覚めたら朝の8時。
久しぶりにだらけた日曜日を過ごすことになった。
次週は天気が良ければヌカザス尾根から三頭山に登り御前山まで歩こうと考えている。
5月累計
登山日数 4日
山行日数 4日
合計距離: 75.39km
累積標高(上り): 5266m
累積標高(下り): 5283m
コメント
この記録に関連する登山ルート
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鶴川の新緑、奥深い渓谷のようでもありきれいですね〜
Matchさんの「全ルートを地図で見る」を見てみました。
ついに権現山と丸山がつながり、本栖湖からの赤線が一気に伸びましたね!
こうやって視覚的に見えるのって楽しいですよね
確かに頂上を極めるだけが登山じゃないという価値観には共感です。
(私の場合は山と巡礼ですが)
鶴川の緑、本当にきれいでしたよ。
とりあえず線繋ぎやり始めたので、つながるまで頑張ります。
でも本当はそろそろ違うエリアの山に行きたくなってるんですけど。
着々と赤い線が繋がってきていますね
それもしても25kを歩いた次の日も歩こうとしていたその気力には脱帽です
寝過ごして・・・こちらがホッとしました
花さん、コメントありがとうございます。
寝過ごして私も正直ホッとしましたが、嫁さんが『なんで起きなかったのよ!!』と怒っていました。
この線がつながったら東北の山を歩こうと思っています。
match1128さん こんにちは
以前に初戸から雨降山に登り用竹に下りました。
良い尾根道ですね。
それにしても初戸におりてまた丸山に登るとは
フツーは2回に分けるコースですよ
hamburg
用竹から権現山の道は思いのほか広く、緩やかで歩きやすい道ですねー
正直標高差ほどの急登はなかったのですが、二回目の登り途中でばててしまいました。
地味に長い距離を歩かれましたね。
アンテナの建つ雨降山・・・大蔵高丸辺りの稜線からも目立ちました。
アンテナの手前が権現山だね・・・と。
クルマに乗せてもらえる・・・嬉しい瞬間です(*^^)v
房総の高宕山の後ではホントに嬉しかった!
でも、丹沢の戸川林道では泣く泣くお断りして・・・5キロ歩きました。
下見ですから・・・乗るわけにはいかなかった(';')
拙者も、今週末は、奥多摩駅〜小田原駅間の最後の一筆を歩いてくる予定です。
隊長
郡内三山のうち、百蔵山と扇山は顕著な山容ですぐに同定できますが、最高峰の権現山は長い稜線上の一突起で、隣の雨降山のアンテナが目印になりますね。
寄居〜本栖湖まではあと3筆、寄居〜田貫湖まではあと5筆ですので、とりあえず前者は今月中にやっつける所存です。
6月は東北や上信越に足を延ばし、熱中症になりやすいので夏場はお休み、秋は奥志賀〜軽井沢の線繋ぎにいそしむつもりです。
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