権現岳 / 檜峰神社に御嶽山鎮火を祈願する
- GPS
- 08:00
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,356m
- 下り
- 1,354m
コースタイム
- 山行
- 5:55
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 6:20
10:05 「標高約2000m」道標前
10:55 前三ツ頭 (標高2364m)
11:20 三ツ頭 (標高2580m)
11:55 権現岳山頂 (標高2715m) 以上権現岳登り所要2時間55分(標高差1185m)
(作業・昼食休憩25分)
12:35 東ギボシ山頂(標高約2710m)
(権現小屋経由、胎内くぐり)
13:10 権現岳山頂下発、下山開始
13:40 三ツ頭
14:05 前三ツ頭
15:20 天女山上駐車場着 以上権現岳下山所要2時間10分
合計所要時間6時間20分(歩行距離10.7km)
天候 | 天気/ 晴れ〜ガス〜快晴 気温/ 14℃(出発時:AM9)〜12℃(権現山頂:PM1) 風 / 無風。山頂周辺で弱風(5m/s程度) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
あとは道なりで、天女山入口交差点ゲート前交差点を直進。その後約5分で天女山上駐車場(無料。約30台分)に到着。 長坂ICから所要約20分。長野方面からでも小淵沢ICからより近い。 [ルート図(Mapion)] http://bit.ly/1Q2q98h --[参考タイム]---------------------------------------------------------------------- 08:20 双葉SA(スマートIC)発 (中央道=約22km) 08:35 長坂IC出 (一般道=約12.2km) 08:55 天女山上駐車場着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[天女山〜権現岳] 危険箇所はまったくない、安全なルート。「標高約2000m」標識から「ここが一番きつい」標識の間が少々急登だ。 |
その他周辺情報 | [檜峰神社] 権現岳山頂直下にある小さな神社。 詳しくは、私の日記『調べてわかってきた「八ヶ岳」。「檜峰神社」の謎』を参照下さい。 http://www.yamareco.com/modules/diary/21844-detail-75206 [胎内くぐり] totoro_sanさんの日記を参照下さい。 http://www.yamareco.com/modules/diary/16057-detail-75187 [コンビニ] 「高原大橋入口」交差点角にセブンイレブン。 手前の「若林」交差点脇にはローソン。 [トイレ] 天女山上駐車場(展望台)脇に公衆トイレ。 [登山ポスト] 天女山上駐車場登山口から約30m先、登山道脇にあり。 [日帰り入浴] 大泉の「パノラマの湯」 http://panoramanoyu.sakura.ne.jp/ 清里「丘の公園」内「天女の湯」 http://www.okanokouen.com/aqua/onsen.html [写真] 下の写真のうち主なものは地図上に撮影ポイントが落としてあります。 なお、写真は巾1600pxあります。各写真クリック(巾800px)よりも「スライドショーで見る」か「元サイズ」をクリックして頂いた方が大画像になります。 |
写真
感想
台風一過で晴れ渡った火曜日。今回も先週に続いて遅出しかできないため、行き先を手近な権現岳天女山ルートとしました。
しかし考えてみると、そうでなくても権現岳に行くべき用事があれこれあったのでしたが。
朝の八ヶ岳は珍しく雲一つなく晴れ渡っていましたが、登山開始するころには三ツ頭あたりに雲がわき出し、あっという間に権現まで覆ってしまったようでした。
しかしまあ、これは前日の雨が蒸発してできた一過性のガスだろうと希望的観測で進みます。
前三ツ頭では濃いガスに巻き込まれ前後もよく見えない状態。しかし三ツ頭の稜線に乗ったところでなんと幸運なことか一気に晴れ渡りました。
三ツ頭からいつもの絶景を期待しましたが権現と赤岳の間にある地獄谷からは猛烈なガスが立ちのぼっている。赤岳の姿はほとんど見えません。それでも権現はしっかり晴れてきたのでかなりテンションが上がりました。
権現岳山頂に着いてまずは大岩の下に佇む檜峰神社にお参りします。
私の考察によればこの神社は富士山の噴火を鎮めるために設けられたもの。であれば御嶽山も鎮められるんではないでしょうか。
麓で買い込んだ諏訪の銘酒『真澄』を祠に注ぎ、手を合わせて御嶽山の鎮火を祈願します。
次に向かったのは山頂の剣。この7月にALFAROMEOさんが地元富士見の権現講の方々と古式に則った登拝を行い、山頂の剣も立て直したのでした。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-487140.html
これに参拝するのが第二の目的です。
