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Yamareco

記録ID: 6580190
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
東北

増川岳 ご覧あれが竜飛岬北の外れだよ

2024年03月23日(土) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:18
距離
11.8km
登り
956m
下り
952m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
8:08
休憩
0:10
合計
8:18
距離 11.8km 登り 958m 下り 956m
7:52
339
林道通行止めゲート
13:31
13:41
149
16:10
林道通行止めゲート
天候 くもり
過去天気図(気象庁) 2024年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
林道通行止めゲート手前の広場に車を駐めました。
コース状況/
危険箇所等
最初に進んだ直登コースはほとんど崖と言っていい斜面。雪の着き方で難度は変わるのかもしれませんが、我々には無理でした…。
稜線上は大雪庇地帯。視界が悪い時はご注意ください。
その他周辺情報 竜飛岬、青函隧道坑口など付近に観光地あり。三厩の町中にコンビニと入浴施設があります。
通行止めゲートから出発!
ツ「行ってきま!」
7
通行止めゲートから出発!
ツ「行ってきま!」
林道歩き30分。
今日のものではないが、先行者の足跡がある。
3
林道歩き30分。
今日のものではないが、先行者の足跡がある。
増川岳が見えてきた。
5
増川岳が見えてきた。
「増川岳を愛するもの、一生怪我は無し」
この後、この言葉の意味を考えてしまう事態に遭遇するのだが、この時点では知る由もない…。
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「増川岳を愛するもの、一生怪我は無し」
この後、この言葉の意味を考えてしまう事態に遭遇するのだが、この時点では知る由もない…。
折れた標識を見逃すところだった。
絶妙に木に隠れて倒れてるんだもんなぁ。
3
折れた標識を見逃すところだった。
絶妙に木に隠れて倒れてるんだもんなぁ。
茶「じゃ、行きますか」
ツ「最初から雲行きが怪しいっぺ」
3
茶「じゃ、行きますか」
ツ「最初から雲行きが怪しいっぺ」
最初は踏み跡明瞭。
ツ「明瞭?」
2
最初は踏み跡明瞭。
ツ「明瞭?」
随所にピンテもある。
3
随所にピンテもある。
だんだん藪っぽくなる…。
2
だんだん藪っぽくなる…。
ここを登るんか?
先行者の足跡は躊躇なく続くが、夏道の道型もわからん。
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ここを登るんか?
先行者の足跡は躊躇なく続くが、夏道の道型もわからん。
足跡を追って急斜面を直登。
草の上にうっすら積もった雪がいやらしい…。
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足跡を追って急斜面を直登。
草の上にうっすら積もった雪がいやらしい…。
いや、崖でしょ、これ。
足跡はなおも上に続いているが、我々ではこの崖は登れない。
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いや、崖でしょ、これ。
足跡はなおも上に続いているが、我々ではこの崖は登れない。
下はこんな感じ。一つ間違えば滑落必至だ。
進退窮まる前に撤退を決意した。
ツ「こんなやべーとこだとは思わなかったっぺ」
5
下はこんな感じ。一つ間違えば滑落必至だ。
進退窮まる前に撤退を決意した。
ツ「こんなやべーとこだとは思わなかったっぺ」
安全なところまで逃げ…戻ってきた。
さて、どうしようか…。
1
安全なところまで逃げ…戻ってきた。
さて、どうしようか…。
山の西側の斜面に人が歩いた軌跡がある。
試しにそっちに行ってみると道型のようなものがあった。
これは行けるか?
5
山の西側の斜面に人が歩いた軌跡がある。
試しにそっちに行ってみると道型のようなものがあった。
これは行けるか?
うーん?
どうかな?
なんとか笹薮を抜けた。
そしてしっかり雪のついた歩行可能な斜度の斜面に出ることができた。
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なんとか笹薮を抜けた。
そしてしっかり雪のついた歩行可能な斜度の斜面に出ることができた。
主稜線から伸びる支尾根を捕まえた。
ここを登りつめることができれば山頂に到達できそう。
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主稜線から伸びる支尾根を捕まえた。
ここを登りつめることができれば山頂に到達できそう。
空が見えてきた。
ツ「稜線に出たっぺよ」
4
空が見えてきた。
ツ「稜線に出たっぺよ」
おお、これはなかなか。
6
おお、これはなかなか。
迫力のある大きな雪庇帯が延々と続いている。
ツ「ビクトリーロードだっぺ♪」
7
迫力のある大きな雪庇帯が延々と続いている。
ツ「ビクトリーロードだっぺ♪」
そろそろ山頂か?
4
そろそろ山頂か?
まだ先だったー!
ツ「…1時までに着かなかったら諦めて帰るっぺよ」
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まだ先だったー!
ツ「…1時までに着かなかったら諦めて帰るっぺよ」
山頂手前の最後の急登。
茶「…1時だな…」
ツ「ここまで来たら行くっぺよ!」
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山頂手前の最後の急登。
茶「…1時だな…」
ツ「ここまで来たら行くっぺよ!」
紆余曲折の末、山頂に立てました!
5時間半かかった…。
ツ「まぁまぁ、岩木山が見えているっぺよ」
茶「うーん、写真じゃわからんね」
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紆余曲折の末、山頂に立てました!
5時間半かかった…。
ツ「まぁまぁ、岩木山が見えているっぺよ」
茶「うーん、写真じゃわからんね」
ツ「こっちは八甲田だっぺ」
茶「わかんない…なぁ…」
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ツ「こっちは八甲田だっぺ」
茶「わかんない…なぁ…」
東側には外ヶ浜町の山、たぶん袴腰岳などが見えている。
その向こうには平舘海峡。そして下北半島まで視界に入る。
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東側には外ヶ浜町の山、たぶん袴腰岳などが見えている。
その向こうには平舘海峡。そして下北半島まで視界に入る。
足元には三厩湾。その向こうは津軽海峡だ。
増川岳の山頂からは北方向以外すべての方角に眺望が開ける。
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足元には三厩湾。その向こうは津軽海峡だ。
増川岳の山頂からは北方向以外すべての方角に眺望が開ける。
良い眺めなのだが、なにせ時間が押している。
早々に下山の途につく。
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良い眺めなのだが、なにせ時間が押している。
早々に下山の途につく。
尾根沿いに戻り、無名の713mピークまで付近まで戻ってきた。ここからなら北側の眺望も得られる。
茶「ご覧、あれが竜飛岬北の外れ…」
ツ「と、知ってる人がドヤ顔で指を指す〜」
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尾根沿いに戻り、無名の713mピークまで付近まで戻ってきた。ここからなら北側の眺望も得られる。
茶「ご覧、あれが竜飛岬北の外れ…」
ツ「と、知ってる人がドヤ顔で指を指す〜」
そして津軽海峡の向こうには北海道の山!
大千軒岳…とかかなぁ?
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そして津軽海峡の向こうには北海道の山!
大千軒岳…とかかなぁ?
下降ポイントを間違うと面倒くさいので、ここは慎重に。
2
下降ポイントを間違うと面倒くさいので、ここは慎重に。
苦労して登った雪の急斜面も、下るとなると早い。
5
苦労して登った雪の急斜面も、下るとなると早い。
早すぎるって!(汗
3
早すぎるって!(汗
雪が切れると途端に踏み抜きと藪地獄…。
一応道があることになっているけど、ここはグリーンシーズンには来たくないなぁ。
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雪が切れると途端に踏み抜きと藪地獄…。
一応道があることになっているけど、ここはグリーンシーズンには来たくないなぁ。
ツ「林道が見えてきたっぺ!」
茶「なんとか無事に帰って来れたね」
2
ツ「林道が見えてきたっぺ!」
茶「なんとか無事に帰って来れたね」
茶「疲れた…」
ツ「まだ林道歩きが2kmあるっぺよ」
茶「…」
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茶「疲れた…」
ツ「まだ林道歩きが2kmあるっぺよ」
茶「…」
ツ「今日は歩き甲斐があったっぺねぇ。ビールが美味いぞぉ♪」
茶「だねぇ。お疲れ様でした」
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ツ「今日は歩き甲斐があったっぺねぇ。ビールが美味いぞぉ♪」
茶「だねぇ。お疲れ様でした」

