白山・大汝峰 (中宮道-楽々新道周回)

- GPS
- 56:00
- 距離
- 33.1km
- 登り
- 2,967m
- 下り
- 2,973m
コースタイム
初日
中宮温泉野営場P 4:30 - 5:00 中宮温泉 - 9:00シナノキ平避難小屋 - 15:00 ゴマ平避難小屋
二日目
避難小屋 4:30 - 7:45 地獄覗 - 10:30 お花松原 - 13:00 大汝峰 13:30 - 14:30 七倉山 - 16:00 コザクラ平避難小屋
三日目
避難小屋 5:40 - 8:40 林道着 - 9:00 新岩間温泉 - 10:20 中宮温泉野営場P
| 天候 | 初日 - 晴れ 二日目 - 晴れたり曇ったり 三日目 - 晴れたり曇ったり(下山後は時々雨) |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
中宮道は途中まで刈払いあり。 途中から刈払いは無いが道に草がかぶっている程度で問題はない。(但し 朝露で激しく濡れる。) 楽々新道は あまり手入れされていないが藪漕は無い。・・が 歩きにくい道が多い。 全般に 登山道の草かぶりが多く、 凹や道端が見極めづらいので踏み外しに注意。 今日現在、登山道に残雪はほぼ無し。但し ヒルバオ雪渓はほんの少しだけ登山道にかかっている。(アイゼン不要) コースタイム付地図上の水場は 当日全て健在。 尚、シナノキ平避難小屋の入口は 手で押しても開かないが 故障ではなく建付けが悪くなって開きにくいだけ。 (内緒ですが、 蹴っ飛ばせば開きます。) |
| その他周辺情報 | 中宮温泉野営場駐車場・新岩間温泉駐車場のトイレは閉鎖中。また、コザクラ平避難小屋のトイレは残念ながら糞詰まり状態で使用できない。(水で流そうにも流れない。) |
写真
感想
以前より一度は行ってみたいと思っていた白山中宮道。 年も年なんで もう無理かな・・と思っていたが、 悔いを残さない様にと思い切って 仲間二人と出かけてみた。雨中を歩く自信が無いので晴れを見込んで7/17-19日で登った。テンクラでは 19日はCクラスであったが 太平洋高気圧が結構張り出していたので 多分午前中ぐらいは充分もってくれるだろうと踏んで出かけたが 正解でとてもよかった。
初日、 中宮温泉野営場のパーキングに車を置き 4:30出発。(パーキングのトイレは閉鎖されていますし、 野営場のトイレはザッと見たところありませんでした。) 中宮温泉手前では オオバギボウシが山肌に沢山咲き 見事だった。 天気は上々で 中宮温泉から しばらく登ると玉の汗が噴き出てきた。途中まで刈払いがしてあり、感謝感謝だけれど 途中からそれも途切れ、特に途切れて数十メートルは少し草が深いので見る間に下半身が濡れ初め ついにはアンダーから 靴の中までまでビショビショ。 靴下を絞ると水が滴れ落ちた。
登山道は 草薮を心配したけれど 全行程でそれほどひどくは無く、藪漕ぎで苦労することななかった。 ただし、足元が良く見えないので地面の凸凹や穴に苦労したり 道から踏み外して滑落しないように歩くのに苦労する。 また、入山者が少なく 同じく全行程でところどころに苔むしたごろ石の道が多く スリップに要注意だ。
10時頃だろうか シナノキ平避難小屋に到着。 全く体調がすぐれず 多分熱中症にやられ もともと汗かきなのだけれど それにも増して激しく発汗し、 全く脚が動かず、顔から血の気が引いて とうとう仲間に荷物を小分けし担いでもらう体たらくとなってしまった。 歩くのに必死で (ほとんど樹林帯の中で景色がすぐれないのもあるけれど)初日は全く写真を撮る気にならなかった。 何とかゴマ平避難小屋に到着したけれど、 明日は少し長距離なので歩けるかどうか全く心配だった。 初日は 全く仲間に助けられ、 感謝の言葉以外何もない。 仲間の助けなしに ここまで来れなかった。
小屋はとてもきれいで50mも下ると小さな沢が流れとても冷たい水が採れる。 顔と頭をすすぎ、体も拭いて疲れ切った体を冷やした。 仲間で小屋を独占かと思ったら 暗くなる少し前に 今朝 三ノ峰からという ソロの男性が一人到着された。(翌日は北縦走路を下られるとのことだった。) そして 今日一日 この方以外に人に会うことはなかった。
夕食は何とか 仲間の準備してくれた鍋を十分にお腹に入れることができ, あとは充分に睡眠がとれ体調が回復することを祈るのみ・・・
