中ノ峰・西川岳
- GPS
- 80:00
- 距離
- 106km
- 登り
- 5,225m
- 下り
- 5,218m
コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 6:42
- 山行
- 9:20
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 10:17
- 山行
- 8:03
- 休憩
- 0:52
- 合計
- 8:55
- 山行
- 3:35
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 3:35
天候 | 7/19 曇り→雨 7/20 晴れ 7/21 晴れ 7/22 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
【コイボク林道へのアプローチ】 ・美河林道ゲート〜(美河林道)〜高見林道分岐 約10km 崩れそうな所があるが四輪の通過もできそうな状態。ゲートから標高差250mの峠越え。 ・高見林道分岐〜(高見林道)〜高見橋の先の分岐 約6.5km 4ヶ所で大きな崩落があり路面もかなり荒れている。徒歩以外は通行困難。 ・高見橋の先の分岐〜(道道111号)〜千石トンネル手前の分岐 約18.7km 日高横断道路。部分的に林道規格の道になるが路面は綺麗に整備されている。 ・千石トンネル手前の分岐〜(コイボク林道)〜春別宿泊場 約8.2km 崩れそうな所があるが四輪の通過もできる状態。清和橋から標高差250mの峠越え。 ・春別宿泊場〜(コイボク林道)〜シュンベツ川への下降点 約2km 2ヶ所で大きな崩落があり、落石が多く路面もかなり荒れている。 |
写真
感想
日高の山の中でも最奥の位置にある中ノ峰と西川岳へ行ってみた。
日高横断道路〜コイボク林道までは徒歩だとどこから入ってもアプローチだけで丸1日では済まない距離があり、往復するなら何としてでも自転車を使いたい。一番簡単なのは静内ダムから道道111号を走れば良いのだけど、双川ダムと静内ダムのあの厳重なゲートを自転車で突破する度胸は無かった・・・。
そこで、もう一つのルートとして三石ダムの奥から峠を越えて高見湖に至る林道を使うことにした。このルートは途中に大規模な崩落があり、そこを自転車を担いで越えられるかがネックになる。
【1日目 7/19】
三石ダムの奥のゲートから自転車で出発。まずは美河林道の峠を越える。この林道は三石から高見湖へ繋がる道としてかつてはそこそこ整備されていた?らしい。しかし現在は高見湖南岸の高見林道が崩落だらけで不通になっていて、事実上どん詰まりの道になっている。そのせいか車が通った跡は少ないように感じた。
高見林道は4ヶ所で崩落していた。崩落地点を通過する時はまず重いザックを背負って通過し、そのあと空身で自転車を担いで通過する。落石防止ネットのワイヤーの上を自転車を担いでトラバースするのはかなりの重労働だったが、何とか突破できて良かった。
高見橋を渡って道道111号に出ると、それまでの荒れた林道とは打って変わって、超快適なフラットダートが続く。途中で電力関係と思われる車が2台抜いていったが、特に声をかけられることもない。日高横断道路の立派な橋梁群と千石トンネルを観察しながら進み、清和橋からさらに奥のコイボク林道へ。
コイボク峠に向かって登っていたところ、カーブを曲がった先で熊2頭とばったり遭遇。熊との距離は15mほど。2頭のうち1頭は少し小さかったので親子だった可能性が高い。ゆっくりと後ずさりすると、熊の方も「ゥ〜・・・」と小さく唸りながら林道下の斜面を下って行った。
コイボク峠から4km下った所の分岐には春別宿泊場と書かれた営林署?の古いプレハブ小屋があり、中ノ峰への前泊地として丁度良かったので使わせていただくことに。熊の脅威も雨の心配も無くてとても快適だった。
【2日目 7/20】
この日は中ノ峰へ。
春別宿泊場からコイボク林道を2kmほど進み、西側の小尾根を下ってシュンベツ川に下りる。この小尾根は登山道並みに明瞭な鹿道がついていて楽に歩けた。前日に雨が降っていたので心配だったが、シュンベツ川の水量は多くなく、膝下の水深で渡渉も特に問題無かった。
シュンベツ川を渡渉して中ノ峰の南尾根に取り付く。600mあたりで明瞭な尾根筋に乗ると、薄い笹藪の中に鹿道がそこそこあって登りやすい。快調に標高を上げて行ったが、1000m手前で尾根が広くなる所からは鹿道が消失し、背丈くらいの濃密な笹藪となってしんどい藪漕ぎが続く。
1200mあたりから激藪の中に薄っすらと鹿道を見いだせるようになり、少しだけ楽になった。最後の急斜面には笹の中にハイマツも混じってくる。藪を掴んで這い上がり、笹に覆われた平坦な頂稜を進むと中ノ峰のピークに到着。日高の山の中でも登頂記録が少なく、奥深いこの山に登れた達成感は大きかった。
カムエク方面の素晴らしい眺望を楽しんでから笹藪の尾根を下り、コイボク林道へ戻った。この日も快適な春別宿泊場で一泊。
【3日目 7/21】
この日は西川岳へ。
二晩お世話になった小屋を後にして、まずは自転車でコイボク峠を越える。清和橋まで下り、千石トンネルの脇に泊まり装備と自転車をデポしてからコイボクシュシビチャリ川に入渓。
広い河原を歩いていると50mほど前に熊がウロウロしていた。鈴の音は川の音にかき消されて聞こえていないようで、笛を強めに吹いたらこちらの存在に気付いた。熊は左岸の藪に待避してくれたので、そのまま通過した。
・599の300mほど手前から北西面の沢に入ってみる。この沢は出合からガレと小滝が続くが、すぐに伏流してあとはひたすら枯れ沢を辿るだけ。藪漕ぎも無く、頂上の少し西寄りの稜線まですんなりと到達。中ノ峰よりも呆気ない感じで登頂できてしまった。
西川岳からは部分的に藪っぽい北側の尾根を下り、川で水浴びをしてから荷物をデポしておいた千石トンネルに戻る。冷気が吹き出して快適なトンネル前をテン場にした。
【4日目 7/22】
この日は東側の沢か尾根からパンベツ山に登る予定だったが、沢足袋で尾根歩きしたのが悪かったのか、足の指先を微妙に痛めてしまったので中止。そのまま帰路につくことにした。
下り基調の道は自転車だとあっという間。鹿を蹴散らしながら快走して、千石トンネルから3時間半で帰着した。
【まとめ】
今回は行程の大部分が自転車での移動だった。長いアプローチさえ何とかなれば、登山自体はいつもの藪山といった感じだし、そこまで難しい所も無かったと思う。人間より熊に会う機会の方が多いくらいで、改めて日高の奥深さを実感した山行だった。
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