紀泉山脈・岩湧山《関西百名山》
- GPS
- 07:15
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,200m
- 下り
- 1,190m
コースタイム
- 山行
- 5:39
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 7:15
天候 | 晴れ一時曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
下山口:南海高野線紀見峠駅 |
写真
感想
河内長野市に住むO野さんのサジェッションで三日市町からタクシーに乗ることにした。一足先に来たS方さんは河内長野で降りてしまいあわやと云うところで同じ電車に乗り込むことが出来た。O野さんに迎えられ三日市町に着くとタクシーに乗り分乗し中日野バス停から450mほど南に入った一徳防山登山口へと向かった。登山口でミーティングの後、T堂さんをトップに歩き始め、先ずは旗倉山を目指した。空は快晴雲一つない。歩き出しは林道で溜池の横から登山道が始まるが関西百名山シリーズのひと捻りで今日は有るか無いかの谷道を行くことにした。林道が途切れ山道に入るが踏み跡は比較的はっきりしており問題はなさそうだ。しかし指導標などは全くなく殆ど人は歩いていないようだ。初参加のM田さんはおニューのコンパスを取り出し進路を合わせるが、谷道では現在地の把握が難しく基本的な使い方を知るに留まった。
予定では途中から左の尾根に乗るつもりだったが踏み跡はずっと谷を進んでいる。辿って行くと傾斜が段々急になり上空に送電線が見えて来た。送電鉄塔の直ぐ西で稜線に這い上がりやれやれとザックを下ろす人もいたが旗倉山(約490m)山頂は50m程先にあるので山頂まで行って改めて休憩した。結果的に登山口から直線的に登って来たので距離は400m程短縮できたようだ。山頂からの展望は無く「旗倉」とのみ書かれたプレートが数枚掲げられていた。
一徳防山(541m)への稜線はSの字状に入り組んでいる。送電線も同じ方向に伸びているが勿論S字ではなく一徳防山までに3度も上空を横切った。途中2箇所展望の利く処があり一徳防山や岩湧山、金剛山地を望むことができた。一徳防山山頂からは旗倉山が僅かに見える程度だった。山頂から南東に450m程進むと3等三角点「一徳防」がありこちらの方が開けていた。すぐ傍に送電鉄塔があり3〜4凖譴砲△覿盥箜閉所に送電線が集まっている。この鎌尾根は紀泉山脈から飛び出した位置にあるので金剛山地を雄大に望む事が出来る。
小休止を取った後は今日設定したミッション1:「P514標高点を特定」を行った。地形の変化に注意して進み候補地に到着した。GPSで答合わせをすると正解でミッションは成功した。さらに縦走を続けると左手に大きな山体が見えてきた。次の目標の網笠山(635m)だ。反時計回りに円弧を描き登り詰めたが山頂の展望は無く直ぐに先に進んだ。金剛開閉所に向かう別の送電線が上空を横切ると真南に岩湧寺への林道に飛び出した。
岩湧寺は大宝年間(701〜704年)に役小角が開基したと修験道のお寺で元々は天台宗だったが融通念仏宗となり現在に到っている。山号も「岩湧山」で風格のある本堂は江戸時代の建立で河内長野市重要文化財、多宝塔は室町時代末期の建立で国の重要文化財に指定されている。直ぐ下に大きな屋根が見えたのでそちらが今の本堂かと思ったが壁に囲われ行き着けず、それは単なる庫裏なのだろう。其の近くに四季彩館という河内長野市の施設があり自然保護・観察の拠点として運営されており炭焼体験などのイベントも実施されている。
