久斗山二等三角点往復
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- GPS
- 03:21
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 644m
- 下り
- 645m
コースタイム
- 山行
- 2:53
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 3:21
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
支尾根の分岐に注意すれば道型は明瞭に追える。 |
その他周辺情報 | 餘部に宿数軒。道の駅まで1.5km。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
ここのところ、お花見登山と『ふるさと兵庫100山』巡りを交互に繰り返していて、先週は宿泊支援目当てで下北山村の大台ケ原という変則的山行となった。ここで再び『ふるさと兵庫』というところ、未踏の山はみな但馬にある。遠いのでできれば一度に2座を踏みたいところだが、山行に要する時間・パワーを考えると結構厳しい。お互いに近い位置にある山のペアとしては、北東部の高竜寺ヶ岳と法沢山のセット、北西部の久斗山・三成山のセットとなり、残る朝来山だけはかなり手前に位置して別扱いとなるだろう。二つのセットのうち、ローカル兵庫的には比較的知られているのが久斗山である。ただし、『ふるさと兵庫』の中では骨のある部類とされているらしい。そこで、久斗山・三成山のセットを想定してみる。これを実現するにはそれぞれの山の登り方を一番楽で短時間に設定しないとモーダメ、になりかねない。久斗山の名は、西寄りの二等三角点峰、中央のピーク、西の蓮台山を丸ごと指しているらしいが、『ふるさと兵庫』リストではどうやら二等三角点峰=久斗山と定義されていると思われるので、とりあえずは二等三角点に行くことを考えればいいだろう。ここが実は大切で、もともとこの種のことに興味がないasakinuは、山頂横をすり抜けてバイパスすることが得意で、日本100名山ですら、かなりの数のピークを「みすみすそこまで行っていながら・・・」逸してきている。黒部源流に降りることが目的だったので何度となく横をすり抜けて通った鷲羽岳しかり、米子沢を遡行してピークに寄らず下山した巻機山・牛ヶ岳しかり・・・とにかく、今回はリスト達成が目的。ヤマレコのリストでしっかり確認しておいたのだ。
今年はまだ梅雨入りしておらず、好天が続いているのはいいが、ここ二三日、それまでの低温傾向から真夏日へと変わってきている。これは暑いぞー。だが、久斗山は木が茂っているからなんとかなるかも。いろいろ考えながら、長い長い北近畿道を終点まで北上する。幸い道は空いていて、疎ましい70キロ規制もさして気にならずにひたすら車を走らせる。距離はあっても有料区間は遠阪トンネルのみ、そこはうれしい。この道の現状の終点である但馬空港インターから下道を西へと進む。山の上に忽然と現れる但馬空港を横に見て西へ西へと進み、数週間前にコウノトリを目撃した田んぼを通過。ようやく近畿山陰道に起点にから乗る。余部ICで降りたら登山口は高速下。車を降りると眼前には真っ青な空を背景に久斗山の大きな山容が広がった。
高速をくぐって僅かに林道を登ると、左手の薄暗い谷のたもとに小さなプレートがあり、登山道の入口を告げている。その横には古い石柱が立つ。林道の行く手しか見ていないと容易に見落とす標識である。林道右わきに壊れそうな道具小屋?があったら、その左手に注意を払うことだ。そこが登り口である。
とりつきは太い綱の下がった小尾根末端で、鹿よけ柵に沿って乾いて荒れた雰囲気の急登である。雑木の中を登るうち、西側がヒノキ植林となる。眺望はない。下生えもろくにない林の中を登っていくと、突然左奥に獣の気配。重量級のシカが一頭、走り去っていった。そういえば、母シカの鳴き声があたりに響いている。
ここまで出かけてきて何のことはない、”裏の里山”か、と思っていると、次第に温帯広葉樹林へと周囲は移行している。一段上の尾根に乗ると右に登山道は曲がって稜線上を行くことになる。この辺り、稜線が幅広で藪がないため、下りではまっすぐに稜線を下ってしまう危険がある。テープマーキングが付けられているが、kinuasaが念のため露岩の上に枯れ木を積んで目印にしておく。軽い登りに入るあたりからブナの喬木が上空を支配し、その下にはシャクナゲが目立ってくる。そろそろ主稜線という雰囲気がして到達した山頂には濃於美山の標識がある。眺望は相変わらず皆無だ。ここで道は西に向かう。ほとんど落差なく鞍部に達すると、目前に久斗山二等三角点の痩せた尾根が、山羊の背のようにせり上がり、ブナの喬木が林立してそれを覆っている。少し登ったところで右手に海側の視界が僅かに開ける。林に開いた窓のような眺望点なのだが、ここから余部鉄橋を眺めることができる。この一点限りの眺めである。ここから二等三角点まで、特に危険な要素はないものの、足を滑らせればお陀仏なので慎重に行動する。クマの糞をまたいで登っていくと、三角点峰の山頂に出る。ブナに覆われて眺望はないものの、落ち着きのある静かな山頂で昼食とする。登ってくる間は、直射日光は遮られていても汗がしたたり落ちる夏の山であったが、この山頂で涼風を受けながら休んでいると少々ひんやりするほどで心地よい。
上りの途中でkinuasaは躓いて転倒し、腱板断裂でリハビリ治療中の右肩を直撃してしまったという。少し良くなったと言っていた矢先で不安がよぎる。一層慎重に下りをこなす必要ありだ。このコースはアップダウンがほとんどなく、行きはもっぱら登り、帰りはほぼ下り一辺倒となる。無駄がない。来た道を忠実に引き返す。注意点は山頂直下の痩せ尾根と、支尾根に入る地点の見極めである。淡々と下山し、午前中のうちに車に戻った。時間的には三成山も十分可能な線だ。久斗山二等三角点の往復で大分疲れたが、三成山も林道跡を利用して省エネすれば何とかなるだろう。ということで、新温泉町の三成山へと向かうこととする。
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