松木渓谷から皇海山
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 35.3km
- 登り
- 2,539m
- 下り
- 2,562m
コースタイム
2日目(晴れ時々曇り): 庚申山荘7:40〜銀山平ゲート〜舟石峠〜足尾本山〜11:00銅親水公園(3時間20分)
過去天気図(気象庁) | 2009年10月の天気図 |
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アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山道情報】 六林班峠と庚申山荘の間で登山道が崩れています。崩壊は最近のようで、おそらく今回の台風18号の影響と思われます。崩れた箇所は通行不能です(危険ですので、ロープ確保なしで絶対に崩壊箇所には入らないでください)。上部は巻けますが、かなり大回りが必要です。笹の急斜面の登下降になりますので、力の無い方は厳しいと思います。 |
写真
感想
10/10(土)
前日に栃木の足尾まで入って仮眠をとった。例によって寝坊し、出発が1時間遅れの6時半。ここがそもそも失敗だった。松木渓谷に入る。豪壮な岩峰が並ぶ景観はすばらしいが、銅山開発で丸裸になった山々は痛々しい。しばらく林道を歩き、公害で離村した松木村跡を過ぎると沢歩きになる。沢シューに履き替え、渡良瀬川源流部へと登ってゆく。水量は多めだが、幸いにも水はそれほど冷たくない。2箇所ほど高巻きが必要だが、踏み跡が少なくて少し苦労する。夏なら高巻きせず、腰まで漬かりながら行けてしまうだろう。源流部まで来ると紅葉も美しく、沢の素晴らしい景色が広がっていた。水もすごく綺麗で静か。皇海山に登るなら絶対にこのルートだと思った。
ところがモミジ尾根の取り付きが分からない。岩場を少し登ってみると1本沢を間違ったことが分かった。にごり沢という枝沢に入らねばならないのに松木本谷の方に入っていた。分岐までもどり、にごり沢に入る。なんとか尾根の取り付き箇所についたが、1時間ほどロスした。11時半過ぎなので、昼飯にすることにする。予定よりずいぶん遅れてしまった。
モミジ尾根に取り付こうとするが、また取り付きが分からない。GPSで確認したところ今度こそ位置は合っている。適当に登り易そうなガレを利用して上り始める。大変な勾配であり、すぐにガレを避けて樹林のほうへ行く。木が無ければとても登れない。傾斜が落ちると古い看板が出てきたのでルートは正しいことが分かった(でも入渓からここまで看板は全く無い)。そこから先は踏み跡も現れ、問題なく国境平までたどり着いた。すぐ前をカモシカが逃げてゆく。自然豊かな場所のようだ。ここで単独行の方に遭遇。なんと日光白根まで歩くそうだ。すごすぎる。最後までいけたのだろうか?
国境平付近からは皇海山が巨塔のように立ちはだかっている。標高差500mの最後の登りは非常にきつい。おまけに雷が鳴り出して雨が降り出し、すぐに雪になった。雪は20分ほど猛烈に降り続き、1センチくらい積もってしまった。今年初雪である。まさか太平洋側の足尾山地で降るとは思わなかった。周りは一面銀世界。幸い、国境稜線のルートは踏み跡ははっきりしていたので迷う心配は無かった。
山頂では幸い晴れた。しかし、樹林に覆われた頂上から展望は無い。この時点で2時半を回っており、時間が無いのですぐに下山に取り掛かる。1時間で鋸岳に到着。またガスってしまい、寒くなってきた。今日中の下山はムリ。頑張って庚申山荘泊だ。稜線を行くか、六林班峠経由で巻くか迷ったが、稜線からの転落が怖いので、後者にすることに。
女山までは予想外のヤブ漕ぎだったが、順調に来た。だがその先の六林班からの下り口がわからない。疑心暗鬼のままかすかな踏み跡をヤブ漕ぎをしながら下る。すると10分ほどで明瞭な登山道にぶつかった。どうやら六林班までたどり着かないまま下ってしまったようだ。半分確信犯的だったが、結果オーライなのでそのまま進む。庚申山荘への水平道は思ったより難路で、ヤブ漕ぎが多く、道路も谷側に落ちかけている箇所が結構ある。何度も沢を横切るが、これもとても面倒である。 2つ目か3つ目の沢まで来た。なんと登山道が崩れてなくなっていた!! そのまま下ろうとすると絶壁で滑って落ちてしまいそうだ。おそらく死ぬことは無いだろうが、怪我が怖いし、間違いなく這い上がって来れないだろう。そんなことで遭難するわけには行かない。時刻はもう4時50分である。これは困った。。。
水場も近くにありビヴァークでも良かったのだが、疲れておりなんとしても小屋まで行きたかった。上部を探るとかなり大きく巻けば越えられそうだと判断し、急斜面笹ヤブに突入する。幸い崩れたガレの上部は傾斜が緩く、ガレの縁を通行する形で越えられた。しかし、下るときにあまりに急なため、滑り台のようになってしまう。なんとかかんとか復帰したが、非常にハードだった。無事に通過できて、大きくため息をついた。
ここからは時間との戦いだった。幸いこの先道はそこそこ安全だったので、途中からヘッ電をつけてあるく。もう完全に真っ暗であり所々で鹿とニアミスする。思ったより時間がかかり、1時間以上ヘッ電歩きになった。予定より2時間近く遅れて、なんとか7時前にヨレヨレで庚申山荘にたどり着いた。小屋は20人くらい宿泊しており、なんと全員が既に就寝していた(おいおい、まだ7時だぞ…)。幸い炊事場が別室だったので、そこで店を広げ、すぐにご飯を炊いてたらふく食べた。
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10/11(日)
朝、まず小屋から出発しようとする方に、六林班峠方面が崩壊している旨伝えた。小屋の白板にも注意喚起した。
天気が良かったので、空身で庚申山を往復してきた。話にはきいていたが、岩場のスリルが味わえるなかなか個性的な山。個人的には妙義山や八海山よりも気に入った。ハイキングとしては少々危険かも。南総里見八犬伝にも登場するそうで、歴史も興味深い。残念ながら頂上から展望は無く、皇海山は見えない。
小屋からは銀山平に下り、更に林道を歩いて舟石峠を越え、車までたどり着きました。いや〜ハードだった。
はじめまして。
大変な皇海山でしたね。
私も、9月の連休に、松木渓谷→皇海山→鋸山十一峰→銀山平と回り、結構大変な目に遭いました。(http://www.ne.jp/asahi/yamabiko/aoba/sukaisan.htmlに書いてあります。)
感想をお伝えしたくて、この度ヤマレコに登録しました。(^^)
はじめまして。
kuuさんもずいぶん苦労されたのですね。確かにきついkコースでした。
沼田市のコースを除けばほんと上級者向きの山ですね。大変でしたが、ちょっと気に入った山です。
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