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Yamareco

記録ID: 6713109
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大峰山脈

岩本谷から大日キレット(n年越しのリベンジ)

2024年04月28日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
04:06
距離
7.0km
登り
934m
下り
943m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
3:47
休憩
0:20
合計
4:07
11:57
144
スタート地点
14:21
14:41
83
16:04
ゴール地点
天候 くもり
過去天気図(気象庁) 2024年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
白倉谷林道はみたらい渓谷のとこで簡単にどけられるバリケードが立ててあるけど、一般車は通行して良いのだろうか。
コース状況/
危険箇所等
岩本谷:水に入らないなら1箇所巻かないといけないところがあるが、両岸とも微妙に悪い。沢登り装備ならさほど苦労なく越せそう。
上部で東南東(稲村ヶ岳方向)に向かう谷筋から離れるポイントはガスが出ていなくて大日の岩峰がしっかり見えていれば間違えないだろう。やや大きめの岩が散在しているところで離れる。
岩本谷の橋を出発。おいおい、もう午前終わりじゃねえか。いけんのかこれ。
2024年04月28日 11:59撮影 by  802SO, Sony
4/28 11:59
岩本谷の橋を出発。おいおい、もう午前終わりじゃねえか。いけんのかこれ。
最初に出迎えてくれるのは支流の滝
今日は水量は普通のようだ
2024年04月28日 12:02撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:02
最初に出迎えてくれるのは支流の滝
今日は水量は普通のようだ
(参考:台風一過後)
2023年06月04日 14:42撮影 by  802SO, Sony
6/4 14:42
(参考:台風一過後)
ナメ滝もお出迎え
2024年04月28日 12:03撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:03
ナメ滝もお出迎え
沢靴じゃないからこういう素敵なナメはめっちゃ滑って歩きにくい
2024年04月28日 12:07撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:07
沢靴じゃないからこういう素敵なナメはめっちゃ滑って歩きにくい
鹿の顎?
2024年04月28日 12:11撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:11
鹿の顎?
時折伏流する。今日は伏流している方がありがたいかも
2024年04月28日 12:12撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:12
時折伏流する。今日は伏流している方がありがたいかも
うーんやっぱり沢装備で来るべきだったかな……
2024年04月28日 12:16撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:16
うーんやっぱり沢装備で来るべきだったかな……
2024年04月28日 12:16撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:16
アホほどすべってひとりマトリックスをしていた
2024年04月28日 12:17撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:17
アホほどすべってひとりマトリックスをしていた
ノドのような狭まるところは1箇所しかなかったのがn年前の記憶
ここかな?
2024年04月28日 12:34撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:34
ノドのような狭まるところは1箇所しかなかったのがn年前の記憶
ここかな?
あら素敵
2024年04月28日 12:35撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:35
あら素敵
フェルトなら直登できたろうな
2024年04月28日 12:37撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:37
フェルトなら直登できたろうな
おや?なんかまた険しい……
2024年04月28日 12:39撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:39
おや?なんかまた険しい……
これも沢装備ならジャバジャバへつって直登すればなんなくクリアできそうなもんだが、今日は普通の登山靴しかないので濡らせない。巻く。
2024年04月28日 12:44撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:44
これも沢装備ならジャバジャバへつって直登すればなんなくクリアできそうなもんだが、今日は普通の登山靴しかないので濡らせない。巻く。
下から見る分には右岸の方が岩壁は薄いが、めっちゃザレてていやらしかったので左岸から巻く。予想通り結構上まで追い上げられる
2024年04月28日 12:51撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:51
下から見る分には右岸の方が岩壁は薄いが、めっちゃザレてていやらしかったので左岸から巻く。予想通り結構上まで追い上げられる
んー、これ引き返すことになったら結構やらしいな。
こんなとこあったっけな?
2024年04月28日 12:53撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:53
んー、これ引き返すことになったら結構やらしいな。
こんなとこあったっけな?
ともあれ美しい谷に復帰
2024年04月28日 12:58撮影 by  802SO, Sony
4/28 12:58
ともあれ美しい谷に復帰
奥に黒い岩壁があるけどアレは覚えている、たぶんこの上が水晶谷との二又だ。
2024年04月28日 13:04撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:04
奥に黒い岩壁があるけどアレは覚えている、たぶんこの上が水晶谷との二又だ。
あっ!!ここビバーク地だ間違いない!!
鼻息で倒れそうなヘタクソなツェルト設営をして眠れぬ夜を過ごしたんだった。
2024年04月28日 13:10撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:10
あっ!!ここビバーク地だ間違いない!!
鼻息で倒れそうなヘタクソなツェルト設営をして眠れぬ夜を過ごしたんだった。
見下ろす二又
2024年04月28日 13:11撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:11
見下ろす二又
