色浜集落の港から出発。やっぱり海から登り始めるのはいいね。
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色浜集落の港から出発。やっぱり海から登り始めるのはいいね。
色浜集落からの蠑螺ヶ岳の眺め。山頂右手に伸びる岩稜が,これから目指す北東稜。蠑螺ヶ岳のランドマークとも言うべき顕著な岩峰群で,その屹立ぶりを見れば見るほど,コレ本当に登れるのかなぁ…と早速不安になる。(手前の電線が邪魔ですみません)
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色浜集落からの蠑螺ヶ岳の眺め。山頂右手に伸びる岩稜が,これから目指す北東稜。蠑螺ヶ岳のランドマークとも言うべき顕著な岩峰群で,その屹立ぶりを見れば見るほど,コレ本当に登れるのかなぁ…と早速不安になる。(手前の電線が邪魔ですみません)
北東稜が完全なヤブ尾根である可能性を警戒し(この予想は実際当たっていた),アプローチは色浜集落を流れる色川から。堰堤を左手から巻いて入渓。
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北東稜が完全なヤブ尾根である可能性を警戒し(この予想は実際当たっていた),アプローチは色浜集落を流れる色川から。堰堤を左手から巻いて入渓。
色川は滝の少ない単なるヤブ沢で,沢登り的な面白みはあまりない。北東稜の足元の谷なので,岩盤質だったら楽しそうだなと思っていたのでちょっと残念。まあ,ヤブ尾根を延々と歩くよりはマシか…
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色川は滝の少ない単なるヤブ沢で,沢登り的な面白みはあまりない。北東稜の足元の谷なので,岩盤質だったら楽しそうだなと思っていたのでちょっと残念。まあ,ヤブ尾根を延々と歩くよりはマシか…
こんな小滝もたまにはあるけど。坦々と登っていく。
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こんな小滝もたまにはあるけど。坦々と登っていく。
谷が傾斜を強め,南西側に曲がり始める地点で,谷を離れて斜面に取りつき,北東稜を目指す。ちょうど古い炭焼き窯跡があった。焚口がちゃんと残っている珍しい例。
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谷が傾斜を強め,南西側に曲がり始める地点で,谷を離れて斜面に取りつき,北東稜を目指す。ちょうど古い炭焼き窯跡があった。焚口がちゃんと残っている珍しい例。
それなりのヤブを漕いで北東稜の450m地点くらいに登り着いた。実はメジャーなバリエーションルートでピンクテープベタ張りだったりして…なんて危惧していたのだが,北東稜の上にはマーキングも踏み跡もなく,完全なヤブ尾根と判明。
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それなりのヤブを漕いで北東稜の450m地点くらいに登り着いた。実はメジャーなバリエーションルートでピンクテープベタ張りだったりして…なんて危惧していたのだが,北東稜の上にはマーキングも踏み跡もなく,完全なヤブ尾根と判明。
最初は平穏な尾根を灌木を分けながら行くと,尾根の傾斜が急激に強まり,次第に岩が出てくる。第1岩稜(仮称)の始まりだ。
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最初は平穏な尾根を灌木を分けながら行くと,尾根の傾斜が急激に強まり,次第に岩が出てくる。第1岩稜(仮称)の始まりだ。
第1岩稜(仮称)は,岩よりもヤブの勢いのほうが凄く,ヤブを頼りに稜上を登っていくうちに,気が付いたら眼下に海が開けていた。
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第1岩稜(仮称)は,岩よりもヤブの勢いのほうが凄く,ヤブを頼りに稜上を登っていくうちに,気が付いたら眼下に海が開けていた。
若狭湾の眺め。
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若狭湾の眺め。
第1岩稜(仮称)を何となく越えると,ようやく目の前に「いかにも岩稜」という感じの顕著な岩稜が現れる。とりあえず,ここを第2岩稜(仮称)と名付けようか。
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第1岩稜(仮称)を何となく越えると,ようやく目の前に「いかにも岩稜」という感じの顕著な岩稜が現れる。とりあえず,ここを第2岩稜(仮称)と名付けようか。
うーん,こりゃリッジ通しは絶対無理。ハーケンやリングボルトなどの残置も見かけられないので,おそらくリッジ通しのルートは誰も登っていないのではないだろうか。
