八ヶ岳(白駒池・麦草峠@メルヘン街道)スノーシュー


- GPS
- --:--
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 410m
- 下り
- 401m
コースタイム
天候 | 晴→快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年01月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
蓼科別荘地から茅野市北山側のメルヘン街道通行止め地点(メルヘン広場)までは、凍結した路面でスタッドレスが必要になります。 ハイク開始地点となるメルヘン広場にはトイレはありません。(去年までは簡易トイレが在ったようです)気温はマイナス10度以下で大変寒いです。 メルヘン広場から麦草峠までは、道の中央部分が圧雪されていて、アイゼンやスノーシューなしで歩けます。 麦草ヒュッテから白駒池までは、スノーシューが必要になります。白駒池は全面氷結して、湖面を自由に歩けます。 全体的に危険な場所はありませんが、麦草峠付近は風が吹き抜けとても寒いので、十分な防寒が必要です。 また、歩行距離が16kmあり歩行時間が正味6時間ぐらいかかります。日も短いので、日帰り計画はスケジュールに気をつけてください。 |
写真
感想
八ヶ岳のスノーシューハイキングコース、メルヘン街道-白駒池往復に行ってきました。
いつもは車で駆け抜けてしまうワインディングロードが、別世界となり、静寂の中ゆっくりと雪景色を堪能しました。
今回は、ほとんど無風のコンディションでしたが、それでも相当に寒いコースです。冬装備は必須となります。
●往路
諏訪ICで流出して、ビーナスラインで八ヶ岳に向かう。この時、車内蔵の外気温計は、マイナス7℃である。高度をあげるにつれて道は雪と氷に覆われてくる。
蓼科別荘地に入ると、なんとシカが二匹戯れている。その数分後には、キツネが道路を横断した!!
今回の山行は、299号線メルヘン街道の長野側の通行止め地点から開始となるが、カーナビは299号線は通行止めとの解釈で、異なる脇道を選択指示した。この事に気がつかず、ナビに従って走ると、ホテルの前に到着しそこから道が無くなってしまった。
間違いに気付き来た道を戻り、道標を頼りに299号線に入る。この先行き止まりなので、交通量も少なく路面の積雪は一気に増える。ユックリ慎重な運転で九十九曲がりを走る。
程なく無事に、通行止め地点メルヘン広場に到着する。だいたい予定通りである。
ここには特定の駐車場はなく、路肩の駐車となる。この時点で2台の先客がいた。
事前情報ではトイレがあるとの事で、広場前にあるレジャー施設内を探したが見つからない。先客のカップルに聞くと、去年は簡易トイレがあったが、今年はないとの事である。
●登山
スタート地点は1800m気温はマイナス10℃以下・・・寒い。
登り始めるが、変わらず無風状態で防寒の問題はない。ただ足の指だけが冷たくて感覚がなくなる。指の保温のためにスノーシューを履こうかと思ったほどであった。
路面は中央部分が(麦草ヒュッテの)スノーモビールで圧雪されていて、アイゼンもスノーシューも出番はない。その分背中の荷物が重くなるが・・
今回登りの間、先行したカップル以外他の登山者には会わなかった。その先行したカップルもPA以降は姿は見えない。誰もいない50cmほどの雪の積もったメルヘン街道を爽快に登る。途中の先が霞むほどの500m以上の一直線道路も独占状態!。王様になった気分である。また車道のため、危険がない上に常に頭上には青空が広がり、それらを雪がきれいに自然と融合させて、本当にメルヘンの世界に浸れる。
今回は山の動物との出合が大きな目的であった。雪面には多くの足跡があり、森の動物が道路を縦横無尽に走り回ったのは分かるが、肝心の姿が見えない。
誰もいない雪道を歩くと、自分の足音がとても大きく聞こえてくる。雪の上を歩くとほとんど無音かと思うが・・、まるで鳴き砂を踏むような、キュウ・キュウと、という音がかなり大きく聞こえ、とても癒される。でもこれが時々、動物の鳴き声かと勘違いして、何度も思わず振り向いてしまった。自分の力だけで奏でる音、無音の自然の中で体の鼓動のようで、とても気持ちが良い。町の喧騒の中では聞く事ができない・・
日向展望台に上って小休止、ここからは南アルプスがきれいに見える。しかし、南八ヶ岳と中央アルプスは雲に隠れて見えない。
地図で行程を調べると、ここまでで麦草峠までの1/3位であと2倍の距離がある。白駒池はさらに先である。予定より遅い・・