岩本谷は傾斜を強めて南東へ向かう
2024年04月28日 13:20撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:20
岩本谷は傾斜を強めて南東へ向かう
この右側にCSがあるあたりが水晶谷を分けてからの岩本谷で一番険しいところか。まあ、下手なことをしなければ通過自体は普通に可。
2024年04月28日 13:28撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:28
この右側にCSがあるあたりが水晶谷を分けてからの岩本谷で一番険しいところか。まあ、下手なことをしなければ通過自体は普通に可。
なんか曇ってきた。またガスらなければいいが。
2024年04月28日 13:34撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:34
なんか曇ってきた。またガスらなければいいが。
前回はこの辺から五里霧中で進む方角すら見失ったわけだが、大日と稲村の岩峰はこんなくっきり見えるのか。見えてれば間違えても気づけるな。
2024年04月28日 13:41撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:41
前回はこの辺から五里霧中で進む方角すら見失ったわけだが、大日と稲村の岩峰はこんなくっきり見えるのか。見えてれば間違えても気づけるな。
東南東に向かう谷筋を詰めるとn年前の自分のように稲村直下で行き詰まるので、左手に巨岩が散在しはじめたあたりで斜面(というか小ルンゼ)を登り始める
2024年04月28日 13:44撮影 by  802SO, Sony
4/28 13:44
東南東に向かう谷筋を詰めるとn年前の自分のように稲村直下で行き詰まるので、左手に巨岩が散在しはじめたあたりで斜面(というか小ルンゼ)を登り始める
いよいよ大日の懐に足を踏み入れる
傾斜はかなりきつい
2024年04月28日 14:12撮影 by  802SO, Sony
1
4/28 14:12
いよいよ大日の懐に足を踏み入れる
傾斜はかなりきつい
あの青空の切れ目を目指せ!
2024年04月28日 14:16撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:16
あの青空の切れ目を目指せ!
草付きも切れ、いよいよ岩壁と対峙
2024年04月28日 14:21撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:21
草付きも切れ、いよいよ岩壁と対峙
といっても、ルンゼの中はそんなに進むの難しいとこはない
2024年04月28日 14:22撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:22
といっても、ルンゼの中はそんなに進むの難しいとこはない
このCSは右側から
まあ左でも越せそう
2024年04月28日 14:23撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:23
このCSは右側から
まあ左でも越せそう
恐ろしげな異形の光景だが、足下はモジキ谷の詰めと同じような感じかもしれん
2024年04月28日 14:25撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:25
恐ろしげな異形の光景だが、足下はモジキ谷の詰めと同じような感じかもしれん
振り返る
白倉谷がくっきりと見える
2024年04月28日 14:27撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:27
振り返る
白倉谷がくっきりと見える
すっぱり切れ落ちた大日西壁
2024年04月28日 14:27撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:27
すっぱり切れ落ちた大日西壁
通せんぼするかのような岩壁
最後のこれだけ左、というのは予習していた
2024年04月28日 14:30撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:30
通せんぼするかのような岩壁
最後のこれだけ左、というのは予習していた
狭い!!
そして切り立ちすぎ!!
こんなとこロープもなしで歩けるのは奇跡的とすら思える
2024年04月28日 14:33撮影 by  802SO, Sony
1
4/28 14:33
狭い!!
そして切り立ちすぎ!!
こんなとこロープもなしで歩けるのは奇跡的とすら思える
慰霊プレートを見て
2024年04月28日 14:34撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:34
慰霊プレートを見て
大日キレットに飛び出した。
やったぞ!大学生の時の俺、お前の無念をようやく晴らした。
2024年04月28日 14:34撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:34
大日キレットに飛び出した。
やったぞ!大学生の時の俺、お前の無念をようやく晴らした。
これでもう大日、稲村界隈に思い残すことはないか。
バリゴヤは、うん、下手にバリエーションすると死にそう。
2024年04月28日 14:45撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:45
これでもう大日、稲村界隈に思い残すことはないか。
バリゴヤは、うん、下手にバリエーションすると死にそう。
真ん中やや右くらいにいる鳥はなんだろう
茶色で尾羽が白と黒のツートンカラー、中くらいの大きさだったような
2024年04月28日 14:45撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:45
真ん中やや右くらいにいる鳥はなんだろう
茶色で尾羽が白と黒のツートンカラー、中くらいの大きさだったような
じゃあクロモジ尾から帰るか。
ちらっと見えた稲村小屋前はテント村になっていた
2024年04月28日 14:47撮影 by  802SO, Sony
4/28 14:47
じゃあクロモジ尾から帰るか。
ちらっと見えた稲村小屋前はテント村になっていた
こういう何でもない春の尾根もまたよいのです
って写真だと冬っぽくすら見えるな
2024年04月28日 15:00撮影 by  802SO, Sony
4/28 15:00
こういう何でもない春の尾根もまたよいのです
って写真だと冬っぽくすら見えるな
クロモジ尾伐採地
2024年04月28日 15:08撮影 by  802SO, Sony
4/28 15:08
クロモジ尾伐採地
林業遺構くんも残ってるね。
2024年04月28日 15:19撮影 by  802SO, Sony
4/28 15:19
林業遺構くんも残ってるね。
1年前と比べてもほぼ変化ないよう
2024年04月28日 15:20撮影 by  802SO, Sony
4/28 15:20
1年前と比べてもほぼ変化ないよう
クロモジ尾下部はつまらないので飛ばす。気づいたら帰ってきていた
2024年04月28日 16:04撮影 by  802SO, Sony
4/28 16:04
クロモジ尾下部はつまらないので飛ばす。気づいたら帰ってきていた