しかし、剣と石板はALFAROMEOさんらが配置した様子と少し違って動かされているようでした。そこでなるべく元通りにしようと奮闘(^^)。しかし剣も石板も案外重くてちょっとしか動きませんでした。「権現岳」の山頂標識も重い。こんなの担ぎ上げたなんて・・・。
で、剣の裏側に石を挟み込んで以前のように立て直し、石板もなるべく剣のたもとに寄せて完成。
剣と「金毘羅大権現」の石板に『真澄』を注いで拝礼しました。
これが終わってふと脇を見るとなんとnori3さんが発見したという「第二の剣」が転がっているじゃありませんか。これを確認するのが第三の目的だったのですが手間が省けました。
この剣はALFAROMEOさんによると「なんちゃって剣」として知られているようでしたが、白っぽい金属で長さは1mほど。さほど古い感じはしませんが、この際ついでだ、とこちらも立てておきました。やれやれ。
これらの作業を終わらせてさて時計を見るとまだ多少時間がありそう。
そこでいまだ登頂したことがなかった東ギボシに登ってみることにします。
この冬の積雪時にトラバース路から無理矢理登ろうとした斜面。いま見てもやっぱりなかなかの急斜面でここを上り下りしたのかと思うとあらためて怖いようでした。
ギボシ山頂から権現小屋方向を見下ろすと小屋からハイマツの中に踏み跡が延びているのが見えました。これはかの「胎内くぐり」という岩穴に続く道です。
ああ、ここも今回こそ、と第四の宿題を思い出しました。
小屋からはそこそこのヤブ漕ぎでしたが踏み跡もあるのでさほど難儀せずに岩穴に到着。古の人々が檜峰神社登拝の前に「清め」として潜ったという穴を私も潜ることができました。
小屋の方から眺めると逆光で黒っぽく見えた岩群や手前の景色が穴を潜った先では日差しが当たる明るい景色に一変。なるほど「生まれ変わった」ような気にもなります。
結局、あれこれの宿題を一気に片付けてさっぱり(^^)
この時間は一帯晴れ渡って編笠山から赤岳、硫黄岳、蓼科山まで一望でした。
途中では心配したけれど結局、今回も「スーパーチューズデイ」だったなあ、山の天気に一喜一憂するもんじゃないねえ、とほくそ笑んだことでした。
おはようございます
快晴の権現岳・・いいですね
胎内くぐりと、ギボシ登頂、切戸往復
猫のように目の前で動くものに反応しちゃってここに宿題あるのすら忘れてました(^^;
白出し沢も今期は中途半端で撤退続きだし、槍も西鎌に逃げて双六だったし・・
今年最終三ヶ月は、久しぶりにピークハントにこだわってみようかしら(笑
それにしても清酒、背中にしての参拝、ご苦労様でした・・
御嶽山が一望できる場所では、山屋の想いは同じでしょうね
想いを形にできる・・とても素晴らしいことですね。
おっしゃる通りに、胎内くぐりの穴をみると、どうしても鹿窓を思いますね
あの鹿窓にも、生まれ変わりの思想が存在するのかしら?
奈良東大寺の胎内くぐりなど穴をくぐることの意味を考えさせられますね
帰ってきたばかりですが・・やっぱ・・毎週でも行きたいですね
でわでわ
来週も台風接近らしいですね・・リズムが悪い方に回ってますね
おはようございます。
檜峰神社にお参りした日本酒、行きがけにコンビニで調達したのですが、銘柄は地元の酒と言うことで「真澄」にこだわったのですが、驚くべき値段。普段私が飲むようなレベルじゃありませんでした。容量から計算すると一升4000円でしたね。
この日も神社の祠からさえも噴煙上がる御嶽山が望めました。私自身が日記に書いたように自然の営みですから人間レベルの時間で簡単に収まるものではないのかも知れません。
それでもここは古代の人々に倣って大地の怒りを鎮められよと祈るしかありませんね。人間は無力です。
権現岳の山頂に立つと富士はもとより南アルプスも北アルプスも一望。およそ日本の山々すべてを望んでいるような気分です。uedaさんもご存じの通り。
ここに噴火を鎮める神を祭ろうとした人々の気持ちも伝わって来るような気がしました。
おはようございます。
昨日は、こちらも秋晴れの青空でした。
スーパーチューズデイ!pasocom さんはどこかの山へ登ってらっしゃるんだろうな〜?と運転中に思いました。
やはり、登ってらっしゃったんですね。
帰宅したら、またゆっくり読ませていただきます。
あ、今夜は皆既月食ですね。
朝早くからのご訪問とコメント感謝します。
昨日は本当に台風一過での秋晴れでしたね。
ただ山は雨の後で天気が良いと急に雨が蒸発するようで、たいていガスが出るようです。
途中でガスに巻かれたときはもうこのまま帰ろうかとさえ思うほどでした。
しかし登っていけば、このようなあっというまに快晴に・・・。
結局良い方に転ぶのも悪い方に転ぶのも、山の天気は当てにならないって痛感でした。
やはり権現に行ったかなと思っていました
権現は快晴でなによりでした
いろいろ宿題かたずいて気持ちもさっぱりですね
なんちゃって剣は転がっていたのですか昔、うえださんの看板も転がっていたことがあるし色々ですね。
やはりわたしの見たのはなんちゃってでしたか、白っぽい金属とは、立てたのは右側に回った方ですね(私の記憶もあてにならない)前は見た記憶がないし最近のものでしょうかね
ところで、正面の剣はいつごろのものかご存知でしょうか?
