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Yamareco

記録ID: 6635277
全員に公開
アルパインクライミング
奥秩父

木戸壁右カンテ〜木戸の頭

2024年04月07日(日) [日帰り]
 - 拍手
JetUpper その他1人
体力度
1
日帰りが可能
GPS
07:50
距離
2.7km
登り
418m
下り
437m
歩くペース
ゆっくり
1.31.4
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:45
休憩
5:06
合計
7:51
7:12
110
スタート地点
9:02
14:08
55
15:03
ゴール地点
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
木戸壁はマルチピッチのクライミングルートで、その上部は藪岩のバリエーションルートとなります。
フェース上のタドン状の岩はルート上は安定しているが、少しルートを外れれば不安定となり、簡単に剥がれるため、荷重を掛ける前にチェックは必須。特に木戸壁から上部は入山者が少ないためか、今回も悪魔の爪と言われる3本のチムニー状が並ぶ岩壁の登攀中に15cmほどのホールドがあっさりと剥がれ落ちる等、全体的に不安定と思われます。

■1ピッチ目 15m    Jetリード
出だし90°の垂壁を越えるとやや傾斜が落ちたフェースを直上。
テラスは安定
■2ピッチ目  20m 検+ 20m 
2P目は浅い凹状からフェースを登り、リッペを越えて直上。被り気味を回り込むと終了点のある狭いテラスがあるが、ロープに余裕があるため、これをパスし更に直上。小広い松の木テラスでピッチを切る。
■3ピッチ目 30m 検 Jetリード
当該ルートの核心。このピッチから高度感も向上し、爽快。松の木テラスから右上し、カンテを直上。草付きのランペを越えて終了点へ。
■4ピッチ目 15m 掘 
傾斜の緩んだフェースを直上〜左上し、大ハング下の緩傾斜テラスの終了点まで。
■5ピッチ目 5m Jetリード
テラスから左にトラバースし、垂直ルンゼ壁の灌木まで
■6ピッチ目 15m 
垂直のルンゼからコルまで。ルンゼ内はステミングで登る。1箇所ボルトあり。
■7ピッチ目 15m 検 Jetリード
木戸の頭核心部「悪魔の爪跡」と呼ばれる3本のチムニー状が並ぶ垂壁からナイフリッジ手前のリッジ(掘棔砲泙如3本のチムニーのうち、右溝にハーケン1つ、リングボルト2つあり。こちらを選択する。垂壁の出だしが最も傾斜が強く、核心。
チムニーを抜けた後は、簡単だが高度感抜群の岩登り(残置はなく、ややランナウト気味となるため、ミス厳禁)を経てナイフリッジ手前の凸岩に残置スリングの束があり、ここでピッチを切り後続をビレイ。
■8ピッチ目 10m
両側はスッパリと切れ落ちた幅30cmくらいのナイフリッジで、頂稜を歩く。
足元が安定したところの灌木でピッチを切る。
■9ピッチ目 20m
ナイフリッジ終了点からコンテで木戸の頭ピークへ。頭直下のチムニー壁(掘砲魃曚┐襪箸笋粡気味の頂上へ到達する。