感想

大峰・岩本谷、白倉谷の支流で稲村ヶ岳直下に源を発するこの谷は、大日キレットに直接詰め上がることができる。大日キレットというと恐ろしいまでに両岸切り立った鞍部で、そこにダイレクトに上がってくるというこのルートは昔から気になっていた。ということで初めて行ってみたのが2016?年のGW、しかし上の方でガスに巻かれ進行方向を見失って大日キレット方向へ転じることができず稲村ヶ岳直下に迷い込み、五里霧中の泥壁で落石にも見舞われ尻尾を巻いて逃げ帰ってきたのだった(本当の意味での「不時」露営も強いられた)。しかも稲村小屋で友人と合流予定だったのが、自分が上がってこないもんでちょっとした遭難騒ぎにまでなってしまったという、苦い敗北の記憶が刻まれた谷である。その後も何度かリベンジを企図したのだが台風が来たり熱を出したりでそもそも挑めてすらいなかった。そんなところにまた挑もうというわけだが……今回もしっかり寝坊し、これツーリングだけで終わるんじゃね疑惑の中一路天川村へ向かった。

登山口を出発したのが11時59分、ナメてんのか?と言いたくなるが本当になんで毎回こうなるんでしょうね(まるで成長していない……)。クロモジ尾は1時間半で下れるので18時までに降りてくるとして大日キレット16時半をリミット、15時半を敗退時の撤退リミットとして進み始める。
今回は沢登りではなく一般登山スタイルで来たのだが、濡れた岩はツルツルで登山靴と相性が悪かった。フェルトソールならホイホイ歩けそうなナメで一人マトリックス状態になったりしながら谷を詰める。難しいとこはこれといってない。写真でも述べたが1箇所ゴルジュチックな場所(Co1050mくらい)はあり、左岸から巻いたがもしかしたら右岸の方が楽かもしれない。
水晶谷との二又でn年前の不時露営地点を発見しノスタルジーに浸りながら傾斜を強める岩本谷を進む。Co1270くらいのちょっとしたノドを過ぎると左手は大日方面に続く傾斜の強い草原風の風景になる。で、前回はこの辺からガスに巻かれてしまったのだが、今回は大日と稲村の岩峰がくっきりと見えているではないか。こんだけはっきり見えていたら間違えないな。少し感動してしまった。最初の沢状地形はキレットの北へ続くので見送り、左手に巨岩がゴロゴロしだした次の沢状地形を捕まえて斜面を登り始める。急傾斜だが一歩一歩、大日の岩壁が近づくのを感じつつ登る。最後は草付きが観念したかのように岩壁に吸収され、いよいよ両岸絶壁が構成するV字の底を進まないといけなくなる。
といっても、ここでそり立つ壁でも現れようもんなら撤退を余儀なくされるがそんなものはなく、ちょっとCSを乗り越えたり壁をトラバースしたりするくらいで、心配していた泥濘の土被りもほとんどなく存外あっさり歩けた。印象としてはモジキ谷の詰めと似たような感じで、なんならあっちの方が少し嫌らしかった。それでも服はドロドロになりながら、14時半、ついに大日キレットの鞍部に這い上がってきた。登山口の橋から2時間半というスピード完登で、ちょっとあっけないというか拍子抜けではあったが、それでもついに岩本谷リベンジ達成という喜びはひとしおだった。
あと2.3時間早く出ていれば稲村大日、ワンチャン山上ヶ岳とかまで足を伸ばしてもよかったかもしれないが、もう遅い時間なので寄り道せず帰る。去年バリゴヤの帰路で使ったクロモジ尾をこちらも1時間半で完走し、合計4時間というあっさりながら濃密な岩本谷アタックは終わったのであった。

☆岩本谷、過去の敗北の記憶からメチャクチャ脳内でグレードが上がっていたのですが、(まあ登山「道」としてのおすすめはできないながら)バリエーションとしては初〜中級の楽しいルートって感じでした。ガスさえなければキレットの威容を堪能できることでしょう。

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