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Yamareco

記録ID: 7327747
全員に公開
沢登り
白馬・鹿島槍・五竜

後立山 高瀬川北葛沢

2024年10月05日(土) ~ 2024年10月06日(日)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 長野県
 - 拍手
GPS
32:00
距離
20.2km
登り
2,058m
下り
2,054m

コースタイム

1日目
山行
9:10
休憩
0:00
合計
9:10
7:20
550
スタート地点(北葛沢出合)
16:30
宿泊地(標高約1250m地点)
2日目
山行
14:05
休憩
0:00
合計
14:05
6:35
435
宿泊地(標高約1250m地点)
13:50
305
北葛乗越
18:55
105
七倉登山口
20:40
ゴール地点(北葛沢出合)
ログは手書きです。
天候 10/5 曇り
10/6 霧のち晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
北葛沢出合付近に駐車して入渓。
下山時は、七倉山荘に下山後、駐車地点まで6km車道歩き。
コース状況/
危険箇所等
北葛沢は体感4級程度。
踏み跡は思ったよりもあった。魚影は無し。
雪渓は上部の一箇所に欠片が残っていたのみ。

登れる滝については比較的プロテクションは取りやすい。
ロープは50mあった方が良い。
時期的な理由もあるのかヌメリが強かった。
二人ともラバーだったが、フェルトでも良いかもしれない。

