三つ峠(雪上ハイキングでカモシカと遭遇)


- GPS
- 06:24
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,333m
- 下り
- 863m
コースタイム
天候 | 快晴 微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
富士急行線「三つ峠」駅から 復路) カチカチ山ロープウエイ 山頂駅 富士急行線「河口湖」駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
三つ峠山南面は積雪少ないものの凍結箇所あり 林道を歩く場面でチェーンスパイク装着 三つ峠山頂からロープウエイ山頂駅までずっと積雪あり 雪が多いため凍結箇所はほとんどありませんでした(朝は凍っていたかも?) |
その他周辺情報 | カチカチ山ロープウエイ 山ろく駅から河口湖駅までは 歩道が凍結。ここもアイゼンがあったら(笑)。 |
写真
感想
「年明け最初の山登りに連れて行って!」
と山ガール1号から連絡が入りました。
実は1月3日にはかみさんも交えて新年登山を計画していたのですが、山ガールの方から家族が具合悪くなってしまってとキャンセル。年初登山は持ち越しになっていました。
そして先週はじめに山登り初めの再オファー。
縁起ものの富士山が見えて、少しハードなところという要求。昨年の登り初めは、山ガール2号と大野山でしたが、大野山はイージーすぎるので別の山がいいとの仰せ。相変わらず我の強い、マイペースな山ガール1号です。
そんなんじゃ、今年も恋愛成就しねーぜ。
そこで思いついたのが「三つ峠山」。以前中央線の普通電車に乗り合わせたご夫婦から冬でも登れる山として教えてもらっていたのですが、そうだあそこなら大きな富士山が眺められるはず。
かくして、恋多き山ガール1号2015年の登り初めは....「開運の山」とも呼ばれる「三つ峠山」に決定したのでした。
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今回ご一緒するのは山ガール1号とその登山仲間の先輩(女子)。一度だけ、彼女とは日光白根山の登りました。日光湯元への下りでは荒れた急坂コースを選択し、大変な目にあわせてしまったこともあり、それから僕は敬遠されているような気がしていました。
そんな中、週半ばの寒波で先週までほとんど雪のなかったコースは、かなりの積雪があると予想されました。山ガール1号にはチェーンスパイクをプレゼントしておいたので新たな購入は不要でしたが、先輩には今後使うかどうかわからないアイゼンを購入して.....と頼みづらいなあ。
でも前日の連絡では、1号の薦めにより、チェーンスパイクを購入したとのこと。
冬山ははじめてのようなので、山頂で煮炊きをするような状況ではなく、ストーブなどはおいてきて、とにかく装備を軽くすることを薦めておきました。
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当日はありえないほどの快晴!
しかもほとんど風もなく、想像していた以上に暖かい状況で富士急行線「三つ峠」駅を出発。
三つ峠駅の標高はおよそ420m。
山頂は1758m。
下山予定地のカチカチ山ロープウエイの山頂駅は1100m。
体力に一抹の不安を感じる先輩を考えれば、逆コースの方が累積獲得標高が小さく無難かと思いましたが、帰路の富士山2号のことを考えると始発駅の河口湖駅から乗った方が安心です。ハードな山行きを希望するM1号にも喜ばれそう(笑)。
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三つ峠グリーンセンター横では、林道が凍結。早速、チェーンスパイクの履き初め式。氷に食いつき、雪に食い込むその履き心地に彼女たちは、狂喜乱舞。しかし、日陰のカーブを過ぎると、氷雪は路肩部分だけとなり、スパイクの磨耗を心配して、スパイクを脱いで林道を登ります。
神鈴の滝遊歩道入り口で、スパイク再装着。その後再び林道に出ましたが、ここからは氷雪部分を選んで上ってきました。
林道脇には何箇所かのトイレが設置されていて、冬季も使用できるようでした。
1号のトイレ休憩の間に、後ろから上がってきた男性と話をしました。パトロールの腕章を下げた男性は、地元の方で毎週登山道を登りその情報を登山者に伝えているとのこと。
屏風岩を過ぎたところにある橋が傾いているという情報や、先週凍結した下りで女性が転倒ヘリで救助された話をしてくださいました。また、山頂が3つにくびれているので三つ峠山と呼ばれるようになった山名の由来まで教えていただきました。
