来日岳から大師山周回


- GPS
- 04:33
- 距離
- 11.1km
- 登り
- 636m
- 下り
- 639m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に問題なし。 |
その他周辺情報 | 城崎温泉 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
|
---|
感想
前日には、大峯、比良、中国東部山地、いろいろと迷って後山に行くことに決めていたが、朝起きると霧雨が降っている。あれっと思って「てんくら」を確認すると、後山の予報は悪い方向にシフトしている。雨雲レーダーは岡山付近、奈良南部に雲が広がっているし、これはまずいと再考。前線が南下して天気が変わったわけなので、日本海側はましかも、と考えてチェックすると、兵庫県北部、鳥取県はまずまずのようであった。『分県登山ガイド 兵庫県の山』で未踏になっているのは浜坂の2座と城崎の来日岳で、前二者は小さな丘、後者は車で上れる山というわけで、わざわざ登りに行くというにはちょっと・・・。しかし今日は雨が降るかもしれず、日本海に面して天気予報的にはもっとも「まし」なローケーションなので、来日岳に即決だ。後回しになったとはいえ、気になってはいたので、ある程度の下調べは出来ている。慌ててヤマレコの楽ルートで予定コースを書き込んで出発する。
舞鶴道、北近畿道と乗り継いで車は進むが、時に霧雨が降るという天気である。それでも北に行くほどちらり青空も出たりして、何とかなりそうな気配である。確か、トンネルだか、橋だかの前後の路肩に駐車できると誰かが書いていたぞ。登山開始点とGPSの現在地を見比べながら進んでいくと、確かにあった、文句なしの駐車スペースだ。来日という信号のすぐ先左側の位置である。
駐車地からJRの線路をくぐって沼地の横を入っていく。円山川の河口近くだからだろう。何匹もの幅10センチほどのカニが、慌てて藪に逃げ込む。少し進んだところで、左手の溝を渡って登山道が分岐する。獣除けの金属扉を開けて尾根に取り付くがいきなりの急登。すぐに「山頂まで88分」の看板が立っている。「八十八」の方に力点が入った道標という感じである。山道に沿って石仏(お墓なのかも)が一体または二体、大師山までぽつりぽつりと立っている。
前線の南下で今日は一気に気温が下がり、陽射しもないので涼しいのだが、それでもこの急登で汗が噴き出す。ほぼ海のレベルから登って行くので思いのほか大変な登りとどなたかが書いておられたが、その言葉を噛みしめつつ、進む。途中、「天望」と書かれた杭の立つ地点からは、円山川が満面に水をたたえて緩やかに蛇行する様子が一望される。この川の河口部には、いつ見ても心惹かれる豊かさを感じる。
天望地点の少し上が「309mの頭」で、この先少し傾斜は緩くなるものの、相変わらずの急登が山頂まで続く。道幅が広くなって防火帯のようになり、やがてブナの木も目立つようになる。すると左手に東屋風の人工物が現れ、それは展望台であった。ここからは円山川に加えて日本海の眺望が楽しめる。
足元は芝地となって眼前にNHKのアンテナが現れると、ここが山頂である。今までにも増して雄大な円山川の眺めと、木々の合間からは深い青色をした日本海がのぞまれる。一等三角点の大きな石標を確認して、昼飯にする。すると車道をプリウスが上がって来た。徒歩の登山者が一人、大師山方面から来て戻っていった。意外に静かな山頂である。
ここから大師山へは、荒れた林道が通じている。山道もあるが、近頃あまり通る人がいないと見えて、こちらは荒れ気味である。かつてはよく整備されていたらしく、木々には植物名の表示まであるが、倒木はそのままに道を塞ぎ、道標はない。
延々と林道を歩くのは確かにboringではあるが、たまに今登って来た来日岳の見える箇所もあって、多少の変化をつけている。林道に立てられた道標が示す大師山への距離は次第に減って、ついに山頂のお堂に達した。ここにはロープウエイが付けられている。六甲、摩耶、葛城、金剛と、大阪・神戸の山のロープウエイやケーブルは運休になることも多くなったが、ここ城崎ではなおも多くの観光客を山頂に運んでいるようだ。
ロープウエイに沿って温泉寺から温泉街へと下る山道では、登ってくる3グループとすれ違う。古刹の雰囲気が漂う温泉寺を抜けて下ると、温泉街の奥に位置する温泉寺薬師堂に達する。お参りをして温泉街に足を踏み入れると、コロナ後の賑わいが新鮮に感じられる。まだまだ元気な城崎温泉であった。駅を過ぎて駐車地に向かう途中、円山川に面した旅館「水郷」の前を通った。この宿は今では素泊りのみだが、以前は最高のカニを提供していた。シーズンでも他の多くの宿は冷凍ガニを出していたが、水郷は地場産の生きたカニを、食べきれないほど出してくれたものである。
円山川に沿っては車道が二つ並走していて、川側の道はバンバン車が通る。線路を隔てた山側の道はほとんど車は通らない。そこで山側の道を進んでいると、ある地点で右にカーブして川から離れていく。これはいかんと川側に行こうとするが、線路と藪が行く手を阻む。地図で見ると、目の前の住宅地を縫って小さな道が川側の道に繋がっていたので、これをトライする。うまくいきそうに見えたが、最後の小川を渡るところに問題があった。痛んだ小さな木橋が、水深のある小川にかかっていてこれを渡らざるを得ない。入り口には「危険」の看板。asakinuはエイヤー、で、ソロソロと渡りきる。kinuasaも続く。渡り切った対岸には「この橋渡るべからず」と記されていた。最後の補助橋の木は確かにたわんで、ヒヤッとさせられたが、何とかルートに復帰できた。この記事を参考に行かれるかたは、川側の道路へ早めに移っておくのがよさそうだ。しかし、川側の道は、道幅いっぱいに車が走ってくるのでそれはそれで怖い。
最後のアドベンチャーを何とかしのいで駐車地に到達し、ほっとする二人であった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する