色づく西穂高岳へ 〜稜線で凧揚げも
- GPS
- 26:45
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 915m
- 下り
- 918m
コースタイム
天候 | 30日: 晴れ のち 曇り 1日: 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
■ロープウェイ しらかば平〜西穂高口 片道 1,500円 / 往復 2,800円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■西穂高口〜西穂山荘:特に問題なし ■西穂山荘〜独標直下:特に問題なし ■独標登り〜西穂高岳:幅の狭い岩稜尾根のアップダウン、トラバースなどが連続する。しっかりとした準備と覚悟が必要。 |
その他周辺情報 | ■入浴: ・しらかば平駅のビジターセンターに「神宝乃湯」 600円 ・新穂高駅周辺にも幾つか日帰り湯あり |
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
飲料
地図(地形図)
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
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感想
Oさん、Mさんと新穂高から西穂高岳を目指す。
主な目的はOさんの北アルプス高峰の初制覇と、Mさんが改良を重ねてきたKAP(凧を使った上空からの写真撮影)の高標高山岳でのテスト。
【1日目】
ロープウェイを下りてから緩やかに下り、色付き始めた樹林を歩いて200mほど登り返すと1時間余りで西穂山荘に到着。
ゆっくり昼食を食べ、部屋で荷物を解いて、午後になって凧を揚げるために出かける。見栄えのする写真を撮るには独標や西穂の山頂から揚げるのがもちろんいいのだが、どちらも狭く足場が悪い。今回は小屋の前の斜面を登り詰めた丸山へ続く稜線の端部から揚げることにする。
登ってみると数m/sの風があって苦労することなく凧は揚がり、むしろ少し上空ではさらに強い風に引っ張られてほぼ真上にどんどん上がって行く。
さっそくカメラ(GoPro)を装着して5秒間隔のインターバルタイマーで撮影する。通り過ぎる登山者から時折り何をしているのか質問されたりしながら、凧やカメラや保持装置を交換して1時間余りをかけて何通りかの撮影を行う。
生憎しだいにガスが低く下りて来たので見晴しは悪かったが、曲がりなりにも懸案だった高標高でのKAP撮影を実現することができて目的の一つは達成。
夕食後、暫く三人で飲むが、明日は気を抜けないルートなので早めに切り上げて床に就く。平日と言うのに小屋は意外に混んでいて、部屋はほぼ定員が入って寝苦しかった。
【2日目】
4時頃に起床して最低限の持ち物で支度をし、5時前に小屋を出発。
まだ薄暗い中をライトを頼りにできるだけゆっくりと登って行く。後半の岩稜部分に備えて独標迄はできるだけ脚力を温存したい。
1時間ほどで独標に登って小休止していると、ちょうど上にあった雲が切れ始めて吊尾根や西穂の稜線に朝日が差し始めた。これから歩く岩稜のピーク群の姿が明らかに見えてくる。
数年前に一度歩いてはいるが、改めて緊張を強いられる眺めだ。
気を引き締めて独標を後にする。これまでと全く違う神経の張り詰める場所が連続し、アップダウンを繰り返しながら次第に高度を上げていく。疲労も増すが、ピークを一つ一つクリアしていくのがゲームのようで面白くもある。
やがて独標から数えて11番目のピークである西穂山頂が目の前に聳え、最後の難所の一枚岩を迂回気味のコースで抜けると頂上。独標を出てから1時間半足らずで到着した。
これが初めての北アルプスの主要な山頂になるOさんはかなり感激したようで、大きな声で喜びを表していた。
朝方に稜線にかかっていた雲はすっかり取れ、山頂からは文字通り360度のパノラマ。槍・穂高、笠ヶ岳などはもちろん、南方には焼岳、乗鞍岳、そして遠くに噴火した御嶽山の噴煙も見える。
眼下には今越えて来た10個のピークの殆どを目にすることができて達成感がつのる。独標にもピラミッドピークにも人が立っているのがよく見える。
次々に山頂に到着する人達の半数近くはそのまま奥穂方面へ進んで行く。自分がここより先へ行くことは多分ないだろうと思いながら羨ましいような、引け目を感じるような気分で彼らを見送る。
あまりの眺めの良さと温かい日差しに引きとめられて1時間近くも山頂で過ごしてしまった。まだ登山は終わらず、辿って来た危険な道を戻らなければならない。緩んでいた気分を再び緊張させて頂上を後にする。
来る時に嫌だな、と思った場所は下りでもやはり嫌な感じ。何ヶ所かのそういった場所を一つ一つ通り抜けて、いよいよ独標への登り返しの地点にやって来る。ここを登ってしまうとほぼピリピリした気分からは解放される。
振り返ると、1時間少し前にいた頂上が遠くに、とても高い所にある。ずいぶん下りて来たなあ、と思いつつ一気に独標へ登り詰める。
独標で小休止を取り、岩に腰を下ろして光が回って明るくなってきた周囲の景色を眺める。どの山も斜面は黄色、緑に少しの赤が混じって色付いている。いつもよりは1週間くらい早い紅葉が目を楽しませてくれる。
立ち去り難い気持ちに取りつかれるが、15分ほどで仕方なく腰を上げて小屋へ向かって出発する。
西穂山荘に戻って下山の荷造りをし、西穂ラーメンで昼食を済ませてからロープウェイの駅へ向けて下りる。
途中のビューポイントで再び稜線を眺めると、少しずつ雲が下りて来始めて西穂の山頂は時折り雲に隠れてしまう。
大変だったけど、いい山行だったなあ、と三人で無事に下山できたことを心から嬉しく思った。
※ Tadが所属する山岳写真グループ「山岳写真ASA」の
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