山上ヶ岳スノトレ(大橋茶屋in/out) ※本年68回目
- GPS
- 04:31
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,007m
- 下り
- 1,003m
コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 4:32
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
多数の方は大橋茶屋から時計回りに巡っているようですが、レンゲ辻からの沢沿いを下りで使いたくないため、未明スタートで、反時計回りに周回しました。 12/1現在、雪が出現するエリアも全行程において新雪サラサラで、凍結箇所はほぼないので、(チェンスパは持参すれど)ツボ足で通しましたが、稜線ですれ違った方はほぼ皆、チェンスパや軽アイゼンを装着していました。自身のスキルと現地状況に応じて、いつでもデバイスを出せるよう準備して臨んでください。 <大橋茶屋→レンゲ辻> 12/1現在、標高1100mより上部で雪あり。破線ルートとなっているが、随所にピンクテープや案内木柱があり、トレースもつながっており、ナイトハイクでも動線は明瞭で迷う要素はあまりない。ただし、足元は雪で、谷側に傾いているヤセ尾根もあるため、慎重な歩行が必要な箇所が何箇所かあり。 <レンゲ辻→山上ヶ岳→洞辻茶屋> 途切れることなく冠雪しているが、危険を伴う際どいポイントは全くない。山頂部の宿坊はじめ建屋の類はすべて冬季閉鎖中。山上ヶ岳〜洞辻茶屋間は大峯奥駈道の一部。 <洞辻茶屋→大橋茶屋> 多数の人が行き交う主たる登山道であり、一本松茶屋より上部は新雪が積もっているが、危険箇所はない。道中の茶屋はすべて冬季閉鎖中。 |
その他周辺情報 | 下山後は、どて焼きを食べるため、三重県伊賀市までドライブし、伊賀市の島ヶ原温泉やぶっちゃの湯(900円)で日帰り入浴。 |
写真
感想
(近畿Day2)
前日は三百名山の蓬莱山と竜門岳をダブルヘッダーし、今日は2日で3座目となる三百名山の山上ヶ岳へ。言わずと知れた女人禁制の山で、女性は理論上、三百名山をコンプリートできないことになるため、男性の自分としても「微妙」に感じていて、正直あまり感心できませんが、男性なのでルール通り登って三百名山コンプリートを目指します。
9〜10月にかけて登る計画を立ててましたが、中々天気と都合が合わず先送りしていて、アクセス道の冬季閉鎖が迫る中、ほぼラストチャンスと言える週末に晴天予報が重なり、ついに登れる日が来ました!と言いつつ、本当は前日(11/30土)が晴れ予報なら、今回車を貸してくれた名古屋近郊にお住まいのヤマトモとご一緒するはずだったので、天候起因で1日ずれ込み、結局ソロでのアタックとなりました。
この山域は、レポを見る限り、大多数の方々は、大橋茶屋から大峯大橋(清浄大橋)を渡り、女人結界門を通り、時計回りで縦走をしているようですが、その場合周回を志すと、レンゲ辻より下部のレンゲ坂谷を下りで通過することになります。皆さんのレポを読む限り、レンゲ坂谷は道が一部不明瞭でちょいちょい渡渉もあり、かつこの時期は一部冠雪もしているということで、下りに使うことを避けるため、反時計回りで周回縦走する計画としました。かつ、稜線上でご来光を仰ぐために逆算し、5時の未明スタートとしました。
レンゲ坂谷はピンクテープも一定間隔であり、トレースが続いているため、ナイトハイクでも目論見通り、迷うことなく標高を上げていくことができます。大橋茶屋から1時間半でレンゲ辻へ到着し、女人結界門を通過し稜線に乗り上げると、程なく大峯奥駈道を構成するモルゲンロートの大峰山脈主稜線がドーンと見えてきます。中でも大峰山脈の主峰とも言える弥山は存在感抜群で、女性が山上ヶ岳の代わりに登る女人結界門と反対側にある稲村ヶ峰も威風堂々とそびえています!
