戸倉峠からの氷ノ山三ノ丸;激藪突破しついに兵庫区間大分水界踏破【播磨探索76】
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- GPS
- 04:37
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 785m
- 下り
- 771m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・戸倉峠から三ノ丸まで、全工程バリルート。標識は一切なく、踏み後もほとんどありません。テープ印が少しあるくらい。 ・全体に傾斜緩く、危険箇所はありません。 ・地形がとても広々した尾根がほとんどで、方向を確認しながら歩かないと迷います。 ・雪は標高1050mから上で出始め、1200mから上はほぼ雪の上でした。気温が10℃以上あって暖かかったので、雪が腐っていて坪足では10cm以上潜りました。 |
その他周辺情報 | 次の記録を参考にさせていただきました。ありがとうございました。 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5286009.html#&gid=1&pid=d63fca13a232c21ddcc50cb9ca64ef43 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5276953.html |
写真
装備
個人装備 |
長袖インナー
タイツ
グローブ
雨具
ゲイター
行動食
飲料
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
ポール
|
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備考 | 靴下が濡れた状態でずっと歩いていたため、左人差し指の爪が真っ白になって傷んでいた。歩いている時は気づかなかったが、爪が根元から浮き上がってはがかかり、触ると痛い。 中がずぶ濡れになった靴は、ティッシュで水分を吸い取った後、ドライヤーで乾かして翌日の六甲全縦に備えた。 |
感想
大分水界とは、日本列島の水系を太平洋と日本海に分ける分水界のことで、分水嶺とも呼び、中央分水嶺とも呼ばれます。
兵庫県は1県での日本海と太平洋(瀬戸内海)を持つ本州で唯一中間県(両端の青森や山口等を除くと)で、県の中央に大分水界が貫通しています。
2016秋に兵庫県に単身赴任した際、兵庫には高山がなくて登山の対象をどうするか悩んでいた時に最初に思いついたのが、この大分水界の踏破でした。
しかし、いかんせん地味な山域で標高も低く、登山の対象になっていない稜線が多く、登山道も当然なく、ヤマレコには記録がまったくない部分もあり、行ってみないとわからない、探検登山を楽しむことができました。もちろん危険な場所や、まったく踏み跡がないルーファイが難しいところや、藪漕ぎもありましたが、今回歩いた戸倉峠〜三ノ丸間以外は単身赴任した4年半のうちに踏破することができました。
戸倉峠〜三ノ丸間は、三ノ丸が超濃密な笹薮に覆われており、他の藪とは次元が違っていて夏場は無理と諦めていて、雪で覆われる時期に山スキーで行くつもりでいましたが、その機会なく単身赴任が2021春で終了してしまいました。
4月になって、業務の担当が変わることになり、兵庫への出張が今後減っていくことが分かりました。そんな中で、出張で明石滞在中のこの土日、天気も良いし、やり残していてずっと気がかりだった、兵庫県内の太平洋と日本海を分ける大分水界(嶺)、戸倉峠から三ノ丸までの稜線を、残雪で笹薮が埋まっている可能性があるこのタイミングで行ってみることにしました。(逆に、このタイミングを逃すと、笹藪漕ぎが大変になって難しくなる)
懸念点は、雪山装備を全く持って来てなく、簡単な日帰り登山装備しかないことと、笹薮がまだ雪に埋まっていてくれているかどうか、の2点でしたが、行ってみるしかない、ダメなら潔く諦めて早めに下山するつもりでした。
標高1050m付近までは雪がほとんどなく、藪もなく危険なところもなく快適に登りましたが、1100mあたりからはほぼ雪道となりって、10cmくらい潜るちょっと歩きにくい状態でした。靴はローカットタイプにロングスパッツしていましたが、足首から雪が入ったり、ゴアテックス製シューズですが穴があるの次第に水がしみてきて、靴の中に水がたまる状態になりましたが、暖かい日だったので、特に冷たく感じることはなく、そのままで登山を続けました。
笹薮は標高1410mまでは雪に埋もれていて快適に登れました。そこから標高差40m弱が強烈な笹薮でした。写真に詳しく書きましたが、一度藪を突破して雪面に出た後、最後の登山道との間の藪が特に強烈で、かき分けて入ってみたのものの、まったくかき分けることができず、上からのしかかってくる笹に押し返されて敗退しました。でも笹が薄い部分はあるもので、そこを探してリトライしてついに登山道に出て、大分水界の全踏破を達成しました。
三ノ丸に登頂した時は、嬉しかったもののもう一度下りであの笹薮と格闘しなくてはならないと思うと感慨にふける余裕はありませんでした。
でも、下りの笹薮は、笹を上から押し倒してその上に載って波乗りをするように慎重にバランスを取りながら次々と笹を踏み倒していくことでそれほど苦労せず意外と早く突破することができました。あとは貸し切り残雪の山歩きを堪能し、林道に降り立った時にはもうこの宍粟の山奥の大分水界まで来ることはできないかもしれない、これが最後か、と感慨深いものがありました。
さよなら、そしてありがとう兵庫の大分水界。
コメント
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ほとんど諦めていましたが、急に思い立って藪がないうちに、と思って片付けに行きました。
結局あの三ノ丸の強烈な笹薮の洗礼はうけましたが
あんな濃密な隙間のない笹藪でも、何とかなるものだと、今回はまた一皮むけた感じです。
ただ、全部が同じ向きに倒れていれば楽ですが、こんがらかっていて、さらには短いヤツや枯れてかたくなったやつが、竹槍となって体に突き刺さってくるので、とても厄介でした。また、雪に埋もれていた奴らなので、かなり土埃がついていて、かき分けて潜ったら体中が、埃まみれになりました
濃密なハイマツ漕ぎよりも厄介です。
下りで再突入して脱出した時に、達成感がありました。
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