このコースはもはやホームですね↑3時間↓2時間は早いですね。
コメントありがとうございました。
>甲府は雲が多かった感じ
おや、そうだったんですか。ガスまみれの八ツから眺めて麓の方は晴れていそうで、こりゃまた八ツの上だけ帽子のような雲か?と思っていました。
権現山頂で見つけた剣はもちろんnori3さんの発見されたものですね。形も長さも、岩に挟まれた場所に立つ写真の感じも間違いありません。場所は鉄剣のすぐ脇です。
ALFAROMEOさんが「なんちゃて剣」は長さが30cmほどと書かれていましたが、これは束の部分を見逃していたんじゃないでしょうか。お二人が見たものは同一物だろうと思います。
私が見た感じでは「なんちゃって」の方は材質がわからない。アルミでもステンレスでもない感じです。
ひょっとすると古来のものでも鍛えたハガネは錆びないであんな感じなのかも知れません。だとすると意外と古いものなのか?謎ですね。
「正面の剣」はALFAROMEOさんによれば乙事の五味傅五エ門氏が江戸時代後期に奉納されたそう。
こちらの方も動かそうにもちょっとやそっとじゃ動かない。こんなの持ち上げたのか!とあらためて昔の人の強い思いを感じた次第でした。
同じく台風一過の火曜日。
昨年の西岳-編笠山を思い出しつつ、TA100の鳳凰三山計画は体調不良でNGになりました。
信仰の山権現岳はそれぞれの集落からの登山道があって、笹尾根も材木尾根もその一つだったんですってね。
鎮火祈願のご霊験があること間違いありません。
天女山からのルートは、今年ようやくデビューしましたが、二回とも前三ツまでは暗闇だったので前半の写真がとても興味深かったです。
懸案事項を片づけて、東ギボシも登頂して、生まれ変わって(笑)、また新たな気持ちで山と親しめるというものです。
ついでに私もモヤモヤがリフレッシュできました。
コメントありがとうございました。
風邪が長引いているとのことですが、体調いかがでしょうか。
天女山ルート、暗闇出発で正解かも(^^)。このルートは前三ツ頭より前には見るべきものがほとんどありません。前三ツ頭から先こそがメインですね。その辺の稜線からモルゲンロート見る方がずっと価値がありそうです。
今回の帰路、前三ツ頭からは真っ直ぐ延びる御題目尾根が魅力的で。もう少し時間があれば、樹林の中の天女山ルートではなく、絶対そっちを下りたのですが。
このところ私も時間がなく、こんな手近なところばかり。
早出できれば、あそこもそこも・・・と行きたいところはあれど。なかなか気ままにとは行かないようです。
おはようございます。
なんちゃって剣、全貌はこんなに長かったのですね。
私が見た時には穴から20cmほどしか出ておらず、引っ張っても抵抗があって引っ張り出せなかったものです。誰かが「真剣に」!引っ張りだしたのでしょう。
東ギボシ(奥ギボシ)山頂から北西方面の稜線に立つ、「真」擬宝珠「岩」は見えましたか?
