山梨鶴計画完歩!! 御正橋BS→御正体山→三つ峠駅 妙心法師に思いを寄せ
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.3km
- 登り
- 961m
- 下り
- 1,153m
コースタイム
天候 | 晴れているが、気温や湿度が高く蒸す。 汗がたくさん出た。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
丹沢方面を狙う人が多く、焼山登山口、平丸、東野などでどんどん下りてゆく、月夜野までたどり着いたのは私一人。 バスの運転手さんと話をしたところ、富士山が閉山するとこのバスは結構繁盛するそうだ。 |
その他周辺情報 | 三つ峠駅前の吉田うどん「憩」、前回ここに来た時も「何やら匂う店」だったのだが、今回は電車を見送って食べてみた。これはうまい、美味で安かった。いかにも手打ちというようなうどん、濃厚なたれ、入れ放題の揚げ玉・・・。夢中に食べた。わかめうどん大盛りで480円だった。 |
写真
感想
秋の季節そうそうにこの企画にけりをつけなければならないと思っていた。いつまでも引っ張っていると精神衛生上あまり良くない。そう、山梨鶴計画だ。
過去に山梨鶴計画では次の山行を行っている。
‐綟川峠→大菩薩嶺→大菩薩峠→上日川峠
河口湖→三つ峠→三つ峠駅
1邏怯悛猿橋→岩殿山→大月駅
て産粽道駐車場→御正体山ピストン
ヂ膩遽悛むすび山→高川山→初狩駅
ζ産粽道→今倉山→二十六夜山→禾生駅
Р聾湖駅→御坂黒岳→御坂山→清八山→本社ヶ丸→笹子駅
┥綟川峠→大菩薩峠→小金沢山→黒岳→米背負峠→甲斐大和駅
禾生駅→九鬼山→御前山→猿橋駅
甲斐大和駅→笹子峠→笹子駅→猿橋駅
最初はそれぞれ単独の山行で、これらがつながるとは全く思っていなかった。イらいから、何かつながると形になりそうだぞと思い始め、「山梨渦巻き計画」→「山梨かたつむり計画」→「山梨鶴計画」と見えやすいものによって変化してきた。
赤線繋ぎを楽しむ人は多いのだが、今回行った「赤線お絵かき」をやっている人はきっとそんなに多くないのではないかと思っている。
さて、今回の企画で最後に残ったのが三つ峠駅⇔御正体山である。ここをそのまま歩くか、杓子山や石割山と絡めるかいよいよ迷ったが、結局そのまま歩くこととした、その方がスマートな鶴になるように感じたからである。
そして、最初に御正体山から入山した方が厳しいところを最初に登ることになり安心だと思った。で、どこから登るかである。御正体入口BS、道坂峠、御正橋BSの3つが候補となっていたのだが、道坂峠は既に行ったことがあり山行一つ分が無駄になってしまうので却下、結局御正体山への最短経路である御正橋BSからにすることとする。
橋本駅でSTB(ステーションビバーク)で、橋本駅発6:20分三ケ木行に乗り込む、その後月夜野行に乗り継ぐ。今日はほぼ全員座れるようだ。焼山登山口、平丸、東野でほとんどの人は降り、神ノ川で最後の1人が降り、月夜野まで行ったのは私一人。そしてそこから長又行きに乗り継ぐ。つまり6:20から2時間以上バスに揺られ御正橋BSにたどり着いたのは私一人であった。なお、運転手さんが饒舌な方でいろいろ話をいただいた。三つ峠駅から河口湖駅に行き高速バスを使う案は、予約を取っていない人は難しいということ、富士山が閉山するとこのバスにもそこそこ人が乗り込んでくるらしいということ、同市にはいい山がたくさんあるがあまり登られていないということ、地震の活断層があるといわれていること(まあ、地溝帯だからあるだろうな・・・)
そんなこんなで御正橋BSにたどりついた。
登山道は最初は林道でそんなにきつくないが、本格的なトレイルに入ると結構な急登である。数日前の台風の影響はあまりなさそうで土も濡れていないし、岩も滑らない。ただただ息を入れながら登っていく。
