38.月山 「月はいつもそこにある」
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 540m
- 下り
- 493m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年10月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
○姥沢口での紅葉は見事でしたが、山頂は別世界で冬山でした。この時期に登る場合、防寒対策を講じた上での登山をお勧めします。 逆に冬山をちょっとだけ体験出来た貴重な機会でした。 ○姥沢小屋で出る芋煮はとってもおいしかったです。この時期は芋煮がシーズンなので、この時期に登るなら味わって頂きたい料理です。 |
写真
感想
第38座 月はいつもそこにある
当初は八幡平と岩手山を登る予定だったが、9月下旬に八幡平山頂に雪が降り、八幡平アスピーラインが閉鎖されたらしいという情報をインターネットで知って、予定変更を余儀なくされた。次に考えた鳥海山は今シーズンの登山バスは終了しているので、さらに南にある月山に登ることに決定した。
10月11日、初めて山形新幹線「つばさ」に乗って山形入りした僕はバスを乗り継いで登山口に建っている姥沢小屋に着いた。この周辺の樹木は赤や黄色に染まっていて、こんな見事な紅葉を見たのは数年前に会社の慰安旅行で白川郷にいった時以来だ。姥沢小屋にチェックインしたら、宿泊客は僕を含め3人だったので、一人で一室使うことが出来た。夕食はキノコ類をふんだんに使った芋煮や鮎の塩焼きなどの山の幸てんこ盛りでおいしく頂いた。しかし、夜通し強い風が吹いており、もしも、リフトが運休したらどうしようと不安を抱きながら眠りについた。
10月12日、7時15分に姥沢小屋を出発した。ここから歩いてすぐのところにあるリフト乗り場へと向かった。幸いリフトは動いており、僕はこれに乗って高度を稼いだ。所要20分でリフト上駅に到着し、雨は降っていないが防寒のためにレインウェアを着た。レインウェアの下にはフリースやジャージを着込んで厚着をしていたが、ここまで厚着をして登山するのは初めてのような気がする。準備体操を終えて8時5分、取りあえずは姥ヶ岳に向かって登り始めた。
登山道は木道が整備されていて歩きやすかった。横を見ると長い草が茶色に染まって草紅葉になっていた。しかし、濃い霧に包まれ茶色い草が黄金に輝いて見えることはなかった。8時25分、姥ヶ岳山頂に到着。ここでは水を飲んだだけで、今度は牛首に向かって歩き始めた。木道もいつの間にか石畳の登山道になっていて、その石が四角くレンガのように敷き詰められていた。ここまで整備されているのは、月山が出羽三山のひとつとして登られているからだろうか?
9時10分に牛首を通過して、いよいよここから岩がゴロゴロする本格的な登山道となる。
登っていくうちに樹木の枝に雪が付着しており、まさに山のサンゴ礁といった感じであった。登っていくうちに雪が積もっていて、冬山の様相となっていた。風は相変わらず強いものの雪は降っておらず、寒さはさほど感じなかったので、僕はそのまま登り続けた。登れば登るほど岩も草も雪が付着して山頂付近はもう冬なのだなと感じずにはいられなかった。頂上小屋を通過したあたりから再び石畳の道になり、「月山神社本宮」と書かれた門をくぐった。その中には祠があって、ここが月山の山頂だった。丁度ツアー登山の団体と同時に着いてしまったので狭い祠の周辺は人で一杯になった。周囲は霧で何も見えなかったので記念撮影をして、さっさと下山することにした。
この日は結構登って来る人が多く、登山道を譲り譲られ僕は下山していった。牛首まであと少しというところで霧が晴れ、錦をまとった山肌が姿を現した。僕の前を歩いているパーティーからだろうか? 「おぉー」という歓声があがった。僕はこの光景を目の当たりにして、
「やっぱり、今は秋なのだな」
と思った。牛首から姥ヶ岳を巻く登山道を通って、11時45分にリフト上駅に戻った。
今回は紅葉を見るための登山であったが、思いがけず冬山登山を体験する破目になったが、それが秋山の難しさだと思った。今思えば、ガスストーブを持って来れば良かったと思っている。次回の秋山登山から持参しようと思う。年間を通して、登山が出来る体に戻ったということが大きな自信となり、この冬はさらにトレーニングして、テント泊縦走が出来るようになりたいと思った。
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