播磨富士の笠形山・千ヶ峰《関西百名山》
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- GPS
- 07:36
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 2,009m
- 下り
- 1,904m
コースタイム
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 1:23
- 合計
- 7:36
天候 | 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
自転車
下山口:多可町加美区三谷の登山口からデポした自転車 |
写真
感想
同行希望者がなく単独行になったので京都を未明に出発した。先ずは下山口となる千ヶ峰三谷登山口に自転車をデポし、笠形山仙人滝登山口に車を止めた。朝食を済ませ、仄明るくなり出した頃、林道入口の鹿除けフェンスのゲートを開け歩き出した。堰堤で開けた所からは笠ノ丸が見通せ、山肌には山桜が点々とピンクに染めていた。途中林道の崩れた所があり迂回路が設けられ林道に復する所にはミツマタが咲いていた。林道の左側から登山道が始まり暫く行くと仙人滝に達した。落差は見たところ10m位だがwebで調べると10m、20m、35mと様々な記述があり良く分からなかった。
登山道を進み巻道から尾根歩きに転じるところから少し外れた所に蓬莱岩があった。岩の上からの展望は良く谷間に広がる市川町の街を眼下に見ることができた。播磨灘の海岸線がうっすらと見えているが霞がちだった。登山道に戻り稜線に乗り上がると尾根沿いの道となった。「鹿ヶ原→」の標識を見ながら進むといつの間にか「←鹿ヶ原」となって何処が鹿ヶ原だったのか今一分からなかったが笠ノ丸手前であることに間違いはない。この辺りの開けた稜線には馬酔木の花が群落し良い感じだ。笠ノ丸(883m)山頂には東屋とトイレがあり「笠ノ丸展望」と表示板があり山や海が描かれているが文字は「瀬戸内海」、「家島群島」だけで漫画の如く大雑把過ぎた。
北を望むと関西百名山・笠形山(939m)が間近にあり、逆“く”の字の稜線を進んだ。840mの鞍部まで下り100mの登り返し笠形山山頂に到ると展望は素晴らしく七種山、雪彦山、遠いところでは氷ノ山も確認できた。東屋も設置されているが余り整備状態は良くなかった。北の方を見ると今日の縦走路が見通せ、最終目標の千ヶ峰は遥か彼方に横たわっていた。東に向きを変えて下りだすと結構急坂で岩が目立ち、一際目を引くのが“天邪鬼の挽き岩”で4m程あろうかと云う細長い岩がつっ立っている。そう立っているのだ、根元が細く何人かで押せばたおれそうな程の不安定さだ。看板には「さわるな」と書いてあった。岩場の途切れるところに「龍の背」と案内板があった。
多可町大屋への下山路が右に分岐し縦走路を北へと進んだ。この縦走路は「多可の天空を歩く 仙人ハイク縦走コース」の指導標が随所に設置されていた。“天空”と云えるほどの標高かどうかは別として、縦走路はしっかりしていた。P865ははっきりしたピークで山名があってもよさそうな感じだが地籍調査の標識があるだけだった。P834を越えて大屋峠へ下る途中の尾根の曲がり目に真新しい4等三角点を発見した。まだ山旅倶楽部の2.5万図にも載らない「大屋坂」(783m)で、観測のため伐採したのか開けていて展望が利いた。帰って調べてみると平成15年9月に設置された三角点だった。急坂を下り大屋峠(655m)に達すると神河町岩屋と多可町大屋を結ぶ道が越えていた。100mほど登り返すと東に向きを変え入相山(いりあいやま780m)に達した。東側の展望が利き、杉原川を挟んで妙見山(693m)、電波塔のある篠ヶ峰(827m)を望むことができた。朝が早かったのでお腹が空いた。大休止を取り栄養補給をした。
