屋久島テント泊縦走(淀川-宮之浦岳-白谷雲水峡)
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- GPS
- 16:17
- 距離
- 22.4km
- 登り
- 1,300m
- 下り
- 2,057m
コースタイム
- 山行
- 7:28
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 8:45
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
飛行機
ー(乗り換え)ー屋久島空港 (帰り)屋久島空港ー(乗り換え) ー鹿児島空港ー羽田空港 |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険なところはありません。 晴れていても、特に宮之浦岳の登りで登山道に水が流れているところが多くありました。当日に雨又は前日にかなりの雨が降った場合には登山道にかなりの水が流れてると思われるので注意と準備が必要です。 |
その他周辺情報 | ◯ 若大将(宮之浦エリア) 宮之浦エリアにある主に観光客向けに寿司や海鮮などの料理をメインに提供するお店です。(寿司専門ではありません) 当日に食べた飛魚の白子の天ぷら(1200円)、地魚の握り(2800円)、屋久鹿の握り(1800円)のいずれもが美味しかったです。 ◯ 若潮寿司(宮之浦エリア) このお店は、宮之浦エリアにある地元の人向けの寿司専門店で、値段もリーズナブルでネタもシャリも大きめです。 お店が観光ガイドブックに載っていないこともあって観光客も少なく、落ち着いてお寿司が食べられます。(ホテルの部屋にあった外食の紹介地図には場所が紹介) 地魚握り(2100円)と前泊時の夕食で食べた若大将では、生鯖を食べることができなかったので、追加で生鯖寿司(8貫、1200円)を美味しくいただきました。 ◯ 屋久島空港内レストラン「エアポートやくしま」 屋久島そば(1000円)が意外にも侮れない美味しさ。しかも内容からしても安いです。 蕎麦のつゆは、ちょっと甘めで飛魚の出しがよく効いていて、普段食べている蕎麦よりも少し弾力がある麺、飛魚のさつま揚げと焼いたもの、それに大きめの揚げ玉とワカメが入っている具材と、蕎麦つゆがベストマッチ。 また、一緒に付いてきたヒレまでパリパリで食べられる飛魚の唐揚げと、甘くて濃いめの醤油をかけて食べる屋久島とろろのいずれもが実に美味しかったです。 |
写真
感想
九州の屋久島にある宮之浦岳を淀川登山口からジブリアニメもののけ姫に描写された風景のイメージとなったと言われる白谷雲水峡まで1泊2日で登ってきました。旅行日程では前泊と後泊を含めて3泊4日です。
【今回の登山のミッション】
(メインミッション)
1. 九州最高峰の宮之浦岳に登る
2. 縄文杉を眺める
3. 白谷雲水峡の苔むす森を眺める
4. 新高塚小屋のテント場でテント泊をする
5. 前泊・後泊に屋久島(宮之浦エリア)で
地魚の寿司を食べる
(サブミッション)
1. 途中で永田岳に登る
2. 途中で黒味岳に登る
3. 途中で白谷雲水峡の太鼓岩に登る
【概要】
晴の天気のもと、2日間雨に降られることもなく、メインのミッションは全て実行できました。
しかし、久しぶりのテント泊装備を背負った縦走だったうえに、登山道は意外にアップダウンが多く、また、木の根が多かったり、段差が大きかったり、登山道の踏み面が平らではないところも多かったりで、当初予定していた休憩込み標準時間では歩けなかったため、残念ながらサブミッションは全て実行できませんでした。
*1日目ー淀川登山口〜新高塚小屋:
・標準タイム:7時間20分(休憩除く)
・実際タイム:8時間50分(休憩含む)
2日目ー新高塚小屋〜白谷雲水峡:
・標準タイム:6時間40分(休憩除く)
・実際タイム:7時間23分(休憩含む)
それでも、登山道はきちんと階段が整備されているところも多くあり、登山道にある岩や苔が付いている濡れた岩であっても、岩は花崗岩で表面がザラザラしているためか、ほとんど滑ることはなかったです。ただし、登山道が水の通り道になっているところも多く、雨が降っている当日や前日にかなりの雨が降った日に歩くのは、かなり大変だと思いました。
