九竜山・御前山・三頭山・向山
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- GPS
- 08:57
- 距離
- 22.7km
- 登り
- 2,382m
- 下り
- 2,153m
コースタイム
- 山行
- 7:46
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 8:57
天候 | 雨のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
下山口:余沢から西東京バスでJR青梅線奥多摩駅 |
写真
感想
夜半に寒冷前線が通過し関東地方は強風により各線に遅れが出ている。青梅線も倒木に電車が衝突し一時不通になってしまった。その影響で予定より50分遅れて奥多摩駅を歩き出すことになった。国道411号を丹波山村方面に進み弁天橋を渡り奥多摩病院の横に折れると慈眼寺に達した。お寺の墓地の階段を上がり裏山の尾根の先端へと回り込み登山道に取り付いた。雨は小降りになったが、余り人の歩かない尾根なので藪漕ぎもあるかと雨具に身を固めて歩を進めた。
登山地図には登山道の記載のない江戸小屋尾根を登るので取り付きがどうか分からなかったが問題なく取り付くことができ一安心だ。比較的確りした踏跡が植林帯に続き、ほぼ一本調子の登りで九竜山(くりょうさん954m)へと続き雨も止み雲が切れだし天候回復は近いようだ。展望の無い山頂には別名である“九重山”と記した山頂標識が掲げられていた。どちらが主流の呼び名か分らないが昭文社地図には九竜山となっている。
一旦70m下り、江戸小屋山(971m)への登り返しとなった。岩場もあり伐採地の縁を歩くところでは東側にある鋸尾根と鋸山が一望、山頂にはまだガスがかかるがもうすぐ顔を出しそうだ。鋸尾根は昨年11月に歩き、今年1月には再び鋸山に登った。京都の山ですらこれほどの頻度で登っていないのに奥多摩に5ヶ月の間に3度も来るとは我ながら良く来ることだと感心した。
鞘口山(1,142m)で奥多摩三山の主稜線、奥多摩町と檜原村境の稜線に乗り上がった。整備された道となり、もう下草で濡らすこともないので雨具の必要はなさそうだ。この先は1月に歩いたばかりの稜線だ。クロノ尾山(1,168m)には展望はなく通過、御前山の登りに掛かると樹林帯に残雪があった。前回ほどではないが斑に残った雪と今日の雨で登山道は泥濘んでいた。御前山(1,405m)の広い山頂には誰も居らず、風だけが通り抜け寒い。三頭山、大岳山と共に奥多摩三山の一つとされ、3等三角点「御前山」が置かれているが樹木が生長し展望は木の間越し見える程度だった。
天気が急回復し、上空は一面の青空となった。西の尾根に雪はなく快調に進み惣岳山(そうがくさん1,340m)に到った。展望はく、西北西方向に大ブナ尾根が分岐しサス沢山から小河内ダムへと続いている。9年前に歩いた道だが今回は南西に下る三頭山への主稜線を進んだ。月夜見山の林道までは殆ど広い防火帯の稜線が続き、所々に展望地がある。防火帯を挟んで北側の奥多摩町域は広葉樹林、檜原村域は針葉樹の植林と見事に分かれ檜原村側は殆ど展望の利くところはなかった。惣岳山を下り切る辺りは痩せ尾根の岩場で慎重に通過した。反対側から3人のパーティーの姿、今日初めての人との出会いだ。小河内峠は奥多摩湖への道と檜原村藤原から陣馬尾根を登ってきた道が越え、木の間越しに奥多摩湖が望めた。
小ピークは殆ど巻道で通過し、車道との交差点に到った。青梅街道と檜原街道を繋ぐ奥多摩周遊道路で交差地点に“月夜見第2駐車場”がある。ここをベースに御前山を目指す人もいるようだ。車道で分断された登山道へは奥多摩町側へ車道を100m程進み折り返すように取り付いた。すぐに月夜見山(1,147m)に達し一息ついた。山頂には3等三角点「月夜見山」があるが展望は利かなかった。