高坂峠(約500m)への下りはP662との鞍部から谷を下り県道8号の旧道が越える峠に達した。230m登り返して奥山(731m)に到るが登りだして直ぐの処の送電鉄塔付近から振り返るとP662が以外と尖がって形が良かった。「奥山」も「大屋坂」と同じ平成15年に設置された4等三角点で山名なのか単なる三角点名なのか分からないが、明確なピークなので山として数えた。飯森山(901m)に向けて20分程北に進むと展望地があり笠形山を振り返ることができた。北上するにつけ妙見山の角度が変わって来るのが面白い。今日初めて人にあった。二人組の男性だがずっと二人でしゃべっていたので話しかけるチャンスはなかった。東に向きを変え登りきると飯森山(901m)で3等三角点「福畑山」があり展望が良かったい。北の方を見ると千ヶ峰が近づいて来た。
多田坂峠は地形図では点線道が越えているが、現状ではしっかりした林道が繋がったようだ。送電鉄塔の建植と合わせて無理矢理付けたようで山肌が無残に剥がされていた。そのお陰と云ってはいけないけれども峠からの展望は良く、今歩いて来た飯森山や北方の谷山などを見通すことができた。登り返してその送電鉄塔の下を通りP793の脇を掠め谷山(834m)に達した。ここも奥山同様、平成15年に設置された4等三角点「谷山」が設置されているので1座としてカウントした。振り返ると飯森山と遠ざかった笠形山を望めた。
北へと縦走を続けP986の手前には雨乞岩があり上に登ると妙見山の展望が良い。岩の下に案内板があり「干ばつの時、この上で雨具をまとい雨乞踊りをすれば、必ず雨が降ると言い伝えられている」との案内があった。長かった仙人ハイクもいよいよ終盤、千ヶ峰(1,005m)の山頂が間近に見えてきた。稜線に登山者の姿があり、山頂にも人がいるようだ。最後のピークで登山者とすれ違い山頂に到着した。先客は2組、写真を取っていると女性4人組が登って来た。「何処から登って来た?」と聞くと「三谷から」と云うので、「自転車を見たか?」と聞くと「見た」と言う。「それは僕の自転車!」と云うことから話が弾んだ。千ヶ峰山頂には2等三角点「千ヶ峰」があり360°の展望が得られた。ベンチも備えられ傍らには個人が建てた「南無妙法蓮華経」の石碑が建っていた。南を見ると笠形山が遥か彼方、朝と全く逆になった。長距離縦走の達成感を感じる一瞬だった。西の方に目を転じると山頂部を白くした氷ノ山や扇ノ山、床尾山や大江山など関西百名山の山々が懐かしい。
下山路は三谷コースの他に石風呂コース、市原峠コースと3本あり、今日は三谷コースを下る。このコースは南東尾根の急斜面に直線的に付いていた道は洗堀が激しく歩ける状態でなくなり、横にジグザグに道が付けられていた。傾斜が落ち着き暫く行くと岩座神(いさりがみ)道が分岐し再び急坂となった。やがて三谷川上流の長谷に入り急勾配で滝が連続した。中でも落差15mの雄滝は最大で見物だった。斜面を下りて見上げると尚更壮観、直ぐ下流の橋で谷を渡っているので登山道に戻らず、そのまま谷に下り登山道に復した。このすぐ下に雌滝があり打って変った優しい滑滝で随分長い。この二つを合わせて三谷大滝と呼ばれている。この後も小さな滝が連続し三谷登山口まで続いた。
未明に立ち寄った時には分からなかったが、駐車場は比較的広く、5台の車が止まっていた。デポした自転車に乗り林道を走りハーモニーパークを通り3.5劼料行で国道427号線に達した。笠形山の仙人滝登山口までは都合24劼△蠢海3つも峠を越えなければならない。疲れた体に折りたたみ自転車で峠越えは気が萎え、多可町の中心部でタクシーを呼び丁度半分の12辧⊆転車を積み込んで登山口に戻ることにした。
自転車で走っている途中で平成2年に廃止になったJR鍛冶屋線の終点鍛冶屋駅跡に立ち寄った。駅舎はそのままで此処を走っていた気動車も保存整備されていた。軌道の跡は遊歩道・自転車道として整備され往時を偲ぶことができる。市川町のすぐ近くに“かさがた温泉”があり立ち寄った。帰りも国道372号線を千代川まで走り京都縦貫道に乗った。相変わらず沓掛ICの出口の渋滞に嵌った。明日4月21日には大山崎ICまで繋がりこの渋滞も今日限りとなればいいのだが・・・
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