チブリ尾根から別山、南竜から別当出合周回
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 1,817m
- 下り
- 1,408m
コースタイム
- 山行
- 10:36
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 11:28
過去天気図(気象庁) | 2022年07月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
先々週、御前峰から別山を眺めていた。
別当出合からここまでヒーヒー言っているようでは、しばらくチブリ尾根は無理だと考えていた。
その無理なはずのチブリ尾根を歩きたいと来てしまうのだから、いきあたりばったりにもほどがある。
あきらめのいいはずの自分が、今日はここまでと見切りをつける手前のしんどい時間を、ここまでか?と自問自答している不安定さを味わいたいと、思い返すと理解しかねる思考の末に市ノ瀬から歩き出していた。
まだ静かな薄暗い森を抜けて、猿壁登山口から登りにかかる。
空は雲がかかってほぼ白いが、なんとか周囲の山の稜線は見えている。
このあとガスに包まれるかもしれないが、雨はなさそうなので気にしない。
ペースを抑えて呼吸を整えながら少しずつ登るうちに、足元の花が増えてくる。
足の負担を気にしてできるだけしゃがまないよう気を付けてはいるが、花と目が合うとそんなこと忘れてしゃがみこんでいる。
それほど花に執着しているつもりもないのに不思議なものだ。
そんな歩き方もあって、稜線は一向に近づいてこない。
どうしても自分の余力を悲観的に見積もってしまうので、見上げた稜線を余計に遠く感じてしまう。
一番近いポイントを見て、そこまでの距離を数えながら気持ちを切らなさないように歩いていた。
避難小屋で行動食のための小休止を取り、元気を取り戻して再スタート。
相変わらず先は長く感じるが、体も動いているし、ゆっくりでも焦ることはないんだと思えるようになってきた。
小刻みに立ち止まっては歩き出し、ゆっくりながらも無事に御舎利山に到着。
この高さまでガスがつつんで遠景は真っ白だったが、稜線の花畑に見とれながらの稜線歩きはさすがは白山。日差しがない涼しさも格別で、登りの時とは違った理由でペースの上がらないハイキングになった。
別山山頂に着いて居合わせたハイカーとあいさつ、お互いの写真を撮りあっているうちに市ノ瀬から、南竜から続々と後続が登ってこられた。
いつものおにぎりとカップめんの食事休憩、
空の色が少し明るくなって日差しの出る気配もしてきた。
身体の疲労とは関係なく休憩を嫌がる自分の体のいうことを聞いて、食べ終わると早々に歩き出した。
南竜に向かっての稜線を歩くうち、前後して歩くペアのハイカーと花の名前が何かといった言葉のやり取りをきっかけに話が弾み、結局3人でゴールの市ノ瀬までをご一緒した。
(花を見つけては3人で頭を寄せるものの、そろって花名の知識はほとんどなく、知ってそうなほかのハイカーに尋ねては感心する繰り返し)
ペアといっても往路で出会ったお二人とのことで、見ず知らずの3人が意気投合して周回ルートの後半をとても楽しく過ごせたこと、素晴らしい体験だった。
この方々の聞き上手さに助けられて、久しぶりに自分の言葉で山の話ができたのは近頃ではとてもうれしいことだった。
砂防新道からの下山はいつもどうしても長く感じてしまうのだが、今回はとても早く感じることができた。
言葉にして初めて自分で確認できる考えや感情もあるもので、そんな気づきもいただいた今回の下り道。
お二人、ありがとうございました。
お互い、いい山旅を重ねていきましょう
コメント
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旅は道連れ…珍しいですね
山頂まで花が途切れないって本当に素敵
名峰に名を連ねることが当然の素晴らしい大きな山容
美しい自然と時の経過の儚さも
1日では勿体ないと思ってしまいます
いつどの山に登っても、次にまたこの山に登りたいと思いながら歩いています。
比良でも北アルプスでも白山でも、今日歩いている山がいちばんのお気に入りです。
でもこの山の、花に包まれて歩く感覚は特別だと思えます。
贅沢な時間でしたよ。
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