養老山☆三椏の群生地より国境稜線の山へ
- GPS
- 03:41
- 距離
- 8.8km
- 登り
- 668m
- 下り
- 660m
コースタイム
- 山行
- 3:18
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 3:41
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
養老山の登山ルートは大部分はヴァリエーション・ルートであるが、踏み跡あり |
その他周辺情報 | あやべ温泉 https://www.ayabeonsen.com |
写真
感想
今年は暖冬ではあったが、3月の下旬に寒い日が続いたせいだろうか、桜や躑躅の開花が遅いようだ。三椏(みつまた)の花は咲いていることを期待して、京都の綾部に足を運ぶことにする。三椏の群落としては福井県大飯郡との県境近くにある老富町の群生地が知られ、3年前に訪れたことがあるが、五泉町の市志にも三椏の群生地があることを知る。
前日の夜から朝にかけて前線の通過に伴ってかなりの雨が降るが、雨は朝のうちにやみ、午前中のうちから晴れる予報となる。京北に入る頃には空にはすっかり青空が広がる。
由良川の上流、上林川からその支流の畑口川に沿って上流に向かう。市志の集落はその最上流に位置する。集落を抜けると道は非舗装路となる。奥nに進んだところに車数台分の道路余地があり、駐車場と小さく看板が出ているので、ここに車を停めて出発する。
対岸に渡る小さな橋があり、林道を進むとすぐに三椏の群生地の案内があった。林道の脇には最近に植樹されたものと思われる桜の若木が植えられているが、残念ながら花は全く咲いていない。林道沿いに三椏の若木も現れるが、三椏の群生地は左手の植林の谷に入ったところのようだ。
植林の中に入ると三椏の群生地となる。植林の中に日差しが差し込むと薄暗い林間に照明を灯したかのように三椏の花が濃厚な黄色の光を放つ。老富の群生地ほどの密生はなく、群生は小規模であったが、それでも目を愉しませてくれるには十分だった。
三椏の群生地を通り抜けて、植林を奥まで進み南に隣接する光野町との間の光野峠まで登ると尾根上には車が走れそうなほど十分に整備された林道が通じている。このまま尾根を歩いて君尾山に向かうことも考えたが、延々と林道を歩くのも面白くないと思い、北にある養老山に向かうことにする。
再び三椏の群生地を通り、畑口川沿いの道を上流に向かう。養老山の南の谷に入る波線の道はかなり整備された林道であり市志谷林道というらしい。この谷の左岸の尾根が歩きやすそうに思われたので、林道との出合からすぐに尾根に取り付く。尾根の末端から境界標の杭が頻繁に現れ、デープ類はないものの尾根には薄い踏み跡が続いている。
谷を挟んで眺める右岸の尾根には広葉樹の疎林が続いているのが目に入り、快適な尾根歩きが期待できそうだ。この左岸尾根はca400mあたりで尾根がなだらかになると植林となる。ca450mあたりからは混合林となり、勾配が少しキツくなる。
Ca600mあたりからは広々とした自然林の疎林が広がる二重尾根となり、快哉を叫びたくなるような気持ちの良い景色が広がった。二重尾根の間に広がるなだらかな谷を気ままに歩いてみる。地図を確認するがこのような地形が広がっているとは全く想像が出来ない、というか地図の等高線には表現することが難しい地形なのだろう。
二重尾根が合流するところが綾部市と舞鶴市の市境尾根であるが、ここはかつての丹後と丹波の間の国境尾根でもある。養老山の山頂はわずかに50mほど尾根を進んだ先の小ピークであり、いくつかの小さな山名標が架けられていた。山名標がなければ通り過ぎてしまいそうな地味なピークだ。そのすぐ先に紅白の大きな送電線鉄塔が見えるので、展望を期待して送電線鉄塔まで進んでみる。送電線鉄塔の東には国境尾根の先に三国岳が見える。送電線下を反対側に進むと広く切り払われた斜面からは舞鶴湾とその彼方に丹後半島の山々が見える。山頂からの展望は全く期待していなかっただけに望外の報償であった。
下山は送電線の立ち並ぶ国境尾根を西に進む。当然ながら送電線の下には歩きやすい巡視路が続いている。巡視路はp632の北側をトラバースしていくが、下山はp632から南に伸びる尾根に入る必要があり、植林に覆われたp632に登る。南側は尾根の形が不明瞭であり、斜面を適当に下るが、ピークから少し南西に降ったところから尾根が分岐するようだ。
尾根の西側は杉の幼木が大規模に植林されたばかりのようで、尾根沿いには延々と真新しい防獣ネットが張り巡らされている。そのお陰で随所に展望が広がる。尾根を下ると三角点ピーク△499.9の手前で真新しい林道が現れる。どうやらこの植林のために最近になって作られたものなのだろう。遠目には歩きやすそうな自然林の疎林が広がっているように見えたのはこのあたりだが、尾根に林道を通すために周囲が伐採されていたからそのように見えたのだろう。
林道は三角点ピークの手前で終点となる。ピークに至ると四等三角点の小さな柱石があった。後で確認すると点名は岡山というらしい。正面には君尾山が大きく見える。ここからは西に緩やかに尾根は降っていく。尾根上には境界標の杭と山仕事のための薄い踏み跡が続いている。ところどころで堀割状の道が現れるが、かつての市志の人々の生活路だったのだろう。
尾根を末端まで辿ると市志の集落に出るが、その手前で東側の斜面を降って林道に着地する。三椏の群生地の駐車場まではわずかに数分で戻る。駐車場から車が二台出てくるところだった。三椏の群生地を観に来られた人達なのだろう。
市志を後にすると、帰りは君尾山の南麓にあるあやべ温泉に立ち寄る。国道からはかなり離れた辺鄙な場所ではあるが、意外にもそれなりに人が訪れているようであった。受付では混雑していますと言われたが、浴場が広いせいか混雑しているようには思えなかった。
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