岩湧山
- GPS
- 02:49
- 距離
- 5.4km
- 登り
- 535m
- 下り
- 538m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備された登山道 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
金曜日に寒冷前線が通過してから急激に温度が下がって、土曜日には雨は上がって早朝のうちは晴れたものの、やがて冷たい空気の流入できわどい空模様になるのは明らかだ。一過性に冬型に似た気圧配置になったので、北に寄ると天気が悪い。西ならよかろうと思ったが、強風で「てんくら」は軒並みCとなっている。近畿地方南部が一番ましな天気の予想だ。高い山は嵐になる可能性がある。そこで浮上してきたのが和泉山地である。大和葛城山に登って以降、気になっている和泉葛城山を一番最初に考えたが、少し調べると、山頂横にPマークがあるじゃないか。そうか、この山は車で上れるんだ。ということで、とりあえず却下する。ならば、と二番目に浮上した候補が岩湧山で、こちらは歩いて登る山であった。しかも、名物は山頂付近に広がるススキ原というから、シーズン的にはぴったりとはまる。と言うわけで岩湧山に決定。小学生の頃熟読していた昆虫の写真図鑑には、使った標本の採集地が記載されており、どのチョウだったかはもはや記憶が定かでないが、採集地は岩湧山なのだった。そんなわけで、岩湧山の名前には親しみがある。しかし、この歳になるまで登る機会はなかった山である。
この山のポピュラリティーからアプローチの車道は広い立派な道を想像していたのだが、行ってみるとなかなか細い道である。第1から第6まで駐車場があると聞くが、朝のうちに全て埋まるというので、遠隔地に行くときと同じに6時に家を出てきた。その甲斐あって、一番上の第1駐車場に残り1席のスロットを確保する。すぐ下の第2駐車場との間にある「いにしえの道」登山口から取り付く。最初は石畳の立派な道で、左右にアキチョウジやカラマツソウの類が美しく咲き競っている。しかし、わずかに進むと、「いにしえの道」は倒木と落石の為通行止めである旨、注意書きがあり、迂回路へと導いているのだった。この手の山は「過保護」な面があるから、そのまま進んでもきっと平気だろう、というaaskinuにありがちな勝手な解釈で、「いにしえの道」に突入する。実際、特段問題なく「問題区間」を通り抜けて、岩湧寺の下に出た。この辺り、シュウカイドウが林床を埋め尽くしており、わずかに残った花が彩を添えている。
寺の裏手から山道に取り付くと、「急坂の道」と「一般ルート」に分かれる。急坂の道は山頂まで60分、一般ルートは90分とある。考えるまでもなく急坂の道へと入る。階段多しと注意書きがあったが、確かに階段状に木が組んである。道沿いに歩程の表示があり、13分の1から一つずつ、13分の13まで杭打ちされている(13分の13は気がつかずに終わった)。周囲は自然林で気持ちがいい。主稜線近くになると針葉樹の植林になるが、全体に自然度が高い。大阪からこんなに近いのに、和泉山地の雰囲気はなかなかよい。下生え豊かである。シカがいないからだろう。
急坂のおかげで歩程は捗り、主稜線上の「岩湧山東峰」(ヤマレコによる)に難なく達する。すぐにトイレがあるが、その先にはもう岩湧山を象徴するススキの原が広がっていた。空は暗い雲が支配しているが、開放的は雰囲気に気持ちは浮き立つ。ススキに交じってアザミ、アキノキリンソウ、リンドウ、ヤマボクチなどが花を咲かせて出迎えてくれる。ゆるい坂を上っていくと、風になびくススキの穂の間から、大阪平野が一望される。その痛快な眺めに、思わず歓声を上げる。
あっという間に岩湧山の山名板の立つ山頂に立つ。二等三角点が埋設されている。ここでゆっくりしたい気分ではあるが、ススキの原の山頂は風が吹き抜けて寒い。しばらく眺めを楽しんだら来た方角へ戻るとする。岩湧山東峰を過ぎて主稜線を進み、一般ルートを下る。一般ルートは途中からトラバースしていくが、我々は支尾根をまっすぐに下る(この分岐にはなぜか標識はない)。ここは「見晴らしの道」と呼ぶことを倒れた標識で知る。一般ルート上では次から次にハイカーと出会ったが、見晴らしの道に入ると下の車道に出るまで誰とも出会うことなく静かな山行となる。
こうして岩湧山周回を終えたが、あのススキ原からの眺めは秀逸この上ない。岩崎元郎氏の百名山に岩湧山が選ばれていることに、なるほど!と感心する我々なのであった。
下山後、まだ時間は早いので、和泉葛城山に車で登山することにして、例によってカーナビとの「闘い」が開始されたのだった。
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