伊豆山稜線縦走
- GPS
- --:--
- 距離
- 52.5km
- 登り
- 2,158m
- 下り
- 2,564m
コースタイム
藤ヶ平(8:00)-金冠山(9:35)-達磨山(10:30-10:40)-船原峠(12:15〜12:30)-土肥峠(13:45)-猫越岳山頂の池(16:40)
■3/20(曇り時々晴れ)
山頂の池(5:00)-猫越岳(5:10)-ツゲ峠(6:15)-猿山(7:50-8:00)-滑沢峠(9:10)-天城峠(10:40)-踊子歩道(11:40)-河津七滝(12:25)-踊り子温泉会館(14:00)
天候 | 1日目:晴れ 2日目:曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
http://map.bus-routes.net/?lid=26484&sid=136311&bn=0&bs=0 帰り:踊り子温泉会館〜下田駅(南伊豆東海バス) http://map.bus-routes.net/?lid=26653&sid=135887&bn=0&bs=0 日帰り温泉:踊り子温泉会館 http://map.bus-routes.net/?oid=478&z=13&bn=0&bs=0&hs=1 |
感想
■1日目
久しぶりに山に登ってみようと思う。以前から歩いてみたかった、伊豆の山々を縦走することにした。
修善寺駅で、戸田行きの東海バスに乗り換える。
バスは急勾配の道を、ぐんぐんと登っていく。このバスは、戸田峠まで連れて行ってくれるのだけれど、それではバスに頼り過ぎだと、途中の藤ヶ平バス停で降ろしてもらう。
バスを降りると、ヒンヤリとした風で身が引き締まる。バス停の脇に登山道入口があり、その道に入れば、うぐいすの鳴き声と、澄んだ空気で、既に山の中の雰囲気だ。
今日はよく晴れていて、少し冷たい風と相まって、登山には良い天気だ。気分よく歩き出した。今日は、適当なところに泊まる予定だから、急ぐ必要はない。ゆっくりと登っていく。
途中、何度か道に出るが、ほとんどは整備された歩きやすい登山道を歩くことができる。無人のキャンプ場を通り抜けて登って行くと、1,2cmほど積もった雪が出てきた。昨日の大雨は、ここでは雪だったようだ。この時期の伊豆の山で雪が踏めるとは思ってもいなかったので、嬉しくなる。
金冠山は、縦走路から少し外れている。分岐でザックを下ろして、軽身で山頂に向かう。
山頂からの景色がとてもよい。青々とした駿河湾の向こうに、雪を冠った富士が今日も端正な姿で立っている。湾の右手に、ぽこぽこと飛び出して見えるのは、懐かしい沼津アルプスだろう。
ザックを回収して、戸田峠に到着。バス停を見て「とだ」ではなく「へだ」と読むことを知る。ここに、伊豆山稜線の地図の載った看板がある。天城峠まで続く縦走路を見ながら、今日はどこまで行けるだろうかと考える。
縦走路は、とても歩きやすい。まずは、達磨山を目指す。
明るい笹原の道を登っていくと、右手に、戸田の町がよく見えた。平地の部分に家々がぎっしりと詰まっている。
緩やかな登りを終えると、達磨山に到着。ここには一等三角点がある。立派な標柱を想像していたのだけど、角が削れてしまって、あまり一等の風格がなかった。
山頂からは360°の眺めで、ここからの富士も、とてもよい。
先を進んでいくと、一度道路に出た。この縦走路の残念なところは、伊豆スカイラインという立派過ぎる道路が、隣を通っているところだろうか。先程までの静寂が、ものすごい轟音でかき消され、バイカーの群れが私の脇を通り過ぎていった。
船原峠のベンチで休憩。今日は、テントと2日分の水を担いでいることもあるけれど、それにしても異常なバテ方だ。やはり山に全然登っていないのがいけないのだろう。
棚場山を超えた辺りで、足に異常を来してきた。足が攣りそうだ。まだ15kmしか歩いていないのに、足が攣るなんてことがあるのかと、悲しくなるが、なんとか、だましだまし登っていく。