幕場は、富山起点にあるように標高1150m付近、1750m付近が至適。
上部ゴルジュに入ってすぐの1250m付近でも見つけられたが、大人数で泊まるには適さない。

下山は通常登山道利用になると思うが、累積標高差が大きいため一泊二日行程の場合は体力勝負になる。

参考記録:
・北アルプスの沢(豊野則夫著)
・富山起点 http://toyamountain.blogspot.com/2024/08/blog-post.html
予約できる山小屋
七倉山荘
入渓後すぐに下部ゴルジュが始まる。水量が多く、初っ端から苦労。
入渓後すぐに下部ゴルジュが始まる。水量が多く、初っ端から苦労。
「北アルプスの沢」等で対岸ジャンプしている7m滝。空身で飛んで、荷物をロープで渡した。その後左岸を登攀。
「北アルプスの沢」等で対岸ジャンプしている7m滝。空身で飛んで、荷物をロープで渡した。その後左岸を登攀。
その先の瀞場。左岸を少し上がった後にトラバースの可能性を探ってみたものの怖くて断念。左岸のクラックを直上して逃げた。富山起点の記録を見るとWさんは水線付近をトラバースしていた。流石…!
その先の瀞場。左岸を少し上がった後にトラバースの可能性を探ってみたものの怖くて断念。左岸のクラックを直上して逃げた。富山起点の記録を見るとWさんは水線付近をトラバースしていた。流石…!
フォロー中の一枚。
フォロー中の一枚。
沢幅が狭まった箇所は、なかなかに迫力がある流れになる。
沢幅が狭まった箇所は、なかなかに迫力がある流れになる。
左壁を登った後、流れを跨いで右壁に移る。良いラインだった。
左壁を登った後、流れを跨いで右壁に移る。良いラインだった。
ニノ沢出合。滝は登れないため少し戻って右岸巻き。
ニノ沢出合。滝は登れないため少し戻って右岸巻き。
謎のワイヤーがかかっていた。この辺りから上部ゴルジュが始まる。尚、この辺りに絶好のテン場あり。
謎のワイヤーがかかっていた。この辺りから上部ゴルジュが始まる。尚、この辺りに絶好のテン場あり。
この滝も左岸にワイヤーの残骸がかかっていた。
この滝も左岸にワイヤーの残骸がかかっていた。
上部ゴルジュ序盤の2段12m滝。両岸へつりの可能性は有るが、外傾していて危なそうなので止め。通常は左岸巻きのようだが、悪そうだったので右岸の草付きスラブから巻いた。ただこちらも普通に悪かった。
上部ゴルジュ序盤の2段12m滝。両岸へつりの可能性は有るが、外傾していて危なそうなので止め。通常は左岸巻きのようだが、悪そうだったので右岸の草付きスラブから巻いた。ただこちらも普通に悪かった。
滝に堰堤の名残が。この滝を過ぎると一旦短い河原になる。初日はこの河原で幕。
滝に堰堤の名残が。この滝を過ぎると一旦短い河原になる。初日はこの河原で幕。
翌朝、テン場にて。絵になる赤堀君。
1
翌朝、テン場にて。絵になる赤堀君。
3段15mくの字滝。15mあるかはかなり疑問。ヌメリを落としながら、右壁を登攀。外傾しているが見た目ほど悪くは無い。
3段15mくの字滝。15mあるかはかなり疑問。ヌメリを落としながら、右壁を登攀。外傾しているが見た目ほど悪くは無い。
その上の滝は、直登できそうでかなり悩んだがやはりヌメリを嫌がって右岸の草付きを巻いた。草木がボキボキ折れていて、他Pもここから巻いてるなーと一目瞭然。
その上の滝は、直登できそうでかなり悩んだがやはりヌメリを嫌がって右岸の草付きを巻いた。草木がボキボキ折れていて、他Pもここから巻いてるなーと一目瞭然。
その上の滝は一段ハイステップ有り。難しくはない。
その上の滝は一段ハイステップ有り。難しくはない。
水が美しい。ちなみにこの滝のへつりは悪い。
水が美しい。ちなみにこの滝のへつりは悪い。
北アルプスの沢で、泳いで突破している2mCS滝。泳ぎを嫌って左岸巻き。そもそも上陸できる自信無し!この巻きも踏み跡があった。
北アルプスの沢で、泳いで突破している2mCS滝。泳ぎを嫌って左岸巻き。そもそも上陸できる自信無し!この巻きも踏み跡があった。
ガスが幽玄な雰囲気を醸し出してた。
ガスが幽玄な雰囲気を醸し出してた。
左岸から簡単に巻ける。
左岸から簡単に巻ける。
けど途中までなら普通に登れる。
けど途中までなら普通に登れる。
上部は右岸巻きになるが、最後に岩潜りがあってちょっと楽しい。
上部は右岸巻きになるが、最後に岩潜りがあってちょっと楽しい。
七ッ釜出合の滝。水線右のクラックをエイドで上がれるかもーと話はしたが、まあ巻きますよね。
七ッ釜出合の滝。水線右のクラックをエイドで上がれるかもーと話はしたが、まあ巻きますよね。
巻きの途中より。この写真の三段目の滝上で右に屈曲する。ちなみに七ッ釜と言うが、実際は五ッ釜と思う(上から見に行った)。そして五段目の小滝は簡単に巻ける。
巻きの途中より。この写真の三段目の滝上で右に屈曲する。ちなみに七ッ釜と言うが、実際は五ッ釜と思う(上から見に行った)。そして五段目の小滝は簡単に巻ける。
七ッ釜の連瀑上は河原になり開ける。あとは平和そのもの。
七ッ釜の連瀑上は河原になり開ける。あとは平和そのもの。
標高1610mで左岸から流入する、水線のある支沢。出合付近に豪快な直瀑をかける。見に行きたかったが赤堀君に置いていかれそうだったので我慢。
標高1610mで左岸から流入する、水線のある支沢。出合付近に豪快な直瀑をかける。見に行きたかったが赤堀君に置いていかれそうだったので我慢。
標高1740mで左岸から流入する支沢。こちらも連瀑をかけていてなかなかの迫力。尚、この辺りは整地すればどこでも泊まれそう。
標高1740mで左岸から流入する支沢。こちらも連瀑をかけていてなかなかの迫力。尚、この辺りは整地すればどこでも泊まれそう。
上部はガレ。左岸が岩壁で、この岩壁が崩壊しているのかな。一ヶ所だけ雪渓の残骸があった。
上部はガレ。左岸が岩壁で、この岩壁が崩壊しているのかな。一ヶ所だけ雪渓の残骸があった。
岩っぽくなるところもあり。
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岩っぽくなるところもあり。
この歩きにくいガレを登り切ると北葛乗越。
この歩きにくいガレを登り切ると北葛乗越。
北葛乗越付近より見た北葛岳。
北葛乗越付近より見た北葛岳。
北葛岳の登りから見た蓮華岳と針ノ木岳。中央のガスの辺りが北葛乗越。北葛沢の詰め周辺の左岸岩壁も見える。
北葛岳の登りから見た蓮華岳と針ノ木岳。中央のガスの辺りが北葛乗越。北葛沢の詰め周辺の左岸岩壁も見える。
七倉岳へのコル周辺から見下ろした高瀬川七倉沢。こちらも上部はガレていて、その上傾斜が強い。
2024年10月06日 15:43撮影 by  SO-52A, Sony
10/6 15:43
七倉岳へのコル周辺から見下ろした高瀬川七倉沢。こちらも上部はガレていて、その上傾斜が強い。
針ノ木岳の紅葉が美しい。すっかり秋ですね。2年前に赤堀君とド敗退した小スバリ沢のアプローチで使った、針ノ木谷右岸のひどいガレ沢が見えて懐かしくなった。
2024年10月06日 15:45撮影 by  SO-52A, Sony
10/6 15:45
針ノ木岳の紅葉が美しい。すっかり秋ですね。2年前に赤堀君とド敗退した小スバリ沢のアプローチで使った、針ノ木谷右岸のひどいガレ沢が見えて懐かしくなった。
七倉岳より見た、船窪岳に突き上げる不動沢の大崩壊。すごい。
2024年10月06日 16:06撮影 by  SO-52A, Sony
10/6 16:06
七倉岳より見た、船窪岳に突き上げる不動沢の大崩壊。すごい。
もはやヘッデンが確定しているので、夕焼けを楽しみながらのんびり下る。良い山だった。
2024年10月06日 16:51撮影 by  SO-52A, Sony
10/6 16:51
もはやヘッデンが確定しているので、夕焼けを楽しみながらのんびり下る。良い山だった。
おまけ。北葛沢翌日の10/7の写真。会いたかった人達に会えた。
おまけ。北葛沢翌日の10/7の写真。会いたかった人達に会えた。
撮影機器:

装備

備考 上部ゴルジュ内に、堰堤やワイヤー、及びそれを張るための杭などの残骸が散見された。
どのような理由で設置されていたものなのか気になるところ。

感想

依頼されたので久し振りに記録書きました。

いつも9月くらいに思い出したように連絡をくれる赤堀君。
こうやって声をかけてくれる方、貴重なのでとても嬉しい。
行き先は彼が前々から行きたい沢だという北葛沢に。
通常は二泊三日で行かれている沢だが、赤堀君が言うにはWさんが一泊行程で抜けられてるんだから問題無く行けるはず、とのこと。
さすが歴戦の沢屋赤堀君、全身に自信が漲っている…!自分なら口が裂けても言えない!

とまあ体力が平凡な我々は、一泊行程にしたために2日目に疲労困憊で白目を剝きながら歩く羽目になったとさ。やはりへなちょこな山屋はWさんの記録を信じてはいけない。
2日目は6時過ぎに幕場を出て、駐車地点に戻ったのが21時。
船窪小屋で、今から下るの?若いからこそできるのね!暗くなるから気を付けて!と応援してださった紳士淑女の皆様方、我々はやり切りました。

しかしここからがまさかの本番だった。
月曜に出勤するために頑張って2日で下山した訳だが、色々あって結局急遽有休申請。下山地点からそのまま3時間車を走らせ、3時間仮眠。翌朝再び薄汚れた沢シャツに身を包み標高差1800mの登りをこなすことに。(結果的には数百mの登りの後に下山できて多いに安堵した。)
次の3連休の予定も吹っ飛ぶことを覚悟したが、最終的には平和的に終わって何より。普段は会えないような方々にも会えて良かった。

とまあ下山後のゴタゴタの衝撃が強かったが、北葛沢自体は緩急のあるとても良い沢だった。
久し振りに交代でリードすることになったが、赤堀君のリードから始めてロープを出したのは計7回。赤堀君のピッチは岩、自分のピッチは泥藪で完全に分かれ、岩が苦手な自分はホッとした。
登山道区間は長かったものの、秋色が感じられる景色を楽しみながらのんびり歩いた。

以前から気になっていた北葛沢へ。
2週間前に1人で行こうと駐車場まで行ったが、モチベーションが上がらずやめた。
10月も入り、沢のシーズンも終わりに近づく中、ギリギリのタイミングで再び行くチャンスに恵まれた。
前日雨からの当日も微妙な天気。
とりあえず、入渓してみるも増水気味。まぁ、2人だしなんとかなるだろなと進む。
全体的に変化に富んだ内容でとても良かった。
北アルプスの悪い高巻きや滝の登攀も充分に楽しめる。
1泊2日で行けると踏んだが、体力的にも時間的にもギリギリだった。
2泊3日でゆっくり入るのがおすすめである。
やはり、北アルプスの沢は好きだ。

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コメント

2人は前日までこんな行程だったのね。笑
2024/10/11 0:12
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1
いいトレーニング?になりました。笑
小峰さんも有休カツカツな中お疲れ様でした!
2024/10/11 12:02
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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