南ア・鳥倉林道駐車場から三伏峠─塩見岳往復
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- GPS
- 13:14
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 2,585m
- 下り
- 2,594m
コースタイム
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 10:41
- 山行
- 2:18
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 2:38
天候 | 晴れ後曇り後霧 |
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過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
富山の自宅からゲート前第1駐車場まで238 km。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
メジャーなコースゆえ、大きな問題なし。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
半袖シャツ
アームウォーマー
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
雨具
靴
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
時計
携帯
タオル
スパッツ
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
サングラス
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
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感想
南アルプスにある日本百名山10座のうち、私が一番ご無沙汰してるのは、2002年に北岳~聖岳の南アルプスを縦走した時(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2565483.html)の塩見岳以降に歩いた山々となっている。そのブランクを埋めるため、22年ぶりに塩見岳に行って来た。「22年ぶり」とはいえ、南アルプスのなかで悪沢岳、甲斐駒とともに私が一番登ってる山で、今回で5回目の登頂となり、晴れて単独トップに躍り出ることになった(笑)。塩見岳は近年の自然災害のせいで、長期縦走以外だと今や基本的に鳥倉林道からの往復一択になってしまった…(汗)。前回2001年の7月に鳥倉林道からの往復で歩いた時(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3053833.html)、あまりの駐車場の混雑ぶりに、もう来ない!…とディスってたけど(苦笑)、鳥倉しかルートが無くなった今となっては贅沢は言えない。ということで、混雑が酷くなる本格的シーズンに入る前の6月上旬の往復を狙ってた。しかしながら、6月1日~2日の天気はあまりよくなく、6月8日~9日の決行となった。
『ヤマレコ』に記録を載せている先輩方の記録をみてると、早朝に鳥倉林道ゲートを出発し、日帰りされてるひとも多い。私の場合、富山出発2時でどんなに頑張ってもゲート着が6時…。6時スタートだと日帰りは厳しいので、テント泊用具一式を持っての三伏峠一泊の日程を組んだ。鳥倉林道から往復で塩見に登るのは今回で3回目だけど、過去2回は初日は三伏峠までで、翌日塩見岳を往復して下山…という日程だった。今回は初めて、初日に三伏峠荷物デポで塩見を往復し、翌日は三伏峠からの下山のみ…という日程にしてみた。さっさと帰宅して、昼寝したいしな。
6月8日の朝2時に起床し、2:10には『キャラメルハウス』(自宅)を出発。安房トンネルを越え、奈川渡ダムから木曽路に入り、鳥居トンネル→権兵衛トンネルで伊那谷に出て、小黒川P.A.から中央道に乗り、松川I.C.で降りる。あとは大鹿村に向かうだけだけど、さんざん大鹿村に行っていながら、自分の運転するクルマで県道59号松川インター大鹿線を走るのは、今回が初めて。信大在籍時の'90年に伊那大島駅から大鹿村へのバスに乗った時の印象が強烈で、自分では運転したくない!…と思ったんだろう、大鹿村に行く時はもっぱら高遠経由の国道152号の秋葉街道経由ばかりだった。かつて自分では運転したくない!…と私をビビらせた悪路の殆どは新しいトンネル開通により旧道落ちし、快適なドライヴで大鹿村に到着。あとは標識に従い、鳥倉林道に入ってゲートを目指す。6:10頃にゲート前の第1駐車場に着いたけど、シーズン外なのにほぼ満車…(汗)。クルマとクルマの間に1台分辛うじて入るスペースをみつけ、そこにバックでクルマを入れた(苦笑)。朝食の冷やし中華&とろろ蕎麦を喰ったり、荷物をパッキングしたり、トイレに行ったりしてるうちに時間が経過し、6:00に出発の予定が、実際には6:49になった(汗)。
ゲートから登山口までは退屈な林道歩き。1993年に初めて鳥倉林道に来た時には、登山口までクルマで入ったのになぁ~。その代わり、路肩のガレ場に突っ込んでパンクし、スペアタイヤに交換するハメになったが(苦笑)。40分で登山口に到着。登山口には多くの自転車がデポされてる。早速登山道に入り登り始めるけど、いつまでも登山口の林道がみえ続けるのは精神上よくなかった(苦笑)。小尾根に乗って左折し、さらに進んだ先の2/10ポイントで休憩。早くも下山のかたとすれ違う。駐車場のクルマの数みれば分かる通り、その後も多数の登山者とすれ違った。豊口山のコルに到着する手前にザレ場の上部を横断する難所が涼し~顔して存在してる。なんてことないようにみんな通過してると思うけど、万一、滑落したら命はないだろう…(汗)。
