釜臥山、山スキー[下北半島]
- GPS
- 09:58
- 距離
- 14.4km
- 登り
- 938m
- 下り
- 938m
コースタイム
- 山行
- 8:44
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 9:58
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
徒歩 往路 1984年(昭和59年)02月11日(土) 07:17 自宅 08:20 登山口 復路 16:28 登山口 17:15 自宅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
積雪2m程 |
写真
感想
当時の日記的記録を発見したので、追加する。一部ひらがな表示だったので、正しい漢字に修正しました。
改めて読んでみると、この時が、初めての山スキーだったようです。また、山スキーが短いものだと思っていたので単純に短いゲレンデ板に秀岳荘のカンダハーを付けただけでは、やはり適正体重でない為に具合が悪かったのかなとも考えたのだと思います。シールはナイロンの取り付けシールで取付け部が金属の引っ掻け金具みたいなものを、付いていた紐で縛るという方式だった為、着け外しが非常に面倒だったので、後日細い銅線を片側に付けてもう片側に巻きつけるという方法で、取り付け時間の短縮を図りました。
昭和59年2月11日 釜臥山スキー登山記
先日、やっと山へ行くことが出来た。相変わらず、釜臥山と504.9である。しかし今回は、八ヶ岳へのトレーニング期間は過ぎたので、少し遊び心を出して全行程山スキー使用による登頂、そして滑降である。アルペンスキーによるゲレンデ技術の習得に力を入れていたがパラレルターン、ウェーデルンのきっかけをつかみ、かなり力もついたと思っていた所であった。
秀岳荘オリジナルの締具カンダハーを入手。続いて近くで165cmのゲレンデ板を買い自分で取付けた。この山スキーを利用し、釜臥に向かったのは朝の7時を過ぎていた。天気は上々風もあまりなく、登山口までスキーを手に持っていった。いつものことだが登山口の横には民家があり、そこにいる犬に通る毎に吠えられるので、僕も何かうしろめたい気持になってしまうが家の人も熊でもでたのではないかと心配するのである(と思われる)。そこで山スキーを履きすでに付けてあるシールを利かせて快調に進んで行く。近くにつぼ足のあとがあり30cm位いもぐっているので スキーが5cmも沈まないでいるのをみると効果の絶大さに感心するのである。 が時々シールがずれて外れたりする時、締具の関係上シールの取付け部を外さなければならないので再考の余地がある。
第2展望台までかなりの時間を短縮した。そのわりに汗もあまりかいていない。504.9までの間ほとんど道はわからなくなっている。ただ雪の斜面があるだけである。しかしこの道は4回か5回は来ている 木のある場所さえいいあてる事も出来る、それに送電線が唯一人口の物を見せているので、それによっても、道を失う事はないだろう。だが、この言葉も自然の中では通用しなかった。といってもちょっと道をずらしてしまっただけのことだったが、慎重にこしたことはない。504.9では雪洞を作ろうと思ったが、スキー板で雪をブロックに切り出すにはいいが持ち運ぶには足りず結局あきらめて少し掘った穴の中でジフィーズ鶏飯にもちを2つ入れて食べ、それからおもむろに釜臥山へ向かった。時間は12時半頃。先々月に登った時には雪が少なく雪のヤブに苦しめられたが今回は積雪は2m以上でヤブは完全に雪の下、おまけに雪は504.9からずっとウィンドクラストしており快い登りである。釜臥山頂上直下の急斜面にさしかかる。ここではウィンドクラストを通り越してアイスバーンである。斜登行、キックターンで登るが、エッジが不安定で腰が引き気味になる。ここではもはや、シュタイクアイゼン&ピッケルの領域であるが、あと100mもない所に頂上がある。落ち着いて登るが、急ぎがちになる。頂上近くでは、とかくなりやすい行動である。もし下手をすれば、全身ナイロンのダブルヤッケである。