コースタイム2時間の白井平分岐まで1時間半でたどり着くが、そこからコースタイム45分の山頂までは1時間近くかかってしまった。しかし、ほぼ予定通りのタイムで山頂にたどり着いた。岩もない、花も取り立てて特徴的なものもない、眺望もない、下を向きながらただただひたすらに登る山である。
山頂ではおにぎりひとつ、ポカリスエット、Tシャツの取り換え、私が山頂に着いたときにいた2人はそそくさに山頂を後にした。ここまで4人しか会っていない。
山頂を飛び出した私は、急下りを慎重に下っていく。今日の目標の一つである妙心法師堂跡に行こうと思っているのだ。御正体山が名山と言われる所以である御正体信仰、江戸時代の末期に妙心法師が入定修業しそのおひしゃり(ミイラ)を見るための信仰である。残念ながら明治の廃仏棄釈により、お堂は壊されおひしゃりは京都の博覧会などに展示された後、岐阜県揖斐川町の横蔵寺に保管されている。明治13年、明治天皇がおひしゃりを高覧され、「故郷に戻すのがよかろう」という言葉をいただき、美濃の国に戻された。亡くなられたこの地にお堂を再び立てて保存するのか、里帰りさせるのか、どちらが妙心法師のお心に近いのかと考えてもいた。
古くから養蚕や雨乞いの山として知られていたこの山に1814年美濃の僧妙心が入山し、1817年に入定した。
入定とは、僧が弥勒復活までの衆生救済を目的とし、生死の境を越える修行である、その後には即身仏(ミイラ)として残るのである。エジプトでは王がなくなった際にミイラが作られたが、仏教の地域では僧が修行として自らミイラとなったのである。
ウィキペディアの記事より抜粋したもので申し訳ないが、おおよそ次のような修行が行われる。
・まず、木食修行を行う(木の実や草などを食べ穀類を断つこと)。
・死後、腐敗しないよう肉体を整える。(脂肪分の燃焼、筋肉の縮小)
・米や麦などの穀類の食を断ち、木の実などで命を繋ぐ。
・次に、土中入定を行う。
・土中に石室を設け、そこに入る。
・竹筒で空気穴を設け、完全に埋める。
・僧は、石室の中で断食をしながら鐘を鳴らし読経するが、やがて音が聞こえなくなり、長い歳月と共に姿を現すとされる。
想像を超える修行である。そして、自ら衆生救済を目的に命をささげようとしている僧の気持ちは充実していたのだろうか。自ら選んだとはいえ、希望をもって修行に励んでいたのであろうか・・・と私は立ち尽くした。そして、いつかは必ず自分も死を迎える、希望をもって死んでいくことができるのであろうか、それとも何らかの理由でふがいない死を迎えるのであろうか。そんなことを考えながら、この地で佇んでいた。
その後、さらに下っていくと沢の横を通る古い林道を下っていくことになる。その後池の平登山口に達する。皇太子殿下はここから御正体山に登られたことがあるというので、プリンスルートと呼ばれている(勝手に私が呼んでいる)
ここには、駐車場(10台分ほど)があるが1台も停まっていなかった。それは、ここまでの道路が災害復旧のために通行禁止であったためである。私はこの道路のことを知らないで道志村の方から入山したが、もし反対の道から行こうとしていたら通行禁止のところでそれ以上歩くことを躊躇していたであろう。
工事現場の人も、「徒歩だったらOK」ということで歩かせてもらえた。
あとはのんびりと林道(砂利道、アスファルト道)を歩いていく。最寄りの駅は東桂駅であるが、あくまでも目的地は三つ峠駅だ。様々なものを撮影しながら3時台に三つ峠駅に到着する。
その後、うどんを食べる。実は昨年5月にここをたどり着いたときにもうどん屋があったのだが電車の時刻の都合上食べることができなかった。今回は1・2本遅らせてもいいから食べようと思いのれんをくぐった。それくらい「旨そうな」雰囲気を醸し出していたのである。食べる前から「この店が当たりだ」ということはわかっていたのである。