それでも、景色が良いのが救いだ。笹原の刈られた道は、これから歩く先が丸見えで楽しいし、時折、太平洋の姿も見えて、涼しい風も申し分ない。
前方に、牧草地が見える。これは、地図に書かれている天城放牧場だろう。牛がいないかと目を凝らすが、見つけられず。
猫越(ねっこ)岳の登りを登っていると、もう足が限界だ。途中の展望台を過ぎて、もうすぐ山頂というところで、池を発見した。ちょうどよい、ここに泊めてもらうことにしよう。
湖畔からすぐの所に、落ち葉の積もった、草の生えていないところを見つけ、そこにテントを置く。
テントに潜り込んで、シュラフに包まると、途端に眠気に襲われ、しばし意識がなくなる。
夜中は、とても静かだ。鹿が水を飲みに来るのか、テントの回りに鹿の気配が感じられる。
■2日目
4時に起床。ラジオを聞きながら、朝食を作る。30代の頃は、一晩寝れば疲れが取れたのだけれど、体が重い。
それでも、テントを畳んで、薄暗い中、5:00に出発。やはり、山の中の朝は気分がよい。
すぐに猫越岳山頂に到着。木々に覆われて、展望はない。今日は風が強く、風音が轟々としている。幸い、強風は木で遮られ、体感する風は、それほど強くない。
猫腰峠まで下ると、そこから先は、巻道が続く。この辺り、地理院の地形図に描かれた道と、実際の道は、かなりずれているようだ。地形図の道は稜線沿いだが、実際は、かなり稜線よりも南側に降りた巻道を進む。
倒木の多い道を進み、ツゲ峠を超えると、尾根に乗り、三蓋山に着いた。この先は、稜線歩道から逸れて、猿山に向かう予定だ。
右側を意識して南に向かうも、ついつい、立派な天城峠に向かう登山道に引きこまれてしままう。猿山へのルートに戻るため、斜面を登り返して平らなところに出た。ここから西に向かえば、猿山だ。
登山道と呼べるようなしっかりした踏み跡はないものの、薄い踏み跡と、ピンクテープがある。1/12500に拡大した地図を頼りに、先読みをしながら進む。ここは、テープがないと結構大変そうなルートだ。
一度迷って、別の尾根に乗ってしまった。登り返してからは慎重に、地図を確認して進む。テープに助けられながらも猿山に到着。ここは、昨日の笹原とは打って変わって、ブナやアセビの木々に囲まれて、原生林の雰囲気が濃い。標高が1000mちょうど、というのも気分が良い。
しばらく、山頂で寛いだ後、先ほどの分岐まで戻る。滑沢峠に出る直前が急坂で怖い。
縦走路に戻ってしまえば、一安心だ。天城峠までは、長い巻道が続いた。
天城峠に降りると、懐かしい旧天城トンネルが見えた。今回は、この隧道を通るのも楽しみの一つだ。中に入ると、冷たい風が流れている。点々と白熱灯が点いているが、足元が見えないくらい暗い。
この隧道、明治時代に作られ、大正時代にはバスも走っていたらしい。石で作られた壁も歴史が感じられる。中は狭く、車も通行できるようだけれど、すれ違えるほどの幅がない。
隧道を抜けると、非舗装の道になった。車の通りはほぼなく、ときおりバイクが通るくらい。寒天橋まで降りると、バス停を発見した。時刻表には、修善寺駅からだけでなく、河津駅からの時刻も書かれている。どうも、4/2から、新規路線として、河津駅から八丁池口の路線がスタートするらしい。
踊子歩道と呼ばれる道に入ると、散策用の遊歩道になり、川沿いを歩くことができる。
その先には、河津七滝(ななだる)と呼ばれる七つの滝が出てくる。ここは、観光地になっているので、春休みということもあって、観光客が沢山だ。
滝の中でも、釜滝と呼ばれる滝が良かった。滝自体もすごいのだが、その横の岩の形相がもっとすごい。
この後は、温泉でゆっくり疲れを取る楽しみと、乗ったことのない伊豆急行(下田〜伊東)に乗る楽しみがある。くたびれてしまった足を引きずりながら、温泉を目指した。
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