感想

「みちのく120山」の一座、増川岳に登ってきました。
青森県の山は一部の著名な山を除いて登山道の荒廃が進んでいて、津軽半島の山もその中に含まれています。そのため予てから残雪期の登頂を狙っていました。ところが、数年前に津軽半島一帯を襲った豪雨災害(津軽線を不通に追い込んだアレですね)の影響で山が荒れてしまったという情報を入手。しばらく様子を伺っていましたが、昨年あたりからぽちぽち登山記録が出始めたので満を持しての挑戦でした。
登山に当たって先人たちの軌跡を参考にさせてもらったのですが、スタート直後の急登で早くも行き詰まりました。ほとんど崖というような急斜面に薄っすらと雪が積もっていて危険極まりない状態なのです。しばらく試行錯誤しましたが、2mほどの手がかりのないオープンな斜面を越えることができず引き返すことにしました。ここをスノーシューで登ったという記録があったのですが、とても信じられません。もっと雪が積もっていればまったく状況が違うのでしょうか。
失意のまま一旦下山したのですが、津軽半島の突端まで遠征してきてあっさりと敗退ではあまりにも悔しい。地図とにらめっこして西側の斜面から再度挑戦してみることに。西側の斜面も下部は藪、上部は急登とけして易しくはありませんでしたが、なんとか主稜線に到達することができ、時間はかかったものの山頂に到達することもできました。苦労してたどりついた山頂は素晴らしい眺望で岩木山や八甲田、下北半島、そして北海道までグルリ360度の大展望が広がっていました。
登り5時間半、下り3時間、計8時間半の激闘でしたが充実した山行でした。標高700mの山ですが手強かったぁ。

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