浜石岳から薩埵峠へ―寒波の雲流れゆく富士山とシャコバサボテン咲く由比宿
- GPS
- 06:20
- 距離
- 16.1km
- 登り
- 913m
- 下り
- 901m
コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 1:35
- 合計
- 6:20
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
八王子06:37(JR横浜線) 町田07:04/07:10(小田急小田原線) 小田原08:04/08:20(JR東海道線) 熱海08:43/08:47(JR東海道線) 沼津09:06/09:12(JR東海道線) 由比09:45 復路: 由比16:26(JR東海道線) 熱海17:20/17:30(JR東海道線) 小田原17:52/17:53(小田急小田原線) 町田18:48/18:54(JR横浜線) 八王子19:20 |
写真
感想
冬場の登山は伊豆方面の暖かな山のハイキングが好きで、これまでに沼津アルプス、達磨山、発端丈山・葛城山、玄岳、十国峠・岩戸山などを歩いた。
まだ巣雲山、仁科峠峠付近の伊豆山稜線歩道など候補はあるが、『関東の名山Best100』というガイドブックで目を付けていたのが伊豆より西、由比にある浜石岳だ。
ここならコースタイム的に東京西部からでも日帰りで行けそうだ。
昨日は低気圧が通過し、今日は強い冬型になる予報。
こんな時は独立峰の富士山も寒気の雲がかかってしまうことも多いが、うまくすると雪煙が舞い上がる迫力ある姿を見ることができる。
朝の段階では低気圧の雲の動きが遅かったのか、小田急線で通過した伊勢原・秦野辺りは雨が残っていて丹沢では雪が降っているようだった。
雲が通り過ぎ朝日の当たっている鍋割山稜は積もった雪で真っ白に光っていた。
小田原駅で友人の1人と合流し、寝坊のため新幹線で来るもう1人とは三島駅で合流。
東海道線の運行は細かく分かれていて、JR東日本とJR東海の境界である熱海駅で乗り換えになるのは仕方がないが、熱海駅発の電車の終点が沼津駅というのはちょっと短すぎる。
富士山に雲がかかっていなければ三島駅あたりで頭を出すはずなのだが、その方面は雲の塊になっている。
やはり今日は寒気が強すぎて終日富士山は姿を現わしてくれないのだろうか。
暖かな陽の射す由比駅で降り、宿場の面影の残る由比の町を歩く。
軒先に鉢植えを置いている家が多く、ガーデンシクラメンやパンジー・ビオラなどはこの時季ならではだが、シャコバサボテンも屋外で咲いているのには驚いた。
シャコバサボテンの葉(茎節)が少し褐色に変色していたり、白花に赤色が混ざっているのは寒さのせいなので夜間も外に出しっ放しということだろう。
今日は寒波でそれなりに寒いがシャコバサボテンを屋外で栽培できるなんて、それだけ暖かい土地柄なのだ。
これを東京西部の我が家でやったら霜に当たって融けるように枯れてしまうはずだ。
ふと家並みの向こうを見遣ると富士山の剣ヶ峰付近だけ頭を出しているのが見えた。
いよいよ富士山が雲の中から姿を現わしたようだ。
東海道を渡り東海道新幹線を越え浜石岳へ向かって高度を上げていく。
周囲はミカン畑で、ウンシュウミカンだけではなく、甘夏とか色々な種類がある。
一果ずつネットに包まれたものもあり、種類は分からないが高価な柑橘類なのだろう。
振り返ると駿河湾がキラキラと輝いていて背に当たる陽射しも暖かい。
寒波で寒いと思っていたが、登っていると汗をかくほどだ。
海を見ていると不思議なことに白い波は立っているのに水面が固まっているように見える。
途中見晴らしの良い休憩所があり、頭を白くした愛鷹山と箱根山が見える。
先週登った箱根外輪山も今日は雪が積もっているのかもしれない。
そして富士山は残念ながらまた頭に雲をかぶってしまっていた。
新幹線が走っているのが見え、新幹線で来た友人をもう1人の友人が日帰りの山に新幹線で来るなんて金持ちだねとふざけていじり、それにやり返したりしていて楽しそうな笑い声が後ろから賑やかだ。
山頂近くまで車道歩きということは知っていたが、途中車道を逸れて山道があり「三本松を経て浜石岳」という道標があった。
車道歩きに飽きてきたのでそちらの山道で行くことにする。
車道に比べるとかなり急勾配で高度をどんどん稼いだが、浜石野外センターを過ぎたあたりから道が西へ逸れ始めた。
最後は薩埵峠方面へ向かう登山道に合流し、東へ戻る形で山頂に至ったので少し遠回りだったかもしれない。
浜石岳山頂に到着すると思っていたよりも人がたくさんいる。
山頂直下の駐車場から登る人が多いのかもしれない。
富士山は先程よりは雲が流れて、もしかしたら山頂が見えてくるかもしれない。
長々と横たわる伊豆半島に目を凝らすと、沼津アルプスもギザギザとよく見えている。
反対側、南アルプス方面は七面山あたりの前衛の山まで雲に覆われ吹雪いているようだ。
歌を唄う高年齢グループや、色々なポーズで写真を撮影する若者グループ、自転車を担ぎ上げてくる人、うどんをこぼして大騒ぎしている夫婦など、それぞれ思い思いの休日を楽しんでいる。
山頂に着いて1時間もしないうちに雲が流れて富士山が完全に姿を現わした。
最高峰剣ヶ峰のとんがりに向かって収斂していくようなスマートな富士宮側から見る富士山である。
薩埵峠方面への下りには途中まで作業用のモノレールが敷設してある。
ここも以前はミカン畑だったのだろうか。
常緑樹が多く視界は開けないが、木々の間から射し込む暖かい陽射しを感じながら歩く。
同じように暖かいはずの房総半島の山を近々歩いてみようと思う。
途中、孟宗竹なのだろうが、竹がこんなにも太くなるのかというほどのものすごく太い竹が繁茂している所があり、そこを抜け一度車道を横切ると周囲はミカン畑となる。
薩埵峠の展望台から再び富士山の雄姿を拝む。
ここは東海道中の名所だが、富士山を隠すように手前に大丸山があるし、浜石岳山頂からの富士山を見た後だと少し迫力が足りないかなと思ってしまう。
富士山を真正面に見ながらミカン畑を抜けると由比の町に入っていく。
由比の町の軒先にはやはりシャコバサボテンが多い。
そしてカランコエのウエンディかエンゼルランプだろうか、それが地植えになっていて釣鐘状の花をたくさん付けていた。
家並みの向こうに驚くほど高い所から富士山が覗いている。
乗り込んだ東海道線がやたらと混んでいて、青春18きっぷの利用期間のせいかと思っていたら、今日は東海道新幹線が13時過ぎから架線トラブルでストップしていたらしい。
そういえば、確かに下っているときは一度も新幹線の姿を見なかった。
今日は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の最終回をリアルタイムで見たいため寄り道はせずに帰宅。
そういえば、この大河ドラマが始まった日も、このメンバーで十国峠・岩戸山に登った日だった↓。
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