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うーん,こりゃリッジ通しは絶対無理。ハーケンやリングボルトなどの残置も見かけられないので,おそらくリッジ通しのルートは誰も登っていないのではないだろうか。
というわけで,岩峰の右手(北側)の基部をトラバースしていく。写真だと安心感のある斜面に見えるかもしれないが,右手も谷底に向けてそれなりに切れ落ちており,慎重に。
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というわけで,岩峰の右手(北側)の基部をトラバースしていく。写真だと安心感のある斜面に見えるかもしれないが,右手も谷底に向けてそれなりに切れ落ちており,慎重に。
屹立する岩峰を見上げながら。
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屹立する岩峰を見上げながら。
岩峰と岩峰の間にある狭いコルでちょっと休憩。
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岩峰と岩峰の間にある狭いコルでちょっと休憩。
トラバースを終え,第2岩稜(仮称)の頂部に立つ。越えてきた岩峰と,その向こうに広がる若狭湾。
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トラバースを終え,第2岩稜(仮称)の頂部に立つ。越えてきた岩峰と,その向こうに広がる若狭湾。
足元はアプローチに使った色川の谷底まで100m以上は切れ落ちた断崖になっている。
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足元はアプローチに使った色川の谷底まで100m以上は切れ落ちた断崖になっている。
頭上には威圧感のある第3岩稜(仮称)が迫る。オーバーハング気味にも見えるこの岩峰に正面から取りつくのは困難そうだ。
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頭上には威圧感のある第3岩稜(仮称)が迫る。オーバーハング気味にも見えるこの岩峰に正面から取りつくのは困難そうだ。
最初は岩峰基部の右手(北側)斜面を巻こうとしたが,急峻な谷状地形に阻まれて断念。なおもルートを探ると,岩峰の右手を少し巻き上ったところに写真の凹角を見つけ,慎重に登っていく。木の根もあるのでそれほど難しくないとはいえ,ここが今回の一番の難所と言える場所だったかもしれない。
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最初は岩峰基部の右手(北側)斜面を巻こうとしたが,急峻な谷状地形に阻まれて断念。なおもルートを探ると,岩峰の右手を少し巻き上ったところに写真の凹角を見つけ,慎重に登っていく。木の根もあるのでそれほど難しくないとはいえ,ここが今回の一番の難所と言える場所だったかもしれない。
凹角部を登り切り,第3岩稜(仮称)のリッジ上に無事抜けることができた。登れば登るほど,若狭湾の眺めも大きさを増していくのが分かる。
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凹角部を登り切り,第3岩稜(仮称)のリッジ上に無事抜けることができた。登れば登るほど,若狭湾の眺めも大きさを増していくのが分かる。
往く手には,まだまだ切り立った岩峰がヤブの間に見え隠れ。山頂がなかなか見えてこないのが気がかり。ここまで来て通過不可能な箇所にぶつかり,バックするのだけは勘弁してほしい。
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往く手には,まだまだ切り立った岩峰がヤブの間に見え隠れ。山頂がなかなか見えてこないのが気がかり。ここまで来て通過不可能な箇所にぶつかり,バックするのだけは勘弁してほしい。
お次は第4岩稜(仮称)。ヤブ付きナイフリッジ渡り。ヤブが手掛かりにできるので助かるかと思いきや,逆にヤブに足を取られて転落しそうで怖い。
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お次は第4岩稜(仮称)。ヤブ付きナイフリッジ渡り。ヤブが手掛かりにできるので助かるかと思いきや,逆にヤブに足を取られて転落しそうで怖い。
足元はこんな風に切れ落ちてまして…。なかなか高度感あります。
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足元はこんな風に切れ落ちてまして…。なかなか高度感あります。
入り組んだ岩稜上を慎重に越えていく。
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入り組んだ岩稜上を慎重に越えていく。
第4岩稜(仮称)の上からの海景。雲や山の影が海面に映ってきれいねー
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第4岩稜(仮称)の上からの海景。雲や山の影が海面に映ってきれいねー