下降は頭ピークから西側方向に3回(40m→40m→50m)の懸垂下降を経て登山道へ。´△六鎮峪拇世△蝓は灌木を利用。




久しぶりの木戸壁。晴天微風、ドライで先行者やヒルも居らずこの上なく快適なコンディション
2024年04月07日 07:39撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 7:39
久しぶりの木戸壁。晴天微風、ドライで先行者やヒルも居らずこの上なく快適なコンディション
準備中に後続が到着(3人P)。
2024年04月07日 08:25撮影 by  DSC-WX500, SONY
1
4/7 8:25
準備中に後続が到着(3人P)。
2P目は3P目を継続し、松の木テラスまで。
2024年04月07日 08:41撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 8:41
2P目は3P目を継続し、松の木テラスまで。
この支点は足元が不安定なのでパスしてロープを伸ばします。
2024年04月07日 09:41撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:41
この支点は足元が不安定なのでパスしてロープを伸ばします。
ロープを伸ばした先のこちらのテラスでピッチを切ります。
2024年04月07日 09:45撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:45
ロープを伸ばした先のこちらのテラスでピッチを切ります。
2024年04月07日 09:51撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:51
2024年04月07日 09:41撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:41
軍艦岩。凄い迫力で圧倒されます。
2024年04月07日 09:52撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:52
軍艦岩。凄い迫力で圧倒されます。
2024年04月07日 09:52撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:52
表妙義が一望できます
2024年04月07日 09:52撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 9:52
表妙義が一望できます
5P目
2024年04月07日 10:16撮影 by  DSC-WX500, SONY
1
4/7 10:16
5P目
時間的にも余裕があるため、ここから木戸の頭まで継続します。
先ずはここをルンゼまでトラバースします。簡単ですが、落ちれば只では済まないのでロープで繫いだまま進みます。
時間的にも余裕があるため、ここから木戸の頭まで継続します。
先ずはここをルンゼまでトラバースします。簡単ですが、落ちれば只では済まないのでロープで繫いだまま進みます。
木戸壁はここで終了。立派な山名板が設置されてました。
2024年04月07日 10:26撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 10:26
木戸壁はここで終了。立派な山名板が設置されてました。
素晴らしい絶景です
素晴らしい絶景です
トラバースを終了し、灌木で後続をビレイ。
2024年04月07日 10:43撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 10:43
トラバースを終了し、灌木で後続をビレイ。
ルンゼ概観。出だし左壁からチムニー状をステミングで直上。途中にボルト1つあり。出だしはすぐ上のタドン上のホールドにタイオフで1ピン目のランニングを取りました。
2024年04月07日 10:49撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 10:49
ルンゼ概観。出だし左壁からチムニー状をステミングで直上。途中にボルト1つあり。出だしはすぐ上のタドン上のホールドにタイオフで1ピン目のランニングを取りました。
「悪魔の爪跡」を登攀
「悪魔の爪跡」を登攀
足元を撮影
2024年04月07日 11:14撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:14
足元を撮影
悪魔の爪跡を抜けると、高度感満点の岩登りになります。
2024年04月07日 11:14撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:14
悪魔の爪跡を抜けると、高度感満点の岩登りになります。
一登りするとスリングが巻かれたこの凸部に達し、ここでピッチを切ります。
2024年04月07日 11:16撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:16
一登りするとスリングが巻かれたこの凸部に達し、ここでピッチを切ります。
支点から下部を撮影。高度感抜群です
2024年04月07日 11:16撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:16
支点から下部を撮影。高度感抜群です
次のピッチは戸隠の蟻の戸渡を想起させる見事なナイフリッジ
次のピッチは戸隠の蟻の戸渡を想起させる見事なナイフリッジ
2024年04月07日 11:22撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:22
2024年04月07日 11:25撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:25
2024年04月07日 11:34撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:34
ナイフリッジを通過後、コンテで木戸の頭へ向かいます。直下にチムニーあり
2024年04月07日 11:50撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:50
ナイフリッジを通過後、コンテで木戸の頭へ向かいます。直下にチムニーあり
チムニー(掘
2024年04月07日 11:51撮影 by  DSC-WX500, SONY
1
4/7 11:51
チムニー(掘
チムニー登りを経て木戸の頭ピークへ
2024年04月07日 11:57撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:57
チムニー登りを経て木戸の頭ピークへ
2024年04月07日 11:58撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 11:58
帰路は先ずは北側へ支点を利用して一回目の懸垂下降(40m)。
帰路は先ずは北側へ支点を利用して一回目の懸垂下降(40m)。
2024年04月07日 12:39撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 12:39
続いて西側のルンゼへ向かいます。
2024年04月07日 12:37撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 12:37
続いて西側のルンゼへ向かいます。
5mほどクライムダウンしていきます
2024年04月07日 12:45撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 12:45
5mほどクライムダウンしていきます
ここも見送り、更にクライムダウンします。
ここも見送り、更にクライムダウンします。
2024年04月07日 12:52撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 12:52
なおもクライムダウン出来る限界まで降りていきます。
ここはスリップ厳禁です。
2024年04月07日 12:52撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 12:52
なおもクライムダウン出来る限界まで降りていきます。
ここはスリップ厳禁です。
やがて現れる残置支点のある灌木で2回目の懸垂下降(40m)
2024年04月07日 13:09撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 13:09
やがて現れる残置支点のある灌木で2回目の懸垂下降(40m)
この辺りから細い水流が出てきました。
2024年04月07日 13:09撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 13:09
この辺りから細い水流が出てきました。
3回目の懸垂下降(50m)は灌木から
3回目の懸垂下降(50m)は灌木から
2024年04月07日 13:52撮影 by  DSC-WX500, SONY
4/7 13:52
2024年04月07日 14:07撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 14:07
一般道へ合流しました
2024年04月07日 14:05撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 14:05
一般道へ合流しました
木戸壁の基部まで戻ってきました
2024年04月07日 14:17撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 14:17
木戸壁の基部まで戻ってきました
駐車場へ帰着
2024年04月07日 15:02撮影 by  SC-51B, samsung
4/7 15:02
駐車場へ帰着

装備

共同装備
ロープ50m×2 クイックドロー×10 アルパインヌンチャク×5 その他

感想

木戸壁から上部のピークまで行けることを知り、いずれ登ってみたいと思っていた矢先、今回機が訪れました。
ピークとなる木戸の頭は表妙義から裏妙義まで一望できる360°のパノラマビューが素晴らしく、この展望を見に来るだけでもその価値はあります。
木戸壁だけでも爽快なマルチを楽しめるのに、更にその上部から帰路に至るまでもアトラクション満載で終始飽きさせない充実のルートでした。

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