宮之浦岳(淀川登山口~荒川登山口)
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- GPS
- 11:37
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 1,153m
- 下り
- 1,910m
コースタイム
- 山行
- 9:55
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 10:41
天候 | 1日目 曇りのち夜から雨 2日目 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
安房タクシーで安房から淀川登山口まで 15:00前に着 メーター7420円 ⚫︎帰り 1)荒川登山バスで屋久杉自然館まで 16:00発(15:30の臨時便も出ていた) 1000円 2)屋久杉自然館から宮之浦まで 16:45発のまつばんだ交通バス 960円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
よく整備され、案内板も多く迷う心配はなさそう。 降雨により道中は川と化する。 アタック日が雨の場合は全身ずぶ濡れ両足水没覚悟で臨まれたい。 |
写真
感想
5/2~5/5屋久島滞在のメインディッシュ、宮之浦岳~縄文杉~ウィルソン株を一気に見る屋久島縦走。
飛行機取った、民宿も取った、残るは登山口までの足~…と思ったところで島のあらゆるレンタカーとタクシーが空いていない。
宮之浦岳と縄文杉を踏破するため、どうにかして淀川登山口に辿り着きたい。
発着日を除く3日早朝、3日夕方、4日早朝のパターンで空きを聞くもどこもいっぱいで断りの連続。
(せっかく屋久島まで行くのに麓で遊んでいるだけなのか…!?)
絶体絶命の大ピンチ。飛行機出発前日の午後、もうしゃーない、半日移動に捧げて民宿泊も一泊諦めて5/3の午後何時でもいいからタクシーを予約して早いうちに淀川小屋に入っちゃおう。
いつもの3軒のタクシー会社に電話する。
大体いつも、
👩「〇〇時ないですか?」
👨✈️「ないです」→会話終了。
だったから、絶対にこちらから時間は言わないぞと意を決して、
👩「午後の何時でもいいから淀川登山口に行きたいんですけど」
👨✈️「何時か言ってもらわんと、午後は下山の迎えに行っとるでな」
👩「下山の迎えに空で行く車ありませんか?」
👨✈️「んー、じゃあ午後2時」
👩(よっしゃあぁぁぁ!!)
淀川登山口までの足が確保された。午後3時から30分程度歩くともう小屋についてしまうから、最初は早すぎるかなと思ったけど、結果この早出が大正解。
安房タクシーの運転手さんもやり手で、前を行くバスもタクシーもブイブイ追い抜き、少なくともこれらに乗ってやってくる人よりは先に登山口に着けた。
GWということもあり、あとからどんどん人がやってきてあっという間に小屋が満室になった。テントも場所を見つけ次第張ってる感じで20張くらいあった。
淀川小屋は思ったよりずっと清潔で、快適に過ごすことができた。
日が落ちると真っ暗ですることもないので18:00就寝(早っ)、3:30頃周囲の物音で起床。
夜から雨が強く降り出し、朝には止んでいてくれないかなと願うも虚し。屋久島安定の雨の中、ヘッデン付けてナイトハイクスタート。ロングジャーニーが始まる。
10時間超の道のりを逐一振り返るととんでもなく長くなってしまいそうなので、以下、備忘録程度に書き留めておく。
4:30頃、雨の降る中我々2人のライトだけが先を照らす静かな森を歩き出す。4時前くらいに先行者が行った後だったので、共に出発する人はなし。
道は500mおきに看板があり、蛍光ポールも立っているので分かりやすい。
しばらくは雨の音しか聞こえなかったが、5時を過ぎた頃だろうか、うっすら空が白んでくると雨だというのに鳥の囀りが聞こえてきた。early birdとはよく言ったものだなんて考えながら宮之浦岳目指して登る。
淀川小屋から宮之浦岳まで550mぐらい登るが、その道のりは決して平凡な直登なんかではなく、クネクネと入り組んだアップダウンのある道を、樹林帯を始め、湿原を抜けて、花崗岩のロッククライミングがあったり、川を遡上したりと景色がくるくる変わる。
宮之浦岳まであと2kmぐらいになると、面白い形の巨岩がぼんやりと左右に姿を現してくる。モアイ像みたいなのやサムアップしてるもの、どうやってここに鎮座したんだろうと思うような巨大な丸いものまで本当に様々。
そうこうしてるうちに宮之浦岳に着いたが、あいにくの雨で残念ながら何も見えない。おまけに立ち止まると湿ったウェアで寒くなるから、その場にいた人たちとイェーイ!と写真を撮りあって即先へ進む。
