西別岳 〜2022年夏山の締め〜
- GPS
- 06:12
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 817m
- 下り
- 804m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
一條君が「安全運転」で運転手を買って出てくれました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
いつ来ても快適なトレックです。 利助さん、いつもありがとうございます! |
その他周辺情報 | 別海牧場温泉しまふくろうにて入浴、レストランのディナー営業(16:45〜)まで時間があったので、厚岸に戻って久々にコンキリエで夕食を摂りました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
タオル
ストック
カメラ
|
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感想
「年内に、もう1回くらいは登れるよね?」
だとしたら日程は・・・
「今後の諸々の予定を考えると、どうやら11月13日以外に選択肢はないようだ。」
と言うことで本日の山行が確定します。
ただ、どうにもお天気が・・・
一條君が「それなら今日は・・・」不安を覗かせますが、私が一喝します。
「大丈夫!私のカンだけど、意外とそう悪くないんじゃないかな?近場なんだし、当日大荒れなら中止すればいいんだし。」
「分かりました」
小林君(仮名)も参加を表明します。
予報は直前になってもほぼ変わらず当日を迎えますが、風はやや強いものの薄曇りで空には時折青みが差します。
私の仕事の都合で、出発は7時近くなってしまいますが、プロドライバー一條君の運転なので8時半前には登山口に到着します。
西別小屋駐車場には、なんと!1台も停まっていませんでした。
「荒天予報だからね。でも今のところそう悪くないお天気だし、気温もこの時期としては高いのにね。日曜日だしちょっと意外。」
さあ、一條君や小林君(仮名)にとっては久々の登山です。
と言うか、私にとっても少し間が空いています。
約10圓慮採未棒功していると豪語していた一條君ですが、見た目「また増えたろ?元に戻っちゃったんじゃない?」感じなので聞くと、「いえ、そこまで増えていません。でも増えたのは事実です。」
大雪沼めぐりコースを歩いた時は、減量の効果か意外なほどハイペースですたすた先に行ってしまった一條君ですが、今日はいつものマイペース、いやむしろいつもより遅かったんじゃないかな?
大休止こそなかったものの、時折足を止めて顔をしかめて見せる『いつもの一條君』です。
「がまん坂終わり」地点で座り込んで大休止する一條君の表情が「今日もがまん坂は人生の壁でした」と語っています。
小林君(仮名)は意外にも軽やかな足取りで、時折駆け足で一條君を挑発します。
「特に減量もしていないのにね」
聞くとまた体重が少し増えています。
私も一時は今年の目標に掲げた「80圓鮴擇襦」を達成していたのですが、残念ながら少し戻しています。
お互い、他人のことをどうこう言える状態ではありません。(笑
「いや、バースデーケーキありがとうね!2人とも。」
実は年末までに目標体重に到達できるかどうか、お互いに10万円を賭け合っています。【小林君(仮名)は不参加】
がまん坂を登っている間は、時折陽射しもあるお天気でしたが、リスケ山分岐に差し掛かる辺りからガスが湧いてきました。
「ピークに達すると一面真っ白く染まるのは一條君らしいんじゃない?」
ガス男の私が、下ネタ風味でその責を一條君に転嫁します。
一條君がまともに反論します。
「いくら私でも、そこまで染めることなんて出来ませんよ。」
失礼しました。
私が「先にリスケ山〜北西別岳に寄るかい?それとも後回しにする?」一條君に促すと、小林君(仮名)がそれを遮ります。
「一條さんに任せたら、結局行かないことになっちゃいます。先に行きましょう!」
リスケ山ピークを踏み、次いで北西別岳のピークも踏みますが、どちらもホワイトアウト。眺望は全くありませんでした。
一條君が精魂尽きた表情を見せます。
「一條君!まだまだこれからだよ!」
リスケ山から西別岳に至る稜線で、高速で左から右に流れるガスを堪能します。
「風、やっぱり強くなってきたね!」
「でも山開きの日ほどの風じゃありませんよね!」
冬枯れでセピアトーンの登山道に、萎みかけたナナカマドの実が赤いアクセントを与えています。
確かにガスガスでしたが、上空には青みも射し、時折ガスが抜けて視界が広がります。
「やっぱり!意外と好条件じゃない?まだ雨も落ちてこないし。」
西別岳ピークに到着した時は真っ白でしたが、待機していると、思ったようにガスが抜けて視界が広がることもありました。
「山開きの日より断然いいね!」
ピークから少し下ったところで昼食を摂って下山します。
「帰りの温泉はドコにするの?」
「しまふくろうを考えています。あそこなら入浴後、食事もできますし。」
呑気に下山していると、事件が起こります。
「あれ?僕、ひょっとしてやらかしました!」
目を向けると、小林君がくねくねとダンスを踊っています。
「どうしたの?」
どうやら携帯を落としたみたいです。
くねくねしていたのは、身体中のポケットと言うポケットを探していたからでした。
「がまん坂終わりの辺りで携帯いじっていたよね?」
少なくとも、そこまで登り返せば彼の携帯は見つかるはずです。
がまん坂中盤まで下りていましたが、なに、少し登り返すだけです。
・・・と思って再び登り始めた私達でしたが、めいめいのスピードで登ったので一條君が大きく遅れます。と言うか、登る必要ないんじゃない?