宮之浦岳山頂では、ガスがかかることもなく周辺の永田岳や黒味岳、山頂からは雲海も見ることができました。また、誰もいない縄文杉、そして、白谷雲水峡では苔むす森やかなりの水量で流れる渓谷美を十分に堪能でき、終日、天候に恵まれて感動の多い山行となりました。
登山以外では、前拍と後泊で宮之浦エリアの2軒のお寿司を提供するお店で食べた生鯖、飛魚、床ぶし、赤海老、タカエビ、屋久鹿の握りと、飛魚の白子の天ぷらが実に美味しかったです。
<食べたお店>
◯ 宮之浦登山の際に食べたお寿司:若大将
前泊の際の夕食時に利用
◯ 宮之浦登山の際に食べたお寿司:若潮寿司
後泊の夕食時に利用
【山行の詳細】(記録用で長文ご容赦ください。)
宿泊地の宮之浦港近くのホテルで朝食とお昼のお弁当を受け取って5時30分にタクシーで淀川登山口に向けて出発。(5時前はタクシー料金が2割増になるので遅出で節約)
6時40分位に淀川登山口に到着。タクシー代(小型)は宮之浦から約12000円でした。(安房(あんぼう)エリアに宿を取ればタクシー代を安くできますが、安房だと白谷雲水峡から宮之浦港へバスで戻って、そこから乗り換えて安房に行かなければならないので帰りが面倒です。)
*淀川登山口では、AU携帯は通じました。
まずは、ホテルの朝食分の代わりに提供してもらったおにぎり弁当を淀川登山口の休憩小屋で食べ、朝7時過ぎに登山口にある山岳部保全協力金ボックスに2000円(山中泊の場合)を入れて、いよいよ登山スタート。
快晴の天気のもと、アップダウンの多い登山道を歩きながら、宮之浦岳を目指します。
久しぶりのテント泊装備でリュックに重量感があったこと、木の根が多くて慎重に歩いたこと、快晴のために写真を撮る機会も多かったことから、なかなか距離が伸びませんでした。
*途中8時ごろに淀川小屋でトイレ休憩。
この後も意外に歩くのに時間がかかり、コースタイム通りに歩くことはできず、途中にサブミッションとして予定していた黒味岳に登ることはできませんでした。
*黒味岳分岐ではAU携帯は通じました。
それでも快晴の天気のもと、登山道や宮之浦岳山頂からは黒味岳や永田岳の山頂はくっきり見えて、満足できました。
*途中10時30分ごろに投石平で小休憩
山頂手前の急登に苦しみながらも13時前に宮之浦岳の山頂に到着。北側から東側にかけて雲が出ていて、山頂からは鹿児島の開聞岳や種子島は見えませんでしたが、逆に山頂からは素晴らしい雲海が見えていて、これはこれで良かったです。
山頂でホテルで提供してもらったお弁当を食べて、13時30分頃に宿泊地の新高塚小屋へ向けて出発。予定が遅れていたので途中のサブミッションとして予定していた永田岳には登りませんでした。
*宮之浦岳山頂はAU携帯が通じました。
アップダウンを繰り返しながら下山し、16時頃に新高塚小屋に到着(トイレ和式)
*途中14時20分頃に平石岩屋で小休憩
新高塚小屋前の木製デッキのテント場でテントを張って、夕食を食べて早めに就寝。途中、寒くて起きてしまいましたが、持ってきた冬仕様のタイツと上着を着込んで安眠。(寝袋はモンベルのシームレスダウンバーガー800#3)
*新高塚小屋では、AUの携帯が
通じませんでした。
宮之浦岳までの登りで気づいた留意事項は、登山口から淀川小屋を通過すると、小花之江河・花之江河、そして黒味岳分岐まで歩いて投石平まで2時間30分ぐらい歩かないと、座れるような休憩場所がないこと。
また、登りはオフィシャルにマップ表示された水場が少ないので、水筒が半分近くになったら水場でこまめに水を補給しないと、水筒500ml1本では水が足りなくなることです。登りは500m2本分をオススメします。(私は、結果として途中の水場ではない綺麗そうな沢の水を汲んで補給してしまいました。お腹は壊さずに済んでますが...。)逆に下りは水場の箇所が比較的豊富なので、水不足にはなりにくいと思います。
翌日は、朝3時過ぎに起きて、ゆっくり朝ごはんを食べて休憩、身の回りの片付けをして、少し風がある中で朝霧で濡れたテントを畳んで5時頃に出発。