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林道の終点近くには達磨石という石があり、手前の橋を渡るといよいよ登山道に入ります。登山道は中等度の傾斜のつづら折れが続き、息をつく場所がほとんどありません。最初は「アイゼン楽しー」と言っていた彼女たちでしたが、足にかかる負担がわかってきたようで「太ももに来るー、ふくらはぎに来るー」とか叫んでいました。
10分くらいすると、1号とその先輩は少しずつ遅れ始めるのですが、ちょっと待って上げるとすぐに追いついてきます。
いつもよりはザックも重たく、おまけにアイゼン装着ということでこちらもゆっくりとしか登れませんが、ふたりともそこそこのペースで登ってきてくれますので、待っている時間も短く「少しも寒くはないワー」。
ちなみに、このフレーズを1号に話しても「何のこと」。1号の頭の中はどうも男に特化していて、アナ雪のことは知らない様子。
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屏風岩の手前で彼女たちは休息するということで、山頂で落ち合うことにして先に登りました。山頂でお湯を沸かし、コーヒーを飲むためです。屏風岩で岩登りをする男性を横目に最後の力を振り絞って....3時間20分で山頂に到着。
すっごーい景色です。
360度雲ひとつなく晴れ渡り、この光景は一生忘れられない景色の一つとなることは間違いありません。
目の前の富士山、その右隣には雪をたたえた南アルプスの山々。盆地をはさんだ反対側には八ヶ岳。両者の間には北アルプスの山々まで。
山頂では景色に見とれる前に、お湯を沸かさなければ...。ところが、ライターを忘れるという大失態。やっちまったー。
それを聞いていたベテランの単独女性が
「どなたかライターお持ちでないですか?」
山頂に憩う登山客たちに声をかけてくれました。
すると一人の男性が
「もっていまーす。」
無事にストーブに火を入れることができました。
声を掛けていただいた女性、ライターを貸していただいた男性、どうもありがとうございました。あらためて御礼申し上げます。
そして、待つこと20分弱で、山ガールとその先輩は山頂に到着。なんと、四季楽園という小屋の前で道を間違えたとのこと。地元の人の話を訊かなかったの?と問い詰めましたが、よくよく考えると、彼女のトイレ休憩の間の話でした(笑)。
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帰りは天上山のロープウエイで下りるコースを行きます。
16:00河口湖駅発の「富士山2号」キボンヌの話をして、なんとか2時間30分で降りるように告げて下山開始です。
四季楽園の目と鼻の先の登り斜面で、男女がカメラを手にそーっと山道を下ってくるではありませんか。その視線の先にはこげ茶色の物体が.....。
なんとその物体はもしかして「カモシカ」かも。
はじめはえさを探し(探すふり?)て下を向いていましたが、カメラに気づいたのか急に顔を上げてカメラ目線。挙句の果てに、カメラをもって連射をくりかえす我々に無勝て歩いてくるではありませんか。
通常なら無効が警戒して後ろに下がるはずですが、人なれしているのかむしろ近づいてきます。これには我々の方がびっくり。逆に後ずさりを....。
あまりここで長居をするわけにもいきませんので、後ろ髪を引かれつつ立ち去るとほどなくカモシカ君もフェードアウト。
天上山までは山頂から眺めた尾根を縦走して下ります。三つ峠山の西斜面ということでこちらは積雪が多く平地で15から20cm、吹き溜まりでは40から50cmのところもありました。南面では腐れ雪の部分もありましたが、ロープウエイ山頂駅まで雪がずっとありました。
積もって間もないので、あるくと少し圧雪されるような感じでした。ここを登りにとるとパーワーロスとなるので、確かに標高差は大きくなりますが三つ峠から登ってくる方がよかったと思います。
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カチカチ山ロープウエイは冬季も営業しているのか心配でしたが、多くの観光客でにぎわっていました。その多くは外国の方、とくに韓国の方がたくさんいたようです。
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カチカチ山上のウサギ神社に
恋愛祈願をするという山ガール1号。
そんな時間はないぞ.....。
おまえの恋愛より、帰りの列車が心配だ。
こうして、恋する山ガール1号の野望は潰えたのでした(笑)。
カチカチ山を下りたのが15:41。
富士山2号発車時刻が16:00。
ガイドブックでは駅まで10分ほどとありましたが、歩道は凍っており
「もう一度アイゼン履く?」
そんななか転倒に留意しながら早足で...。10分前には駅に到着。
急いで地ビールを買って、5分前に乗車完了。
最後まではらはらどきどきの三つ峠山でした。
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