四季彩館は薪ストーブが暖かく施設内で昼食休憩をすることができた。出発前にミッション2:「岩湧山東峰までの所要時間を予想」を行う。距離約1.2辧△曚椣豐咾靴薪个蠅派弦盧350m、登り口にあった「岩湧山60分」の表示に引きつられて60分前後を予想する人が多い中、正しく地図から判断した人は40分前後を予想した。登り口で“いわわきの道”(一般道)と“きゅうざかの道”(兼松新道)が分岐した。いわわきの道は五辻方面へ行ってしまうので選択肢は“きゅうざかの道”だけだ。整備された丸太階段の道で地形図にある点線道とは違い一つ西側の尾根を通っている。岩湧山東峰は展望も山頂標識もないピークでダイヤモンドトレイルの縦走路が通っている。そしてミッションの結果はロスタイム1分20秒を差し引くと、38分を予想したY本がドンピシャだった。
岩湧山本峰との鞍部にはトイレがあり、千石谷からの林道が上がってきており河内長野市の関係車がたくさん止まっていた。薄に覆われた岩湧山山頂部は滝畑地区の住人によって刈り取られ山焼きが行われてきたが地区の高齢化により河内長野市がボランティアを募り茅刈り体験が行われている。今年は2月12日と26日、将に今日が当日で河内長野市の車はそのためのものだった。そして3月末には保全活動の一環として山焼きが行われるそうだ。刈り取られた茅は品質が良く文化財建築の屋根の葺き替えに利用されているそうで、奥野情報によると皇室にも納められているとか。
鞍部から茅原が始まり、霜が解けて泥濘んだ登山道は丸太階段で整備されていた。茅刈り作業が行われている斜面を見ながら岩湧山(892m)山頂に達した。山頂には3等三角点「岩湧山」と大きな山頂標識が設置されているが休憩スペースは20〜30mほど先に方向指示板も備えられた広場がある。遮るもののない山頂からは金剛山地や紀泉山脈が一望できるが時々曇ったりして遠望にコントラストがない。東峰へ引き返しダイトレ縦走路を東に進んだ。岩湧寺で分れた“いわわきの道”が合流し五辻に達した。ダイトレは阿弥陀山の東を巻いているが関西百名山シリーズはそうは行かない。微かな踏み跡を辿り西阿弥陀山(849m)の山頂を取った。山頂を示すものは何もないが岩湧山東峰の眺めが良い。東阿弥陀山(845m)で分岐し南東側に下り林道に飛び出し暫く進むと巻道を通ったダイトレ縦走路が合流し再び山道に戻った。
ミッション3は「3等三角点『加賀田』を探せ」で根古峰の山頂の傍にあるはずだ。まずは登山道から外れる根古峰を見つけなければならない。そろそろかと思われる頃左側にこんもりしたピーク、未だ早いと思われたが堤さんが偵察に行くと笹藪でとんだ藪漕ぎを強いられたそうだ。一行はこのピークの南東側の登山道を進み次のピークの前にある大きな看板「根古峰」を見つけ、看板の横から踏み跡を辿り根古峰(852m)山頂に立った。偵察に行った堤さんの事は忘れて・・・・山頂付近には南海電鉄の電波反射板が一対ありミッションの三角点はその傍らにあった。
反対側にも下りることができダイトレの登山道に復した。岩湧山三合目はベンチが沢山あり最後の休憩を取った。ダイトレ大阪・和歌山の府県境を離れ和歌山県側の越ヶ滝に下った。標高差は270mほどあり下った処にある越ヶ滝キャンプ場の看板に「売店営業中」に×点が打たれていた。後は林道歩きで紀見峠駅に向かった。下は根古川の深い渓谷で急峻、対岸2箇所程で斜面の補強工事が行われていたが、その傍で小規模な土砂崩壊があり大きな音を立てて崩れる瞬間を目の当たりにした。
紀見峠駅の傍にある国民宿舎紀伊見荘の温泉に入る予定だったが昨年の3月末で閉鎖してしまっていた。その後売却先を探していたが一旦頓挫の後、昨年末新たな業者と契約が成立し、今年4月オープンする予定だと云う。今日は温泉なしで帰路に着いた。河内長野で下りたO野さんを除く9名で大阪駅フロートコートの居酒屋で反省会を行った。
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