まだまだ道のりは長いがすでに両足は水没。途中から泥濘にはまってもそんなに気にならなくなってきた。
同じコースで歩く人、すれ違いで歩く人、みんなこの雨の中を頑張って歩いている。
ある中高年のご夫婦は、
👵🏻「せっかく来たのに」
👴🏻「ただ重いだけ」
👩「笑」
👵🏻👴🏻「縄文杉は良かったですよ」
こんな阿吽の呼吸で山に登る夫婦って素敵。
新高塚小屋、高塚小屋を越えていよいよ縄文杉。
展望デッキ越しに少し離れた所からしか見られないから、イマイチその大きさがピンとこない。何ならそれより大きく太そうな杉はたくさんあった。けれども縄文杉の樹皮は白っぽく、これまでの杉とは違って年季の入った皺がその表面に刻み込まれていたから、やはりこの杉は特別な島のシンボルとして何千年もの間生き続けてきたのだろう。
ここからツアーの人たちで一気に人が多くなる。
我々は当初の下山は荒川登山口ではなく、白谷雲水峡から出る16:10のバスを目指していたから、登りも下りもツアーの人たちが行き交うペースにのまれてソワソワしていた。
気付くと計画よりも50分遅れのペースになっており、20分巻けばギリギリ間に合いそうだったが、人も多いし急いで滑っては元も子もないので、白谷雲水峡へ勝負をかけるのはやめて、17:45までバスが出ている荒川登山口に向けてゆるゆる下り始めた。
ひととおり下り終えると、かつて伐採した樹木を麓に運んでいたトロッコの跡地に出る。
このトロッコのレール伝いに歩くこと約8km…。平坦な道は逆に足の裏が痛くなる。
それはそうとして、途中に轟々と流れるなかなかの大河の上を横切る橋がいくつかあるが、大体左右に手すりも何もない。しかもレールの枕木の間からは下が透けて見える。ちょっと苔に足を滑らせたら一巻の終わり…!
あまり考えないようにしてただただ敷かれたレールの上を歩くことに集中した。
この道をあのツアー客たちもたくさん通るんだからすごいなぁ。
15:15頃、ようやく荒川登山口に到着!
ここでバス代1000円と山中泊協力金2000円を支払ってバス待ちに並ぶ。
待合所にはトイレと更衣室もあったが、ザックの中が全部びしょ濡れになってしまっているので着替える服がない。
ザックカバーもレインウェア同様、長時間の雨には耐えられない模様。今度から本当に濡らしたくないものはビニール袋に入れる必要があることを学んだ。
寒くてプルプル震えながら、こんな濡れネズミでもバスに乗せてくれるのだろうかとドキドキしていたが、バスのシートはちゃんとカバーされており、心なしか暖房も効いていて、ずぶ濡れ登山者にも配慮されていて感謝。
屋久杉自然公園でバスを乗り換え、さらに30分ほど乗って宮之浦の民宿へ。
民宿八重岳というところに泊まったが、登山者にとってホスピタリティ最高の宿だった。
ずぶ濡れドロドロの登山靴を乾燥させる靴ドライヤーが2機あり、ちょうど他に使う人もいなかったので、私たちはありがたく使わせてもらった。
また、洗濯機は無料、乾燥機も15分100円から使うことができ、汗と雨でぐっちょりした登山ウェア一式を、その日のうちに綺麗にカラッと洗うことができた。
翌日はゆっくり起きて、徒歩圏内にあった屋久島歴史民族博物館(GWなのにやっていて素晴らしい)を見物し(これがなかなか面白かった)、空港に向かってお昼の便で帰京。
直前まで仕事の様子と睨めっこして決めた屋久島山行は、宿も車も予約で埋まっていてどうなることかと思ったが、蓋を開けてみれば行きたいところは全部行けたし、地元の店主と話が弾みながら屋久島のお酒も堪能したし、とても充実したGWになった。
一緒に行ってくれたトミーありがとう!
また秋に登ろう⛰️
コメント
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尾久島に行かれたのですね
大好きな山友と大自然に誘われたということですね。
生憎の雨も、直前までのドタバタも良い思い出となり、感想コメントから溢れておりました!?
やはり、自然の中で過ごす日々はとても良いですね
心も身体も洗われる感じがしますね・・・。
経験、時間はお金よりも大切で、何よりも優先しなければいけないことですが、それをYaneoさんは実践されているようで素晴らしいと思います。
これも良い経験、時間を過ごせるようにお祈りをしております!
また、楽しいレコを待っております!
屋久島は整備こそされているものの、島全体が想像以上に大自然で歩きごたえがありました。
直前にバタバタしましたが、全部いい思い出です😊
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