爺ヶ岳(東尾根)◆ホワイトアウトを体験◆
- GPS
- 10:40
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,777m
- 下り
- 1,767m
コースタイム
天候 | 曇り一時雪 山頂は暴風&ホワイトアウトでした。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※鹿島山荘はなくなっていますが駐車スペースは残っています。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
数日前に降雪があったらしく根雪の上にパウダー状の新雪が乗った状態でした。 ジャンクションピークまではよく踏まれていましたがそこから先はノートレースでした。踏み抜くと膝程度ですが、場所によって(ハイマツ帯)腰や胸まで落ちるところも。 矢沢の頭を進んで山頂に向かう斜面は深雪50cm程度。上りも苦労しますが、下りのラッセルも歩きにくいです。 |
写真
感想
昨年3度も足を運んだ爺ヶ岳・東尾根。いきなりの急登や緊張感のあるナイフリッジ、そして稜線から望む北アルプスの眺望と魅力たっぷりの冬季バリエーションルートに今年も再訪。
いくつか候補を挙げた中、北の方が天気は良さそうとのことでここに決定。午前3時にヘッデンスタートです。
平坦な道を少し進んだ先でいきなりの急登、1年前の記憶が蘇ります。一旦平らな尾根を進むも、さらに急登の連続。足元の雪はよく踏まれて締まっており、アイゼンで歩きやすいです。
ジャンクションピークに着くと、そこから先がノートレースでした。ワカンに履き替え、深雪の上を進みます。やがて後方から来られたソロ男性さんと先頭をところどころで交代しながら進む形になりました。
ナイフリッジまで来るとソロ男性さんは立ち止まって思案されている様子、「天気どうですかね?」。いつからか雪がチラチラ舞って、歩いてきたトレースを隠すようになっていました。さらにガスが拡がり視界が効きにくい状況・・・。天気予報を調べたりしてみましたがあまり好転しそうにない。ソロ男性氏は「この先進んでも安全に戻れる自信がないので今日はここをピークとして下ります」と結論を出されました。私は迷いながらも「もう少し進んでみます」としました。しかしその直後に大きく踏み抜いて胸まで落ち、急に恐怖感が湧いてきました。さらに視界は悪くなり、私もここまでとしようと下山を始めました。
すると直後に登ってくる男女ペアさん、男性から「yoisaさん?」と声を掛けられました。ヤマレコユーザーのktoshimacさんと、すみ(@smini)さんでした。状況が悪く撤退してきた旨を伝えると、「一緒に登りましょう」とお誘いいただき、再び山頂を目指すこととしました。
ktoshimacsさんは私より4歳先輩ですがものすごいパワーとスピード、グングン登っていかれます。すみ(@smini)さんはヤマレコブロンズステージ!さすが歩き慣れていらっしゃいます。何とかお二方に付いていきたいと思いながら、やたらと息切れがして何度も休みながら・・・途中でお二方を随分待たせてしまいました。
そこから山頂へ。途中までお二人の背中を追えていたのですが、やはり徐々に苦しくなって距離が空いてきてしまいました。あたりは風が強く、巻き上げた粉雪で視界が効きにくい状況になっています。先行の背中がかすかに見えていたのですが、ついに見えなくなってしまいました。そしてその直後に周囲が完全にホワイトアウトしてしまいました。足元も目に前も真っ白なセカイ・・・どちらに斜面が登っているのかすらわかりません。かなり時間をかけたのち徐々に視界が戻り、山頂からお二方が降りてきていただきました。「ピーク踏んで来れば」と言っていただきましたが、もうそんな余裕はありませんでした。
ホワイトアウトの場面には出くわさないことが何よりですが、こうして経験したことは無駄ではなかったと、活かしたいと思います。
本日はお疲れさまでした。
敗退を決断したのに無理やり再び登頂を促して申し訳なく思っています、またそれまでのラッセルありがとうございました。そのラッセルで足に来ていたのでしょう。
でも本日のホワイトアウトは貴重な体験をしましたね、私にとっても忘れられないものとなりました。
無事下山されて安心しました。
またどこかでお会いしましょうね。
何よりお声がけいただいたことが嬉しく、一旦は撤退を決めたにもかかわらずご一緒させていただくこととしました。しかし、ものすごい鈍行でご迷惑をおかけしてしまいました。また爆風&ホワイトアウトの山頂で長時間お二方をお待たせしてしまうことになり、申し訳ありませんでした。
おっしゃられるとおり今日の山行は貴重な経験となりました。
ktoshimacさんのスピードとスタミナにはとてもついて行かれませんが、またどこかで行き会えましたらよろしくお願いします。
珍しくyoisaさんがへばるレコを拝見したので、鉄の男yoisaさんでも私みたいな日もあるんだな〜ってちょっと親近感です 笑。 私は毎回それですよ🤣
でも踏み抜きで胸までハマって怖くなる感覚はよく分かります。大昔、焼岳の山頂直下が地熱で落とし穴状態になっていて、雪面に見えるけど歩くと首まで落ちるところをかなりビクビクしながら歩いたのを思い出しました。あと、岩菅山の山頂直下の隠れたツリーホールにハマった時はソロだったので、腕の筋力がなくて抜け出すのに相当時間がかかって疲れ果てた事もあったなぁ、、、と😅 岩菅山のツリーホールだと木が丸ごと埋まってるので、運悪ければ3mくらいは落ちる可能性があるよな、、、と、自分でハマりながら理解した時に、さらに恐怖感が増しましたよ〜。
怖い時は撤退、正解だと思います😊 私もタイミングが合えば爺ヶ岳行きたいなーって思います。お疲れ様でした✨
「鉄の男」なんてとんでもない!段ボールくらいヨレヨレです(特に雪で濡れると(笑))
「踏み抜きで胸まで落ちる」は過去に西穂で経験したことがあってこのときも怖い思いをしましたが、昨日もやはりビビリました。穴から復帰するのに、スキーの時のように(板を空へ向けるように)背中で雪面を捉えられたらいいのですが(ハルボーさんはたぶんわかっていただける)、たいがい滑落の恐れのある斜面で、この姿勢が取れないことも再認識しました(→ おそるおそる胸で乗り上げるしかない)。
>怖い時は撤退、正解だと思います😊
今まで何度かハルボーさんに教わっている、大切なことですね。ありがとうございます
爺ヶ岳はコンディションの良いときに行かれたらいいですね!
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