二日目、 まずまず睡眠がとれ 体調も回復できたようだった。 昨日は 終日良い天気だったが 今日は 大汝の山頂ではよく晴れたが 全般にガスの多い日となった。
予定通り 4:30 ゴマ平小屋を出発。 途中、 霧が晴れて凄惨な地獄尾根が見えて感激。多少、コースタイムより時間がかかりながら (7時45分) 地獄覗きに到着するも ガスに包まれ 残念にも地獄尾根は見えなかった。 でも 途中でも見えたので 良しとしよう。
8時から9:30頃にかけて 結構写真タイム・休憩を取りながら 北弥陀ヶ原とお花松原を通過。 ハクサンコザクラとクロユリの群落は圧巻だった。 特にクロユリは地味な花なのでパッとっした華やかさは無いけれど 見渡す限り一面のクロユリにはただただ息をのむばかりだった。 これらを見られただけでも 苦しみを乗り越えて登った甲斐があった。 さすが花名山の白山だけのことはあると思いました。 助けてもらった仲間には只々 感謝です。
大汝峰に到着前には空はよく晴れ 暑くなってきたが 標高2600m辺りまで上ると 心地よい風が吹き、気持ちが良かった。大汝からは 翠ヶ池や剣ヶ峰・御前峰がすっきりとよく見えた。 こちら側から見るのは初めてでとても感動的だった。
お花松原から大汝まで山頂にいる方を含め 会った方は 確か7〜8名ほどで 大汝から下山までは人っ子一人会うことは無く有名な山にもかかわらず 本当に静かな山行だった。
七倉山に行く稜線は 上からよく見え、 とてもなだらかで気持ちよさそうだったが、 いざ歩いてみると意外に路面がごつごつしており 思いのほか歩きにくかったし、 地味に標高を上げているので意外にしんどかった. 見返り坂手前の降下も疲れた脚に堪えた。 気持ちよさそうな平原に建つコザクラ平避難小屋が見えた時は 本当にうれしかった。 大汝以降は もう少し花が咲いているかな・・・と期待していたが、 期待外れだったので ただひたすら歩くのみで 時折ガスの切れ目から見える地獄尾根の姿に励まされた。
(16時) コザクラ平に到着。 66〜74歳のロートルグループだけれど、 沢山休んだ割に 結構早く到着できた。
小屋に着く前数十メートルのところに 小さな湧水が有り、 これが水場かと思って苦労して取水していたが、 奥のベンチのすぐ先に もう少し良い水場が有るのを仲間が見つけ、 そちらで取水しなおした。 そこでまた顔や頭をすすぎ シャツも洗ってすっきりし、 皆でお茶を楽しんで疲れを癒した。 この水場は湧水でとてもきれいだけれど、湧出量が少ないので 渇水期には涸れることが有るかも・・と云う感じがした。
三日目、 心配した天気は 意外によく 時折暑い陽射しで 雨の心配はほぼ無く 風も少しあって歩くには絶好の感じであった。 (下山して林道を歩き始めた時にかすかにパラパラときて、温泉に入浴中にザーっときて、歩行中にほぼ雨に降られることはなかった。)
今日は 特に見る物は無く、 (5時40分出発で)ただひたすらに下るのみ。 途中 素敵なブナの森が素晴らしかった。粘土質の登山道や苔むした岩の登山道には十分注意していても 何度もスリップした。捻挫や打撲には要注意だ。 それでも 順調に歩いて 8時40分、 林道に着地。 地図で判断すると 林道に着地して左に(登って)進む感じだけれど 着地点から目の前を下って左に行くのが正しい。 新岩間温泉はどこも雨戸が閉てられ 営業していない様子で、 公衆トイレも閉鎖されたままだった。 間もなく三俣発電所の水槽に到着し 中宮温泉野営場に戻るのに ショートカットで発電所の送水管脇の下りに差し掛かった。 ”素晴らしい”急勾配で少々心配であったが 階段の刻みが小さくて 意外に何でもなかった。 圧巻は最後の防護トンネルの通過で 要ヘッデンで、 天井には結構大きな無数の蝙蝠がぶら下がっており、 私たちの歩く音に反応して一杯飛び回って無気味であった。
かくして ロートルには長い縦走が無事に終わり、 最後は中宮温泉の西山旅館さんの温泉で癒して帰途につきました。
もう行けないかも・・・と思っていた中宮道・楽々新道を歩けて クロユリとハクサンコザクラの圧巻の群落も見ることができ 感動の余韻に浸っています。そして最後に同行の仲間の助けに感謝です。











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