傾斜は大したことはないが、スノーシュー二人分の荷物が重く結構疲れる。
登り始めの天気は、空の半分が晴で半分が曇の状態である。五辻への分岐点を通過して麦草峠に到着する。天気はドンドン快晴に向かい好転する。
麦草ヒュッテが営業しているか半信半疑であったが、暖かそうな煙突の煙がその答えになる。
中に入ると真中にマキストーブが鎮座している。立ち寄り、コーヒと手作りクッキーを注文し中休止する。マスターも感じがよく、室内もきれいで好感がもてる小屋である。しかし、本日は客はあまり居ないようである。
このヒュッテまでは、ピラタスロープウェイ山頂駅から来る人が多いらしい。下りで歩きやすいとの事。
団欒の中で、白駒池までのコースの注意点など丁寧に教えてくれた。また、早朝には、山の小動物(シカやオコジョ)にも遭えるとの事。昼間ではカモシカのみとのこと。
30分ほどして、メルヘン広場で先行したカップルが入ってきた。
入れ替えに我々はヒュッテをあとにして、ここからスノーシューを履き白駒池を目指す。
なだらかな森林の中をサクサクと歩く。コースにはロープが張ってあり間違う事はない。また、木道以外を踏むと踏み抜く、とのアドバイスであったが、まったく問題なかった(と言うか区別がつかなかった)。木々は期待していた樹氷状態にはなってなく、少し残念である。
森林から突如真っ白で広大な平面が広がる。白駒池、不思議な光景である。
頭で考えている時は、もし凍結が不十分で踏み抜いたら、と心配していたが、湖面はかちんかちんで、また、積雪のためどこから湖面かも分からず、知らぬ間に湖面に入りい歩いていた。
何の憂いもなく湖面の中心に向かって進み、池のど真ん中からの風景を、優越感に浸りながら、楽しむ。
時間も押してきたので、帰路に着く。帰りは同じ道では芸が無いので、白駒池PAに出て、299号線に沿って麦草峠を目指す。途中でラーメンtimeを目論んだが、さすがに峠となると風が強い、肌の出ている顔部分は凍傷になるかと心配するほどである。その風を避けられる場所を探しているうちに、なんだかんだで麦草ヒュッテまで着いてしまう。ヒュッテの反対側である右の茶臼岳登山道に少し入り、風が避けながらラーメンtimeとする。
いつもながら、雪原だと座るところを作るのに苦労する。今回折りたたみの椅子を持ってきたが、マットが貧弱であまり機能的ではなかった。結局私は食事中始終立ちっ放しであった。
顔が凍りそうな寒さの中で、ラーメンがとても美味しかった。食事中に横を3パーティーが通り過ぎていく。この時間帯になると、ピラタス山頂駅からの入山者と思われる一行が増えてくる。
登りでは、ユックリペースで、ヒュッテまで3時間かかった。下りはそれより早いが、ヒザ痛などのトラブルも心配すると、日没を踏まえあまり時間に余裕がない。
食事が終わると、ちょうど14時、少し急ぎ気味に下山に入る。
下山時は天気がドンドン良くなり、真っ青な空が広がり、その中に茶臼山や蓼科山を垣間見ながら歩く。
その後は順調に歩き、ヒュッテから2時間でメルヘン広場PAに到着した。
コメント
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usagi2kameさん、こんばんは。
車道も通行止めになり、雪が沢山降るとこんなに
綺麗になるのですね。
9日は寒かったですね。
私も9日~10日テント泊で蓼科山から双子池まで
歩いてきました。
思ったより雪が多く、私達はワカンだったのですが
usagi2kameさんのようにスノーシューの方が
スムーズに歩けそうなルートでした。
やはり、八ヶ岳は楽しいですね
それではまた。
youtaroさん、こんにちは。
昨年・一昨年のピラタスロープウェイ山頂駅からの北横岳・縞枯山に続き、八ヶ岳山塊の雪山コース(初級)を探したところ、この閉鎖中メルヘン街道雪上ハイクを見つけました。
(11月のyoutaroさんの記事をみて、唐沢鉱泉からの天狗岳も頭をよぎりましたが、この季節では我々では難しく断念・・・)
車道を歩くため、危険がない上に常に頭上には青空が広がり、それらを雪がきれいに自然と融合させて、本当にメルヘンの世界に浸れました。
森林地帯から突如現れる真っ白で広大な白駒池も、都会では味わえない感激がありました。
そしてこのコースは認知度が低いせいか山行者も少なく、先が霞む500mの一直線道路も独占状態!。王様になった気分です。
雪山でテント泊山行されるyoutaroさんには、物足りないかもしれませんが、息抜きにはお勧めです!
