修験信仰と甲賀忍者の故郷:飯道山で行場にもチャレンジ
- GPS
- 06:07
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 728m
- 下り
- 726m
コースタイム
天候 | 曇り時々晴れ間 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
貴生川駅から飯道山、飯道神社間は町の中も含めて随所に標識があり迷う場所はない 飯道神社から庚申山は車道(林道)で歩きやすい 庚申山から水口側への下山路はやや荒れているし、倒壊した電柱が撤去されてしないため垂れ下がった電線があるので通行注意が必要 |
その他周辺情報 | 由緒のある飯道神社は屋根の修理工事中 |
写真
感想
紅葉を求めてどこへ行くか悩むところ。たまたま手に取ったガイドブックで未だ行っていない所は無いかと見ていて見つけた滋賀県甲賀の飯道山。奈良時代からの古い歴史を持ち、修験の山として長く信仰の対象になっていたらしい。山行記録を辿るとここにも行場があるとのこと。そいつと紅葉が両方楽しめればと貴生川駅を出発した。
生憎、天気の回復は遅くて出発の時分はまだ山には雲がかかっていた。途中、時折青空ものぞいて期待できそうな予感もあったが、結局一日中曇り空は変わらなかった。
飯道山への道は、貴生川駅の近くから曲がり角や分かれ道ごとに道標が設置され、心配することはない。飯道寺と隣の日吉神社に参拝して南へ500mほど進んだところが登山口になっていて、ゲートを抜けたところから漸く山道らしくなる。そこからも形は変わるが標識が定期的にあり、迷うことはないと思う。登山道は途中林道と合流したりするがほぼ一本道で杖の権現茶屋の休憩所まではなだらかな登りが続く。休憩所の右手から始まる最後の登りはかなり急であるが、10分ほどであまり広くない飯道山山頂に着く。ベンチもある山頂は琵琶湖側に視野が開けていた。琵琶湖対岸の比良の山は雲が掛かって見えないが、琵琶湖の手前の三上山が意外な近さに見えた。また、去年、同じ時期に登った阿星山へ続く縦走路(上級)の縦走路(標識有り)が山頂から北側の稜線へ下っていた。
飯道神社へは西側の下り坂を20分足らずでつく。鳥居をくぐって階段を上ると本殿は修理のため囲われていて全貌を見ることができなかった。それでも囲いの中から覗けた朱塗りの社は立派さを感じるものだ。
さて、神社の奥にあるという行場はどこかしらと工事中の社の周りをまわってみたら枝にテープのついた踏み跡があるのでそれを辿って、鎖のかかった岩の斜面を下ったところに「岩上」の標識があった。更にその先を辿って岩の隙間を潜ると「胎内くぐり」の看板が...どうも行場を逆回りしているようだと気付いたが、もう仕方がないのでそのまま「蟻の塔渡り」、「平等岩」、「不動の押し分け岩」とちょっぴりスリリングで窮屈な行場をクリアしていくと着いた時には気が付かなかったが神社本殿への階段脇に出てきた。ここの行場は近くの鷲峰山の行場に比べると距離は短く、岩場は少ないが、胎内くぐりに代表される潜ったり溝をすり抜けたりといった自分のように太めの人間には一寸辛かった。
行場を終えて境内で昼食を取っていたら境内を掃除していた方から神社の沿革や聖武天皇が近くに開いた紫香楽宮のお話を聞かされたりして楽しい時間を過ごさせてもらった。
下山は、信楽の方へ降りることもできたが、ガイドブックに従って庚申山の方へ回る。神社から林道を飯道山の方へ戻って途中の標識に従って南側へ下り、信楽高原鉄道の軌道を渡る。庚申山広徳寺の標識に従って標高227mの山頂へは一登り。山頂の広徳寺は伝教大師(最澄)の創建、由緒のある寺とのことだったが、鳥居の立つ階段を上った本堂に上がったら大岩の手前に本来建っているべき堂の姿はなく、基壇しか残っていなかった。帰って調べてみたら2年前の山火事で本堂は消失したとのことだった。
境内の東側には梵鐘の奥が張り出した展望台になっていた。東側に甲南の町と遠くに雲はかかっているが御在所岳をはじめとする鈴鹿の山々が見晴らせる。車で上がってくることができることで夜景観賞のスポットとして有名らしい。
庚申山からの下山路は少し荒れていたし、貴生川駅までの道も結構長かったが、町からこの日歩いた山並みを振り返るのは楽しかった。
それにしてもこの日の飯道山も庚申山も一般のハイキングコースとして手軽そうに思え、多くのハイカーと一緒になってもおかしくなかったが、実は山の中では飯道神社の境内を掃除してらした二名の方以外には誰とも会うことがなかった。
晩秋の甲賀の里山、歴史を感じる山歩き、ちょっぴり寂しいところもある1日だった
今回の歩行距離:17.6km 2015年の累積距離:515.8km(36回目)
今回の累積標高: 869m 2015年の累積標高:43,037m
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