羅臼岳(岩尾別温泉〜羅臼岳往復)
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- GPS
- --:--
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,450m
- 下り
- 1,450m
コースタイム
【歩行時間】登り5時間38分(標準4時間55分)降り4時間14分(標準3時間25分)
計9時間52分(標準8時間20分)
【休憩含む所要時間】10時間39分
天候 | 晴れのち曇りのち雨のち曇り 気温(ウトロ16℃、羅臼岳8℃) |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
【帰り】岩尾別温泉16:15発(レンタカー)道の駅パパスランドさっする17:30着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
羅臼岳はオホーツク海と根室海峡に挟まれているため、山頂部は気流の変化が激しく、そのため天気が変わりやすく、晴れの予報でも当てにならない。実際今回も曇り→晴れ→ガス→雨→ガス→曇り→晴れと目まぐるしく変わっていった。ガスが通り過ぎると、視界が10mほどになり、気温も一気に下がります。防寒の準備はしっかりとして置きたい。 また何といってもヒグマ対策。今回ヒグマの気配は無かったが、出没多発地帯であることに変わりはないようです。熊鈴は必需品です。そして万一遭遇した時に慌てないよう、ヒグマの生態を事前に知っておき、状況ごとの対処法を心得て置くべきでしょう。基本はヒグマを刺激しないこと。そして走って逃げないこと。 |
その他周辺情報 | 登山口に岩尾別温泉【ホテル地の涯】があり、日帰り入浴(800円)ができます。またすぐそばに無料の露天風呂(混浴)もあります。さらに近くの知床自然センターでは知床の様々な情報を得ることが出来ます。 |
写真
装備
個人装備 |
ザック(karrimor track 30)
靴(LA SPORTIVA)
スパッツ
雨具
飲料水3L(水2L+アクエリアス1L)
食料(調理パン3個)
行動食(ナッツ
スニッカーズ)
保安キット(毒吸引器
防虫スプレー
バンドエイド)
ライト(GENTOS閃)
クマ鈴2個
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感想
前日寝不足による体調不良のため敗退した羅臼岳に再挑戦して来ました。今回も車中泊とはいえ、5時間は熟睡出来たので、体調OKで登山口に立ちました。5時過ぎにスタートしたので、3番目の入山者でした。銀冷水までは昨日登っているので、気分的に余裕の登りとなりました。
写真を撮りながらとはいえ、昨日4時間25分(標準2時間50分)掛かった銀冷水までの登りが、今日は2時間57分で、標準ペースとなりました。しかし途中で79歳のおじさんに追い抜かれてしまいました。ヒグマよりこのおじさんにびっくりしました。おじさんは、「持病を色々と抱えているけど、休まずにゆっくりと登ることが山歩きの秘訣だよ」とおっしゃていました。なるほど、なるほど。有難うございます。先輩、いつまでもお元気で。
銀冷水を過ぎると、すぐに大沢の入口に出ます。一年の大半は雪渓になっていますが、9月前後のこの時期は、雪が消え、完全な夏道となっています。ヒグマがよく出没する場所らしいですが、この日はシマリスが走り回っているだけでした。道はしっかりしており、難なく羅臼平に出ることができます。
羅臼岳と三ツ峰の間の鞍部である羅臼平は広々としていて、ほとんどハイマツしかないため見晴らしが良く、絶好のキャンプ地になっています。ただ根室海峡とオホーツク海から直接湿った気流が吹き上げて来るため、天気の変化は激しく、濃霧と雨、強風には十分対策を立てておく必要があります。そしてヒグマの庭でもあることを考えると、決して気楽なテント場とは言えないでしょうね。
羅臼平から羅臼岳山頂まで1時間ほどの登りですが、前半はハイマツ帯、後半は岩場となります。ハイマツ帯には松ぼっくりがたくさんあるので、ヒグマが出没するのも分かります。登って行くにつれて、後方の三ツ峰方面の姿が変わって行き、サシルイ岳、知円別岳、硫黄山などが三ツ峰の背後にその姿を見せ始めると、奥行きのあるとても魅惑的な風景となります。
岩清水を経て、後半の岩場になると、ちょとした岩登りとなりますが、難しい箇所もなく、コースも岩にペイントでしっかり指示されています。ただ今にも落ちそうな大岩を乗せた岩壁に向ってジグザグに登って行くので、地震が起きたら危ないかも知れません。
30分ほど岩登りをすると、溶岩ドームの上に出ます、羅臼岳山頂です。天気が良ければ360度の絶景です。天気が安定していれば、この山頂で一夜を明かしたい位です。さすがにヒグマもここまでは来ない(?)でしょうし、満天の星が満喫できると思います。しかし実際には冷たいガスや強風にさらされて、低体温症で身を震わすことになるでしょう。
私も登頂直後は素晴らしい眺めを楽しみましたが、すぐに全体がガスって来ました。羅臼平へ下りた頃には、濃霧になり雨も降って来たので、急いで雨具に身を包み、視界のきかない中、大沢を下って行きました。面白いことに大沢を下り終わると、霧は無くなり、麓は晴れていました。羅臼平から上だけまだガスっていましたね。
あとはのんびりと秋に彩られた羅臼の山麓を味わいながら、岩尾別温泉まで降りて行きました。今回ヒグマの姿を見られなかったのは残念(いやいや幸運)でしたが、北海道の自然の素晴らしさを再体験でき、また出掛けたいと思いました。
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