南へ進行方向を変え奥多摩周遊道路に付いたり離れたりしながら縦走路を進み風張峠(1,150m)に到ると切通し直下の周遊道路には風張峠駐車場があった。峠直前の切通しの縁から惣岳山と御前山を望めるスポットがあった。周遊道路は南へと離れて行き円弧を描くように東へと回り込んだ。砥山(といしやま1,302m)へは縦走路を外れ微かな踏み跡を辿り、樹林帯の中で展望はないが陽刻の木製標識が掲げられていた。山頂からは北西に下りたすぐのところに都民の森への道が続いていた。巻いていた縦走路と合流し鞘口峠(さいぐちとうげ1,140m)に到った。檜原村都民の森からと奥多摩湖からの登山道が合流し俄然賑やかになってきた。都民の森から15分で鞘口峠へ登ることができるので、日本三百名山の三頭山登山の最も安易なルートとして利用されている事が分かる。都民の森は三頭山南東側に探勝路が網の目のように付けられハイカーが訪れるのだろう。
鞘口峠からは三頭山へ向けて標高差390mの登り返しとなり、すでに14劼△泙蟒珍して来た身には堪える。雪は殆どなく急登も問題なく登ることができた。漸く辿り着いた山頂は三頭山東峰(1,528m)で3等三角点「三頭山」が設置され、東に張り出すように展望櫓が設けられていた。奥多摩三山の盟峰大岳山、御前山の展望が良い。それにしても御前山は遥か向こうに遠ざかったものだ。
三頭山はその名の通りピークが3つあり最高峰は1,531mの中央峰。東峰から僅か60mほど西にある。最高峰ながら展望はなく御堂峠を挟んで向かい側の西峰(1,525m)に歩を進める。この山頂が一番風格があり東京都による奥多摩三山の標識と山梨県による山梨百名山の標識が立っていた。8年前に来た時は奥多摩湖の麦山の浮橋(通称:ドラム缶橋)を渡りヌカザス山経由で笹尾根に抜けた。その時は西峰山頂だけで中央峰、東峰には行っていなかった。これで三頭山の3ピークを制覇することができた。
時計を見ると14時過ぎ、計画では余沢17:30のバスで奥多摩の歩き出しが遅れた分を含めてコースタイムを短縮、1時間40分短縮しなくては乗れないので頑張って歩いて来たが予想以上に行程が捗っている。更に1本早い15:50のバスに乗れると万事都合が良い。距離は6.4辧△△3つ山を越えなければならないがほぼ下り、考えることは下山後の楽しみだけ、ビールに風呂、おいしい夕食!
歩き易いなだらかな道だが私の主義として山道は決して走らない。ピッチを上げて歩き、神楽入ノ峰(1,447m)は山頂標識を撮っただけで通過。小焼山(1,322m)は登山道が北側を巻いているが飛ばす訳にはいかない。山頂展望はなくここも山頂標識を撮っただけで通過、P1146は登りを覚悟したが巻道があり山名がないのでスルーし最後の向山(1,078m)に到った。山頂域が広く一寸迷うが北側に張り出したところが山頂で古い木製の大きな展望櫓があった。しかし朽ちかけておっかないので登らなかった。その傍に3等三角点「発沢」があり最後の山を締めくくった。
余沢への下山路は急斜面をジグザグに緩勾配の道が付き距離が3倍位になる。急斜面を下れば早いが急過ぎるのと藪コギでは現実的ではなく道なりに下るしかないようだ。余沢集落へ下ってきたときはバスまであと8分、最後の難関は小菅川を対岸に渡り高い所を通っている国道139号線へ登り返さなければならない。心臓をパクパク言わせバス停に辿り着いたのは15:50バスの時間丁度だった。時刻表を確認するとバスは15:55で5分後、ダイヤが少し変わったようで5分の余裕が生じた。逆に早くなっていなくて良かった。
バスは奥多摩湖畔の曲がりくねった道を走り、対岸には三頭山や御前山が見え車窓からパチリとカメラに収めた。奥多摩駅からは休日に運転される“ホリーデー快速おくたま6号”に乗ることができ立川まで直通で早く帰ることができた。
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