ところが、「がまん坂終わり」まで登り返しても彼の携帯は見つかりません。
私は特に「がまん坂終わり」の地点では物陰も含めて念入りに探したのですが、ドコにも見当たりませんでした。
私の記憶では、もう少し上で一條君のカラオケ18番『革命』をダウンロードして一條君にも聞かせていたので、もうちょっと登ってみることにします。
しかし見つからない?
「リスケ山分岐まで戻って、それでも見つからないなら引き返そう。携帯は落としたんじゃなくて小林君(仮名)が携帯を変なところにしまった可能性を考えた方が良いんじゃないかな。」
私は結局、リスケ山分岐まで戻りましたが見つからずUターンします。
下り始めたところで小林君(仮名)から着信がありました。
「あぁ、良かった!見つかったんだな。」
しかし、2日連続で会社で夜を越した私の携帯のバッテリーは残量が乏しく、通話前に切れてしまいます。
「ここ、意外と電波も悪いしね。でも小林君(仮名)の携帯が見つかったことだけは分かったので、急いで引き返そう!」
・・・と思っていると、一條君から着信があります。
今度は通話が出来ました。
「小林君(仮名)の携帯が見つかりました。その連絡です。」
「一條君、私を待たずに先に下りていてね!」
私の言葉の途中で一條君が通話を切ってしまいます。
先に下りていてくれるといいのですが・・・合流すると、きっと私は彼らを待つ羽目になりますので。
予想通り、下山する私の視界に「がまん坂終わり」地点で私を待つ彼らの姿が見えてきます。
仕方がありません。今度は私から通話します。
「待たないで先に下りていてよ!私に追いつかれないようにね!」
私の携帯のバッテリーはそこで寿命を迎えます。
慌てて下山を開始する2人の姿が見えましたが、ものの1分ほどで追いついてしまいます。
「まぁ、とにかく見つかって良かったよ」
下山すると、やはり駐車場には我々の車だけでした。
「トレランの人2人を含む3名とスライドしたけど、後から来て先に帰ったんだろうね。」表面上は私達の西別岳独占です。
「さあ!温泉に行こう!」
しまふくろうで汗を流し、さて食事!と思ったのですが、ディナータイム営業時間迄まだ約30分待たなくてはならないことが分かります。
「どうしようか?夕食は標茶の丈の屋にする?OK!じゃ、ココは出よう!」
温泉を出ると雨が降り始めていました。
しまふくろうを出て、とりあえず中茶安別に向かう途中で、行き先を丈の屋からコンキリエに変更します。
「丈の屋もコンキリエも同じくらいかかるけど、食事の後の帰宅を考えたらコンキリエの方が断然楽でしょ?」
国道272号線を走りながら、一條君に礼を言います。
「一條君!今日も運転ご苦労様。安全運転をありがとう!」
「いえいえ。これでもプロドライバーの端くれですから。」
言った直後に私が叫びます。
「あっ!!!」
私の言葉に反応して一條君がブレーキを踏みますが、少し遅れました。
ガシャ!
鈍い音。
足を引きずって逃げる子鹿。
全然、安全運転じゃありませんでした。
車を停めて暗い中を確認しますが、どうやら走行に支障のあるダメージは負っていないようです。
子鹿もどこかに走り去ってしまいましたが、腰を落としていたので、ひょっとすると腰骨か脊髄にダメージを負ったのではないでしょうか?
可哀想に・・・
コンキリエの駐車場で改めて車のダメージを再確認しますが、どうやら大丈夫のようです。
一條君の車は。
なんだか、我々の「今期最後の山行」を飾るに相応しい1日だったような気がします。
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