今回は、去年の間ノ岳登山(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5649627.html)以来フル装備の荷物になってる。前回鳥倉林道から塩見を往復した2001年は、下山後に松本の『ICI石井スポーツ』に立ち寄って、『フジ・ロック』参加用に(苦笑)テント『ゴアライト』を購入してる。今はもっと新しいテントもあるけど、『トランスジャパンアルプスレース』の応援(https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1551986.html)で雷鳥沢キャンプ場で使って以来久しぶりに『ゴアライト』を背負って来た(笑)。その元々重い荷物が、ほとけの清水での給水によってさらに重くなる…。三伏峠小屋がまだ閉鎖期間中ってことは水場が使えないので、塩見岳往復用に2L、テントでの炊事用に2L、予備に500ml(苦笑)汲んで荷物が4.5 km増えた。塩川ルートと合流すると傾斜が強まりジグザグに登ってく。「小屋まであと200歩」看板があったけど、荷物が重くて足が上がらないせいか250歩を要した(苦笑)。三伏峠小屋はまだ今シーズンの営業開始前だけど、テン場には複数のテントが張られるなど、にぎやか。ここで必要な荷物のみをサブザックに移し、テントなどの重い荷物は雨が降っても濡れないように(苦笑)新館の軒下にデポ。
それまでのフル装備からザブザックの軽装備に変わって歩き出して感じたのは、体に羽根が生えたように軽いってこと(苦笑)。しかし、フル装備で3時間歩いたお蔭で体がそのペースに慣れてしまい、荷物が軽くなったからペースアップしたくても体が動かない。もどかしさを感じながらも塩見を目指す。天気は曇りで、塩見の姿もガスの向こうに隠れそう。今撮っとかないともっと悪くなる可能性も感じ、ガスガスの塩見を撮影(苦笑)。1時間弱の歩きで本谷山頂上に到着。ここで休んでると塩見のピストンから戻る途中の2人組が到着し「まだ1つ上り返し(三伏山)があるんだよなぁ~」などとボヤく。三伏峠からの塩見往復の最大の欠点は、途中のアップダウンが多いことだということを思い出し、パッとしない天気もあって憂鬱になる…。
次の1時間で塩見小屋…は無理で、権右衛門沢上流部の「小屋まで40分」の標識に心が折れて休憩。次の休憩ポイントは、塩見小屋。何故か小屋の周囲だけおびただしい残雪がある。歩き始めから半袖Tシャツ姿だったけど、樹林帯を抜けると寒さを感じるようになり、アームウォーマーを装着。天狗峰の登りから鎖場が出始め、天狗峰から一旦下って西峰に向かう。途中すれ違った登山者に「この上に雷鳥が居ました。もうどこかに行ったけど」と教えてもらったものの、その姿をみることは出来なかった。西峰の上りですれ違ったのを最後に、三伏峠小屋に戻るまで登山者の姿をみることは無く、14:13に到着した塩見岳西峰も無人だった。2002年に南アルプスを縦走した時には東峰から蝙蝠尾根に向かったので、西峰に来るのはそれこそ2001年に鳥倉林道から往復した時以来。せっかく来た西峰もガスが出て、沢を挟んだ対岸の小河内方面と東峰くらいしかみえない。すぐに東峰に向かう。東峰からはゆったりとした蝙蝠尾根がガスの向こうに見え隠れし、あまり展望はよくなかったけど、みえただけでも御の字としなければ。長い時間をかけて登った塩見岳だけど、帰りのこともあるので長居は出来ず、東峰滞在時間10分で下山開始。上りより下りのほうがガスが晴れて展望がよかった。塩見の姿も途中まではある程度綺麗にみえてたけど、次第にガスに包まれ、本谷山に着いた頃にはダメになって来た。さらにガスは塩見周辺だけにとどまらず私が歩いてる付近にも押し寄せ、三伏山に着いた時には周囲はガスガス。途中ののぞき岩も行くだけ無駄なので、スルー。17:30に三伏峠小屋新館に到着。ゴアライトを設営し、カニあんかけ弁当を喰ってさっさと寝た。小屋閉鎖期間は水場どころかトイレも使用禁止。携帯トイレの準備はあるものの、極力トイレに行かなくて済むように、炊事はしなかった(ので汲んできた2Lの水は無駄になった…汗)。
翌朝3時に起床し、カップラーメン食ってからテントを片付け、ヘッドランプが必要なほど薄暗いなか、4時にテン場を出発。しかし、『ヤマレコMAP』アプリを再開するのを忘れたため、一旦新館まで戻ってから4:04に行動開始(苦笑)。ほとけの清水で不要となった水を捨てる。ここまで登山者とすれ違うことはなく、日曜日で天気予報も芳しくないからみんな来ないんだな…と無邪気に思ってたら、ほとけの清水の先から3/10あたりまで登山者とばんばんすれ違う。3時から4時にゲート発だとしたら、これくらいの時間にここを通過することになるのか(苦笑)。登山者とすれ違わなくなると元の静寂に戻り、シカをみかけるようになる。「大鹿村」だけあって、ホント、シカの姿をよくみた。5:56に登山口に到着。前日に比べると少なくなってるものの、自転車がデポされてる(苦笑)。あとはゲートまで車道歩き。途中シカと睨めっこしながら(苦笑)車道を歩いてると、ポツポツ雨粒が落ち始めた。本降りになる前の6:42に、23時間53分ぶりにゲートに到着。荷物下ろしたら、即、トイレに行った(苦笑)。あとは、往路の逆ルートで富山に戻る。往きは4時間だったけど、クルマの往来が激しくなる時間帯にかかるので帰りは4時間半ほどを要した。
鳥倉林道から塩見岳ピストンを日帰りで出来る体力があれば日帰りするに越したことはないだろうけど、1泊2日で登る場合、塩見往復を初日にするか翌日にするか…については、これまでずっと翌日ピストンだったけど、今回初めて初日ピストンを試してみた。結果、体力的な負担が想像以上に重かった…(苦笑)。
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