滑落すれば下の緩い斜面の樹林帯まで体を止めるものは何一つない。少なくともアイゼンを持ってくるべきであった。と思いつつ調整してあるかどうかは定かではない。結局スキーを外しオーバーシューズのキックステップ、スキーを片手にストックで付いてNHKのアンテナの所まで登り、そこにスキーをデポしてストックを2本利用して頂上を極めることが出来た。三角点は雪の中だったので、掘り返す気もしないのでさっさとスキーデポまで降りた。しかし問題はこれからだ、いよいよ釜臥山の滑降である。スキーを慎重に付けるが、あまりの急斜面に思えたので、斜滑降、キックターンで降りる。しかしアイスバーンで、しかも表層がもろく雪崩でも起こしかねない恐怖感で知らず知らず後傾になってしまっている。斜滑降で行くと足が開いて、あっと思うと山側のスキーが外れてスキーが転がって行く、だんだん転がりながらスキーのトップが下を向いていった!これはヤバいと思ったが、そこでスキーの表側つまり締具のついている側に引っ掛かって止まった。しかしこれは冷や汗ものだった。谷スキーを横滑りさせながらスキーに近づくが、そのスキーが雪のかたまりを落としてまた転がりはしないかと恐れながら無事スキーにたどりついた。そこからまた斜滑降、キックターンで降りるが、ついに緩斜面の尾根に出る。待ってましたとばかりにパラレルで滑るが、曲がらない。プルークで滑るが脚力がものすごく疲れてしまい、転倒することしきり後傾になっているらしい、いかにゲレンデスキーを靴で楽しているかがわかる。登山靴なので前にも後ろにも倒れてしまう。前に倒れた時に頭が雪面に手で体重を支えるが、短いスキーが頭に向かって滑って来る、危ない!!次の瞬間、スキーは右目とこめかみの間にぶつかっていた。『痛て〜!』しかし血は出てこなかった。あぁ危なかった。今でも右目の縁の骨の所を触ると痛い。それでもゆっくりとパラレル、プルークで降りる。504.9に着くが、ここからは滑ったことがある。しかし相変わらずスキーは中々曲がってくれない。第2展望所付近で転倒、左足首をひねってしまった。下手をしたら捻挫するところだったが、強靭な足首は大丈夫だったようである。登山口に降りると、早くもあの犬が吠えている。やはり匂いでわかるらしい? 犬は全く見たことがない。スキーを外し、オーバーシューズからスパッツに変え、又スキーを手に持ってただひたすら歩いて家に着いた。無事下山、夕方5時15分。
コメント
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アラゲンさん、1984年だと、カンダハーが十分、現役の時期ですね。
私の場合も、1986年ごろまで、カンダハーを併用していました。
http://trace.kinokoyama.net/kanto/ogawadani-ski.htm
(秀岳荘のカンダハーと細野のシール。写真あり)
>シールがずれて外れたりする時、締具の関係上シールの取付け部を外さなければならない
というところが、よくわからないのですが、これはシールの取り付けベルト(ひも)が、カンダハーの先端と重なっていたということでしょうか。
当時のシールは張り付け式ではないので、こういう問題が起こったのですね。私たちの会では、シールの前部分の取り付けベルトや金具は切って、はずしてしまって、前後の締め具だけで使う方法がはやっていました。
記録では、少し危うい目に遭ったようですが、ファイトを感じます。
tanigawaさん、こんばんは
昔話に、コメントありがとうございます
察しのとおりで、カンダハーの金具の前の部分とシールの取付け部が、重なっていたので、金具を外すには、シール留め具の前の金具を取らなけければならなかったのですね。一回や二回なら、大したことはないのですが、長い距離やアップダウンを繰り返したりだと、面倒になりますね 留め金を切ってしまうというのは、ihara1990さんとスキーに行ったときに
見て知りました
tanigawaさんのリンク先も拝見させてもらいました!
奥多摩でも、山スキーで行動していたのですね!
ビックリです
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