乗鞍岳はすでに初冬
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- GPS
- 04:00
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 418m
- 下り
- 423m
コースタイム
- 山行
- 3:34
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 3:59
天候 | 濃霧・強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
04:15 御在所EXPASAで小休止、04:42発 05:24 ハイウェイオアシス川島で小休止、ここは観覧車や水族館まである。05:35発 06:11 ぎふ大和PAで小休止、岐阜に入ってからは濃霧の所が多く、気温は2℃。06:25発 07:48 ほおのき平駐車場着、ここまでで323.2km。 07:55 シャトルバスでほおのき平発、往復2300円。満車になりすぐ2号車が出る。 08:38 畳平着。濃霧で駐車場内さえ見渡せない。とても寒く1枚着込む。 13:02 畳平駐車場着。指の感覚がなくなり、耳がちぎれそう、まぶたが閉まらない。 13:50 シャトルバスで畳平発。 14:35 ほおのき平着 15:20 ほおのき平発、折角なので飛騨大鍾乳洞に寄ってみる。入場料1100円 16:25 飛騨大鍾乳洞発 17:29 松の木峠PA出小休止、18:12発 19:06 ぎふ大和PA出仮眠、22:40発 23:08 関SAで小休止、ミニストップは200円コーヒーしかなく、私の口には合わない。23:41発 24:38 御在所EXPASAで小休止、01:00発 02:02 針TRSで仮眠。もうすぐ自宅だが睡魔に襲われ安全のため再度仮眠。05:02発 05:43 自宅着、総走行距離650.3km |
コース状況/ 危険箇所等 |
標高が高くなるにつれてアイスバーン状態なのでよく滑ります。 |
その他周辺情報 | 畳平では飲食もでき、トイレ郵便局もあります。車なら近くに飛騨大鍾乳洞が有り、シャトルバスの終着には平湯温泉があります。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
|
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備考 | 防寒用の帽子・手袋、アイゼンを持って行くべきでした。 |
感想
紅葉を見にどこかに行こうと思ったが、結局乗鞍に登ってみることに。ちょっと遠いので2時には起床、3時前には自宅を出発した。途中数カ所で小休止を取りながら眠たくもならずにシャトルバスの発着地であるほおのき平に7:48到着。暫くするとバスが出るとのアナウンスが流れたので慌てて切符を購入してバス停に並ぶ。すでに平湯温泉から乗ってきている客であまり空き席がなく、直前で満席。すぐに臨時の2号車を出してもらえたが、乗り切れなかった客だけなのでこちらはガラガラ、非常にラッキーなスタートとなった。
しかし、標高が上がるにつれ周囲の様子が変わってきて、畳平に到着するとものすごい濃霧と風が待っていた。駐車場内の建物や車さえ見渡せず、どこから登るのかさえ分からない。とにかく寒いので厚手のシャツを1枚着込んで出発。地図を頼りに登山口方向へ進み、両側にロープが張ってある所を見つけて進む。最初は周囲に誰もおらず、一人でこんな天気の時に登って大丈夫かと不安になったが、途中で別ルートから来た登山者と合流し、ちょっと安心になる。
暫くすると富士見岳の登山口が見えたが誰も登る人が居ないためパス。肩の小屋は営業中という看板もあったが、全て閉じられているようで、登山者も屋外で風よけ小休止の様子。
この辺りまで来ると周囲の草木は樹氷というか霧氷というか全て真っ白になって非常に美しいが、視界が10m程度しか無く期待していたアルプスの山脈風景どころかすぐ近くさえさっぱりだ。標高が上がるにつれ、台風並みの風になり、時折ストックで体を支えないと吹き飛ばされそうになる。登山者も少なくなり、一人になったとき引き返そうかとも思ったが、後から来た登山者が通り過ぎていったのでつられて登っていく。視界が全くと言っていいほど無いため両側に張ってあるロープだけを頼りに進む。登山道の砂礫は降った雪が完全に凍結しており、アイスバーン状態で気をつけないとよく滑る。家を出るとき念のためにアイゼンを持って行こうか迷ったがまさかこんな事になろうとは想像してなかったので少しでも軽くしようと持ってこなかったのが今になって悔やまれる。
なんとか頂上小屋にたどり着くとここもまさに暴風状態で、滅茶冷たい。頂上のわずかな空間しか視界も無く、かろうじて写真を撮る程度だ。それでも外人客を含めて多いときで10名近くにはなっただろうか。天候が良ければさぞかしラッシュアワー状態で景色を見ながら食事という所だが、まさに天国と地獄の差だ。指の感覚も鈍ってきて、耳たぶもちぎれそうな感じになり、なぜかまぶたがきちんと閉じない。そういえば登る途中でメガネに氷が張り付き見えなくなってしまったので、視力0.02の裸眼で登ってきたが、顔もそうなっているんだろうなと想像する。頂上に居ても何もすることができず、体が凍えるだけなので20分ほどで退散。
下りは最悪で、気をつけていても途中数回滑って転び、更に転んだときストックが岩に挟まり1本折ってしまった。
富士見岳登山口に来たときには周囲に人影が無く、登っている人もいないようなので少し躊躇したが、登山道もほとんど凍結していないようなので、登ってみる。ここも強烈な風と氷以外には何も無く何も見えない状態。結局下山するまで一人も出会うことはなかった。
駐車場に着いても黄色い歩行者レーンの向こうには建物も車も見えず、線だけを頼りに進むしか無い状況。バスターミナルの建物に入り、暫く暖を取りながら温かいおでんとココアで体を温める。帰りのバス停にも多くの登山者や観光客が並んだため、ほおのき平行きと平湯温泉行きに分けて2台のバスを出してもらえた。バスの中のアナウンスで、今晩からの天気予報では雪になるとのことで、積雪量によってはこのまま閉山になるかもしれないと言っていたが果たしてどうなったことだろうか。
折角ここまで来ても景色は下界での紅葉風景しか見ていないので、近くにあった飛騨大鍾乳洞に立ち寄ってみる。自然が作り出す風景とは摩訶不思議な世界だと感じざるを得ない。
帰りは自宅近くも含めて途中で2度仮眠を取り、明け方無事自宅に到着。
紅葉とアルプスの風景を望みながら縦走しようと考えていた登山が全く見当外れの荒れた冬山登山になってしまった1日でした。
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