結局食べたうどんは、わかめうどん大盛り、肉つけ汁うどんを注文したのだが出てきたのはわかめうどんであった。しかし、実にうまかった。手打ちでかなりふと目でちょっといびつなうどん、武骨でまるですいとんのようなうどん、それにたれがしみ込んでつるつるだ。そして、大盛りで480円、ワンコインでおつりが来てしまった。
店主に「今日は三つ峠、混んでいたかい?」と聞かれ、「いやあ、今日は三つ峠ではなくて御正体だったんです、5人くらいしか出会いませんでしたよ。」と話しながら食べる。三つ峠も、富士山に登れなくなって冠雪すると急に登山者が増えるそうである。
その後、次の電車はというと、なんと乗り換えなしで新宿まで行ける「ホリデー快速富士山」である。そして、席には座れるらしい。網棚にザックを乗せ、着席しあっという間に睡眠に入る。
隣の席は入れ替わり立ち代わり誰かが座っていたようだが、私は気づかない。自分の感覚ではあっという間に新宿であった。
何とか無事に山梨鶴計画が終了した、鶴には見えないかもしれないが私が鶴と言えば鶴である。この次はこの鶴を自らの赤線につなぐという山行計画を立てねばならない。
一番手っ取り早いのは、平丸BS→御正橋BSと道路歩きをしてしまうことだがそれではつまらない。美学を感じない。そうなると、2手でいかなければならない。
牛の寝通りや鶴峠を経由する。
甲相国境尾根を経由する。
ほかにもいろいろあるかもしれない。
また、次のステージとして、開いている所に何か書けないか、東京都内、埼玉方面・・・。これも探してみたい。
あとは数日後、自らの赤線を確認し、繋がったら画像に落とし保存しよう。そうしたら日記と、この山行記録に画像を付けたそう。今は、少々晴れ晴れとした気分である。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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aideiei さん
山梨の鶴、見えますよ!
明日以降にマイマップをじっくり見させて頂きますが大菩薩の頭があり、富士河口湖と御正体山で足、大月で尾ですね。
この赤線、他と繋がると鶴がわからなくなってしまいそう・・ほかの絵に化けるのでしょうか?
御正体山周辺は歩いていないので、参考にさせて頂きます。
朝の3本乗継はお尻痛くなりそう
hamburg
hamburgさん、ご来訪ありがとうございます。
何とか山行、山行記録作成は終わり、あとは赤線に反映されるのを待っています。一応、大菩薩が頭、河口湖と大月が両翼、御正体が尻尾と思っていましたがそういう見方もできるのですね。まあ、曖昧な絵ですので・・・。
牛の寝を通って三頭山と繋ぐと、鵜飼の鵜みたくなってしまうなと思っています。どういう方法で繋げましょうかね。
まあ、この鶴の中を歩くことはないと思いますので、外枠としては残ると思います。外枠からどこかにつながるということはあると思います。
ただ、今回の道は結構厳しかったです。道坂峠から歩くことを少々検討したのですが、コースタイム上では約1時間半の追加になるので、バス到着であれば最後の林道では日没を迎えていることと思います。また、三つ峠駅近くには駐車場がないため、車2台作戦ではどこに停めるか考慮しなくてはなりません。都留市駅、都留文科大学駅、河口湖駅あたりが候補になるのではないでしょうか。車1台であれば、その日は帰宅するか宿泊するかして次の日に車を取りに行くような感じでしょうか。道坂峠から一気に三つ峠駅は健脚向けで厳しそうです。
また楽しい記録を読ませてください。
aideiei さん、こん○×は(^o^)/
山梨鶴計画完歩、おめでとう&お疲れ様でした_(._.)_
まだ反映されていないようですが、心の目で見ると確かに蔓に見えるから不思議です