稜線上は特に危険な箇所もなく、自分以外は鹿しかいない、雪上の稜線漫歩と言える時間が続き、山上ヶ岳の山頂碑目前となるビクトリーロード上でご来光を迎えることができました。最終的に、レンゲ辻から40分、大橋茶屋から反時計回りで2時間10分で、三百名山284座目(百名山100座&二百名山100座含む:残17座)となる山上ヶ岳へ登頂できました!今年の三百名山新規開拓は、ここがラストになると思います。残17座のうち、北海道・オプタテシケ山、新潟・粟ヶ岳、群馬(谷川連峰)・朝日岳、兵庫・六甲山の4座を除く13座は、すべて北陸周辺に固まっています。残雪期(ターゲットは4月上旬)しか登頂できない野伏ヶ岳と猿ヶ馬場山を除き、残り11座は来夏の夏休みに一網打尽に巡りたいと考えています。
さておき、山上ヶ岳の真の山頂(最高点)は、山頂碑のある場所でなく、その少し奥と勉強してきたので、しっかりと最高点も踏んできました!雲がない快晴下なので、青空が広がり、太陽ポカポカで、気温は零下3℃ほどでしたが、全然寒さは感じず、でした♪。
その後、大峰山寺へ立ち寄りますが、広いお庭はアニマルトレースのみで、私がファーストトラックを付けて歩き回ることになります。東側の眺望も開け、大台ヶ原山も仰ぎ見ることができました!そして、この大峰山寺から大峯奥駈道を兼ねた登山道が始まり、洞辻茶屋まで続きます。
冬季閉鎖中の宿坊を通過し、新雪の積もった稜線をツボ足で危なげなく快調に下っていくと、田中陽希さんもグレトラ3(2018年7月)で命綱を肩にたすき掛けして岩壁の上から身を乗り出した「西ノ覗」に差し掛かります。眼下を覗いてみましたが、あいにくガスが湧き上がっているためあまり見通しが利かず、逆に恐くはありませんでしたが、顔を乗り出す足元に雪が積もり、どこまで乗り出してよいかわからないのが逆に怖かったです。
その後は順調に大峯奥駈道を構成する雪の主稜線を下っていくと、洞辻茶屋目前で、樹間より北東方面が開けた地点があり、2ヶ月前(2024年9月)に登った、奈良と三重を分かつ三百名山、高見山と倶留尊山の2座を仰ぎ見ることもできました!
洞辻茶屋で大峯奥駈道に別れを告げ、下りだすと明らかにレンゲ坂谷より雪量が減り、人の往来も多いので難易度も低く、あっという間に下山できます。最終的には洞辻茶屋から1時間強、山上ヶ岳から1時間45分、トータル3時間55分、反時計回りで大橋茶屋まで帰還と相成りました。
改めて田中陽希さんのグレトラ3での山上ヶ岳レポを読み返すと、
https://www.greattraverse.com/blog/20180719
女人禁制の理由は【「役行者は母想いで大切にしていたという、しかし、厳しい修行に打ち込むために、母への甘えを絶つために女人結界を設け、山上ヶ岳を女人禁制としたそうだ。この結界は親孝行のためだった。」と教えていただくことができた。単純に修験道の世界は厳しく、様々な欲に打ち勝つために女人禁制としていたと考えていたが、まさか母親との関係が深くかかわっていたとは思いもしなかった。】とのことでした。なるほど、でも昔はそうだったとしても、男女共同参画社会の昨今において、この習わしを続けるなら、そういう山は三百名山に選定すべきではない(女性登山家に失礼だ)、と個人的には思うところです。
なお余談ですが、三百名山が300座でなく、301座となっているのは、日本山岳会が1978年に百名山100座+追加200座(山上ヶ岳を含む)を「三百名山」として、「二百名山」より先に選定しており、その後、深田クラブが1984年に「二百名山」を選定する際、「三百名山」の内数となっていない新潟・荒沢岳を追加選定したからですが、この文脈において山上ヶ岳が女人禁制だったから、敢えて先に決まっていた「三百名山」の枠外から荒沢岳を追加選定したのでは?と個人的には感じています。真相はわかりませんが。
下山後は、2ヶ月前に高見山からの下山後に舌鼓を打った三重県伊賀市の「味のお福」に立ち寄ってどて焼きを食するつもりでしたが、現地に着いたら非情にも臨時休業。。。代わりの「おすみ」でどて焼きをリベンジしましたが、個人的には「味のお福」のほうがボリューミーかつ濃厚な味付けで、より好きかな。
さておき、8月に農鳥岳で二百名山を完登するまでは未踏の二百名山を中心に、それ以降は三百名山完登を目指して東奔西走し続けた2024年でしたが、この週末の3座で今年は打ち止めと思います。北陸ばかり残っていますが、上述の通り、この一帯は野伏ヶ岳と猿ヶ馬場山を除き、基本的には来夏(2025年夏)に集中攻略し、三百名山完登は、北海道にオプタテシケ山を残してしまっているため、おそらくは2026年夏にオプタテシケ山で締めることになるだろうと推量します。
近畿に唯一残す六甲山は、ライトな登山でも登れるし、そういうルートなら冬季でも登れますが、「須磨浦公園駅in/宝塚駅out」により、ワンデーでの全山縦走(休憩込みで15H程度想定)に挑戦したいため、天候と季節を選び、来年(2025年)吉日にアタック予定です。
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