越えてきた岩稜を振り返る。
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越えてきた岩稜を振り返る。
岩のあちらこちらに,張り付いたように花咲くツツジのピンク。
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岩のあちらこちらに,張り付いたように花咲くツツジのピンク。
そして第4岩稜(仮称)の最高点に登り出ると,にょっきりと聳える第5岩稜(仮称)の岩峰の向こうに,ものすごく安心感のあるなだらかな樹林の高まりが! あ,あれは山頂でいいんだよね?(※実際,山頂でした。写真左上隅の小さい白い点が山頂の展望岩)
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そして第4岩稜(仮称)の最高点に登り出ると,にょっきりと聳える第5岩稜(仮称)の岩峰の向こうに,ものすごく安心感のあるなだらかな樹林の高まりが! あ,あれは山頂でいいんだよね?(※実際,山頂でした。写真左上隅の小さい白い点が山頂の展望岩)
ちょっと下って,最後の第5岩稜(仮称)。ここは岩稜というより,にょっきり突っ立った単独の岩峰という感じ。頂部の割れ目に絶妙なバランスで岩がはめ込まれていて面白い造形。
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ちょっと下って,最後の第5岩稜(仮称)。ここは岩稜というより,にょっきり突っ立った単独の岩峰という感じ。頂部の割れ目に絶妙なバランスで岩がはめ込まれていて面白い造形。
第5岩稜(仮称)は頑張れば登れそうにも見えたけど,大事を取って右手から簡単に巻きました。振り返って見た図。
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第5岩稜(仮称)は頑張れば登れそうにも見えたけど,大事を取って右手から簡単に巻きました。振り返って見た図。
第5岩稜(仮称)を越えてしまえば,もう難所はない…と思いきや,山頂までの最後の斜面がなかなかの濃い藪。山頂側からの踏み跡も無しか…。本当に人の入らない尾根なんだな。しゃにむに灌木をかき分けていく。
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第5岩稜(仮称)を越えてしまえば,もう難所はない…と思いきや,山頂までの最後の斜面がなかなかの濃い藪。山頂側からの踏み跡も無しか…。本当に人の入らない尾根なんだな。しゃにむに灌木をかき分けていく。
最後のヤブを突き抜けて,蠑螺ヶ岳の山頂にダイレクトに到着。
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最後のヤブを突き抜けて,蠑螺ヶ岳の山頂にダイレクトに到着。
山頂からちょっとだけ東側に下ったところにある,有名な展望岩からの絶景。眼下の岩稜が,登ってきた北東稜です。
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山頂からちょっとだけ東側に下ったところにある,有名な展望岩からの絶景。眼下の岩稜が,登ってきた北東稜です。
北東稜アップ。ちょうど第4岩稜(仮称)の上部と,第5岩稜(仮称)が見えている。さっきまで,あの上に立ってたんだなぁ…
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北東稜アップ。ちょうど第4岩稜(仮称)の上部と,第5岩稜(仮称)が見えている。さっきまで,あの上に立ってたんだなぁ…
水島の砂浜の白さと,それを取り囲む海のコバルトが美しい。
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水島の砂浜の白さと,それを取り囲む海のコバルトが美しい。
おふねを眺めて,ぼんやりと。
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おふねを眺めて,ぼんやりと。
帰路は山頂から色川を下降するのが最短距離だけど,もう今日は十分ヤブを漕いだ。おとなしく登山道で浦底へ下りましょう。キビタキやクロツグミのさえずりも繁く。
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帰路は山頂から色川を下降するのが最短距離だけど,もう今日は十分ヤブを漕いだ。おとなしく登山道で浦底へ下りましょう。キビタキやクロツグミのさえずりも繁く。
帰路も点々と立つ奇岩から海の眺めを楽しみながら下りました。
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帰路も点々と立つ奇岩から海の眺めを楽しみながら下りました。
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