当初は、もう少し新高塚小屋でのんびりするつもりでしたが、一緒の行程だったグループのツアーガイドさんが、朝8時過ぎにはトロッコ道のある大株歩道入口まで下りないと、縄文杉ツアーで登ってくるツアー客が多くなってきて、登山道は狭くて登り優先なために、すれ違い待ち時間が多くなって、下りるのに時間がかかるとアドバイスされたので、縄文杉に向かって朝5時に出発。(できれば朝4時30分発の方が余裕が持てて良かったと思います。)
最初は暗くライトを付けながら登ったのですが、徐々に明るくなってきて、朝焼けの杉林の中を下って、明るくなった6時30分頃に誰もいない縄文杉に到着。
独占状態で写真を撮りながら縄文杉を眺めました。縄文杉は、他のどの杉たちとも違う貫禄と品格を持っていて、厳かに堂々とした姿で立っていました。
6時40分頃に白谷雲水峡に向けて出発。途中、夫婦杉、縄文杉が見つかる前までは一番大きな屋久杉とされていた大王杉に立ち寄り、8時頃に着いたウイルソン株では座って小休憩しました。
下山途中に個人で登ってくる何グループかとすれ違うことはありましたが、何とか8時20分頃には、ツアー客とほとんど出会うこともなくトロッコ道のある大株遊歩道まで下りることができました。
白谷雲水峡へ登り返す楠川分れまでのトロッコ道では、荒川登山口から登ってくる多くの縄文杉ツアー客に出会いましたが、トロッコ道は広く傾斜もなだらかなので、スレ違い時は道の端を歩きながらスピードを上げて歩くことができました。途中、三代杉の手前でメスの屋久鹿がいました。
*9時50分頃に楠川分れ手前のトイレ
(洋式)がある休憩箇所に到着。
座って小休憩。
楠川分れの手前ではメスの屋久鹿に出会いました。
楠川分れから辻峠までの登り返しは急登ではないものの、疲れた足には結構キツかったです。
*途中10時50分ごろ辻峠で座って小休憩。
辻峠から太鼓岩に登るかどうか迷ったのですが、足も疲れているし、雲ってきていて眺望も望めなさそうなうえに、できれば白谷雲水峡発13時の宮之浦港行きのバスに乗りたかったので太鼓岩はパスしました。
*辻峠ではAU携帯が通じませんでした。
白谷雲水峡は、苔むす森や苔むした渓谷美に感動したことに加え、渓谷を流れる水の勢いの凄さに圧倒されました。
*途中11時50分頃に白谷小屋に到着
休憩せずに通過
12時30分頃には白谷雲水峡のバス停のところまで下山することができ、無事に13時発の宮之浦港行きのバスに乗ることができました。
*屋久島交通の宮之浦港行きのバス
午後は13:45と16:10発
*まつばんだ交通の同じ路線の運行バス
午後は13:00と14:15発
辻峠から白谷雲水峡バス停まで戻るルートは、真っ直ぐ下山する楠川歩道の他に山側を迂回する奉行杉コースや弥生杉コースもあるのですが、縄文杉や大王杉などを見た後で他の屋久杉を改めて見るほどでもないと思い、渓流の迫力ある水の流れを見ながら歩く楠川歩道で真っ直ぐ白谷雲水峡のバス停まで下山しました。
楠川歩道はオススメだと思います。
*白谷雲水峡バス停はAU携帯が
通じました。
下りも木の根が多い登山道を下っていくことに加え、小刻みにアップダウンもあるので、下山であってスピードを出しにくく、しかも距離が長いので結構足にきました。そういう意味では、楠川分れまでのトロッコ道区間は癒しの区間でした。
2日間とも雨に降られずに終始天気が良く、特に1日目の宮の浦岳に登る際には快晴で幸運でした。
まつばんだ交通のバスで30分(料金560円)ほど乗ると宮之浦港に到着。港近くにあるホテルで早めに風呂に入り汗を流すことができ、足や腰をほぐせたので、あまり疲れを残さないで済んで良かったです。
本州には無い珍しい山の風景、縄文杉をはじめとした屋久杉、苔むす森をはじめとした苔のある風景、白谷雲水峡の渓流の風景など、感動する風景の多い山行となりました。
屋久島で最後に食べた空港内にあるレストラン「エアポートやくしま」の屋久島そばと一緒に付いてきた飛魚の唐揚げと屋久島のとろろが意外にも美味しかったのでご紹介します。
ここまで読まれた方は、長文を最後までお読みいただきありがとうございました。
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