蓼科山~双子山~双子池の山行、拝見しました。素晴らしいですね!我々はテントを持たないので、テント泊山行は羨望です。
高度が高い分霧氷や樹氷も成長していて、きれいな写真に魅入っています。
今年もよろしくお願いいたします。
Y-chanと申します。
麦草峠を拠点とした山歩きがこの秋できず、
なんとなく心残り、、、。
でもこのコースには、はっとしました。
とても面白そうです。
道路上ですから、迷う心配もありませんね、、。
メルヘン広場というのはすぐわかるものですか、、、。
Y-chan
Y-chanさん、初めましてこんばんは!
スノーシューを買ってから、冬の八ヶ岳が楽しみで、その中で見つけたコースでした。
夏は普通の山岳車道ですが、冬はトレッカーと小動物の遊び場に大変身!
夏に歩かない(歩く気がしない))所を、トボトボと自分のペースでハイクすると、新たな発見や感動があったりします。
>道路上ですから、迷う心配もありませんね、、。
はい、ヘッドランプさえあれば、日没になっても何とかなる安心感があります。
>メルヘン広場というのはすぐわかるものですか、、、。
実は今回の山行も、車でのアプローチで一回道を間違えました。
それと言うのも、ナビ任せで走っていくと、ホテルの前に着きそこから道が無くなってしまいました。どうやらナビは、299号線が通行止めのため、健気に苦心して超マイナーな裏道をナビゲートしたようです。
でもその道は、冬は・・・・
結局、蓼科別荘地の下部まで来た道を戻り、「299号線はこちら(冬季通行止)」の道標に従い、終点であるメルヘン広場にたどり着きました。
つまり、諏訪からアプローチして茅野市北山地区に入ったら、道標に従って走ると難なく着けます。
山梨県に在住との事で、羨ましいです!
冬の赤岳、すごいですね!我々の最終目標です。
よろしくお願いいたします。
usagi2kameさん、はじめまして。
299号は10年前ぐらいにクロカンスキーで登ったことがあり、懐かしく拝見しました。
誰もいない国道はなんだか不思議な光景ですね。
行き帰りとも299号のご様子。
もし機会があれば、299号すぐ脇のメルヘン広場側の林道もご利用下さい。スノーシュー向きかと思います。
お手洗い、メルヘン広場のは今はないのですね。
公共で使える最終は、蓼科ビレッジの管理事務所下の売店(昼しか開いてませんが)ですね。少なくとも管理事務所に言えば、貸してくれると思います。
komadoriさん、こんばんは!
雪の八ヶ岳には登りたいが、難しいコースは・・・、と言う事でこのコースを選択しました。
ピークハントではありませんが、人工物が雪で包み込まれ、まさしく不思議で楽しい雪上ハイキングができました。
>もし機会があれば、299号すぐ脇のメルヘン広場側の林道もご利用下さい。スノーシュー向きかと思います。
ありがとうございます。なるほど、メルヘン広場から北方向に歩いて、右折して、今回komadoriさんが下りに使われたコースに出て、東(出逢いの辻)方向に登るコース
ですね。車道の北側に登山道(?)があったのですね。次回は是非参考にいたします。
>公共で使える最終は、蓼科ビレッジの管理事務所下の売店(昼しか開いてませんが)ですね。
了解しました。
優しさ一杯の山行記、拝見しています。
丁寧な記録から、登山の前後を含め山行全体を楽しまれている様子が伝わってきます。
我々も、komadoriさんがよく行かれている、八ヶ岳と北アルプスがお気に入りで、これからも情報提供よろしくお願いいたします。
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