こうなると檜洞丸からの赤線と繋がりが気になりますが、そうするとツルが…
自分も三浦半島蜘蛛の巣計画が頓挫してますので、この秋冬にはもっと細かく歩かねば…
mamepapa
mamepapaさん、こんにちは。完成してからいうのも何なんですけど、結構あほな企画ですよね。でも山登りは自分で楽しんで計画を立てるのがいいんですよね、実は結構な無理な計画を歩いたり、撤退したところから計画を作り替えたりした所もあるんです。
上日川峠から滝子山、初狩駅を目指して歩きましたが結局米背負峠で撤退し甲斐大和駅で終わってしまったとき。御坂黒岳から本社ヶ丸を歩いた時も本当は初狩駅まで歩こうと思っていましたが笹子駅でやめてしまいました。そういうトラブルがあってもリカバリーしながら計画をよく進めてきたなあ・・・と思います。本当、自分で自分を褒めてあげたい(by有森裕子)
これで一つ胸のつかえがとれました。秋シーズンは「日本○名山」に行くこととと赤線繋ぎを中心に行っていきたいと考えています。まだまだ歩いていない名コースはたくさんあると思いますので・・・まずは、SWだなあ・・・後半しか御休みないけど天候が悪そうだし・・・。
mamepapaさんも、良い山行を!!
aideieiさん
ホームに有るのは達磨石だよ〜ん。(素でボケました?)
天狗岩は三ツ峠(木無山より)に有るクライミング場所っす。(^_^)
御正体山、車で行こうとしてたので道路情報ありがとさんっす。(と言っても来年になるかな?)
サボりぐせの付いてる クリルでした。
お晩でございます。aideieiでございます鵜。早速のご指摘ありがとうございます。写真のコメントは直してあります。
さて、御正体山は、車で行くにはもったいない山だと感じています。車だとピストンでしょう。そうではなくて、公共交通機関を使い入山し、別の登山口に下山する。そんな山行がたくさんできる山だと思うのです。
道坂峠(Pあり、バスあり)
御正体入り口BS(バスあり)
御正橋BS(バスあり)
池の平登山口(駅まで歩ける、Pあり)
石割山方面(バス、電車あり)
細野方面(電車あり)
など、多数の登山口があります。そのうち2つを使い歩くことこそが御正体山の醍醐味かなと思います。今思うと昨年末に行った道坂峠からのピストンはもったいなかったなあと思います。そして、興味があればですが、妙心法師が入定したお堂周辺も見ることができたらいいなあと思います(興味ない人は全く興味ないと思いますが・・・)
また、krillさん、楽しい山行記録を見たいと思っています。今回は来訪とコメントありがとうございました。
超・遅コメですm(__)m
道志道から御正体山を越えて御坂山塊の麓へ横断 ですか
う〜ん、発想外でした。
今年の秋はこの辺り(秋山・道志)をうろついてみたいと計画しています。
「土曜だけ運行のバス」などチェックすべき点がありますね
吉田うどんも必須だ
隊長
半袖隊長様、ご来訪ありがとうございます。
ヤマレコで山行記録を検索しても、御正体山と三つ峠駅を繋げた記録は私の記録のみでした。あまり歩かれていないコースのようです。赤線繋ぎなどであれば、結構歩かれていてもおかしくないと思うのですが・・・。
秋山・道志、いいですね。私も秋に、秋山二十六夜山、菜畑山、権現山、扇山、石割山、杓子山など、上野原や都留あたりの山を歩こうと思っています。
道志方面では、月曜日から土曜日だけ運行しているバス、月曜日から金曜日まで運行しているバス、土日のみ運行しているバスなどが混在しています。渡のバスを使うと登山口までたどり着けるか、それとも車か、悩むところです。
また、楽しい記録を読ませてください。私も秋山や道志をあるくことがあるため、どこかではち合わせするかもしれませんね。その時はまたよろしくお願いします。
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