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=487140&pid=502069448b893033f6a24cbe1f262d24
おはようございます。
なんちゃって剣はnori3さんが見つけて写真に撮られたとき(9/14)には立っていたようですが、私が見つけた時には束の部分が岩にはさまって倒れていました。
束部分には穴があり長めのボルトがささっていて、それが岩に引っかかってなかなか取り出せなかったのですが、真剣に(^^)引っ張り出したものです。
こちらの剣の方は土台部分をさほどしっかり固定する気にもならず、間に合わせ的に立てたのですぐまた転んでしまうかも知れません。
「真」擬宝珠「岩」の方はレコの35番ショットのものですね。
岩と言うより巨大な人物像のように見えました。これまた不思議な自然の造形ですね。
こんにちは。
権現はいろいろと奥が深い山ですね。
黒戸もそうですが、古からの信仰が今も息づいているんですね。
「胎内くぐり」の岩穴は「鹿ノ窓」そっくり。
あんな岩穴があるとは思いもしませんでした。
今度は是非、鋸岳で「胎内くぐり」をお試しください。
コメントありがとうございます。
信仰の山、修験者の山と言えば何と言っても甲斐駒ですが、甲斐駒が信仰されたのは武士の時代、特に江戸時代くらいなようです。
それに対して八ヶ岳信仰は平安時代からで、逆に江戸時代ころには廃れてしまったらしい。甲斐駒よりもずっと「原始的」な、山そのものに対する怖れからの信仰だったらしいです。
そしてその中心は赤岳ではなく権現岳。やはり山頂の巨岩は信仰の的だったのでしょう。そんなところに「胎内くぐり」の岩穴があるのはもう「うってつけ」ですね。
鋸岳は八ヶ岳よりもはるかに奥深く、明治になるまで未踏ピークだったようです。したがって信仰的な謂われはないのでしょう。
しかし、その奥深さは今も人を惹きつけますね。「鹿の窓」はわたしもぜひ潜ってみたい。
日向八丁尾根を登ったら南に行くか?北に向かうか?稜線で悩んでしまいそうです(^^)
pasocomさん、こんばんわ。
台風一過、火曜は良い天気でした。大体、台風のあとは空気も澄んだ良い天気になりますが、逃さずに行きましたね。4つの宿題の権現への参拝、ご苦労様でした。
御岳の噴火、収まって欲しいですね。2本の剣がならぶ姿、とてもカッコイイです。1本はなんちゃって剣のようですが、それでも岩塊の頂上に剣はとても似合います。藪を漕いで、胎内くぐりも行きましたか!たしかに、鹿窓に似てます。
(数ヶ月前から紅葉の季節を狙い)この水曜から休みを取ってありました。好天のなか、昨日、本日と紅葉を楽しみ、(遠くからですが)鹿窓も見てきました。
コメントありがとうございます。
今回の権現岳行のそもそもは totoroさんの八ヶ岳古絵図の日記に端を発したものでしたね。
そこからALFAROMEOさんの正式登拝が実現し、胎内くぐりも復活!。私もあの古図の「たいないこぐり」とあったところをこの足で歩くことが出来て感激も一入です。
御神酒は山梨側からの登拝なので七賢か谷桜でもと考えていましたが、やはり正式に倣えば真澄かと。権現様に捧げた残りは家でおいしく頂きました(^^)
これからひとときは山の紅葉が楽しみな時期ですね。
文章からするとtotoroさんは一足先に鋸岳周辺で紅葉を楽しまれたのでしょうか。
レコが楽しみです。
同日、日向山から八ケ岳眺めてました。
あまりにはっきり見えていたので、pasocomさん、どこかにいるかな〜?なんて目を凝らして見ていたら、なんとオレンジのザックが……うそ
権現はまだ登った事がないので、今度是非行ってみたいです。
コメントありがとうございました。
この日、八ヶ岳から日向山はよく見えていました。その後ろの南アルプスはほとんど雲の中でしたから日向山は正解だったことでしょう。
天女山からの権現は意外と楽なルートだと思います。
前三ツ頭まで登れば展望あり。その後は三ツ頭、権現岳とあっという間に登れてしまいます。
万一途中で挫折しても、なんだか登頂した気になれるのもいい。
ぜひお試し下さい。
はじめまして、shimikinと申します。
今月、私も権現岳に登ってきており、他のヤマレコユーザーの方の山行記録を検索しており、pasocomさんの記録を見つけました。
山行記録の感想・記録を読み、リンクが張られていた日記も読ませていただき、その内容にとても興味が湧きました。
今後も、山行記録および日記をチェックさせていただきたいので、フォロー登録させていただきました。
プロフィールを確認させていただきました。
同じ山梨の「地元民」でいらっしゃるのであれば、登る山も同じようなものが多いでしょうね。
私のレコや日記に興味を持って頂きありがとうございます。
私は日程の都合上、日帰り専門で、従って山梨か八ヶ岳周辺だけ出没です。しかし地元の利で、天気を見てから出かけることも可能で。
これからも山梨周辺のディープな情報を発信して行きたいと思っていますのでよろしくお願い致します。
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